
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
06~07年にかけて文學界で連載された、氏の日記風思考記録。 死とは、無とは、私/他者とは、時間/今とは…etc デカルトやカント、サルトルやその周辺の先行研究を踏まえつつ、論が進んでいく。 うーん…基底となる知識・教養や物事を論理的に追っていく力が無いと、難しかったなー けど面白かった。 絶対なんて絶対ない、という相対は絶対じゃないのか、 「私は嘘つきです」という私は嘘つきなのか嘘つきでないのか、 私が死んだ後も世界は有ることをどうやって証明すれば良いのか、 なぜ常に「今」なのか、過去は有ると言えるのか。 …こういう議題が好きな方には、内容的はオススメです。 そんなの考えて何になるん?とかえー考えるとか意味わからんだるーみたい方には、全力でお勧めしません。 裏表紙の「最終的境地への予感」について予想すると、 死が怖い ←私が居なくなる/世界が無くなる/過去が無くなるから ←最初から、私も世界も過去も無かったんじゃね? (仮にあったとしても、それらの存在に意味はない) ⇒別に死なんて怖くないじゃーん! ・・ていう話じゃないのかなぁ、と思ったのですが、でもそれってあんまり今更な話でワンダーがないですね だからたぶん違うんだろう・笑 それにしてもこういう退廃的でNO FUTUREな生き方には憧れます いや、「死」を見つめるという点では最高にTOWARD FUTUREな生き方なのかもしれません
0投稿日: 2014.11.02
powered by ブクログずっと前に読んだ講談社現代新書『カントの人間学』の著者。しかし、今回この本を読んで、あまりにも酷い著者の人間性にうんざりした。最低の男である。 「この世の中にはどうしてああも頭の悪い奴がうようよ生きているんだろう」(p.10) ゴールデンウィーク中はどこに行っても「幸せそうな家族連れが地から湧きだしたようにうじゃうじゃいて無性に不愉快」(p.189) 自分は哲学者だからえらくて、考えない奴らはどうしようもないクズである、と断言してはばからないダメオヤジである。 自分の思索の邪魔だからと言って、妻や子どもとも離縁したらしいが、こんなオヤジのもとに生まれた子どもがあまりにもかわいそうだ。最初から生まなきゃいいのに。 この頑迷なオヤジは独我論寄りで、サルトルを絶賛している点でも、私とは全く異なる。 ただし、人のことをたやすく批判してしまう短気さは、まるで私自身の欠陥を戯画化して拡大したような姿であり、だからこそ私はこんなに腹が立ったのだろう。反面教師としてこの本を読むほかなかった。 ただし、真剣に哲学的問題を思考していることは確かだと思われ、本書を読んで知的刺激をたくさん受けることも可能だ。この人の人間性に苛立つことさえなければ、それなりに参考になるだろう。 カント『純粋理性批判』の岩波文庫版をこんど再読しようと思っていたが、この人によると「1ページに平均10カ所くらい誤訳がある」という。カントの専門家が言うのだからそうなのだろう。 しょうがないので、光文社の新訳文庫を買うことにした。
0投稿日: 2011.12.23
powered by ブクログあとがきによるとこれは日記風小説らしい。そうであればまぁ腹も立たない?自分の人生には何の意味もない、自分が書いた本もなんの意味もない、らしい。まぁ意味があるかどうかを判断するのは読み手なんだからいいとして、そういう本の収入が作者に入ると思うと…内容は14章 ニヒリズムにおけるニーチェについての違和感に納得。ニーチェに関する本がハウツー本みたいにベストセラーになる気持ち悪い国で、哲学はどこにあるのだろう。
0投稿日: 2011.07.08
