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カラマーゾフの兄弟(下)(新潮文庫)
カラマーゾフの兄弟(下)(新潮文庫)
ドストエフスキー、原卓也/新潮社
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総合評価

225件)
4.4
111
62
24
4
1
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    やっと読み終えることができました。 もう、読了至福の満腹感でみたされています。 上中下と長い時間かけて読んでいたので、ページ数が少なくなってくると、だんだん寂しくなり…カラマーゾフ三兄弟に、もう会えなくなるという気持ちにさえなりました。(再読すればいいのだけど) 下巻のクライマックスは長男ミーチャの父親殺しの嫌疑による裁判。 検事のイッポリートと弁護人のフェチュコーウィチの論告対決が、ストーリー内の聴衆とともに私も左右されてしまったり、拍手を送ってしまいそうになったりと、すっかり傍聴気分でした。 判決は、あぁ、やっぱりそうなってしまったかの結果だったけど、それでもミーチャは愛するグルーシェニカとの今後への想いがエピローグで語られていて、カラマーゾフ的情熱には参りました。 しばらくは良い意味でドストは読めそうにありません。 来年になったら別の作品にチャレンジしたいです。 (本日は平成27年12月15日)

    9
    投稿日: 2015.12.15
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    素晴らしかった。 が、感想をここに記すには余白が狭すぎる 上中下巻そろえて無人島に持って行きたい

    0
    投稿日: 2015.10.19
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    ドストエフスキーが、書き上げた3ヶ月後に亡くなってしまったとの事で、本当はアレクセイの今後が描かれるはずだったようです。 確かに、アレクセイを「我が主人公」というような表現したとき、不思議に思ったものです。 大きな構想があったのだなぁと。 そうだとしても、批評家も仰っていましたが、完璧なラストだったような。 特に、最後のもって行き方が『ああ、そうきたのか…素晴らしいな』の一言でした。 検事の発言に何だかムカムカして、 弁護人の発言に、遅ればせながら『さっきのは表現か!』と気付き… 最後のアレクセイの言葉に、心を持っていかれた最後でした。 とても壮大で、個人的で…、 人間というものを描いた作品だと感じました。 本当に素晴らしかったです。 何回も読んでしまうと思う。

    1
    投稿日: 2015.09.16
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    父親殺し、というプロットはあるものの、それに偏らない壮大なテーマが散りばめられていて、お腹がいっぱいである。難しい!でも面白い!難しい、また面白くなってきた!の繰り返しで、上巻後半から一気に読めた大作。 こんな作品にはもう出会えないかも。 100%理解出来てないけど、満足。特にキリスト教文化の苦悩は、難しい。 深淵なプロとコントラ。人間てこんなものなのかも。

    1
    投稿日: 2015.09.09
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    なんとか読了したというのが正直なところ。 上巻、中巻と読み進めるうちに、登場人物が把握出来てきて、下巻に至ってようやく前半の描写の必然性を感じられた。 終盤の審判の場面において、まさにその集大成となって結実する。背景には、宗教的なものはあるものの、それを無視したとしても十分に魅力的な作品。 父親らしくない父と、その父を敵視する息子。 それはドストエフスキー自身が育った環境を元に自然と描かれたものであろうことが感じられるが、狂気的で歪んだ性格が際立つ登場人物が多数登場する。 ドミトリーが無事脱獄し、グルーシェンカとハッピーエンドになって欲しかったがそうは上手くいかないようだ。 ただ、次に読む本は頭を使わなくても読める本にしようと思う。

    1
    投稿日: 2015.08.11
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    キリスト教に多少なりとも興味がないと、面白みは感じられないかもしれない。 全体的に、坊さんくさい小説という感は拭えなかった。 よほど読書好きな人以外には、お勧めできない。

    1
    投稿日: 2015.05.27
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    最後の解説で大審問官のくだりは(理論的には)だいぶ理解できたけれど、この多面的すぎるほど多面的なこの小説の大きな一面を占める「宗教」という問題は、もっと宗教に頭から身体までどっぷりつかっているような人間でないと到底理解できないと思った。でもその他の部分、特に人間の本性的とも言えるような心理の描き出し方は本当に見事で、まるで人間のあらゆる要素をこの小説の登場人物たち、特にカラマーゾフ家の人々に集約してしまったかのようで、まさに世界文学上の最高傑作と言われるに相応しい作品だと思う。人生で何度も再読していきたい

