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生きるぼくら
生きるぼくら
原田マハ/徳間書店
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総合評価

862件)
4.2
357
294
135
12
3
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    東山魁夷さんの絵が表紙になっているのに惹かれて手に取った本。 ひきこもりだった人生が、周りのカッコイイ大人たちに支えられながら、自分自身もカッコイイ大人へと、稲と一緒に生長していく姿が読んでいてとてもほっこりした。 おにぎりが食べたくなる本。 久しぶりに母の握ったおにぎりが食べたくなった。

    6
    投稿日: 2024.02.21
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    原田マハさんの”本日は~”を読んで、どういう言葉を受け取るか投げかけるかで、その人に大きな影響を与えられるっていう意味で、”言葉”って凄いなって改めて感じたけど、本作品はもう少し”人との出会い”にフォーカスされつつも、誰と出会うかその人をどう受け止めて向かい合うか、で人に与えられる影響って良くも悪くも大きいなと思った作品。 物語の中心は、主人公の人生/父親の元再婚相手のつぼみ/マーサおばあちゃんで進んでく。 それぞれが違った苦しい過去やトラウマを持ってる中で、たまたま蓼科のおばあちゃんの家で、文字通り一人ぼっちの3人が一緒に生活していく話。 本読み進めていく上で、人生の考え方/発言/行動が、蓼科来てからちょっと時間おかず変わりすぎちゃう?、って思うこともあったけど、以下が彼を変えた要因なのかな。 ・マーサおばちゃん 人生の中で最後に持ってる楽しい記憶が、マーサおばあちゃんがいる蓼科での記憶で、おばあちゃんに会いに行こって思って、おばあちゃんが街のみんなから愛されてたり、米作りを通して生きるって何かを教えてくれたりしから、話の核なのは間違いない。 マーサおばあちゃんのために頑張ろうと思って仕事を始めて、田端さん含め色んな人と会話して、自分でお金を稼いで、お米を作るようになって。 ・食堂で働いてる志乃さん 蓼科にあって初めての人が志乃さんで、本当に良かったんやろうね。 自室で引きこもってた人生が外に出て、1番しっかり向き合ってくれた大人が志乃さんで、作品通して、誰よりも自分の周りの人の身の上を案じてくれてるから、”大変やけど頑張って。何とかなるよ!”とか曖昧な言葉じゃなくて、現実的に具体的に、厳しさの中に優しさがある、言葉を投げてくれたり行動をとってくれたり。 学生時代の同級生は勿論、学校の先生含め、こんな大人がいなかったから塞ぎ込んでたけど、志乃さんに会って世の中嫌な人ばっかじゃないって思えたんかな。 ・つぼみ 自分と同じように学生時代にいじめにあった経験があって、人とのコミュニケーションを取るのが難しい中で、同じような理由でおばあちゃんに会いに来た。 そんな中で彼女も心を開いてくれるようになって、だから自分も自分の話をするようになって、しんどかったこと、モヤモヤしてたことが頭の中でぐるぐるするだけやったのが、人に伝えられたこと、悩みを誰かに打ち明けられたことが大きかったのかな。 後は田端さんの息子の純平君が世の中に対して思ってたこと、家に篭りきりになりかけてたおばあちゃん、引き篭もってた時の人生と被る色んな出来事があって、それを蓼科に来て違った角度で見れたからこそ、その時抱えてた純平の気持ち分かるなあとか、けど自分なんでああいうふうに考えてたんやろ、とか自分を見つめ直す機会になったのかな。 読みながら書いてたから、上のコメント書く段階で感じてたのは、人生考え深くなるし、成長しすぎちゃう?、それは本やし尺もあるしなって最初は思ってた。 けどたぶんそれは違って、人生は誰よりも考えるし悩んできた中で、いじめられて塞ぎ込んでしまってから、そとの世界に出るタイミングが無かっただけで、今も昔もたぶん本質的なところは何も変わってないんやろうなって。 誰よりも優しくて、けど優しすぎて嫌な経験もいっぱいして、だからこれから彼に会ってく人は、彼が志乃さんに救われたみたいに、彼も色んな人の人生変えていくんやろね。 後はツラツラと感じたことを書いてるけど、いじめられて、その時の嫌なきっかけがあって梅干し食べられへんくて、親のお金で生きるためだけに無機質なコンビニのおにぎり食べてた人生が、蓼科に来て米を作り始めて、生きるためだけに栄養素として取ってた米を作ることで向き合うことで、色んな人と触れてサークルオブライフを感じて、最終的にはおばあちゃんが作ってくれた梅干しをふいに食べて過去の清算をして、ストーリーの描かれ方が良かったね。 タイトルの”生きるぼくら”、お米が苗から収穫してご飯になって食べるまでの過程と、人生がお米と向き合いながら成長していく過程で、吐露してたこの作中以下フレーズが大好きやし、言いたかったこと全部詰まってる気がするので、書き留めとこ、素敵な作品でした! あんなに小さく一粒の苗から、青々と育ちつつある稲、その力。”お米の力を信じて、とことん付き合ってあげなさい”と、米づくりを始める前にばあちゃんが言っていた。 自然に備わって生きる生き物としての本能、その力を信じること。すなわち、生きる力、生きることをやめない力を信じること。 お米の力という言葉を、人間の力という言葉に置き換えてみる。すると、それは、自分の力という言葉になる。

    7
    投稿日: 2024.02.19
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    久々に一気読み。止まらない。 誰かのため何かのために生きるというメッセージが伝わる。 みんな苦悩や困難を抱えながらも人を通じて米作りを通じて救われていく。 清々しく優しい気持ちになる。 良い出会いに感謝したい。

    11
    投稿日: 2024.02.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    田舎の実家を離れてから読めてよかったなあ 理想の自分になれんくて幻滅したりするけど、何かに全力やったり周りの人大切にして、親に立派になったなって思ってもらえたらそれでいいな

    3
    投稿日: 2024.02.17
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    図書館の「今日返却された本」コーナーから反射神経でサッと差し出した1冊。原田マハの著者名は見えていたので安心感はありましたが、期待を裏切らない良作でした。 24歳の引きこもりが母に出ていかれ、辿り着いたのは祖母のいる蓼科。そこで自然農法での米づくりを始めることになり…という話。 少々ステレオタイプ的なキャラ、展開もあるものの、楽しく読める範疇でした。むしろ結局終盤には泣いてるという(笑 いやあの伏線回収はずるいでしょう。。 主人公の「いまの自分は『カッコいい大人』に恵まれている」という記述を読みながら、もはや主人公たちよりは大人たちの年齢に近いんだよなぁ…と思いながら、カッコいい大人たり得ているか…なんて(考えるだけムダな)コトをつい考えてしまいました。 悩ましいなと思ったのは、「家族のかたちにはほど遠い三人。それぞれに何かが欠けていた。」という表現。ストーリーのために欠けさせられたんだよなぁとも思いつつ。。あと、序盤のいじめ描写も主人公のトラウマに必要ではあったんでしょうが、ここまでか…という感覚がありました。 本著を読了して思ったのは、①稲作と日本気質の結びつき、②稲作のサステナビリティの2点です。 ①稲作と日本気質の結びつき 人の手をかけるほど収量が増える稲作、だからこそコミュニティで集まって作業をして、まるで人のように稲の成長を見守る。脱穀後にはみんなで「豊穣の宴」を開く。 稲作文化では人と人の協力は当たり前ですが、種だけ飛行機で撒いて(あるいは自然に落ちた種で種まきもせず?)放置しとけば育つ小麦+牧畜文化とは違うんだなぁと。。 ②稲作のサステナビリティ 本著では自然農法に取り組んでおり、まずまずの収量を上げていましたが、上手くいったケースが描かれているんだろうなぁと。加えて、天然記念物みたいなモンだから守ってあげようという周囲の協力があって成立しているので、なかなか難しいなと。。 ただ、地方の土地はもはや余っている訳で、人手をかける部分を上手く工夫すれば、農薬や化石燃料の使用を抑えながら自然農法でも総収量を高めるコトはできるんじゃないかなと思いました。 (自然農法のお米が間違いなく美味しくて、多少頑張っても産業として育てる意義があるならですが…。) 環境面のサステナビリティと、"苦労"面でのサステナビリティを上手く両立させるなら、ドローンなりパワードスーツなり導入するんですかね。。 ちょっと完全に脱線してしまいましたが、スーッと読めてあたたかい気持ちになれる良著でした。短編なんかで主人公たちのその後を読めたら素敵だなぁ、なんて思ったくらいです。

