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予定日はジミー・ペイジ(新潮文庫)
予定日はジミー・ペイジ(新潮文庫)
角田光代/新潮社
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総合評価

116件)
4.1
37
42
23
1
0
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    最初の一行でぶっ飛んだ。 妊婦の日記形式で綴られる小説。 主人公の妊娠から出産に至るまでの徒然な内容だが、実に笑える愉快な日々。 また、だんながかまたどこか天然で憎めない。

    7
    投稿日: 2025.06.24
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    私も妊娠前、出産中に読みたかった。私も主人公みたいに感じることって正直あったし子どもにお母さんにしてもらった気がします。

    0
    投稿日: 2025.05.16
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    「主人公の気持ちがリアルで、共感しまくって泣いた~」 「妊娠中の主人公の、期待や不安、妊娠期間の日常が日記という形で繊細に描かれています。」 との紹介文から手に取りましたが、裏表紙にあるとおり、笑えて、泣ける本でした。 妊娠中になにか読みたいと本を探してる方がいらっしゃれば、候補のひとつにおすすします!

    0
    投稿日: 2024.11.11
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    母性が目覚めない妊婦が妊娠中にどのようなことを思ったのか? 日記形式で記されている。 ちょっと笑ってしまうこともある。面白かった

    2
    投稿日: 2024.07.30
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    妊娠したとわかったときから十月十日まで 赤ちゃんを愛せるのだろうか、夫は夫で良かったのか、父親似だったらどうしよう、 様々葛藤に向き合う中で、日々の何気ない夫との会話にクスッと笑ったり、喧嘩したり、そんな風に時間を過ごす中で変化していくものがあり、、。 どこにでもあるような日常だけど、きっとそれはかけがえのないもので そんな日々が人間の数だけあると思ったら 少しだけ心に余裕ができる気がしました。 まだ結婚もしてないし、子どもが欲しいしもわからないけど、またいつか読み直したい一冊。

    0
    投稿日: 2024.07.24
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    つい先日読んだ『自分で名付ける』とは全く違う感じ方。やはりエッセイと小説という違いはあれど。 『自分で名付ける』は今の子育てしづらい点やジェンダー感などまで、感じるところを赤裸々に書かれていて、これからの子育て、気合い入れねば。と感じた。 この『予定日はジミー・ペイジ』では、子供が生まれるまでの将来の期待感を強調されているためか、そうか、未来はこんなにも希望に溢れてるんだ、的な、ぼんやりと幸せを感じるような読後感だった。 下記の表現なんかは特に素敵だし共感した。 「時間ってのはいつもいつも流れているんだけど、子ども産んだとたん、それが目に見えるようになる」 「そうか、ここには時間が詰まってるのか」突き出たおなかを神妙にさすると、Kは笑った。

    167
    投稿日: 2024.04.06
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    自分は男だし、結婚もしてなくて子どももいない。妊婦さんの身体的に感じるところや思うところも、正確には理解して共感することはできない。ただ、妊婦さんの日記を垣間見て、ちょっとはわかったかも? 読みやすくて、読んだ後、なんかいい気持ちになった。 全然感想になってないな…

    5
    投稿日: 2024.03.12
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    温かくて読みやすい一冊。のんびり読書したいときに良い。 ただ、登場人物に少し違和感をおぼえてしまった。久しぶりに角田光代作品を読んだからか(私自身が社会に出て温かみを失ってしまった?)、主人公と自分の状況が近すぎたからか(妊娠中なのにレバーや鰻を食べているのが気になる)、はたまた少し古い作品だからか(女性の就労を取り巻く環境や空気感はこの10年で激変したと思う)。 あと、角田さんの絵はとても素敵だけど、挿絵としての挿入箇所や挿入の仕方はこれで合っているのか。私の読み方が悪いのか、読みにくかったし、絵も楽しみにくかった。

    2
    投稿日: 2023.12.05
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    すごく面白かった 妊娠したことがないから共感はできなかったけど、楽しく読めた ホルモンバランスで怒ったり泣いたりするけど、自分の生理前とかとは違いマキちゃんは可愛げがあっていいなと思った

    2
    投稿日: 2023.08.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    日記風で読みやすく、作中の時間の経過とともに私も妊婦の気持ちになれる気がした。ただし見た夢の話が多いため、リアルな実体験・あるあるエピソードというよりかは心情面が大半を占める。 不安や理不尽さ、怒りの反面、世界が新鮮に見えてくる感覚や誕生日・名前の意味、過去の恋人への感情の変化。これで作者が出産していないというのだからすごい。その上でラストは「これはあくまで小説」と言いたいメッセージ性を感じた。

    1
    投稿日: 2023.06.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    妊娠したので、作家が書いた妊娠エッセイが読みたくなり。戸惑いや父親に対する感情など共感できるところが多かった。毎日の食事や海の描写が好きでした。最後までエッセイだと思っていたので笑ったり泣いたりしながら読んでいたが、あとがきで小説だったことを知り驚く。小説家ってほんとうにすごい。読めて良かった。

    1
    投稿日: 2022.03.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    喜びより戸惑いが勝ってしまい妊娠を上手く受け止められない主人公が、出産までに自分なりに受け入れていく様子が日記形式で丁寧に綴られている。 自分の母性に自信が持てなかったり、 そのことで罪悪感を感じたり、 なんとなく孤独を感じたり、 夫の気持ちとのギャップがあったり、 急に独身時代が懐かしくなったり、 これが2人での最後かーとしみじみ思ったり、 お腹にずっといてほしい気持ちと、会いたい気持ちとがあったり、 やっぱり孤独じゃないんだなって気付いたり、、 十月十日って改めて、身体的にも気持ち的にも、めまぐるしい日々で、不思議な体験だなと思った。

    5
    投稿日: 2022.02.09
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    物語のようなエッセイのような、軽めの文体でスイスイ読める。ページが厚く、挿絵も多くて、物語とエッセイと絵本の間みたいな感じ。自分の妊娠体験と被ったり被らなかったりだけど、こういう感情って発信されることがないから、内心安心して心の支えになる人が沢山いるとおもう。不覚にもちょっと泣いてしまった。妊婦になる前もなったあとも、産んだ後でも。寄り添ってくれる物語

    0
    投稿日: 2022.01.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非常によかった。 わたしは妊娠・出産を経験していないのですが、これを読んだら経験してみたくなりました。 と、書くと、妊娠や出産を推奨している本のように思うのですが、そうじゃない。(こともないんだけれど) 「妊娠ってすばらしいよね」「子どもを産むのって幸せだよね」 それって、確かにそうなんだけど、それが全てではない。 だけど、世の中には不妊で悩む人もいるし、「せっかく授かったのに」「悩んでいる人もいるのに贅沢」なんて言われてしまうと、「産みたくない」とか、「子どもができて嬉しくない」とか、言いづらい雰囲気がある。 もちろん命は大切だし、堕胎も気軽に行っていい行為だとは思わない。 だけど、それも一つの選択肢なんだと、自分の善悪の価値基準を他の人に押し付けてはいけないんだと、そう改めて思います。 妊娠や出産に対する考えがマイノリティで、それに引け目を感じている人を肯定してくれるような本でした。

    1
    投稿日: 2021.05.16
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    主人公の感情の起伏に見事に乗り、自分が見る夢がだいぶ面白くなった(起き抜けに無心でメモするほど)。この本は、妊娠という未知の世界への不安を少し軽減してくれ、また日常に彩りを添えてくれたので、けっこう感謝している。

    0
    投稿日: 2021.04.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この本に関係ない話も多く含まれており、不快な気持ちにさせてしまうかも知れません。ご了承の上お読みください。 2ちゃんねる創設者のひろゆきに最近ハマってる。 ひろゆきさんが角田光代さんをボコボコに論破してる動画を見て、角田光代さんの本を読んでみたくなって、家の本棚にあったこちらを手に取りました。 たしかに本当に角田さんが妊娠したかと錯覚するほど心情の揺れ動きが自然で緻密で、それでいて読みやすかった。 しかしながら!どうしても読書中に論破されヒスを起こしてる角田さんがチラついてしまうのだ!! あの動画をみる前にこの本を呼んだらもっと楽しめたのに! ペンネームはペンネームだけであって欲しいなぁと思った今日この頃。