    1
    投稿日: 2015.05.25
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    宗教的な視点でも懐疑的な視点でも、同じように感動することができる希有な小説。 宗教一家に生れた僕としては、登場人物たちの思想や葛藤が痛いほど分かって、もう嬉しいやら苦しいやら、とにかく何度も泣いて笑った。 ただ悲しいかな、そもそも宗教の葛藤がない多くの日本人には、このすごさを心から理解できない。だから一緒に語り合える人も、本当は少ない。 と言っても、そもそも物語としての質が高いので、どちらにしてもじゅうぶん楽しめる。 そういう意味で究極の愛を体現した小説。

    3
    投稿日: 2015.05.07
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    登場する子供たちの会話を通して、一人ひとりが「世界でひとつだけの花」であり、すばらしいことなんだ、という高尚な印象を受ける場面がちらほら。 一方で、殺人事件の裁判を通して、妬み嫉みや自尊心などの、成人になった人間の心理や、父親とはなんぞや?という暗黙の定義を考えさられる場面あり。 解釈一つで黒にも白にもなるのが人間。 どう思っているより何を実行したかが重要なのがこの世界。 ・・・と物語に引き込まれながらも、あちこちに何かしら作者の意図が隠されているのではないかと疑いながら、何かの魔法をかけられながら読んでいる様な本でした。 ただ、読了直後は「あれ?これで話が終わりなの?」というのが正直な感想(笑

    1
    投稿日: 2015.04.30
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    人生を一回生ききったくらいの厚みがあった。分かりやすい表現で、ミステリーとしての面白さで途中からぐんぐ引っ張る、それでいてこのリアリティー、バランス感覚。外から眺めると比率がむちゃくちゃだと思うところもあったけど、この世界では違和感なく、というか面白いから許せる部分もある。というか許すとかどうこうでなく、面白いことが何より大事で、それ以外どうでもいいことを分からせてくれた。本人の思想と思われる箇所をそのまま登場人物に語らせる場面は本来あまりは好きではなかったが、一方的に語らせていなくて、そこだけ抜き取っても読みごたえがある。費やす言葉の量は多い方だけど、それが熱になって、濃くなっていく。一番のストロングポイント、人間に対する見方の深さ、世界や社会に対する認識の深さはどのようにして生まれたのだろうか。それを表す言葉がない。ただとてつもなく深いとしか言えない。

    1
    投稿日: 2015.01.01
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    読み終わったー!! 何だか達成感! 随分と中途半端な終わり方だなぁと思ったら、本当はまだ続く予定だったのですね。 読みたかったなぁ。 一番驚いたのは100年以上前にすでにロシアの裁判は、裁判員裁判だったのですね。 その事に衝撃。 ドストエフスキーの年表を見てさらに驚き。 お父さんの死に方も壮絶です。 国も時代も違う人の事だけど、作者の背景や人柄を自分の中でイメージしながら作品を読むと すこーしだけ身近に感じる事ができますね。 かなりの余談ですが、私の一歳の娘はどうやら カラマーゾフがお気に召さなかった様で、 3冊とも表紙をビリビリに破かれました…。

    0
    投稿日: 2014.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ロシアの巨匠の超大作、ドス兄のカラ兄をついに読了しました。 長かった・・・笑 序盤はなんせ19世紀ロシアの時代背景についていけずに苦労した。どんだけ接吻するねんこの人達、みたいな。さらに登場人物大量発生(しかもドミートリイって言ったりミーチャって言ったり呼び方変わりまくり)なので上巻はひたすら混乱。 解説文によると、本書の中心となる話はフョードルの死と長男ドミートリイの殺人容疑の件らしいのですが イワンの叙事詩(大審問官といって有名らしい)、ゾシマ長老の生い立ち、そしてゾシマ長老死後の民衆の動揺など 脇道に逸れた各人のエピソードが秀逸で、それだけで一篇の小説が書けるレベル。 特に大審問官の話には喰らった。 視点が面白いし、大審問官、キリスト、民衆、それぞれの動きにいちいち引き寄せられた。 いろいろ思うところはあったんですがペラい感想文にしかならないのでこのへんで。 この夏は西洋文学祭にするつもりやったんですが、この3冊で夏が終わってしまいました