    17
    投稿日: 2024.02.11
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    読後、こんなにも希望に満ち溢れ胸がいっぱいになった小説は初めてかもしれない。マーサおばあちゃんに会いに、また何度も読み返したいと思った。 マーサおばあちゃんの好きな風景を私もみてみたいと思い、YouTubeで夏の御射鹿池の映像を観た。息を呑むほど美しい風景だった。この風景に出逢わせていただいたこと、原田マハさんに感謝したい。

    9
    投稿日: 2024.02.07
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    あれだけの陰湿ないじめを受けて引きこもってたのに お母さんがいなくなったのをきっかけに あんなに変わるのを見ると 本当は真面目で素直だったんだなぁって事と同時に きっかけがあると人はあんなにも変わる可能性があるんだなと思う それかやらざるおえない理由が欲しかったのか 途中で田端さんが人生のことをまっすぐ手放しに褒めるところがあったけど 自分がすごいなと思ってる大人にあんなに率直に褒めてもらえたら嬉しいよね わたしも褒められたいし素直に褒められる大人でいたいな 原田マハさんの本って根っこから悪い人 1人も出てこない優しい世界だから安心して読める

    8
    投稿日: 2024.02.07
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    学生時代の壮絶ないじめを経て高校中退、日雇い派遣の後引きこもりになった麻生人生。 母の稼いだお金とコンビニおにぎりで生活していたが、ある日突然母が置き手紙を残して出ていく。 痴呆症の介護、いじめ、引きこもり等等暗いテーマだが米作り、ふるさとの素晴らしさに溢れ前向きになれる内容が詰まった一冊。

    4
    投稿日: 2024.02.03
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    一言で 大感動!! 何日かかけて読もうと思っていたのに、1日で読んでしまった お米を作ったり、自分の殻を破ったり、病気と共存したり、自然とは何か、生きるって何か、とにかく色々なテーマがたくさんはいっています その中でも私は 頼りになる本当の大人 の存在が貴重なこと 私もそういう大人に励まされてきたこと そんな大人を目指していきたい!と思いました この本を読んでない方は是非読んでみてください!

    86
    投稿日: 2024.02.01
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    歳を重ねるごとに環境や家族、人との関わり方も少しずつ変わっていくけど、過去の思い出も大切にしながら、今目の前にある繋がりをもっと大事にしていきたいと思えた。

    4
    投稿日: 2024.01.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とにかくお米とおにぎりがすごーく食べたくなった。 なので、母に言っておにぎりを作ってもらった。もちろん中身は梅干し。 田舎とおばあちゃんと自然と言う大好きなシチュエーションの話。 私も蓼科に行ってみたくなった!

    5
    投稿日: 2024.01.28
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    朝起きて通勤し、働き、友達と遊んで、帰宅する。 日常を送っているとつい忘れてしまう生きているということを改めて感じさせてくれる作品でした。 多くの人に支えられながら生きている。 ついつい忘れてしまう周りの人への感謝、また親への感謝を大切にしていきたい、携帯ばかりじゃなくて心のふれあいを大切にしたい、そう思って過ごしていきたいと感じました。

    4
    投稿日: 2024.01.27
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    もちろん面白かったけど、マハさんはやっぱり芸術系が好きだなぁ。 本日はお日柄もよくが好きだったので同じように読めるかなと思ったけども、なんだかうまく行きすぎなお話のように見えて、実際はそんなことないよなぁと思いながら読んでしまった。認知症になりつつある祖母を持つ立場として。でも確かに、昨日は私のことを覚えてなかったのに、今日は名前を呼んで話してくれたりする日もあるから、ふっと何かを思い出して、生きるちからを取り戻すこともあるんよね。 「僕と頭の中の落書きたち」という映画を見た後だったので、若い子達の近くにいかに「いい大人」がいるかは本人たちの人生をとても左右すると思った。わたしはその大人側に明らかに近づきつつある。たくさんの知見を持って、そうなれるよう努めたい

    3
    投稿日: 2024.01.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人生も辛かったんだろうけど、まずはその人生をほっぽり出した母ちゃんに拍手を送りたいよ。よくそんな決断を下した、普通出来ない。重傷を負った愛する我が子の何もかもをほっぽり出して出ていくなんて。すぐ志乃さんに甘えられたことや、勝ち気で癖アリのつぼみにも打ち解けていくことが出来た人生は潜在的にコミュニケーションスキルが高かったんだろう。ベテランや匠にも必ず最初の日があった。背中を押すおばあちゃんはおおらかで強く優しかった。

    3
    投稿日: 2024.01.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    教採の過去問で出題されたあと、ずっと気になってたから読めてよかった お米作りには手間と真心がたくさん込められていることが改めてわかった

    3
    投稿日: 2024.01.23
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    カフェで涙を堪えながら読み終えました。 おばあちゃんに会いたくなった。会えるうちに沢山会いに行って一緒にご飯を食べたい。そしてお母さんの作った美味しいおにぎりが食べたい。

    3
    投稿日: 2024.01.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    感想 面白かった。続編書いて欲しいくらい続きが気になる。 色々な人に支えられて、生きているということがヒシヒシと伝わってくる。農村部における問題、介護色々なテーマについて読みながら考える。 お母さんは米が出来るまで連絡しないのはちょっと引っ張りすぎじゃない? あらすじ 麻生人生はいじめが原因で引きこもりになった24歳。ある日、母親が人生を支えることに疲れたと言って、家出する。母親の残した手紙に同封されていた手紙に、離婚した父方のマーサばあちゃんからの手紙を発見する。そこには余命いくばくもないと書かれており、人生は蓼科のマーサばあちゃんに会いに行く決意をする。 ばあちゃんの家に着いた人生はばあちゃんが認知症になっていたことにショックを受ける。また、そこにはマーサばあちゃんの孫というつぼみがいた。彼女は父親が再婚した相手の連れ子で、人生のどん底にあるところで、ばあちゃんから手紙を受け取り、駆けつけて、それ以来一緒に暮らしているという。 人生は気持ちを入れ替えてばあちゃんと一緒に暮らすことにする。清掃会社でバイトをしながら、つぼみと一緒にばあちゃんが諦めていた自然農法の米作りをすることに。米作りを決断した日、ばあちゃんの認知症が急激に進み、呆けてしまうように。人生とつぼみは役割分担を決めて、必死にばあちゃんを支える。 米作りが進むにつれて、作業は大変になったが、周りの人の支えもありなんとかこなしていく。ある日、ばあちゃんが行方不明になり、思い出の湖でばあちゃんを発見する。その後、認知症の症状が回復する。 いよいよ米の刈り入れを行い、みんなで新米を食す。米作りを成し遂げたことで自信を取り戻し、母親に連絡する。久しぶりの母親に自分が作った米を食べてもらうために東京の家へと帰る。

    13
    投稿日: 2024.01.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    米作り体験したい ふかふかの炊き立てご飯食べたい コンビニのおにぎり暫くいらない 田舎を持っていること 幼少期の祖父母に対する気持ちを自分と重ねた そうではない点でもこのストーリーの中に 誰しもが自分と重ねる部分があるのかなーとか思ったり 認知症や介護の現実、いざ当事者になったとき 今の自分が保てるかなーも考えた 誰しも初めてがあるから、今が初めてになればいい って言葉がすごく好き 自分を奮い立たせる、もしくは誰かを後押ししてあげられる良い言葉!