    0
    投稿日: 2021.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    流石サスガの角田光代。素晴らしい。素晴らしく良い。いやもう、何度でも言いますが言えますが、これは、凄く良いです。「読んでよかった!」って、何の留保も衒いもなく言う事が出来る本というのは、素敵ですよ。そんな本に出会うことができるのは、素敵なことですよ。何度でも言います。コレは、とても素晴らしい本です。 赤ちゃんができた夫婦の、妻寄りの内容の日記体裁の小説、という感じなのですが、うーむ。ばりリアル。最初は、まあ、王道の誤解だと思うのですが、角田さんの実体験だと思って読んでました。つまり、小説というより、エッセイ寄りの小説、私小説、みたいなもんだと思って読んでましたね。ええ。 全部創作かい、っていうね。こんなにとんでもなくリアル(に俺にとっては感じられた作品)なのに。それは即ち、角田光代さんの創造する世界は、俺にとっては、とても「他人事とは思えない」から、なのだろうか。 「ああ、、、そうだよなあ、、、あんたの気持ち、、、マジ分かるよ、俺。それは『わかった!という錯覚』なだけなのかもしれないけれど、でもマジであんたの気持ちわかるよ、って思う俺の気持ちは俺にとっては真実なんだよ」 って感じ。ちょー回りくどいですね。でも、そういう感じなんだよ。 ちなみに、俺は勝手に、 角田光代の感覚 ≒ チバユウスケの感覚 説を提唱している次第です。「≒」は「ニアリーイコール」ってヤツですね。「いっしょ」ではなく「ほぼいっしょ」って記号です。 初期作品に漂う、圧倒的な寄る辺なさ、ひねくれさ加減、斜に構えた感じ、いたたまれない感じ、てやんでえべらぼうめえな感じ。 そこからの、 中期~現在?に至る作品に感じる。圧倒的な強さ、明るさ、一周回ったヘンなてやんでえべらぼうめえ感、正しく成長している感をヒシヒシ感じさせてくれる感じ。 そこらへんが、あくまでも個人的には、角田さんとチバさんの創造物に通じる共通点、だと、勝手に感じている次第です。 まずもって全然この作品の解説になっていないのですが、もうね。言いたいんですよこの事が。 角田光代 ≒ チバユウスケ 説。誰かこの説を共感してもらえる人と、一晩でも語り明かしたい感じ。 ま、んで、この作品のどこが素晴らしいか、というと、、、うーむ。とりあえず、読んでください。という、超投げやりな結論です。だってもう。凄く良いんだもの。読んだら分かるよ。って感じなんだもの。本当にイインダヨ。この作品は。 ちなみに、あとがき、も、めちゃくちゃ良いです。あとがきで判明する、「まずこの小説は最終章が短編?としてあって、そっから逆算で最初から話を作っていって長編小説になった」ってネタばらしとか、もう最高です。あと、角田さんの「作家の書く実体験風の話はわたしは基本てんで実体験だと信用しない」みたいな論とかマジ最高。 当然ながら本編は最高。いやもうホンマに素晴らしい本です。 あ、そうそう、角田さんご本人の描き下ろしの絵(イラスト?)も、ちょこちょこ収録されています。角田さんと、イラストレーターの唐仁原教久(とうじんばらのりひさ)さんの共作?というところでしょうか? このイラストが、バリ良い。不思議な哀しさと孤独と優しさがある。ように感じられる。角田さんのこの感性が、やっぱ好きですね。小説内で、主人公のマキが、ネット上で妊婦同志の「きのうちつやこ」さんのホームページを見つけて、そこにアップされていた「きのうちつやこ」さんの撮影した写真に「なんということはない写真なのだけれど、不思議なさみしさがある」という評が、まさに俺が角田さんのイラストに対して感じた思いと ≒ なのよね。うーむ。素敵。 あと、夫の「さんちゃん」と、妻の「マキ」の関係性も、マジ最高。こんな夫婦、最高です。「さんちゃん」の頼りなさそうで頼れそうな所が最高です。こんな男になりたい。

    0
    投稿日: 2020.10.04
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    角田さんの描く女性像が本当に好きだ。 今回の主人公マキも、予期せぬ妊娠による戸惑いから、次第におなかの中の子へ湧いていく「ただ無事に生まれてくれればいい」という愛情の変化を遂げていく心理描写が、自身の妊娠体験とも重なる。 母親学級で知り合った、気の合わない妊婦に「うるせえ、うるせえ、うるせえ」と心の中で吐き捨てたり、無事出産できたらタバコを吸ってビールを飲みたい!と素直に言える「不良妊婦」なマキは、私そのものだ…。 女性は妊娠したら、聖母マリアのような慈悲深い愛を持つ母親になるわけではない。出産の苦しみ、その後も続く乳児期のお世話を経て、時間をかけて子どもと一緒に「母親」になっていくのだから、世間が思い描くようなお花畑なマタニティライフでは決してないし、そう過ごせない自分に劣等感を感じることもないんだ、がんばらなくてもいいんだと思える、救われる一冊だった。