    3
    投稿日: 2014.09.09
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    好色で吝嗇、品性下劣なフョードル・カラマーゾフの下に生まれた3人の兄弟――激情的で心の弱いドミトーリイ(ミーチャ)、賢く冷笑的なイワン、純朴で信仰深いアリョーシャ。物語は、信仰の意味をめぐる問い――神がなければ、すべてが許され、人は何事をもなしうるのか?――を背景におきながら、ひとりの女性と金をめぐる父と子の対立から、殺人事件の発生と裁判劇に展開していく。 キリスト教が維持してきた規律を否定してしまったとき、社会はどうなるのか、人間の良心は耐えられるのか、とは、現代のわれわれから見ると、あまりに大上段すぎて的外れな問いに思えるけれど、当時の大変動の中にあったロシア社会においては深刻な問題だったのだろう。現代でいえば、グローバル化の波によって国民国家や地域社会が崩壊してしまったら、人は「自由」に耐えられるのか、それとも自ら宗教やナショナリズムの軛を求めるのか――という問いに匹敵するのではなかろうか。 特に、イワンが語る「大審問官」の寓話は普遍的な真実を突いていて、もっとも印象的な部分だ。現世によみがえったキリストに対し、異端審問で民衆を盲従させている大審問官が、人は自由の重みに耐えられはしない、人々にパンをあたえて自由を手放させてやるという重荷を担う少数者が必要なのだと論じる。これをキリストは黙って微笑みながら聞き、最後に大審問官にキスをするのだ。だがもしも「愛」をもって答えとすることをよしとしないのであれば、私たちは、耐えられない自由の重さという問題に、どのような答えを提出しうるのだろうか? みなに尊敬されていたゾシマ長老の死体が、期待に反して腐臭を発したときに引き起こされる秩序の崩壊と悪意の噴出を描いたシーンも、恐ろしく衝撃的であり、その後の歴史の暗示にさえ見えてくるくらいだ。 宗教的要素が強く打ち出されているために、一見、現代においては関連性を失っているように見えて、時代の秩序の崩壊と人間の自由と倫理という、時代を超えて届く重みのある問いを差し出している小説と受けとめた。 ただ、これだけ魅力的なテーゼを提出していながら、物語全体に力強い一貫性が欠けているように見えるし、キャラクターも弱すぎるように感じる。アリョーシャは面白みのない善人にすぎないし、冷笑的に既存の秩序を否定してみせるイワンやスメルジャコフでさえ、良心の重みに耐えかねて自ら死に赴いてしまう脆さを露呈する。『悪霊』のスタヴローギンやペトルーシャほどの悪の魅力が感じられない。 結論からいえば、ドストエフスキーの小説の中で、これが最高の傑作とは、私には思えません。『悪霊』の方がずっといい小説だと思う。 もっとも、ひさしぶりにドストエフスキー読んで、人間観察の鋭さにはあらためて舌を巻きました。クズなふるまいをするために軽蔑されているフョードルが、だからこそもっとクズなふるまいに走る心理だとか、相手を愛してもいないくせに、傷つけられたプライドを愛と思いこんで突っ走るカテリーヴナとか。そしてもちろん、スメルジャコフの指摘に、はじめて自身の責任と怯懦とを自覚するイワンの衝撃。さまざまに魅力的要素をはらんだ小説であることには間違いないと思います。

    1
    投稿日: 2014.08.30
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    「神がいなければ、全てが許される」 いまいちピンとこないのは自分が罪の文化でなく恥の文化に棲む一日本人だからでしょうか。 宗教論から恋愛論まで様々な要素がからみ合って読み応えの凄い本でした。というか、もう何周か読まないと全体像を把握できなさそうです… 3人の兄弟の中でひとりアリョーシャだけが未来志向のエピローグを迎えたのは、貴族的なドミートリイでも西欧被れのイワンでもなく、民衆に寄り添うアリョーシャ的なあり方にこそ、作者がロシアの未来を感じていたからなんでしょうね。