    3
    投稿日: 2024.01.14
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    人生にはマイナスも、プラスもある。ですけど、逆に言えば、その人の行動次第で、プラスに変えていける素敵さが人生にあるということを教えてくれるんですよね。  ここには痴呆症のおばあさんが出てきますし、引きこもりの青年も出てきます。皆、何かしら抱えているものがあって、それが互いに出会い、思いやりを持つことで、お互いがプラスの作用をもたらして、絶望的に暗くなった人生を明るくしていくんです。  不思議なことなんだけど、それを教えてくれるのはその主人公たちに愛情を注いだ親の存在です。でも、それはステレオタイプで語られる家族の姿ではなく、複雑な関係性があります。  でも、何が子供の心を救ったかといえば、愛情。それに尽きるのであり、好転させていくんです。  だから思うんですよ。たとえどんな状況に置かれても、大事な人への思いを忘れずにいよう。それは必ず、その人自身にとってもいい巡り合わせや、幸せと思える人生を引き寄せるのだなと。

    1
    投稿日: 2024.01.14
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    自然と、米と、人間と。みんなひっくるめて、生きるぼくら。 自然に備わっている生き物としての本能、その力を信じること。 生きる力、生きることをやめない力を信じること。 だから、文明の利器はできるだけ使わずに、お米につき合う。使うのは、人の手だけ。 なぜなら、人の手は生き物の手。 人の力は、自然の力の一部だから。 米作りを通しての心温まるストーリーと思って読んでみた。 それは間違いなかったけれど、いじめ、引きこもり、介護など社会の様々な問題が取り上げられていた。 自分が介護する側になったときに、もう一回読もう。 「ショックなのはわかるけど、うつむくのは今、この瞬間で終わりにしなさい。まず、とにかく顔をあげなさい」 志乃さんが主人公人生にかけたこの言葉が刺さった。

    11
    投稿日: 2024.01.08
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    心がほっこりとした イジメの描写は切なかったが、その後の家族の温かみが余計感じられた 美味しいお米が食べたくなった

    3
    投稿日: 2024.01.07
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    引きこもりの青年が、蓼科での大切な人達との出会いや米作りの経験を通して人として成長していく物語。かつて1番側で支えてくれた母親を蔑ろにし、ついに見捨てられた青年が、心を入れ替えて改めて母親に向き合う最後のシーンが感動的だった。人っていつでも変われるんだなと思わせてくれた一冊。

    3
    投稿日: 2023.12.31
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    原田マハさんの中では、いい意味で普通の題材の本なのだが、読み終わった後に、明日も頑張ろう!1日1日を大切に過ごそうと気力のわく本だった。主人公が麻生人生というのも面白い。

    4
    投稿日: 2023.12.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    マハマジックにかかり、寝食忘れて?没頭した。 原田マハさんなら、「生きるぼくら」もいいですよ。 親友の一言をきっかけに読んだ。 あまりにこの世界に、主人公「人生」に没入しすぎて、母さんありがとうとしか言えない。 おばあちゃんもつぼみも志乃さんも大好きだ。 引きこもりの辛さを間近に見た経験があるだけにこの主人公の辛さ、母親の苦悩はずしんと響いた。 その人生くんが変わっていく。 人は変わるきっかけをいつも待っている。 どんなに長くネガティブな生き方をしていても。 おばあちゃんのおにぎり。 身体の細胞が喜んでいる。 細胞がどんどん新しくなり 忌まわしい記憶さえ塗り替える。 おばあちゃん、つぼみ、人生が 川の字になって寝るところが好きだ。 原田マハさん、ありがとう。 この余韻をかみしめて 今日からの自分の糧にしたい。 心が熱くなり あったかくなり 家族の愛に支えられ 自然の中で生かされている自分に気づく。 感謝。

    70
    投稿日: 2023.12.13
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    星3.5 お米をキーにした家族愛にまつわる物語。現実のところはどうか分からない部分だらけだけど、人、特に家族との繋がりってやはり大切だな、そう感じることが出来る1冊。

    6
    投稿日: 2023.12.10
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    読んでよかった。これからも生きていこうと思えた本でした。 初めて本で泣きそうになりました。 お米作りの素晴らしさ、農業のありがたさ、そこで働いている方々への感謝。そして何より、人と人が助け合い生きていく様に本当に感動しました。 生きようと行動した人生もつぼみも沢山の支えてくれた人もみんな素晴らしい方だった。中でも純平が諦めずに就活を続けて、農業に関する仕事につき、考え方や姿勢が変わったことがとても印象に残りました。親の愛、子供の気持ち。 愛のある厳しさ、たくさん勉強になりましたし、これからも沢山の人と関わっていきたいと思いました。 とっても大好きな本です。

    4
    投稿日: 2023.12.02
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    生きるとは何か。 本当の優しさとは何か。 いろんなことを考えました。 描写が本当に綺麗。 何度でも読みたい。

    4
    投稿日: 2023.11.30
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    稲の成長過程と共に、元々引きこもりだった主人公を始めとした、それぞれの登場人物の成長過程を同時進行で描いている点が印象的だと感じた。 この本を読んでいると、 「どんなことがあっても強くたくましく生きろ」と励まされているような気がして、元気が出た。

    3
    投稿日: 2023.11.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んでいるあいだずっと泣けました。 お母さんの梅干しを食べれなくなるシーンがほんとうにつらかった。 母親に見捨てられた主人公の引きこもり青年が、田舎のおばあちゃんを訪ねて、その町の人達とコメ作りに携わりながら成長していく物語。これだけ聞くとありがちのストーリーのようにも聞こえますが、父、母、おばあちゃん、そして町で次々に出会う人たちの人柄が温かく描写されています。 すべてがうまくいきすぎな感じはあります。とくに久米食堂の志乃さんが最強すぎます。 でも、ぼくらが食べて生きていくこと、誰かを支えて誰かに支えられて生きていくことの素晴らしさを思い出させてくれる本です。 表紙は長野県の茅野市にある御射鹿池(みしゃかいけ)を描いた、東山魁夷の「緑響く」。

    4
    投稿日: 2023.11.26
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    とても良かったです。自分にも米農家のばあちゃんがいて、ばあちゃんもまた認知症になり亡くなりました。最初は自分と兄弟の名前を間違え始め、だんだんと孫を名前を忘れていく経過を見て、ただただ悲しくなったのを覚えています。老人ホームに入ってからは疎遠になり年に1.2度しか合ってませんでした。この本を読んで、もっと自分から会いに行って声を掛けたら症状も和らいだのかなと思ったり、ばあちゃんには冷たいことしたなと後悔しました。 一方で、仮に両親が認知症になり始めたとしたら積極的に会いに行きたいなと思いました。

    3
    投稿日: 2023.11.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    凄く私には懐かしいような、温かい物語だった。引きこもり問題は今深刻で。親が高齢になっていくほどに困る問題。これは引きこもっていた人生が、自分で生きていく物語。マーサばあちゃんと血の繋がらないつぼみと、お米作りを通してたくさんの人と関わりながら生きていく。私も祖父母の家が山の中だから、幼い頃田んぼに苗植えたりしたなと懐かしく思いだした。もうお米作りはしてないからほとんど忘れている記憶だけど、凄く懐かしい気持ちになった。

    2
    投稿日: 2023.11.11
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    疲れる瞬間がなく、早く続き読みたいと思い続けた本 ひとつひとつの動き、言葉を抱きしめたくなる愛おしさ

