心理学を知らない私でも非常に楽しめた。 ただし、百科と銘打っているのでやむを得ないのだろうが、 本が大きくて重くて読みにくい。 これをフルカラーで文庫判で出版してくれたら良いのに。。。 ------ 後日、Kindle版が出ているのを知り、Kindle版を買おうかと悩みましたが、 やはりせっかくのフルカラー、見開きの良さが活きないと思い、 本の方を選びました。

１　心と脳 ２　進化する心 ３　発達する心 ４　認識する心 ５　感じる心 ６　人間関係の中の心 ７　心の病気と健康 ８　社会の中の心

認知心理学、社会心理学、感情心理学、発達心理学、臨床心理学、などから、基本となる知識や最前線の研究成果を100項目精選、200点以上のグラフィックスとともに紹介する。

心理学に興味のある人は少なくないと思います。でも「人の心が読める」みたいな、ベストセラー本のいう人間心理と、学問としての心理学とはイメージが違う気がしませんか？そもそも心理学のミッションとは？実際に行われている学問としての心理学は多くの人が考えるよりもはるかにストイックな科学。謎に満ちた人間のさまざまな行動の法則を明らかにしていくことが、そのミッションです。この本は専門家が心理学のトピックスをやさしく解説したビジュアル図鑑です。すごくわかりやすくておすすめ！最新の研究や研究者の紹介もあります。

クロニンジャーのパーソナリティ理論 　新奇性追求　アクセル　ドーパミン 　損害回避　ブレーキ　セロトニン 　報酬依存　クラッチ　ノルアドレナリン 　個室　トラクションコントロール　？

オールカラーで100項目、計200ページの図鑑のような本。大変読みやすい、見て面白い、わかり易い本。一昔前の心理学は読心術とか人を操るための手段という印象が強かった。しかし最近は研究者が一般読者向けに出版する本も増えて本物の内容になっている。脳科学や統計学と結びついていて人はこういう時になぜこういう行動をするのかが理論的に納得できる。この本の１項目が本当は１冊の本になるのだろうと思う。広く浅くではあるが100冊分のエキスを吸収できる贅沢な内容である。 面白かった項目は⇒●がまん強い子どもは将来成功する？●目の前のニンジンはやる気を奪う？●誰かが助けるだろうが生む悲劇●恋の吊り橋実験がうまくいくための条件とは●生産性を高めるには人間関係を重視せよ●負け惜しみのメカニズム●あえて不合理な行動を選択する理由●強者に服従し弱者を嫌悪するパーソナリティ(ドイツのホロコーストに関わった人たちの権威主義的傾向の調査）

概論で扱われるような内容をフルカラーで見開き2ページで扱う。使われている絵図の了解性が高い。著者らは九大が多い。フルカラーで大判だけどそんなに値段は高くない。心理学に興味を持った高校生や大学生が心理学の世界を知るのに適している。kindle版もあるのが少し驚き。タブレットのならいいかも。重くないし。