    1
    投稿日: 2014.07.11
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    「カラマーゾフ万歳!」最後の少年たちの叫びに、共鳴する思いがした。 何が真実で何が嘘なのか、饒舌には要注意だと検事の論で頭を冷やされた私なのに、弁護士の論がミーチャの味方だったばかりに彼の論に拍手をしかねなかった。 それに比べて「…この点だけは弁護士の言ったとおりです。」と兄に言うアリョーシャは他人の饒舌に全く揺るがない。それは単に彼が強く信じる他の何ものかを見つけていたからだ。自分に見える真実とは信念のことに他ならないことを強く感じた。(私がミーチャの無罪を主張するばかりに弁護士の論を全面的に支持してしまったように) イワンのように真実を見極めようとする人間は自分が何を信じ、何を信じないのかで苦悩する。 人間は見たいものを見て、信じるものを真実だと思い込む。つまり信念とは真実そのものなのだとしたら、私は何を信じるのか?どんな世界に生きたいのか? 純粋な3人兄弟に幸あれ。 追伸 純粋に信じてしまうことの危うさは? 信じる人は救われるというのは当人が当人の信念によって揺るがないというだけの話で、信念が強ければ強いほどその人は自分の生きる道が鮮明になり、救われるだろうが、その人の外部に位置する人にとっては全く違うのでは? つまり、信じるものを真実にしてしまうのではなく、目の前の真実に見えるものはちっぽけな自分が信じているものに過ぎないことを自覚し、自分の世界にひび割れをいれておかないと、他人の痛みや意見を排除してしまうのではないか。 信じるものは救われるかもしれないが、イワンのような生き方もまた素晴らしいんじゃないのか?

    2
    投稿日: 2014.02.11
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    ついに読んだ。 実に2週間ほどかかって、やっとこさ読了いたしました。疲れた~。 昨年2013年の目標として、『月に1作品、文豪といわれるような人が書いた古典文学を読もう』と思い立ち、はや一年。 太宰治の「人間失格」から始まって、奇数月は日本の偶数月は海外の作品を手に取ってきました。 最後の12月は絶対ドストエフスキーにしようと、「カラマーゾフの兄弟」にしようと心に決めていたのです。 それにしても長いし難しいし、本編より周辺の話ばかりで、上巻は結構つらかったです。 正直字面追ってるだけで頭に入ってこなかった。 中巻に入って、ようやくお父さんが殺されるという事件が起きて、そこからは面白かったです。 いちいち長くて、本筋に関係ないところを削ったら、もっと分かりやすくて読みやすい本になるんだけど、その関係ないところこそが、「カラマーゾフ」が文学史に燦然と輝く作品であるところなのかな、という気はしました。 宗教観とかはよく分かんない部分も多かったけど、下巻のはじめと終わりの子どもたちの話はよかった。 本筋のところも、現代みたいに科学捜査ができない分、心理的な分析や想像がスリリングでした。 それぞれ、冷徹な心や侮蔑な態度や、それでいて良心の呵責やら脆いところがあって、翻弄されますね。 ラストは唐突なんだけど、どうやら続きがあったみたい。 けっきょくアリョーシャが本作の主人公ってとこが、強引な感じになっちゃうもんね。 それにしても、とりあえず読んだということだけで、私は満足です。 これからもたまにはこういう文学作品読んでいきたい。

    9
    投稿日: 2014.01.10
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    ついに読破しました。 ようやく三冊揃えて返せますね。 本を貸してくれる方にはほんとに感謝しています。 アレクセイは修道院を出て、より一層様々な人々との対話を交わす。 一方、父の死を知り国外から馳せ参じたイワンは、譫妄症と葛藤する中で召使スメルジャコフの意外な告白に驚きを隠せなかった。 そしてついに始まるドミートリイの裁判。 当時のロシアの時代背景を浮き彫りにした弁論が飛び交う中、運命の判決が下される。 あんなに頭のおかしい人間ばかりの本だったのに、本を閉じた瞬間はすっきりとした読了感であることが不思議でなりません。 恐らくは誰も幸せになどなっていないのですが、生命力あふれる人物描写のせいでまったく悲壮感がありませんでした。 まぁあんだけ好き勝手な連中なら大丈夫だろう、とすら思います。 裁判中のスピード感と心情描写、そして当時の思想や時代背景の描かれ方は圧巻の一言。 最後の最後まで、人間の本能と理性のギリギリの狭間を書ききった、不朽の名作です。

    1
    投稿日: 2013.11.25
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    無用の長物!  —— 何年来の念願が叶い読破。……無言。「罪と罰」や「地下生活者の手記」があんなに面白かったのになんでだろう? 壮大な思索をめぐる会話劇。議題は「神」。当時のロシアでは刮目すべき傑作だったのかもしれないが、「現代の日本に生きる私」にはまったく心に響かない。「キリスト教? ふーん」って程度だからね。バフチンだかポリフォニー理論だか知らないが、シンプルに感銘を受けたかった私には、読み通すのが正直辛かった。とにかく、読破という大願は叶った。が、これから著者の作品を読むことはもうないだろう。さようなら、ドストエフスキー!!