    2
    投稿日: 2023.11.10
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    主人公の人生は米作りを通して、自然に備わっている生き物としての本能、すなわち、生きることをやめない力を信じ、成長していく過程がとても良かった。 人生やつぼみを支える周りの大人たちがとても素敵。所々に心があたたかくなるフレーズが散りばめられており、何度も目頭が熱くなりました。 そっと優しく背中を押してくれる作品です。

    7
    投稿日: 2023.11.10
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    農業と子育てって似ているなと感じました。 長い目でみて、信じて、手をかけすぎずに見守る。 そんなマーサさんだからこそみんなが助けてくれるんだろうなと思います。 一番の憧れは志乃さん。発言が的確で行動が速い。自分もそんな人になりたいな。 どんな形でも、家族への愛ってあると思う。 親や子へ向ける行動も、自分が気づいていないだけで理由があるのかもしれない。小さなことでもしっかり気づいて、考えることを忘れたくないなと思いました。

    2
    投稿日: 2023.11.04
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    引きこもりから仲間と共にひとつの目標に向かって邁進し、達成感を味わうという大きな経験を得るまでに至った過程、結末に思わず涙してしまいました! 「生きるぼくら」というタイトルはこの物語にぴったりです。 自分の弱さを乗り越えること、大切な人のために信じ続けること、頑張った先に大切なものを見つけられる可能性があること等、色んなことを感じました。

    11
    投稿日: 2023.11.02
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    いじめ、引きこもり、認知症という現代社会の問題とスローライフと原始的な米作りという、真逆なものの中に、家族や地域のつながり、人の温かさ、本当に大切なものに気づかせてくれる素敵なお話でした。  梅干し入りのおにぎりが食べたくなりました。

    7
    投稿日: 2023.11.02
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    天気の良いベランダで、マットを引いて横になりながら読んだ。足元には飼っていた猫と。おにぎりが食べたくなって握った。

    3
    投稿日: 2023.10.31
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    泣けました。何回も泣けました。 主人公に関わる人々が温かすぎて、じんわり泣けました。 今まで、10冊近く原田マハさんの作品を読みましたが、そのほとんどで泣いている気がします(笑) ちょうど、長野県でのキャンプ中に読んだこともあり、自然の素晴らしさ、過酷さ、人々の温かさが身に沁みました。 そして、母や妻が作ってくれる「おにぎり」を思い出しました(笑)

    2
    投稿日: 2023.10.28
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    生きることの原点を教えてくれる本でした。 自然界における人間の動物的な最低限で最大限の”生きる”を感じました。 生きていく上で、嫌なことに向き合わないといけない時もある。 そんな時にこそおすすめの本だと思います。 自分もかっこいい大人になりたいなぁ

    11
    投稿日: 2023.10.26
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     新たな「人生」を踏み出そうとしている人に読んでほしい一冊だった。「引きこもり」や「認知症」という現代的な問題と「米作り」という伝統的なものを掛け合わせるのは斬新だった。原田マハ先生の風景描写は見事なもので田舎の自然豊かで緑に溢れた光景が容易に想像できた。  ただ個人的には物語の展開が想像できてしまい退屈してしまうこともあったので、娯楽として物語の起承転結を楽しんでいる人にはあまり向かないかもしれない。

    4
    投稿日: 2023.10.15
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     タイトルと表紙の絵が素敵で、思わず抱きしめたくなった。この本を必ず読破したい。と素直に思った。  紹介文に、いじめ。引きこもり。の記載があり、読むのがしんどいかな。と少しためらった。思い切って読み始めると、そのあたりの描写はかなり少なく、さらっと読み進めれば苦しくなかった。あっという間に物語へ引き込まれていく自分がいた。  「お米の一生は人の一生に似ているのよ。稲作ってすごい仕事。皆が大好きなご飯(お米)を作る仕事。何よりも素晴らしいことなんじゃないかしら。」おばあちゃんの言葉が大好きになった。  土、草、水に触れ、日光を浴び、体を動かす。自然の恵みを思う存分味わうことができ、周りの人達に感謝できる仕事は、人が欲している根本的なことを教えてくれる。そう強く思った。  私自身、いじめられた経験がある。主人公(人生)の気持ちが刺さるほど分かった。がらりと変わった環境へ身を置いたことで、ぐっすりと眠れるようになり、呼吸をして生きてる。という感覚を全身で感じた過去がある。  人生、つぼみ、純平。人生に行き詰まった若者達が、おばあちゃんと稲作を通して確かな手ごたえを掴んでいく。その過程に感極まるものがあった。  人は、年収、肩書、一等地にある住まい等。どうしても見栄えがするものに、気持ちが傾きがちだ。人が本当に輝ける場所は、この物語にある世界なのだと思った。

    20
    投稿日: 2023.10.11
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    「いじめ」、「離婚」、「親の失踪」という 冷酷な体験ばかりの引きこもりの 主人公、麻生人生の成長物語り。 成長しての過程で、「人との出会い」、「守るべき存在」、「無性の愛」の大切さに気づかされた。 原田さんの作品には、4回も泣かされました。笑

    4
    投稿日: 2023.10.07
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    『生きるぼくら』読了。 久しぶりの読了投稿!6月の家出(?)騒動の時に唯一持ち出せた本。自活することになるまでのこの3ヶ月間の間にゆっくり読んでいました。 ひきこもりをしていた人生くんが蓼科で米作りを通して成長する話です。周囲の人たちを頼り殻を破る姿をなんとなくここ最近の自分と重ねてしまいました。 周囲の人たちの助けがなかったら私もここまで来れなかったなって思ったよ…ずっと前から家を出て自活したいとずっと思っていた。嫌な出来事がたくさん続いたが良い機会だと思った。私もいろんな人の手を借りて成長したいな〜って思いました。 辛い時期に読むことができてよかった。思い出の本になりました。 2023.10.4(1回目)

    12
    投稿日: 2023.10.04
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    久しぶりに読んだ小説。原田マハさんは初めて読んだが、この作品は現代のテーマを織り込んだ見事な作品だった。 認知症、介護職、ひきこもり、離婚、母子家庭など。。。それを見事に乗り越えていく姿に心を打たれました!どんな人も読んで欲しい一冊。

    3
    投稿日: 2023.10.01
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    全日本人に読んでほしい! まぁ、こんなふうに簡単にはいかないだろうけど子どもも大人も、介護に苦しんでいる方も農家の方も、ひきこもりやそれを見守る家族の方、みんなに読んでほしい。 何かのきっかけになるような気がします。 日本人の良さと、今日本が抱えている問題が上手く描かれている作品だと思いました。 人ってなんだかんだ言ってこうやってみんな繋がってるんだよなー 本当にあたたかい作品でした。

    6
    投稿日: 2023.09.28
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    引きこもりだった人生が蓼科での生活や米作りを通して人間性が変わる事に感心した。 田端さんの認知症の方に小さな希望を持って毎日接する事が大切っていう会話場面が心にきた。 何気なく食べてた米に感謝して食べようと思った!