    0
    投稿日: 2020.08.25
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    『下を見おろして、陰毛も床も見えないというのは、本当に不思議な感じである。視線の下にはばーんと腹がある。妊娠線を指でなぞる。赤ん坊がおなかを蹴った』 女が読むと言うマタニティ小説を男の私も試してみようと思って読むのである…と土佐日記の逆パターンじゃありませんが、全編が主人公の日記だけで構成されたこの作品は、”笑えて、泣けるマタニティ小説”ということで、ブクログのレビューを見ても圧倒的に女性の読者が多いようです。最初、新聞に”掌編小説”として掲載されたものの『小説ではなく随筆だと勘違い』され、『きれいなカードや花がぞくぞくと届いた』という角田さん。『終わりの部分だけがあって、その終わりに至る経緯を遡って小説を書く』ことを勧められて書いたという成り立ちで誕生したこの作品は、異常にリアルなマタニティ小説です。間違いなく女性に共感を呼ぶであろうそんな作品を、では、男の私が読んでみたらどのようなレビューが出来上がるのか?なかなか面白そうな読書だと思いチャレンジいたしました。本日のレビューはそんな視点でお読みいただけましたら幸いです、って自分にプレッシャーをかけてどうするんだ、という気もしますが…では、いってみましょう。 『4月×日 性交した。夫はすぐに眠ったが私は眠れず、起きて服を着て、ベランダにいって煙草を吸った』という日記の書き出しで始まる冒頭。その時『すっと一筋、こぼれ落ちるみたいに星が流れた』という瞬間を目にした『私』。『あ、流れ星、と思うのと、子どもができたかも、と思うのと、ほぼ同時だった』という予感が走ったのは『どちらにしても、願いごとをし忘れた』という4月のある日のことでした。そして『6月10日(木) 子どもができた』という予感的中の展開。『産婦人科で、おめでたですね、と白髪の医者に言われたとき、私がまず思い出したのは、夜空をひっかくようなあの流れ星だった』という『私』。思いがけず『めでたいですかね』とつぶやくと『めでたいですよ』と重々しく返す医者。産婦人科を出た私は『駅に向かって歩きながら、「めでたいですよ」』とちいさくつぶやいてみます。でも『ぱっとはなやかな気分になぜだかなれない』という『私』は『八時過ぎに帰ってきた夫に、なんと切り出していいやら』わからなくなってしまいます。夫とベッドに入り消灯。『なんにも言わないってのも変すぎると唐突に』思った『私』は『赤ん坊できました』と『暗闇にそっと言葉を』放ちます。『がばりと起きあが』る夫。そして『やったあ』と叫ぶ『一点の曇りもなく喜んでいる』夫は、『でかした。男かな、女かな、名前なんにする』と深夜まで騒ぐのでした。『6月11日(金) かたっぱしから友だちに電話をかけ、メールを書く』という『私』に友だちは『おめでとう!』『どうして今さら?』などさまざまな反応を返します。そして『予定日はいつなの?』と聞かれた『私』は『予定日か。そうだ、予定日というものがある。予定日は重要だ』と思い、本屋に行って『有名人の誕生日を一覧にした本』を買いました。『白髪の医者が言っていた予定日のページを』さっそく開くとその日に生まれた人の一覧があります。『ふむふむ、ジミー・ペイジ。いいじゃないか。』と『だんだんうれしくなってくる。おなかに入っているのがジミー・ペイジであるような気がして』きた『私』。『おなかのなかの名もなき赤ん坊よ、天才ミュージシャンになって私に贅沢させてくれ』とおなかに向かって語る『私』。そんな時、夫から『どう?』という電話を受けた『私』は『赤ん坊の予定日はジミー・ペイジの誕生日だよ』と伝えます。それに対して『あっ、そう、ふうん。おれはマーク・ボランといっしょだけどね』と『とんちんかんな答えが返って』きました。そんな予定日へ向けた『私』のマタニティ生活が描かれていきます。 妊娠したことがわかってから、出産へと至る日々を全て日記だけで描いていくという意欲的な構成のこの作品。せっかくですので、月毎に日記の数を数えてみました。(はい、こういう時はいつもマメなんです。私) 4月: 1日分 6月: 6日分 7月: 10日分 8月: 8日分 9月: 10日分 10月: 5日分 11月: 7日分 12月: 11日分 1月: 4日分 計62日分 という圧倒的な数の日記ですが、日によってページ数はまちまちです。1行だけの日もあれば数ページにわたる日もあります。でも、現実の日記だってそんなものだと思います。書くことが山のようにある日もある一方で、ほとんど書くことがない日もあるでしょう。このあたりのバラツキ感は逆にとてもリアルに感じました。また、日記である限り、書かれている情報は断片であり『私』にとって既知の情報が記されることはありません。でも、角田さんは読者が置いてけぼりにならないように、実に自然に日記の中に物語の背景を織り込んでいきます。そうなると、読者はいつしかこれが自分のこと、もしくは自分の妻のことのようにも感じてきます。『私』のキャラ設定が突飛さのない中庸な人物という点も感情移入を自然に誘います。そう、主人公と一緒にソワソワする感覚を味わう読書、そしてなんだか自分に家族ができるようにさえ感じてくる幸せな気持ちに包まれてくる不思議な読書、これは全く予想外の感覚でした。 そして、印象的な書名の人物である『ジミー・ペイジ』。この名前を聞いて何を思い抱くかは、読者の年齢、そして好きな音楽のジャンルによっても変わってくると思います。ブクログのレビューを見ると、全く知らないという人からよく知っているという人まで、これは当然にまちまちです。そんな私ですが、洋楽も大好きということもあって、”伝説のギタリスト”、”レッド・ツェッペリン”、”天国への階段”、う〜ん、心ときめくこの名前!という印象ですが、一方でリアルにその活躍を知っているわけでもありません。あくまで知識上の人物です。でも、そんなことは我が子の誕生という一大イベントと比べるとあまりにどうでも良いことです。出産予定日に生まれた有名人の一人がたまたま『ジミー・ペイジ』なだけのことであって誰だっていい、それは読書を進めるにあたって、また、出産を経験されたお母さん方にとっても同じ認識だと思います。有名で偉大な人物には間違いないけれども、万人が知っているわけでもない、遠い異国の害なき人物、ジミー・ペイジ。角田さんがこの作品に敢えてこの人物の名前を登場させたのはとても絶妙な選択だと思いました。 そして、一番の目玉とも言えるのが妊娠してから出産に至るまでの『私』の気持ちの変化の描写です。これこそがこの作品を読んでいく醍醐味でしょう。この描写の巧みさがお母さん方に指示される所以だと思います。妊娠の事実を伝えた直後の夫のはしゃぎよう、それに比べて『子どもができてうれしくないの?母親になることが楽しみではないの?夫のように、やったあとシンプルに万歳することはできないの?』と自問する妊娠初期の『私』。自分のお腹の中に新たな命が存在することをどう捉えて良いかわからなくて、素直に喜べないことを悩み続けます。超音波の画像を見せられても『私のなかにもうひとつべつの心臓やら爪やらそんなものがあるなんて、やっぱりにわかには信じがたい』と感じます。そして、こんな質問を医者にしてしまいます。『先生、この人は、おなかのなかで笑ったり、泣いたりするんですか、私の見る夢を、赤ん坊も見ていますか?』。ここで自分の中にいる赤ちゃんを『この人は』と言ってしまうところがこの時期の『私』の戸惑いをよく表しています。この場面にこんな表現を持ってくるなんて、素直にすごいなぁと思いました。そして、悩む『私』は、母親に『おかあさんになるのって楽しい?』と質問します。『別に楽しくなんかないわよ、でもまあ、いいもんよ、子どもってのは』と答える母親。『どういいのかなんて訊かなくったって、あと一年もしないうちにわかるわよ』と付け加えます。自分がその立場になったら自然に分かることという自信に裏打ちされたふわっとしたこの言葉。でも現在進行形の人にはなかなか理解できないことでもあります。だからこそ悩む『私』。そして、母親学級、妊婦の仲間たちとの出会い、そんな色々な経験を積む中で次第に『私』の感情にも変化の兆しが訪れます。それは、じわじわとゆっくり訪れるものではなく『なぜだろう、なんなんだろう』と『急に自分がしあわせだと感じた』という瞬間のことでした。『止まっていた噴水が勢いよく水を噴きだしはじめるように、しあわせだという気分が心のどこか知らない部分から、次々とあふれ出してきた』という感覚。この箇所に展開する文章から滲み出る優しさ、愛おしさは、もう特筆ものだと思いました。そして『このとき私は、赤ん坊をこれから生み出すということが、ちっともこわくなかった』という気づきの瞬間が訪れます。『赤ん坊ができなければ一生知らない世界である』とまで冷静に思えるようになった『私』への到達。この一連の心の動きの描写には、男の私にも強く響いてくるものがありました。 私には、この作品の主人公が経験した妊娠・出産というイベント、そして妊娠中の『ひとりではない感』を味わうことはできません。しかし、角田さんが『言うまでもなく私たちがここにいるのは、だれかがどのようにしてか、私たちを産み落としたからである』と語るように、そんな私もかつて自分の母親の中で『ひとりではない感』をともにしました。かつて私がこの世に生をうけたように、今この瞬間にも世界のあちこちで新しい命が誕生しています。『そこにはきっと、いくつものストーリーがあり、いくつもの悩みとわらいが、いくつもの迷いと決定が、詰まっていたのだろう』と語る角田さん。すべての母親が歩んだ道、そしてその先に続く新しい命。 マタニティ小説というのはゴールがはっきりしています。ある意味結末がわかった物語です。でも、命の誕生へと向かう日々、母親が母親になっていくそんな日々の中で、悩み苦しみながら一人の母親となるべく成長していく『私』の生き様は、そんな結末の一点を超える感動を与えてくれました。ブクログの数多のお母さん方を感動させる物語を実経験なく書いてしまう角田さん。心揺さぶられる物語には、男だから、女だからといったことなど関係ない。あるのは人の中に潜在する普遍的な感情が刺激されて沸き起こる感動のみ!そんな風に感じた絶品でした。いいなあ、この作品。

