
主権の二千年史
正村俊之/講談社
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総合評価
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思想史よりの内容
まず本書は科研費(研究)の一環ということで、一般読者に向けて書かれていないのか、あまり読みやすくはありません。学部三年以降向けという所でしょうか。 政治学、なかでも政治思想史寄りという内容ですが、理論に理論を重ねてあまり地に足のついた議論にはなっていないという印象です。近代以降に確立され、定着した概念をあまりに所与のものとして前近代に適用しすぎている気がします。また「二千年史」という割に歴史学の成果をほとんど取り入れていないのも気になります。ローマ法、キリスト教ばかり強調し、西欧におけるゲルマン的要素を無視するのはあまり意味のある議論になるとも思えません。時代区分もルネサンス期そのままでちょっとびっくりです。
0投稿日: 2019.11.21