    2
    投稿日: 2023.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    訳あってひきこもりだった主人公が、ある出来事をきっかけに、生きてゆくため、かつて大好きだった蓼科のマーサばあちゃんを訪ねる。ばあちゃんが愛してた米作りや、取り巻く人々を通じて成長してゆく話。 絵に描いたような安心感があるストーリーを読んだのは久しぶりで、昔、わたしはこういう物語が好きだったんだよなあという、小学生時代のピュアな感覚を取り戻すような気持ちになりました。 それでもやっぱりマハさん。 物語のきっかけとなる年賀状を誰が送ったのか、というところは、少しミステリアスな要素を抱えたまま物語は終盤を迎え、そして、その結末は思わず少し大人で、心がぎゅうっと、じんわりする、あたたかいお話でした。 血の繋がりも家族だし、血の繋がりじゃないものも家族だし。 蓼科はすごくよい気が流れているなあと感じていたので、久しぶりに行きたいなあということも思い出させてくれる本でした。

    1
    投稿日: 2023.09.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まず何と言ってもやっぱり読みやすいし親しみやすい。言葉の使い方なのかな? でも情景は浮かんでくるし、登場人物の感情も繊細に伝わってくる。 自然の美しさも伝わってくるし、想像しやすい。 人生の人生の話。お米の話。家族の話。 こんなにも梅干しおにぎりを食べたくなってしまう小説が他にあるのかな?笑 マーサさんが話すお米の話自体が面白い。 お米が育つ過程が人生そのものを表しているということ。 手を加える(手を貸す)ことだけが優しさなのではなく、時には見守り、信じてそのもの(人)の強さや生命力を信じること。 これって親子関係にも言えることだな〜って思った。 私もついつい心配からだけど、子供達がすることにいちいち反応して注意したりとか、やらせてみればできるかもしれないのに、やさせてみないとか…。 これって信頼してないってことだよなって思った。 子供が心配なのはわかるけど、その子を1人の人間として尊重して信頼してあげてもいいのかなって。間違えたら教えてあげる。命の危険になるようなことだけ取り除いてあげておけばいいのかなって。 なかなか難しいけど、そんな関係に娘たちとなっていきたいなと思いました。 最後、年賀状の送り主がわかった時は泣いた。 素敵なパパだった。もちろんママも。 いろんな親子関係があるけど、子供を大切に思わない親なんていないよね。 まずは自分を大切にして、一生懸命に、丁寧に生きること。信頼こそが愛。 読み終わった後、心がぽかぽかする温かい小説でした。

    2
    投稿日: 2023.09.13
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    引きこもりだった青年が、ある日今までご飯の用意などをしてくれていた母親が家を出て行き、このままでは…と思い始め変わっていくお話。 人との関わり合い、お米作りなどを経験して成長していく 周りにかっこいい大人がいるっていうことは大事 お米作りって本当に大変 感謝して食べなくてはいけない っていうか日本国民全員米作りを経験するべきだと思う笑 人が作ったおにぎりって美味しいよね 私も久し振りに作りたくなった

    2
    投稿日: 2023.09.10
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    お米づくりを通じて成長する、麻生人生24才引きこもりの物語。 引きこもり、介護、米作り 興味のないジャンルだなと思いながらも 読み進めてみたら、思いの外よかった。 どうしようもなかった麻生人生の成長に心があつくなり、母親との再会のシーンでは涙が流れた。 人との関わりを大切にするっていいな、美味しいおにぎりが食べたいなと思った作品。

    2
    投稿日: 2023.08.20
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    前半、暗い人生が細やかに描写される。後半、人生が明るくなっていく。くすぐったい展開や伏線回収も多く、少し出来すぎかな、と感じながら読み進めたが、よく考えると人生で起こる事件やその結末に当事者たちの解釈が加わったとき、意外とそんなものかもしれない。

    17
    投稿日: 2023.08.18
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    お米の花は初めて知りました。 御射鹿池に行ってみたくなりました。 東山魁夷画伯の物語を書いていただきたいなぁ…

    0
    投稿日: 2023.08.17
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    学生時代からいじめにあい、それ以来ずっと自室に引きこもり外に出ることはなく、同居の母親の買ってきたコンビニのおにぎりとカップ麺を食べ続けながら暮らしていた'麻生人生'。ところが、頼りっぱなしだった母親が家を出ていってしまった。人生への手紙と年賀状、そしていくらかのお金を置いて。。人生は思いっきり泣いた。母に捨てられて涙が止めどなくこぼれた。ふと、年賀状の束に1枚だけ記憶にある名前を見つける。人生はその人物に会いに行く決心をする。4年ぶりの外の世界…。ようやくたどり着いたその場所で、たくさんの人と出会い、温かい優しさに触れ、時には生きることへの葛藤もしながら、人生も次第に変わっていく。人はやはり 人との触れ合いから生きる力を得るのだなぁ…と痛感した。帰る場所があって、待っていてくれる人たちがいて、共有できる人たち、頼れる人たち、そしていつか人生自身も、そんな人間になっていく。自分自身もこんな仲間がいたらどれだけ心強いだろう…と羨ましく思った。

    2
    投稿日: 2023.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    壮絶イジメから引きこもりになった主人公人生。母がいなくなり、祖母が住む蓼科へ…。 いつも本を選ぶ時はネタバレを目にしないようにしていて、今回も内容はあまり見ずに読み始めた。一緒に住む義母が認知症で数年家で診ていたけど、とうとう手に負えなくなってしまい半年前から入院していることもあって、介護や認知症に関係してそうな本を避けていた。つぼみちゃんが認知症が進んで壊れてしまった祖母を閉じ込めていた気持ちも痛いほどわかる。 認知症の介護は生易しくないけど、読んで良かった。 主人公の人生が部屋から一歩踏み出して、米作りを通して出会う人達と絆を深め大きく大きくなって、次は母を支えてくれるだろう。そう思えた素敵な作品。

    1
    投稿日: 2023.08.12
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    引きこもりの青年が一枚の年賀状に一縷の望みを抱き祖母のもとへ…あたたかい人々と米作りとともに青年が少しづつ立ち上がり稲とともに成長していく過程に引き込まれます。蓼科の田園風景を思い浮かべながら気がつけば涙が流れてしまう物語です。原田マハさんの他の作品が読みたくなりました。

    0
    投稿日: 2023.08.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    生きる尊さや生命の力を感じられる1冊でした。経歴や年収、華やかさなど人と比べて自分に無いものを探してしまうとキリがないけれど、本当にそれって必要なんだっけ、と考えさせられます。 確かにあった方が良い時もあるけれど、それで自分に自信を無くす必要なんてなく、そもそも生きていること自体がとても素晴らしいことで、自分が思っている以上に自分は日々成長しており、逞しいのだよとまあさおばあちゃんに間接的に教えてもらっているような気持ちになりました。 自分で作った米をはじめて人生が食べた時の描写がとても好き。 凍える冬。水温む春。灼熱の夏。豊穣の秋。巡る季節。 草木のそよぎ、花々の目覚め。小鳥のさえずり、虫たちのうごめき。おおらかにたたずむ八ヶ岳の峰々。 美しい場所。ふるさと、蓼科。 命の味がした。自然と人との、命の味が。

    1
    投稿日: 2023.08.10
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    人生たちが作ったような、ほっくほくのお米食べたいなーって思いました。稲作にかかわらず、何か一つ熱中して心を捧げられるものがあるって素敵ですね、

    4
    投稿日: 2023.08.04
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    引きこもりの麻生人生が、一通の年賀状を頼りに成長していく物語。 現代社会の課題と向き合いながら、強くたくましく成長していく人生を我が子のように見守りながら読んでしまった。 「一生けんめい、ていねいに、ひとつひとつ、苗を植えている姿。…いつまでもみつめていたかった。」 祖母のことを話す人生の祖父の言葉。温かいなと思った。ひたむきになにかに打ち込み、努力している人ってきっと目を離せなくなるくらいかっこいい。そしてそんな人の周りにいい人たちが集まってくる。

    3
    投稿日: 2023.07.27
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    おにぎりが食べたくなる小説。 ご飯に感謝して食べようと思える。 とはいえ原田マハさんが描く人物はみんな実年齢よりも幼いな、と思うことが多い。主人公は24歳だけど電車に乗るのもやっとな感じとか、出て行った母親に「捨てられた」と思ってしまうところとか。そんな幼さを強調することでより成長を際立たせるようにしていそう。