    42
    投稿日: 2020.07.24
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    主人公が妊娠をしてから、子供を産む直前までのお話。 わかるーと思う部分がいっぱい。 赤ちゃんを授かったのはとても嬉しいことだけど、一昼夜でお母さんになんてなれるわけがない。 毎日毎日を過ごしていく中で、少しずつ少しずつ実感と自覚をしていくものであり、その中では「こんなこと考えるなんて母親失格では...」と思うようなことも多々。 この作品の主人公は、子供ができて嬉しくない、と旦那さんにばっさり告げる。 ここで怒らずに、おろすなんて許さない、と泣く旦那さん。物語全体を通じ、この旦那さんの器の大きさと愛情深さにぐっときた。冷やし中華のくだりとかたまらない。  徐々にお腹な中の赤ちゃんを愛おしく思っていく中で、しげぴーと会っている時に主人公が覚醒する部分が好き。 お腹の中の生き物は、私たちが幾度となく繰り返してきた、祈りのようなものでできている。

    3
    投稿日: 2020.03.25
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    『あとでどんなに後悔しても、どんなに泣きたくなっても、どんなに自己嫌悪にさいなまれても、私は最後まで父を嫌いでいよう。それが私とこの人の、代用のきかない関係というものではないか。』(p.168) 再々読くらい。 最初に読んだとき、こういう引き受け方もあるのか、こういうのでもいいのかとびっくりして、許してもらえたような気になった。何度読んでもこの部分に励まされる。

    3
    投稿日: 2018.04.26
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    まずは自分は女性ではないので。と前置きし。 出産へ向けての気持ちの変化がよくわかった気がします。 最後は嫌いだった父も受け入れることができた。 そこまで思わせる出産。 やはり素晴らしいことですよね。

    0
    投稿日: 2017.11.30
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    まだ子どもを授かった経験はないけれど、このご夫婦の様に、ふたりで過ごす最後の生活、3人になるこれからの生活も楽しめる様になりたいと思いました。

    0
    投稿日: 2017.08.20
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    父親との確執をかかえた妊婦のはなし。 妊娠中に読みました。 わたしもマネして、自分の出産予定日を検索してみた。 だいすきなミュージシャンと同じ誕生日でした。 テンションがあがった。 (結局、予定日通りではなかったけど) 妊娠中って、こうやって、些細なことにも意味を持たせたり、 特別な設定をしてみたり・・・ということが日常だった気がする。 この小説を発表したあと、角田さん出産おめでとうと方々から言われたそうです(あとがきより。実際、著者は出産していません。)。 そう思ってしまうくらい、この本は、妊婦さんのじんわり暖かい気持ちが書かれているのです。

    1
    投稿日: 2017.06.26
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    2016.9読了。 共感する。とにかく共感する。 角田光代さんって本当にすごい。 わかる!って思う部分が沢山。 切ない部分もあるけれど、必ず温かい気持ちにもさせてくれる。 本当に素敵な作家さん。

    0
    投稿日: 2016.09.25
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    マタニティ生活の悲喜こもごもを綴った、日記形式の小説。 妊娠中に角田光代を読みあさりまくった私はなぜよりにもよってこの小説は読んでいなかったのか……。 我ながら不可思議だけれど、娘二人を産み落としもう今後一生妊婦にはならないと誓えるまさに今、このタイミングで読めたのはほとんど何かの啓示にすら思える。 それほど私にとって意味のある小説でした。 妊娠したのに、うれしくない。そんなだめ妊婦のマキと、明るくてどこかまぬけな夫・さんちゃんの出産までの日々。 経産婦としては、やはりどうしても自分のときを思い出さずにはいられない。 フライドポテトばかり食べていたこと、ハヤシライスとコンソメスープはどうしても気持ち悪くなってしまったこと、マタニティ服は買わなくても済んだこと、体重が増えすぎて怒られたこと、旅に出るような気持ちで荷造りしたこと、予定日はやっぱりそわそわしたこと。 すっかり忘れていたあれやこれやが、読んでいるうちに次々と涙と共にこみ上げてきた。 育児がしんどくて、子供なんてつくんなきゃ良かったと思ってしまうことも正直たまーにある。あるけれど、でも私だって、娘たちが腹にいたときはあれやこれやして、どうかどうか無事に産まれてきてと心から願ったんだ。 きちんと私ももっているそんな愛おしくてしょうがない気持ちを、ぽっと灯してもらえた気がする。 妊娠中の戸惑いや、嬉しさ、誇らしさ、万能感、不安、現実味の無さ、そういうごちゃまぜな感情と日常を大切に大切に書いてくれていて、むやみに嬉しくなりました。 さらっぴんの娘たちの前にこれからひらかれていく世界を、私もさらっぴんになってひとつひとつ手にしていきたい。 私は娘たちが産まれる前からずっと、娘たちの母親なんだ。それって本当にすごい。

    0
    投稿日: 2016.09.21
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    はじめての妊娠を喜べない妊婦の10ヶ月の物語。 喜べない自分、完璧でない自分を責めてしまう気持ち、とまどい、すごくよく分かる気がした。旦那さんがすごく優しくてほほえましい。何気ない日常や、食べ物描写がすごく上手で角田さんの描く物語やっぱり好きだなと再実感した!

    0
    投稿日: 2016.01.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    んー、なんか好きになれない感じがしたけど読み終わったら面白かった。 「あー、こうゆう考え方もあるんだな」と、妊娠=喜ばしいこととは限らないのかもしれない。

    0
    投稿日: 2016.01.06
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    妊娠に戸惑ってる様子がなかなか正直で好感が持てます。 友だちにいたら楽しそう。 夫のさんちゃんがいい人。

    0
    投稿日: 2015.11.12
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    妊娠がわかった、けどあまりうれしいと感じない。私って、異常なのかな…。 そんな思いを持つ妊婦が、夫や同じく胎児を持つ女性と触れあいながら心情の変化を日記風に綴っていく小説。 自分はこどもがまだいないし、男性だけど、同じ状況となった時に自分はどう感じるだろうかと、心情を主人公に寄せながら読んでいける物語。軽くすらすらと読める、けど、感情移入もしてしまう。

    0
    投稿日: 2015.11.07
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    あれ?好きな部分をレビューに書いたつもりが、できていなかったようです。。。 妊婦さんのおはなし。 とつぜん訪れる多幸感とか共感しました。

    0
    投稿日: 2015.10.02
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    心が弱っている時に読んだので涙腺がゆるくて困った。完璧な大人になんて程遠いけど、身も心もすぐには母親になんてなれないけど、家族が増えることがいつかはきちんと楽しみになりそうな一冊。

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    投稿日: 2015.08.08
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    妊娠出産小説。 大変素晴らしい小説なのだが、最後の最後で予定日一週間前に雪が積った中を初詣に行くシーンがあって「ちょっと、それはないだろ⁉︎転んだらどうする!」というのと「ここで転んで流産にするのか?あれ?これ篠田節子だったっけ?」という想いが去来してしまったのが残念。 後書きによると角田光代本人は出産してないとのこと。

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    投稿日: 2015.05.20
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    全く共感できない主人公…妊娠して喜べないって…。 なんとなく、角田さんっぽくないというか、もの足りなかった。 自分の妊娠中を思い出したりして、懐かしくはなったかな。

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    投稿日: 2015.04.26
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    妊娠中に買った本。入院中に読もうとしたけれど中々活字を追う気分になれなくて、育休が終わりに近づくころやっと読む。 色々共感できるところがあって、妊娠していた頃が懐かしくなる本。 でもこの人、仕事してなくて暇だなーと思ってしまった。

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    投稿日: 2015.04.21
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    妊娠小説と聞いて。 なんか、得体の知れない何かが体のなかにあるという感覚が先で、愛情とか慈しむ気持ちはそんな自動的には湧いてこないこと。そういう冷静な自分大丈夫か、と不安になる気持ち。に共感。 花や木や海が光っているとか、そういうものの一部としておなかの中の子は存在しているという感じもすごくよくわかる。自分と夫の、というのよりも桁違いの、なんかすごい遠くて近い濃い空気の元みたいな、なんだろう、そういうものからできているような気がする。 読んでいるあいだじゅう、おなかがぼこんぼこんと動いていて、そういうのも懐かしく思い出すんだろうか。 「最後の次は初めてなんだな、と気づいたように思った」に、はっとした。 わたしはまさに夫と何をしても「二人では最後の~」と思って、言ってたけど、次はこどもにとってははじめての、自分たちにとってもはじめての、いろいろになるんだ。最後の次ははじめて。

    0
    投稿日: 2015.03.10
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    久々に、読みながら泣いて笑った。 妊婦が懐かしい。 妊婦って素晴らしい。 読んでよかった、清々しい読後感。 また妊婦になりたくなる。

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    投稿日: 2015.02.16
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    妊娠してないのにこんな小説が書けるのかぁ。それがプロかぁ。すごいなぁ。ちゃんと寄り添ってもらったもんな。 いまここにいるだけでふたり。わたしはひとりじゃないんだ!という言い知れぬ幸福と、この未知なる状況への不安。ひとりじゃないのに誰ともこのいまを共有できないという紛うことなき「ふたりぼっち」感が、ひたすら妊婦文学なりエッセイなりを読むように仕向けているんだろうと、この小説読みながら強く思った。だって、何でもないとこで泣く。あーわたしこういうのに共感してほしかったんだーって気づく。言葉を見るまで気づけない。それくらい、静かに錯乱してるんだと思う。真剣なんだ。ほぁーすごい。これを、妊娠せずに書く角田光代すごいー!

