
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ルサンチマンを抱えた奴隷が救われたいと願い、せめてあの世では……と「神」を作り出した。力で支配する時代から経済力で支配される時代に移り、労働者は奴隷のように死んでしまうことは少なくなった。神よりも金の時代になったことで、昔ほど神が必要ではなくなり、つまり「神は死んだ」のだ。 「新宗教は自己啓発とどこが違うんだろう」「自己啓発セミナーやオンラインサロンは宗教じみている」、どちらも以前からそう感じていた。「神」という存在が生まれたのが「苦しみから逃れたい、救われたいと願って」だとするなら、似ているというか同じというか、その願いを利用する方法が考え出されるのもそりゃそうか、と思う。信仰心のある人々は「どう生きればいいか」の答えを「神」に求めていたけれど、「神は死んだ」のでそれに代わるものとして。 「そこそこ」「まあまあ」の生活で満足だし、がんばってもしかたないんだから(無関心的ニヒリズム)、できるだけ楽して生きていこう、という思考が「末人」的な生き方。そうではなく、「これからどう生きたいのか」を能動的に決め、己を信じ己を超えるために自らの人生と戯れる、それが「超人」的な生き方。辛い過去も幸せな過去も、同じ人生を繰り返すとすればまた起こることなので(永劫回帰)、すべての過去を肯定的に捉えて、今できる最善の選択をするしかないのだ。というのがまとめ。 再び「信仰・信仰心」についても考えるような時間になった。奴隷のように死んでしまうことはなくなっても、苦しみはかたちを変えて現代にもあるわけで、そうすると結局「救ってくれるもの」を求めることになってしまう。それはやっぱり「神」であり、信仰的な面では「どう生きればいいか」を示してくれる存在であったり、資本主義的な面では「お金」や「資産」であったりするんだろう。「超人」の生き方というのは「自分の中に神のような存在を造り上げること」と捉えられなくもない。YAZAWAとかリトル本田みたいなことか。あとでブクログにコピペしよう。 『ツァラトゥストラはかく語りき』のWikipediaを読んでいると原著も読みたくなってくる。内容のラストに当たる部分が映画『ホーリー・マウンテン』のラストに重なるな……と気づいたら、そういう言及をしている人がいた。 * 自分のブログに書いた内容のコピペ。 https://blog.ymmtdisk.jp/articles/2025/02/28/112504 https://blog.ymmtdisk.jp/articles/2025/03/06/115504
0投稿日: 2025.03.06
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ニーチェをこれまで読んだことがなく、この本が初めてだったため、この漫画での解釈が正しいのかは分からないけれど、なんとなくエッセンスは掴めたような気がする。 極端かもしれないが、この社会は欺瞞に満ちており、神は人類が作り上げた妄想に過ぎず、ニヒリズムに屈した末人がまぁまぁの生活に満足し社会を支えている。この世は巧妙に搾取する社会システムになっている、このように解釈した。 これを読み、末人として生きていくのか、それとも超人を目指すのか、という問いが自分自身に突きつけられた気がした。 永劫回帰という考え方に触れられたことで少し勇気をもらえた気がする。 今回この漫画を読んでエッセンス自体は掴めた気はしたが、やはりこの本だけでは理解が不足していると思うのでオリジナルを読みたいなと思った。 また、これまでの用語の解釈を少し間違えていたようなのでこの機会に再度確認してみようと思う。 ▼用語確認 ルサンチマン 〘 名詞 〙 ( [フランス語] ressentiment ) 怨恨、遺恨、復讐感情。 特に、ニーチェの用語で、弱者の強者に対する憎悪をみたそうとする復讐心が、内攻的に鬱積した心理をいう。 ニヒリズム 虚無主義や価値喪失を意味し、重要な価値や生きがいなどが虚しく価値がないという後ろ向きなメンタリティを指す。 末人 憧れを持たず傲慢とルサンチマンに身を委ねて生きる人間を指す。 超人 永遠回帰や生きている価値がないという事実に負けて無気力になるのではなく、まずその現実を直視し、自分の運命を愛する強い存在。 永劫回帰 経験が一回限り繰り返されるという世界観ではなく、超人的な意思によってある瞬間とまったく同じ瞬間を次々に、永劫的に繰り返すことを確立するという思想。 (苦しい過去も楽しい過去もすべて肯定的に捉え、その過去を踏まえてこれから最善の行動をとるべき。) ▼目次 第1章 神は死んだ 第2章 ニヒリズムと末人 第3章 永劫回帰と超人
1投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログ古典を漫画で分かりやすく読むということが価値の本。たぶん原作の時代背景、求道の描写があってこその、メッセージなんだろうな。このストーリーだと、割と普通じゃん?という感じ。
0投稿日: 2021.11.18
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動物にとって諦めは死を意味する。人間はあきらめても死なない世界をつくった。頑張らなくてもいい世界で楽をして生きることはかりを考えている人間、それが「末人」。 負けゲームの永劫回帰が嫌なら、どこまでもチャレンジし続ける必要がある。
0投稿日: 2021.11.11
powered by ブクログ原書のエッセンスが充分理解できる。神は死んだ。まさに資本主義におけるサラリーマンのほとんどがそのように仕事ををしている。
7投稿日: 2021.07.11
powered by ブクログツァラトゥストラの内容を一通りでも理解しておかないと、浅い理解のままだと何をいっているか真に理解できないか、、?
0投稿日: 2021.03.29
powered by ブクログ神という存在をわかりやすく伝え 神にすがらず自らの力で切り開こうとする 人間を育て育む上で最適な書物と言える。と僕は思った しかし、そうとは言うものの神というものを全く知らぬ存ぜぬで本書を鵜呑みにするのは危険であり本質的ではない。とも言えると僕は描き示しておきたい。 世界各国から多くの人達が稲荷神社に訪れる様は 次の時代のヒントに塗れているなぁ。と 最後に記して本書読後の感想としたい。
0投稿日: 2019.12.12
powered by ブクログまんが学術文庫 シリーズ ●ツァラトゥストラはかく語りき ●カラマーゾフの兄弟 ●六韜 ●政談 ●幸福について ●罪と罰 ●歎異抄 ●群衆心理 マンガで読破、シリーズが、いや、そのシリーズが、というわけではないですが(編プロが一緒?)マンガシリーズが講談社から出始めました。 高校は、これも買っといたほうがいいでしょう。 2018/11/01 更新
0投稿日: 2018.10.26