    4
    投稿日: 2023.07.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ふたつの手と手を合わせて、ほっこりと握る。 それがおにぎりのかたち。 これを食べる人が健康でいっぱいご飯をたべられますようにっていう、作った人の祈りのかたちなんだ。 生きるぼくら 題名からは連想されない、お米作りの話。 人生100年時代と云われるいま。 1日3食365日100年間ご飯を食べて生きている。 食べるということは、命をいただくということ。 それは生き物に限らず、作物にも当てはまる。 いつか、重版出来でバーチャルウォーターの話が出た。 ひとつのおにぎりを作るのに何リットルの水が必要か。 200リットル。 おにぎりが当たり前のように並んでいる裏には、見えないものがきちんとあって、私たちの当たり前は成り立っている。 その当たり前が当たり前ではなく、誰かの頑張りによるものだと知っているか、知らないかでご飯を食べる意味は大きく変わってくるように思う。 壮絶ないじめから引きこもりになってしまった人生だけれど、周りのかっこいい大人達に支えられて立ち直っていく人生に勇気をもらう。 勝ち組負け組の言葉が出てくるけれど、何をもって判断するのだろうか。 他者による評価に、心がすり減ってしまう日もある。 勝手に自分を評価して、荒む日もある。 それでも、 人生やり直しスイッチがあって、押さないで済むことが出来たなら、それは勝ち組なんだと思う。 母親に会いに行けた人生は、蓼科で帰りを待ってくれる沢山の人がいる人生なら、もう押さないと思う。

    3
    投稿日: 2023.07.21
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    引きこもりだった主人公や仲間が、手間のかかる自然農法ですくすくと育つ稲と共に成長していく。見守ってくれる温かい仲間たちが素敵でした。東山魁夷さんの絵が素敵で、蓼科の自然が目に浮かぶようでした。おにぎり食べたい。

    14
    投稿日: 2023.07.19
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    壮絶ないじめの体験から、ひきこもりとなった24歳の麻生人生という青年が、母親からも見放され残された年賀状の束から祖母を頼る。そこで米作りに出会い、様々な人の温もりに育まれながら人間的に成長していく物語。 『楽園のカンヴァス』のような絵画は一切出てきませんが、蓼科の四季を彩る風景や、古き良き日本の田園風景の描写が目に浮かんでくるような文脈には感動さえおぼえます。 『生きるぼくら』……とても良い題名です。 人は一人では決して生きていけない!!! 皆で助け合って、支え合って生きている!!! とても元気をもらえる作品でした!!!

    41
    投稿日: 2023.07.15
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    本のカバーには私でも知っている東山魁夷さんの絵画がバッチリと載っており、読み始めはアート系の作品なのかな?と思いながらページを開いた。 いきなり「引きこもり」の話から始まり、「そうか、こういうことも引きこもりの原因になるのだな」と思いつつもいじめへの怒りややるせない気持ちで、何となくイライラ感が募ってくる。しかし、そこからの展開が原田さんらしい。ほぼ一気に読み終えてしまった。 蓼科の大自然を背景に引きこもりになっていた主人公が人間らしく立ち直っていく。認知症を患ったおばあちゃんを中心に、暖かな人間関係を通じたストーリーが展開していく。 稲の育成とともに人間性の成長が描かれている。稲作の知識も相当身についたのではないか。 「梅干し」と「ご飯」という日本人にとってかけがえの無いテイストが「気づき」のきっかけになっている所もよかった。 東山魁夷さんの絵も物語全体の中でいいエッセンスとなっていた。 どちらかというと分かりやすいストーリーで「アッ!」と驚くようなこともなく予想通りに話が進む。しかし言い換えると安心感のある読み応え。 美味しいお米を食べたい!と感じながらほのぼのとした気分にさせてくれ、「その後」の成り行きを様々な方向で予想させてくれる作品でした。

    29
    投稿日: 2023.07.15
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    少々重たい、苦しい出だしだったので 読み始めは辛かったが、主人公の成長や周りの人の言葉に元気をもらった。

    6
    投稿日: 2023.07.13
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    主人公だけでなく、何人か出てくる人の気持ちの変化も細かく描写されていて、読んでいて凄い成長を感じられました。 あと人間も自然の一部であること、お米作りはほんとに多くの手間がかかって作られていること、そんなことを感じながら読むと、自然に感謝したりお米や野菜食べ物を作ってくれる方々への感謝の気持ちも生まれました。 この小説に出会えて良かったです!

    4
    投稿日: 2023.07.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人生のいじめ、引きこもりの過程から、マーサばあちゃん、しのさん、つぼみ、純平との関係性がすごくいいなと思った。 地域の人との交流が都会ではそんなに密接にはないが、地方ではまだ密接な関係はあるのかな?あれば経験したいなと感じた。 人生のお父さんの年賀状のことや、お母さんに連絡をしたときと会うまでの場面では感極まって泣きそうになった。 人との関わりに暖かさを感じる内容で この本を読んで美味しいお米が食べたくなった!

    2
    投稿日: 2023.07.05
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    2015/10/19読了。 認知症になった祖母を頼ってやってきた二人の孫。 引きこもりをしていた青年と対人恐怖症だった娘が、おばあちゃんのために米作りに挑む。 それも究極の米、無耕作、無農薬に臨む。 傷ついた若者たちを温かく応援する、感動的なストーリー。

    7
    投稿日: 2023.07.01
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    胸がいっぱいになった。 忘れていたことを思い出させてくれた。 これからのこと、親のことを考えた。 人生、これから色々あるけど、周りの人に頼り頼られながら、わたしなりに誠実に生きたいと思った。 いつだってやり直せる気がした。

    2
    投稿日: 2023.06.27
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    エンディングに向かって、主人公の気づきが広がっていく感じが見ていて清々しい 登場人物の些細な変化が、生きていくということを教えてくれる

    2
    投稿日: 2023.06.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    テーマが少し重くて最初は暗いお話かな?と思っていたけど、蓼科の人々・おばあちゃんのの暖かさ力強さ、生きる力に影響されて成長していく姿に心打たれました。 目的もなくダラダラと生きてることが多くて、嫌になっちゃうこともあるので、私も何か前を向いて毎日を力強く生きたいな、周りの人をもっと尊敬して大切にしたいなと思わせてくれる1冊でした。 私の亡くなったおばあちゃんも、毎年梅干しを作ってたことを思い出し、少し重なる部分もあったので終盤ののおにぎりの描写で涙が止まりませんでした。私ももう1回おばあちゃんのカラカラに乾燥した梅干しが食べたいな。

    1
    投稿日: 2023.06.20
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    最初の年賀状から一気に持ってかれます。テーマが重いんだけど独特のタッチで寧ろ爽快感があり、心に響くお話でした。

    35
    投稿日: 2023.06.16
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    「本日は、お日柄もよく」を読んで原田マハさんの作品をもっと読みたいと思い、手に取りました。学生の頃いじめられ、引きこもりになった24歳の主人公。母子家庭で母親に支えられ生きていたが、ある日突然に母は出ていってしまった。母から残されたのは少しの現金と年賀状。年賀状の誰かを頼って、自分らしく生きてくださいと書き置きがされていた。年賀状を見ていくと、今は疎遠になっていた父方のおばあちゃんからも届いていた。小学生の頃の懐かしく楽しい思い出が一気に甦る。自分が一歩を踏み出すには、おばあちゃんに会うしかない。電車に飛び乗るところから物語が始まる。いじめの部分や母子家庭の苦労など気持ちが暗くなってしまうが、何かに夢中になれれば人生は前向きに何時でも変えられる。そんな気持ちにさせられました。心温まる話を読みたい方にオススメ!