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    投稿日: 2015.01.04
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    第12話(11月18日放送)で真琴が手にしているのが、笑えて泣けるこのマタニティ小説。ドラマ第2週で一段落した教え子・早紀の「妊娠」騒動を思い起こしているのでしょうか。担任クラスの生徒・根岸の退学騒動に頭を悩ませる一方で、涼太には(不倫)交際を迫られ……真琴の心配ごとは絶えません。

    0
    投稿日: 2014.11.26
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    本で泣いたのは久しぶり。 主人公のマキに共感と愛しさを感じる。 旦那さんのさんちゃんの人間性やリアクションがいちいちツボ。 あー読んで良かった。

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    投稿日: 2014.09.07
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    日記風になってるので、すらすらとあっという間に読めた。 妊娠中ってきらきらしてるものだと思ってたら、全然そんなことないよね。 私もだめ妊婦だったなぁと思い出したり… ちょっとしかでてこないけど、つやこさんがなんか好き。

    0
    投稿日: 2014.08.13
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    読みやすかった。 妊娠発覚から出産のその日までの 妊婦マキの気持ちの変化や想いが 日記形式で綴られている。 正直で飾り気のない女性が主人公なので 戸惑いやイラつき、不安、葛藤など 妊婦ならではのマイナスの気持ちの描写が 逆にすごくリアルで共感できる! そこが面白い。

    0
    投稿日: 2014.08.13
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    昔から何度も何度も読んでいる本の一冊で、それも毎回図書館で借りて読む本だったけれども、何十回も読んでもまた読みたくなるような本はやっぱり手元に置いておくべきだと思い立ち、古本屋で買ってきた。 妻マキちゃんが妊娠してから(正確には妊娠するきっかけとなった性交直後)出産するまでの日記がリアリティを持って書かれている。初回あとがきを読みある事実を知り、このリアリティにぶっ飛んだ。最初はこの本ってよくある〝著名人が子を産んだときの体験記〝ぐらいに思っていた。しかしあとがきに角田光代さんは実際に子を産んだ経験はなく、全てが彼女自身から生み出されたものだとあり、爆風を受けた。それから時々この本が読みたくなる。 一番お気に入りの場面は…妻マキちゃんが夫さんちゃんに、身籠ったことがちっとも嬉しくないと告白する場面。どんな子が産まれても2人の子ならかわいいはずと、夫さんちゃんは妻マキちゃんが妬ましいくらい能天気に言うのだ。そんなとき、マキちゃんは思うのだ…すべての子どもはそんなふうに望まれて生まれてくるんだなあと。角田光代さんの願いにも思えた。

    0
    投稿日: 2014.06.29
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    妊娠を特に望んでなかった妻。 妊娠を知って、ものすごく喜んだ夫。 そんな夫をみて、予定日には、どんな有名人が生まれたのかを調べると ジミー・ペイジがいた。 ちょっと楽しみになってきたかも。。 母親教室、 プレママ教室。 合わなかったり、合ったり。 日々、大きくなるお腹。 日記を夫と交換しあい、 そこに、作った料理なんかも、載ってる。 それが、なんとも角田光代さんらしく、 見るだけで、目の前に料理が広がるような想像力が生まれるような料理、材料。 ついに、予定日が近づく。。 生まれた日は。。。。 日に日に成長していく赤ちゃんとともに 「お母さん」への感情。 日常生活であって、日常ではない、そんな日々を綴った小説。 なんか、ステキだった。 特に、最後は、ちょっと感動。

    1
    投稿日: 2014.05.05
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    角田光代さん「予定日はジミー・ペイジ」読了!素晴らしい!限り無く五つに近い星四つ!「性交した。」から始まる、マタニティ小説。面白いなぁ‥すごいなぁ‥プロフェッショナルの作品です!

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    投稿日: 2014.03.08
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    角田作品らしい奔放な主人公ですが、今回ばかりは全体的に穏やかな展開。実体験に基づくものだと思っていたのですが作者自身は産んでいないのかあ。リアルに思えたので意外でした。もっとも自分だって産んだことないんですけど。

    0
    投稿日: 2014.03.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かったー。 赤ちゃんができてから生まれるまでの妊婦さんの話。エッセイのような。そうだよね、計画妊娠じゃなかったら、急にお腹に別の生き物が入ってるのはびっくりだしどうしてよいのか分からないかも。だから十月十日かけてお腹で赤ちゃん育てて、自分もお母さんになる準備をして、やっと出てくるころには会いたくてたまらなくなるんだね。とてもリアルな心情で描かれてると思う。たまにクスっと、そして最後はホロリと。出産後の育児奮闘も続編で見てみたい。 ちょうどこないだ妊娠が分かった友達に教えてあげたい本。うん、旦那にも読ませたいかも。

    2
    投稿日: 2014.02.04
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    なんでも、準備万端、心構えもできている、なんてことはないのかもしれないなぁと思わせてくれた作品です。行動しながら考えて、乗り越えるのですね。

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    投稿日: 2013.12.26
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    自分がまさに今、こんな状況におかれていたので、すごく共感できました。 そうそう、そうなのよね… 嬉しい、めちゃくちゃ嬉しい!けどたまによぎるのは一抹の不安。 プレママにぜひ読んで欲しいです。

    0
    投稿日: 2013.12.26
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    久しぶりの角田さん。 初めての妊娠。 でも嬉しいと思えない。 妊娠を善とする周囲に反発を感じたり。 ちょっとずつ変わっていく気持ち。 章が日付になっているのも良かったし、 すごく読みやすかったです。

    0
    投稿日: 2013.12.24
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    読み終わった後、温かい気持ちになる本。角田さんの小説はあまり好きではないのだけど、これは読後感がとても良かった!