    1
    投稿日: 2013.11.07
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    下巻では、アリョーシャとイリューシャ、それを取り巻く子どもたちの場面が冒頭とエピローグで出てくる。病床のイリューシャへの見舞いに赴くコーリャ、エピローグでは亡くなったイリューシャの葬儀の場面、そして最後に一生の団結を誓ったアリョーシャと子どもたちのやりとり。 ドストエフスキーは、子どもというものに対して特別な意見を持っているのだろうかと感じた。子どものことで思い出されるのは、上巻の「反逆」である。無神論を説くイワンが、子どもをも犠牲に捧げてしまう宗教の残忍さを説いている。 イリューシャは病気にかかり、亡くなってしまった。同級生たちから父を必死でかばった気高いイリューシャを子どもたちは尊敬する。喧嘩をしたこともあったが、彼らは尊いイリューシャの存在を心に刻みつけ、一生の友情を確認しあった。若くして亡くなったイリューシャは、(特に父親スネギリョフからしてみれば)犠牲と呼べる結末を迎えてしまったのかもしれない。それでも友人たちは、この痛ましい出来事を通じて、人間としての善良で清き精神を忘れることなくこれからを生きていく。ここに、「反逆」の前に厳然と立ちはだかるドストエフスキーの思想を私は垣間見た気がした。この物語は、カラマーゾフ家の放蕩と恥辱にまみれた愛憎劇が幾多となく描写されていたが、最後は実に高潔な場面が描かれていて、清々しい幕の閉じ方だと思った。 ミーチャの裁判では、カラマーゾフ家を取り巻く様々な人間の駆け引きが見ものであった。特に、突如としてミーチャに背を向けたカテリーナとそれを憎むグルーシェニカの剣幕はぞっとした。雄弁な検察官と弁護士の論告も、父親の父親たる所以、トロイカに例えられたロシアの実情など、ドストエフスキーの様々な思想が包含されていて、読み応えがあった。 上中下巻を読み終えて改めて感じるが、やはりこの小説はすばらしい。ドストエフスキーの思想がこれでもかというぐらいてんこ盛りになっていて、読む人の知的好奇心の刺激具合は半端ではない。これを読まずして死ぬのはもったいないであろう。

    1
    投稿日: 2013.10.03
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    突然登場人物の平均年齢が下がる下巻。リーザとイワンの間に何があったのかとかは続編で書かれるはずだったのかな?全体的に女子こわい。 130年前に指紋採取ができてたら全然違う話になってたんだろうなあ...。

    1
    投稿日: 2013.09.07
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    作品全体の構造や思想は全く理解出来ていないけれども、個々のエピソードは滅茶苦茶面白かった。 下巻ではカラマーゾフ父子とスネギリョフ父子の対比が特に印象に残る。 全巻揃えたにも関わらず一年程も寝かしておいたのは間違いだった。やっぱりドストエフスキーは途轍もない。

    1
    投稿日: 2013.08.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった。 昔読んだ時は、殺人事件の物語だと感じ、ミーチャが可哀想だったのは覚えていたが、今回読んでこの作品は神に関する話だと思ったし、ミーチャと同じぐらいイワンが哀れだった。私が、イワンの思想に共感したからかもしれないが、「大審問官」を考えだし、そして殺人事件と良心と神に悩む彼はやはり哀れだ。

    0
    投稿日: 2013.08.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

     ようやく読了。3巻合わせて三か月近くかかってしまった。下巻で圧巻なのはドミートリイの裁判の場面。検事はドミートリイを有罪にするために証拠、証言から被告の性格を犯罪者のように語り、弁護人は同じ証拠、証言から殺人を犯すことはあり得ない人物であると論告する。両者とも50P近く朗々と語っていてそのボリューム、説得力に圧倒される。真実はたぶんスメルジャコフが告白したように彼が殺したんだろうけど、この事件がここまで侃侃諤々の論争を招くとは。  もう一つイワンが彼の生み出した幻影、悪魔と対話する場面も引き込まれた。作者の想像力と知識、論理性、その他もろもろは本当に凄い。巻末の解説を読んでドストエフスキーの壮絶な人生を垣間見た。まさに命を削って小説を書いていたという印象。小説に作者の思想を組み込んで物語と主張の両方を高めるのだから天才としか言えない。「大審問官」の場面は作者の思想の複雑さを痛感する。  13年後の第二章が書かれなかったことが本当に残念。数年に一度は読み直したい。とりあえず次は「罪と罰」かな。