    0
    投稿日: 2023.06.12
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    田んぼの世話をするうちに引きこもりだった男の子が大好きだったおばあちゃんに会うために、久しぶりの外の世界にでる話。そこで田植えをしながら、おばあちゃんたちと交流する様子にとても温かい気持ちになった。昔田舎に住んでいたひいおばあちゃんに会いたくなった。

    1
    投稿日: 2023.06.09
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    タイトルから見てアート小説ではないと思いきや、 表紙は東山魁夷という日本人画家が描いた作品です。昨日テレビで出てました。御射鹿池です。 アート小説ではないですが。 序盤から泣きっぱなしでした。 引きこもりだった麻生人生24歳が ある日手紙と数枚の年賀状を置いて引きこもりである人生にとって唯一頼りだった母が出ていってしまう。 数枚の年賀状のうち1枚は大好きだったマーサばあちゃんから。 「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」 その年賀状だけを頼りに、 長野県茅野市のマーサばあちゃんのとこまで出かける人生。 そこで出会ったのは…… おばあちゃんっ子な私にとってはほぼほぼ序盤から最後までずっっっと泣きっぱなしでした。 最後の方は絶対に泣くとわかったので職場の昼休憩に読んでたんですが、 途中で閉じました(笑) (帰宅してから読んだ) お米のありがたさ、家族の大事さを 改めて感じられる小説です。 そんなわけでおばあちゃんたちに会いにいってきます!

    1
    投稿日: 2023.06.06
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    じわじわと心が温まる作品。最新のスマホなんてなくても、便利な機械なんてなくても、心は繋がる。みんなで支え合って生きていける。 今の時代だからこそ、こんな日常が羨ましいなぁと思った。題名に込められた思いも、また良い。

    2
    投稿日: 2023.06.03
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    引きこもり青年が米作りを通して成長する話。 読んだあとにスーッと心の風通しがよくなる感じがある。 実際にボケ老人と暮らしたことのある身からすると、そんなうまいこといい話になるかーい、みたいな反抗心も生まれるのだけど、それを差し引いても良い話。

    0
    投稿日: 2023.06.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公が精神的に成長していく過程が機微に描かれていたのがとても良かった。お母さんに対して感謝することも特になく、お母さんと干渉せずに引きこもっていた主人公が、蓼科での生活を経て、最後はお母さんに感謝を伝えて、自分たちが作ったおにぎりを持っていくところにはウルウルしました。終わり方とっても好きです。登場人物が皆いい人で、心が温まりました。お米食べたくなっちゃいました。

    6
    投稿日: 2023.06.01
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    あれ…他の方は評価高めなんですけど、 どうも私は、みんなハッピー的な終わり方が しっくりこないようです…。 原田マハさんの作品は好きだけど、絵画が全面的に 出てないと苦手みたいです…。 ひきこもっていた麻生人生(じんせいって名前)。 一緒に暮らしていた母がいなくなり、 離婚した父の実家、藁科を訪れる。 祖母がなんとかしてくれるのでは、と頼りにしてたが なんと祖母は認知症。 そして、祖母と一緒にいたのは父の再婚相手の娘、つぼみ。 人生、つぼみ、祖母の3人で暮らしながら、 祖母が行っていた「米づくり」をすることになる。 ひきこもりの人生くんが、いきなり外の世界に出ることに なるのだが、そんな簡単にうまく行く?って思っちゃった。 母がいなくなっただけで、外の世界に出れるもん? 他にも、関わる人みんなが良い人過ぎて、 こんなことあるー?って思っちゃう。 そりゃ、小説なんだから、いいじゃんって思う反面、 世の中そんなうまくいかないよ…って ひねくれた私がいるんですよ…。 あぁー私の心が荒れている(。´Д⊂)

    5
    投稿日: 2023.05.29
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    いじめや引きこもり、介護という重い内容だが、登場する人達の優しさや希望で心が温まる小説。蓼科の美しい景色が描かれていて、特に御射鹿池には行ってみたくなった。「自然の田んぼ」のお米で作ったおにぎりも食べてみたくなる。おばあちゃんがつぼみのことを誰なのか聞いた時に、人生が「あの子は.....おれの、大切な人です」「おれの大切な家族です」と言った言葉が心に残った。

    10
    投稿日: 2023.05.20
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    大きく真っ白なおにぎりを食べたくなります。 序盤、設定を楽しまなかった自分が悪いとは思いつつも、顕著な記憶障害があるがそれは対人に限ってのみ、な認知症はかなりレアケースでは?と感じました。それきっかけでいくつかひっかかる点がでてきてしまい、楽しみきれなかった感があります。 終盤は、周りに恵まれればいつでも人は頑張れると勇気づけられ、少し涙ぐむようないい話でした。

    4
    投稿日: 2023.05.13
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    清々しく、前向きになれる話だった。 引きこもりで母親に養ってもらっている主人公”人生”の元から、突然母親がいなくなってしまったことから、 残された年賀状を手がかりに幼少期大好きだった祖母の元を訪ねる。 そこでの出会いや米作りを通して、人生が逞しく変わっていく。 まず、志乃さんという女性がとても素敵な大人だった。志乃さん無しでは何も始まらなかったし、途中で挫けていたと思う。 また人生と同じく心を閉ざしていたつぼみも、人生や周りの人を信じられるようになり、人生とつぼみが信頼し合う関係性に変わっていくところがほっこりした。 私自身、親戚が作ってくれているお米をいつも頂いているので、改めて感謝したくなった。

    4
    投稿日: 2023.05.07
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    1、2章がつらいので堪えながら読み進めたが、全体を通すとその甲斐あって良かったと思えた。 ばあちゃん・つぼみ・人生の3人で朝食を食べる描写や、表紙絵の東山魁夷「緑響く」のモチーフとなった風景の情景描写がたまらなく好き。さすがの文章力だった。こんな経験のできる食・風景に現実でもどんどん出会っていきたいと再度思わされる小説だった。

    2
    投稿日: 2023.05.07
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    久しぶりに本屋さんへ足を運び、見つけたこの本。 最初は、まりえってぃのコメントに惹かれて購入しましたが、読み始めたらとても面白くどんどん読み進めてしまいました。 引きこもりで、社会から身を隠していた人生が、父からの年賀状をきっかけに、外の世界へ飛び出しおばあちゃんやつぼみなど村の人々と関わり、生き生きとした人生を送っている姿に感動した。 人はどん底に落ちても変わることができると学んだ。

    1
    投稿日: 2023.05.06
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    最高に面白かった。 何かにぶつかったとき、気持ちが落ち込んだとき。何度も読み返したくなる本に出会ってしまった。 約400ページあるけれど、どんどんと話の中に没入していってしまいあっという間に読了。 すごくすごく考えさせられながら、前向きな気持ちにさせてくれた。読んでいるうちに、自分も一緒になって、やる気が、生きる力が、湧いてくるような感覚になった。 私自身も登場してくる皆んなの言葉に励まされ、考えさせられ、めちゃくちゃ心に響いた。 ・自然と、命と、自分たちと。みんな引っくるめて、「生きるぼくら」。 ・辛い時こそ顔を上げて。 ・さきにあやまっちゃうのよ。ごめん、ありがとうって。 ・自然と人との、命の味。 厳しくも優しい。こんなカッコいい大人達に会いたい。こんなカッコいい大人に、自分もなりたい。

    7
    投稿日: 2023.05.05
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    終盤にかけて涙が自然と出てしまい思わず泣いてしまいました。人の繋がりや温かさは改めて尊いものであり、生きる力を与えてくれると思いました。何度でも読みたい本です。

    2
    投稿日: 2023.05.04
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    涙無しには読めません。 重めな題材にも関わらずとても心温まるお話でした。 色んな人にオススメしたい!