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    投稿日: 2013.11.20
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    いわゆるマタニティー小説。今までほとんど興味が持てなかった分野。それは、結局「新しい命の誕生ってスゴイ」で全てが良いことにされる印象があったので。/で、この本はというと。多少、そんなにうまく行くのかあ……?という箇所はあるものの、一人称でとても正直に書かれている印象。お腹の子供や昔の恋人、父、夫…色々な人に対する気持ちが良いほうにも悪いほうにも細かく変わっているのがよかった。「母親学級」への違和感なども好きな箇所。丁寧だけどさらっと読める文体。読後感が良い。絵が優しい感じで好き。 角田光代の他の作品はあまり印象に残っていないので、新刊が出ても特に気にしていなかったけど、この小説はよかった。 (2013.8)

    0
    投稿日: 2013.10.30
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    妊娠から出産の直前までの出来事や心情などを日記形式で書いてあり、とても読みやすい。妊婦さんってこういう気持ちになるのかなぁ、とか考えると自分にもいつかこんな時が来るのかな、という思いにかわってなんとなく妊娠が楽しみになった。 作者の角田さんは妊娠したからこの小説を書いたわけではないというからなんだか余計おもしろいなって思った。

    0
    投稿日: 2013.09.16
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    妊娠 どんななんだろう???? 気になる 周囲の友達に聞くと 「旦那サマの方が ナーバスになっちゃってたよぉ」だそうで 旦那の的のハズレ感 明るくなる~ すべては母に前向きには なれないのかもしれないね

    0
    投稿日: 2013.09.13
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    うどちゃにおすすめ妊娠日記w 唐突な喜び。 でもただただ幸せってわけでもない。 心が体に追いつかない感じ。 自分だけで精一杯だったのに、さらに守らなくてはならない存在。 どうする自分。 いつか妊娠したときに再読したい。

    0
    投稿日: 2013.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後の方は号泣しまくりの自分に引いた。 現在、妊娠5ヶ月目なので、共感することが多かった。 考えたら泣いてしまうから、考えないようにしてたことが書いてあって泣いてしまった。 2人で見る最後の海とか、最後のクリスマスとか、最後の大晦日とか。 私は4月に妊娠が発覚すて、12月14日が予定日やから、最後のクリスマスも大晦日も何も意識せずに終わってしまった。 なんだか、もう2人じゃなくなるってゆーことが、嬉しいことのはずなのに、なんだか悲しくなってしまう。 最後のってゆーのが、生まれるから最後なのに、死んでしまうみたいに思える。 全く逆のことなのに(笑) なんか自分の感情がわけわからんくなる。 妊娠してからこの本を読んで本当に良かった。 きっと胎教にも良いに違いない。 妊娠してない時に読んだらまた違った思いを抱くのかな。

    0
    投稿日: 2013.07.23
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    社会が望む、「理想の母親像」 その1.無条件に子どもを愛している。 その2.母性本能たっぷり。 その3.時には厳しく叱りながらも、大抵は褒めて、上手に子どもを育てられる。 その4.甘い歌声で子守唄を歌い、献身的に… …はーもう、ちゃんちゃらおかしいっす(笑)ってね。 改めてそう思いました。 いや、思えました、かな。 ** 大抵の女性は、「その時」まで、「一人で」生きています。 家族や旦那、恋人、友達はいるけど、でも 何を食べて、いつ寝て、どんなものを買って生きていくかは その本人の選択の連続。 その殆どが、「自分だけのため」のもの。 でも「その瞬間」からは、世界が一変する。 食べるものも睡眠時間も、着るものも買うものも お腹の中の「小さくて不安定なもの」を、何よりも一番に考えなければいけない…。 ぽんっとスイッチが切り替わるみたいに 母性本能が湧き出てくるものじゃないんですよね。 機械じゃないんですから。 母親である・ない以前に、その人は 一人の人間で、一人の生き物なんですから。 それこそ、何十年か前にはその「小さくて不安定なもの」、だったんですから。 でも、本作の主人公「マキちゃん」はそこに甘んじない。 「はい、今日から母親ですよ」と言われても、首を傾げる。 あれ?なんだか嬉しくないかもしれない。 母親らしく、ばんざい、ようこそ!って喜んであげられない。 なんだかごめんね、お腹のひと。 そう思いながらも、彼女はだんだんと「母」になっていく。 悩んで、落ち込んで、怒って泣いて、考えて。 あがったり、さがったりしながら、だんだんと「母親」になっていく。 煙草を吸いたい、お酒だって飲みたい。 可愛い服だって着たい。 旦那と身軽に、好きなところに行きたい。 その気持ちは変わらなくても、 母親としての自覚が少しずつ、すこうしずつ育っていく。 赤ちゃんと一緒に、大きくなっていく姿が くすぐったいような嬉しさを感じさせてくれた。 でも、この作品の何よりの魅力は やっぱり旦那さんのさんちゃんにあると思う。 彼の穏やかな人柄と、大きな器は本当に素敵。 彼も別に、「完璧な父親像」ではないんです。 泣き虫で、気弱で、のんびり楽天家。 頼りがいがあるか、って言ったら全然ないし マタニティハイみたいに、ベビー用品を買い漁っちゃうような人。 でも、本当は誰よりも強い。 柳のようにしなやかで、 不安定なマキちゃんが怒りや不安をぶつけても 受け止めて、時には流して、マキちゃんのそばにそっといる。 激しい喧嘩のシーンはないんだけど、 きっとそれはさんちゃんが「喧嘩にしないでいてくれた」から。 あぁ、いいなぁ。こんな旦那さん。 素直にそう思いました。 いつか、ほんの少しだけでいいから 三人になったこの家族のお話が読んでみたいな。

    2
    投稿日: 2013.06.14
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    喜びの湧く唐突さとか、 だんだんだんだんだんだんにしか 心は体に追いつけない感じとか、 すごいリアルだなーと思って読んでいたのに、 角田さんは出産の経験なくこの作品を書いていたなんて! 作家さんて、やっぱりすごい。 そのリアリティは、 取材力なのかな。別の経験を置き換える構築力なのかな。 かっこいいとさえ感じちゃう。 ところで、 「9月7日」が好きでした。

    0
    投稿日: 2013.06.11
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    妊娠→出産までの日記のようなもの。 旦那さん素敵だなぁ。 お母さんは子どもを授かった時が「母」なのではなく、妊娠生活中に親になる準備をするんだなと改めて思った。 いつか妊娠したらまた読みたい。

    0
    投稿日: 2013.05.19
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    妊婦なんて幸せふわふわ〜なんかじゃないっ!って思っていたあの頃を思い出し、わかるわぁそれわかるぅと胸のうちでつぶやきながら一気に読みました。 身体の変化に戸惑いながら、徐々に、徐々に、母になることの実感が増していく感じ。 妊娠出産経験なくてこれ書いた角田光代すごい。

    1
    投稿日: 2013.05.14
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    泣いた。淡々と描かれる中にも、様々な感情が膨らんでくる妊娠生活をすごくリアルに表されていると思った。 やはり角田さんの描写はすごい。

    0
    投稿日: 2013.05.14
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    妻が妊娠して読んだ。作家の実力を見た気がする。終盤の新聞小説を膨らませたものだが、その終盤の勢いに感情が揺さぶられた。

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    投稿日: 2013.04.07
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    妊娠から出産するまでを日記風に描かれている だんだん母性が目覚めていく感じが前向きになれてよかった。

    0
    投稿日: 2013.03.25
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    世の人々と同じく、角田光代のマタニティ日記かと勘違いして読んでいた。本名はマキなのか~とか思っていた…

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    投稿日: 2013.03.20
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    妊娠して うれしくないかも、って わからなくもないな。 出産・子育てなんて自信ないだ。

    0
    投稿日: 2013.03.17
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    さんちゃんみたいな人と結婚したい。 もしいつか私にも子どもができたら、その時にまた読み返そうと思う。

    1
    投稿日: 2013.03.08
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    妊婦さんのお話。このテーマは初めて読みました。 宗教じみた妊婦さんの会にうんざりしたり、親になることに不安を感じたり・・・子供を産んだことはまだないけど、なんか共感できた。 自分が妊婦になって親になるのが、楽しみになった。

    0
    投稿日: 2013.03.06
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    よかった。すっごく! 子どもができる不安、本当に産めるのかという不安、うまく喜べないきもち、変わっていく自分。 自分がいつか子どもを産むっていうのが怖くもあり、でも待ち遠しい気もしている。 でもこの本を読んで、こんな気持ちを全部知りたいと思った。 わたしはどんな妊婦さんになるだろう!

    0
    投稿日: 2013.01.17
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    妊婦さんの十月十日の物語。 きれいごとではなく、角田さんらしく軽妙に毒づいていて、気持ちいい。 夫だけでなく、義父母、実家の母、そしてこれから生まれてくる子供を通して、家族になれた偶然を、遠まわしに教えてくれる。 こんな温かさ、いつまでも忘れちゃいけないなぁ。

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    投稿日: 2012.12.28
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    「時間ってのはいつもいつも流れているんだけど、子供を産んだとたん、それが目に見えるようになる」 この一文が大好き! この後、妊婦マキは突き出たお腹をさすり、「そうか、ここには時間が詰まっているのか」と微笑む。彼女が母になった瞬間である。 子供は愛おしい。立ち会い出産で我が子が産まれてきた瞬間、涙が止まらなかった。この時、初めて「責任」を自覚したと思う。

    0
    投稿日: 2012.11.02
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    主人公がジミーページといっしょの誕生日に生まれてくるであろう我が子を出産するまでの日記形式小説。 旦那さんとのやりとりがいい味出してる。希望にみちていて、読後感さわやか。

    0
    投稿日: 2012.09.07
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    妊婦中に読みました。 マタニティ小説ということで気になって。 最初の方は主人公がのんきな気がして、 いまいち引き込まれなかったのだけれど、 話が進むうちに彼女に母性が目覚め、 どんどん前向きになってくのが、清々しかった。 作中に旦那さんと「これが二人でする最後」 というような会話が何度も出てきて、ちょっとさみしくなった。 確かに同僚のママさんにも、「妊娠中に行きたいとこ行って、やりたいことやった方がいい」って言われたな…。 ちなみに日記形式なので日付が入ってるのだけれど、 主人公と妊娠の経過の日付がほぼ同じなため、 途中から、うちの子もジミー・ペイジ?と、 ドキドキして読んでたら、2日違いでした(笑) 終わり方もステキだった!

    0
    投稿日: 2012.08.18
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    出産までの様子を日記形式で。 実話のようで、でもちょっとファンタジーのようなところもあって、 でもやっぱり小説としてとっても面白かった。 妊婦の時に読めていいタイミングだったと思う。 他の妊婦にもおすすめしたい。 (でも20代前半とかだったらわからなかったかも。 30越えてからの方がいいように思う) お腹に赤ん坊がいる今の気持ちや高揚感を ほんとに上手に文章にしてくれたなあという感じ。 自分の代弁者のようにも思えてくる。 角田さんの小説は3冊目。 山本文緒と同じくらい好きになった。

    1
    投稿日: 2012.07.24
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    妊娠した主人公が出産するまでのお話。 妊娠したあとの情緒不安定さとか、いのちについて、子どもについて考えを巡らすところとか、とてもリアリティがある。 角田さん自身は出産経験がないということを知って驚いた。 私も経験はないが、妙に共感。 妊娠したらもう一度読んでみたい。 マキちゃんと旦那さんのやりとりが微笑ましくて、読後感も爽やか。

    0
    投稿日: 2012.07.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初角田さん。 出産経験はないのに、何だか共感してしまった。 最初が「そんなつもりないのに赤ちゃんできちゃった」みたいな 不穏なスタートだったので、他の妊婦さんたちの交流があったり、 読了感がよくてほっとした〜。

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    投稿日: 2012.07.11
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    リアルには分からないけど、マキちゃんの微妙な心理には通じるものがあるなぁ。 旦那のさんちゃんが妙にツボ。 良い本でした。

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    投稿日: 2012.05.03
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    日記形式の小説。いきなり 性交した から始まる文にはえっと思ったが 自分が妊娠していた時を 思い起こすリアルな感情が書かれた小説。懐かしくておもしろかった。

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    投稿日: 2012.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    結婚というのはとてもよいことで。 子供を産むということはとても素敵なことで。 女であるということはきっととても幸福なのだと再確認した。 出産予定日が近づくにつれていろんな意味でハラハラし、一瞬絶望したけれど、最後の最後で全てが報われた気がした。マキが妊婦の間に感じた感情全てが。 素直に涙が零れる素敵な作品だった。 さんちゃんの言葉や反応が彼に似ていて、きっと彼もこんな旦那さんになるのだろうなと思って微笑ましかった。 後書きでは笑わせてもらいました(笑)

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    投稿日: 2012.03.12
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    こどもが出来たらまた読みたい。 こどもが宿った友達におすすめしたい。 「いい」「わるい」ではなくて、悩みとか心配事とか絶対でてくる。 人に相談したり、調べたりってすると思う。 そんな中、これを読むと少しほっこり・すっきりすると思うんだ。 人間ってみんな同じぢゃないし、子供もみんな一緒ぢゃない。 いろいろいるんだよ。 読み終わったら、あとがきもきちんと読んで欲しいな。 角田さんがまたちょっと好きになった。

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    投稿日: 2012.02.05
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    きゅんとしました。もう三人産み終わっちゃったけど、妊娠中に読みたかったな~。今度、妊娠中の友達にプレゼントしたいです。

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    投稿日: 2011.12.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんだか心がほっこりした。妊婦さんの日記形式の小説であるから心情の変化がよくわかるし、あかちゃんいいなって思う。角田さんの小説好きだな・・・。

    0
    投稿日: 2011.12.03
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    なんとも心がほかほかになる一冊。 私が子供を産む時に、ふたたび読みたい。 それにしても、こんなごきげんな旦那さん、うらやましいなぁ。

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    投稿日: 2011.12.02
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    たまたまこの本を読んでいるときにビギンの「ジミーペイジに憧れて」っていう曲がかかっていた。 ジミーペイジ。 きゅん。

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    投稿日: 2011.11.20
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    女の子だったら、 一度は読んでみて。 妊娠したら、不思議な事がいろいろ あるのね〜。と分かりました。 ちょっとウルっときたとこがあったり、笑ったり忙しい本です。

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    投稿日: 2011.11.06
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    夫が角田光代なんて買っている。 珍しい、と思ったらタイトルに惹かれたんだって。 あらすじを見たらマタニティ小説なるものだそうな。 さすが産婦人科医チョイス。 しかも主人公の名前が私に似ている。 すぐに読めそうだったから、その場で一気読みした。 覚悟がないなら、ちゃんと避妊しろ。 と、私は考えているので 覚悟ができていないゆらゆらした主人公にも へらへらした夫にも 途中まですごくすごく腹がたって仕方がなかった。 でもいつか私が妊娠したときに この本に共感したり救われたりすることもあるのかもしれないと思った。 読む人の立場によって受け取り方がだいぶ変わってきそうな話。

    0
    投稿日: 2011.11.05
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    takanatsuさんおすすめの「予定日はジミー・ペイジ」で角田さんに初挑戦。 別のものから読もうかと思っていたが、題にある「ジミー・ペイジ」を見て、「ん? ジミー・ペイジ?」と思って惹かれてしまった。レッド・ツェッペリンが好きなのです。ジミー・ペイジといえば3大ギタリストなのです。 マキさんとさんちゃんによる物語。 ところどころにほっこりしたり、少し心がざわつくようなエピソードが適度にはさまれていく。すごく上手いし、安心して読めるものを提供してくれる作家だ、という感じがした。書いている内容こそ違えど、重松清さんとかを読もうとする時の楽しみを期待する感覚に似ているかもしれないと自分の中では思った。これは周期的に読みたくなる作家になりそうな気がする。 冷やし中華中毒になるマキさんについて書いたさんちゃんの日記がなかなかナイス。それにしても妊婦さんの感覚ってこんなものなのだろうか。マキさんが子供をいつまでも体の中に入れておきたい、というようなことをさんちゃんに言うくだりを読んで、女の人にしかわからない感覚だのう、と興味深かった。 面白かったので一日で一気に夢中で読んでしまった。しかしジミー・ペイジは結局話とあまり関係なかったのでそれが残念といえば残念。

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    投稿日: 2011.11.04
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    妊娠がわかって日記を書きはじめた女性の話 そのコの、予定日はジミーページの誕生日 日記形式にたんたんとかきつづってるけど 日を重ねて大きくなるお腹を愛しくなっていく姿をかんじて キュンってしました っさ

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    投稿日: 2011.10.01
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    出産予定日がジミー・ペイジの誕生日と同じ妊婦の十月十日を日記形式で綴っています。自分の十月十日を思い出しながら読みました。本の中にもあるけれど、娘が産まれてからというもの、ほんの少し前のことが本当にものすごく懐かしいと思うようになりました。