    1
    投稿日: 2023.04.30
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    包丁を使えなくても料理ができなくても、メジャーな料理は電子レンジで簡単に食べられる現代は、年々食材への感謝の気持ちが薄らいでいるといえるだろう。日本人にとって食の根幹の米も、減反政策や農業従事者の減少による高値と糖質ダイエットの相乗で米離れが止まらない。原田さんは、苗から季節とともにスクスクと育つ稲に、イジメによって殻に閉じこもった青年たちの成長を人の優しさと愛情で織りあげてくれた。食の大切さや人の優しさに触れたくなった時にまた読みたい。再読本に入れる。(o^^o)v

    0
    投稿日: 2023.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今読み終えたところです! 原田マハさんは二作目ですが、この作品とても気に入りました。就活前の私には純平が1番共感できるなぁと思いました。最初は嫌な奴かも知れませんが、1番人間味を感じるのです。生きるぼくらのタイトル回収と解説が見事でした。

    0
    投稿日: 2023.04.27
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    原田マハさんの作品を読むのは、こちらで2作品めでしたが本当に心が温まり考えさせられることが多いです。 あとがきにもありましたが、世間的にマイナスな要素を抱えた主人公がより自分なりに精一杯懸命に生きていく姿に勇気付けられました。 生きるって、なにかに全力になれて自分が生きている実感を感じられる、周りのことを思い合える、そしてそれを幸せと感じられたらもうそれでいいのでは無いかと、、 もちろん簡単なことではありませんが、私も米作りや誰かが大切にしてきたことを学んでみたいという気持ちにもなりました。

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    投稿日: 2023.04.19
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    「家族のかたちにはほど遠い三人。それぞれに何かが欠けていた。けれど、欠けている何かを探そうとするかのように、集まった三人だった。」 「ふたつの手と手を合わせて、ほっこりと握る。それがおにぎりのかたち。これを食べる人が健康でいっぱいご飯を食べられますようにっていう、作った人の祈りの形なんだよな。」 読むと、田舎に帰りたくなる本。 読むと、おにぎりが食べたくなる本。 ひねくれているので、いじめで引きこもりとなった人は、こんなにも簡単に前を向けない、人生くんはあまりにも人に恵まれすぎている、とか批判したくなる。 けど、それでも心が温かくなる。読んで損はないと思います。

    5
    投稿日: 2023.04.19
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    人は人に傷つけられるけれど、人を救うのもやっぱり人だなと思わせてくれる作品。 応援してくれる、支えてくれる人がいると人は強くなれるし、優しくなれるんだと思う。 個人的にちょうど昔の米作りを博物館で見たところだったので、米作りの大変さや、作ってくれる人のすごさ、お米のありがたみも再認識でき、良いタイミングで出会えた本でした。 米作りを通して、色んな事を教えてくれる珍しい素敵な作品だった。

    1
    投稿日: 2023.04.18
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    中高で受けた壮絶なイジメから引きこもりになってしまった24歳の青年。ある日母は家を出て彼をひとりぼっちにするという荒療治に出る。青年は父方の祖母を訪ねそこで様々な人に出会い、米作りを通して生きる意味を知る。 社会問題にもなっている引きこもりだが、皆がこういった体験を通して再生してくれたらいいのにな。

    1
    投稿日: 2023.04.11
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    温かい小説。 毎日食べているお米に感謝しなければならない。稲作の大変さと喜びを感じることができた。おにぎりはなんで美味しいのか、、人が心を込めて結ぶものだから。 そして、今、この環境にいられる幸せに感謝する。

    2
    投稿日: 2023.04.11
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    蓼科に祖母の家があったのであらすじに惹かれて読んだ。最初の主人公がニートでお母さんが買って来てくれたおにぎりの梅干しをはいてしまう描写とか苦しくなったけど、梅干しが好きだったのに嫌いになってしまったストーリーを知ると余計苦しくなる。こんな話は世の中ではありふれているんだろうな。その体験を完璧に乗り越えたわけではないけれど、別のことに打ち込んで、打ち込まざるを得ない状況になって、がんばって、梅干しの経験が塗り超えられていくのもちょっとだけうれしい。

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    投稿日: 2023.04.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人との交流、米づくりを通して、人生を再生していく物語。ひとりじゃない、人は助け合って生きていく、ということを教えてくれる。 現実は難しいことも多いけど…小説としては面白かった。

    3
    投稿日: 2023.04.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    お米の力を信じて、とことんつき合ってあげなさいーーー「自分の力」を信じて、とことんつき合ってあげなさい。ーーー自分自身に。 マーサおばあちゃんの『自然の田んぼ』作りを通して、草も虫も、土を肥やしてくれるお客さまだと学ぶ。 両親の離婚、ひどいいじめを経験してきた主人公の歩んだ人生においても無意味な出会い、出来事などないんだというメッセージを受け取った気がしました。

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    投稿日: 2023.04.02
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    まずは、率直な感想。 感動した。 後半、2/3を過ぎたあたりから、ずっと号泣状態でした。(^^;) 恥ずかしいので電車の中では読んではいけません。 初めて読む作家さんになりますが、これからも原田マハさんの作品は読んでみたいなと思います。 この「生きるぼくら」 ストーリーはけっこう単純なんですけどね。 小学校の時、父親の事業が失敗し、両親が離婚することになる。 それを期に、中学・高校といじめに合い、引きこもり生活が始まってしまう。 母親は生活のために働き詰めなのだが、ある日突然「疲れた」と息子を見放してしまう。 ひとり取り残された主人公は、母親の所に来ていた年賀状を頼りに、父方のおばーちゃんを訪ね、そこから新たな生活が始まる。 後半、お米作りの事ばかりになってしまう帰来はあるが、その辺から感情移入できて泣けてきます。 かなり感動できるストーリーです。 中学・高校の読書感想文の題材にするのにピッタリ。 私が先生だったら、読めと指導したいぐらい。(笑) 久しぶりに泣ける小説に出合いました。 将来的に映画やドラマになりそうな内容ですよ。 お勧め。

    1
    投稿日: 2023.03.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    蓼科での稲作のお話。 農業に疎い生活をしているから、初めて稲作の大変さを知った。米を大事にしろと教わるより、この物語を読んだ方がその意味が分かると思う。 壮絶ないじめに始まり、周囲からのいろんな形の愛に感動し、3回泣いてしまった。 愛とは、自分がいなくても一人の足で立てるように力添えすることだとどこかで聞いたような。 引きこもりは甘えじゃないときもある。何も知らない他人が責めたり揶揄したりしていいものではない。 いろんな人と関わる中で、柔らかくまあるく、いい方向に変わっていける。きっかけが大切だ。 人との関わりが極端に乏しいと、人としての内面が未熟な傾向にあるかもしれない。かつての自分がそうであったように。 離婚に引きこもりに認知症に…重たい話が続くけれど、登場人物が皆あたたかくて、前向こうと思える。 どんなときも希望を捨てちゃいけない。“生きる力”を信じて待つことの大切さを学んだ作品だった。

    6
    投稿日: 2023.03.29
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    生きるぼくらのフレーズまできたところで、泣いてしまいました。子どものときの経験も大切だし、田舎に暮らして自然と共に生きる、人間らしい暮らしに戻ることはヒトを育てる力があるんだな、と思いました。そして、都会暮らしの自分を振り返ってなんとも言えない気持ちになりました。 一気に原田さんのファンになったので、これから何冊か読み進めたいです。

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    投稿日: 2023.03.25
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    眩しいくらいストレートな言葉で生きる希望をくれる本です。生きることに対して、捻りなく真っ直ぐに主人公に必要な事と愛を与えてくれる。 主人公の周りは恵まれてるなぁ、と羨ましく思うけれど、それと同時に自分もこの本に出会えて恵まれているなぁ、と感じることが出来ます。そのくらい真っ直ぐで、人の実直さが報われることを描いた本。 実際に私のそばに主人公を支えた人たちのような人物が居なくても、この本に出てくる様々な人の言葉や行動が、この本を読んだ私を支えてくれる気がします。

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    投稿日: 2023.03.23