    0
    投稿日: 2011.09.18
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    日記形式のマタニティー小説。 自分の妊娠を、はじめは喜べなかったマキ。 『喜んでいいのかそうでないのかよくわかっていない。こういうとき、どういう顔をすればいいんだろう』と、妊娠を告げられたときに、思うくらい。 でも、だんだん赤ん坊が育っていくにつれて、その存在を愛しく思い始める。はっきりと言葉には出さないけれど。 続きが気になって一気に読んだ。 泣きそうになった。電車内じゃなきゃ泣いてたな。 私も『ひとりではない感』を早く感じたい。妊娠したい! ☆再読記録あり

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    投稿日: 2011.09.13
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    妊娠する女性のわがままさとかさみしさとかってきっとこんな感じなんだろうなーって思った。自分はまだ妊娠してないからわからないけど。孤独でありでも支えられているって言う状況が妊娠なんだろうな。

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    投稿日: 2011.09.13
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    妊娠したこともないのに、なんだかなんだかとっても共感、感。 子どもができたとしてもわたしもきっと「わーい!」とはなりそうもないもの。 これからのこととかこれからのこととか、あとはこれからのこととか考えて間違いなくブルーになるに違いありません。 マタニティライフを追う小説なんて珍しいですよね。 新しい世界を観たような気がします。

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    投稿日: 2011.08.30
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    すごく良かったです。 面白かったし、最後はホロリと泣けた。 出産経験のある人、ない人でまた感じ方が違うんだろうな。 将来自分に子供ができたとき、自分自身がどういう反応をするか 楽しみになったかも。 ちなみに「予定日」は1月9日。私の誕生日!

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    投稿日: 2011.08.28
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    子供が出来たとわかったその日から出産日までを、日記調に綴った小説。 あとがきに、角田光代は出産未経験者だとあってびっくりした。 『赤ん坊できた瞬間に、おだやかでたおやかでゆったりした寛容な女になれるわけなんかないんだよ、なりたいけど、そんなの、仮面ライダーにしてくださいってくらい無理なんだもん。』 きっと主人公マキちゃんや佐伯さん、きのうちつやこさん、キャサリンみたいにみんな、不安な気持ちでいっぱいになるんだろう。 マキちゃんの心の移ろいが、まだ出産を経験していないあたしだが、なんだか身近に感じられた。 居酒屋で初めて赤ん坊が腹を蹴るシーンは、めちゃくちゃに声をあげて笑ってしまった。

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    投稿日: 2011.07.18
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    ある日突然妊娠を告げられた妊婦の日記。 特別ではない本当にそこらへんにいそうな夫婦。 でも子供をお腹に授かってからの主人公の葛藤とか 突然葛藤していた気持ちが「ぱぁー」っと開ける ところとかとってもリアル。 作者の角田さんが妊娠したことがないのに こんなにリアルに小説を書けちゃうことに感動。 そして主人公がふと思う事や感じる事に涙腺が ゆるむことが多々あった。 出産を経験してから読んだので、妊婦時代の あの気持ちを思い出して新鮮な気持ちになれる。 子供を授かる事は素晴らしいことだし、掛け値なしに 嬉しいことだけど、自分が母親になれるのかって 不安は誰にもである訳で、この小説はその不安を 解消していく過程が見えて良かった。 角田さんの絵もとても素敵で大切にしたい本に仲間入りだ。

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    投稿日: 2011.06.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    妊娠して初めて周りの大人も皆昔は赤ん坊だったんだなー、と気づく場面、わたしも妊娠中にあったなー、同じ気持ち。

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    投稿日: 2011.05.12
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    流れ星を見つけたとき、あ、できたかもと思った。初めての妊娠。でも、「私、うれしくないかもしれない」。お腹の生命も大事だけど、生活って簡単に変えられないよ。ひとり驚喜する夫さんちゃんを尻目に、頼りなくも愛おしい妊婦マキの奮闘が始まる。目指すは、天才ロック・ギタリストの誕生日と同じ出産予定日!笑えて、泣けるマタニティ小説。著者描き下ろしイラスト多数収録。 (裏表紙紹介文より) *** 初角田作品。 良い本でした。 私は妊娠どころか結婚すらしていないけど、主人公の妊婦・マキに無理なく共感できました。 物理的に母親になったって、すぐに精神的にも母親になれる訳じゃない。 計画的に子作りしたならともかく、予想外の妊娠なら戸惑いがあって当たり前だろうし。 色々悩んで、迷って、それできっと、段々母親になっていくんだろうなぁ。 そんなことを考えつつ、ところどころ心を揺さぶられながら読みました(じわっときた部分も多々)。 妊娠なんていつのことやら。って感じの私だけど、マキと一緒に“妊婦”の一年を体験できました。 私も妊娠したらこんなふうになりそうだなぁ(汗) さんちゃんみたいな旦那さん良いですね。 ちょっと頼りないけど、女性特有の感情の波をサラっとかわしてくれたり、受け止めてくれたり。 ど真ん中のタイプではないけど(笑)良い旦那さんですな。 この本は他の本にまして男性の感想が気になります。 世の男性はこれを読んで何を感じるのかな?

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    投稿日: 2011.04.28
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    年長の友人が、今年読んだ中で一番印象深いといって贈ってくれた本。若いときに読みたかった、読んでたら人生変わってたかも、とまで思ったと。 泣いたり笑ったりしながら一気に読み切った。あっというまの十月十日。 結婚、そして出産…怖がりの自分には一生できないかもしれないと思っていたことだけど、もしかしたら、ひょっとしたら私にもできるかもしれない、とすごく勇気づけられた。これが小説じゃなくて、カクタさんの体験記だったらもっと良かったのに!余計なお世話だけど、今からでもカクタさんに赤ちゃんを産んでもらいたいなぁ。。。

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    投稿日: 2011.04.22
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    すごく良かった。 妊娠を予感してから産まれる直前までの日々を日記風に描いた小説。 ただただ穏やかに過ごしているわけではないのに、不思議なくらい穏やかで平和であたたかいのだ。夫の人柄の力が大きいかもしれない。 なんだか無性に幸せな気持ちになる、幸福感が伝染する小説。 もし妊娠することがあったらその時にまた読みたい。

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    投稿日: 2011.04.09
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    ここには書けないが・・・最初の1行でブッ飛んだ!面白い。 妊婦の日記形式で綴られるこの小説。 主人公マキの妊娠から出産に至るまでの日々のつれづれな内容なのだが、実に笑えるユカイな毎日。 それにマキのダンナがまたどこか天然で憎めない。 「親」になることって、人それぞれだとは思うが、正直いって最初から覚悟を持ってなるわけではないと思う。 結婚して、子供が産まれ、ようやく親は「親ビギナー」となり、様々な経験を積んでいくものだろう。 この小説のマキの「うれしくないかもしれない」という感情は、ほんとに素直なものなんだろうな。 うちのカミサンは、マタニティライフは安静に過ごす必要があったのでほとんど実家で過ごし、離れて暮らしていた。 電話ではほぼ毎日話していたが、その日々はこんな感じだったのかな・・そんな想像もした。 レッド・ツエッペリンの名ギタリストのジミー・ペイジ。 まさか日本のこういう類の小説に、自分の名前が使われているとは夢にも思わないだろうね! しかし未だ出産経験の無い角田光代がこれを書いたというのは、実にすごい想像力! 妊婦って「マタニティブルー」という不安な時期があると聞く。 すべての妊婦に(もちろん妊婦でなくても)この小説を読んで「何だか楽しく幸せな生活」を送って欲しい。

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    投稿日: 2011.02.21
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    すごく面白かった!! 久々に人に勧めたくなる小説。 今まで「子供欲しい!」と思った事なかったけど、こんな気持ちを体感できるのなら妊娠してみたいと思った。主人公の旦那がカワイイ(笑) 男の人が読んでも楽しめそう。 親しい人が妊娠したら、この本をプレゼントしたい。

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    投稿日: 2011.02.16