    0
    投稿日: 2013.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「彼はふたたび≪小説≫と≪心理分析≫にごくあっさりと嘲笑的に言及し、ある個所では、「ジュピターよ、君は怒った、してみると正しくないのだ」という一句をはさんだ。」 第十二編の誤審は今までの上中下をまとめる勢いで話が進められ、非常にスピード感があり、かつ、新しい事柄にも言及されており、面白い。弁護人の話しぶりは、まさに「思想の姦通」である。 いろいろと引用がされており、作者が大変知的であることが分かる。このような形態の作品は未だかつ見たことがない。面白い。しかし、どのように面白さを伝えればいいのかが分からない。その点で、私は“文学的白痴”と言える。

    0
    投稿日: 2013.07.24
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    やっと読み終わりました。途中間があいてしまったりだったので、時間をあけて読み直さないとなんとも言えないですなぁ。

    0
    投稿日: 2013.07.24
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    腐った目で見るとアリョーシャはショタコンだった!みたいなラストです。歯切れが悪いっていうか、力業で良い話にまとめたんでびっくりですよ。最終的にミーチャとイワンはどうなったんだ。一悶着あることを予想させる終わり方してたし。語り手は結局何者だったんだ。なんか色々と疑問が残る終わり方だった。実は語り手はコーリャだった、とか期待したんだが。長々書いてきてこのラストって……。要するに少年時代の甘酸っぱい思い出が人生に於いては最も大切ってこと?思い出を持たないミーチャやスメルジャコフは可哀想ってことなんですかね。なんじゃこの終わり方。と言いつつドストエフスキーの他の作品も読んでみようと思ったよ。って書いた後知りましたが、続編あったの?あわわ読みたかったなぁ。語り手、誰だったんだよ。

    0
    投稿日: 2013.07.22
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    全て読み終わるのに、一ヶ月もかかってしまった。 世界的に名作なのだろうが、背景知識が乏しい自分としては読み進めることが苦痛な場面もあった。 しかし、有名な『大審問官』(実はあんまりよく分かってない)の章や、最後の法廷での弁護士と検事の対決にはとても驚かされた。 こんなに引用をした小説もこれが初めてだろう。 キリスト教の知識がもっと見に付いたらリベンジして見ようと思う。 新たな発見がきっと見つかるはず。

    0
    投稿日: 2013.06.12
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    登場人物一人ひとりが愛しくて、まだ続きが読みたくて、最後の頁を閉じるのが寂しかった。でも此処に来ればいつでも彼らに逢えるから、また人生の節目に頁をめくる時が来るだろう。

    0
    投稿日: 2013.04.10
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    エッセイ出せば良かったんでない?とも思えたがまあ満足。登場人物の狂いっぷりや長所と短所を交えた表現を奇妙なものとみなしていたが、間を短縮しているだけで人間こんなものだな、と思った。

    2
    投稿日: 2013.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    コーリャ「思想と現実生活に自己のすべてを打ちこむ」p44 イワンの幻影「愛が満足させるのは人生の一瞬にすぎないが、その刹那性の自覚だけで愛の炎は、かつて死後の不滅の愛という期待に燃えさかったのと同じくらい、はげしく燃え上がることだろう」p271 有能なミーチャの弁護士フェチュコーヴィチ p293~ 検事イッポリート「何より確かだったことは、最初の場合に彼(ミーチャ)が心底から高潔だったのであり、第二の場合には同じように心底から卑劣だったということであります。これはなぜか?ほかでもありません、彼が広大なカラマーゾフ的天性の持主だったからであり―わたしの言いたいのは、まさにこの点なんですが、ありとあらゆる矛盾を併呑して、頭上にひろがる高邁な理想の深淵と、眼下にひらけるきわめて低劣な悪臭ふんぷんたる堕落の深淵とを、両方に見つめることができるからであります。 Cf. ラキーチン「あの放埒な奔放な気質にとっては、堕落の低劣さの感覚と、気高い高潔さの感覚とが、ともに同じくらい必要なのである」p361 フェチュコーヴィチ「心理学は両刃の剣である」p419 「わたしはよい羊飼いである。よい羊飼いは、羊のために命を捨てる。されば羊一匹、滅びることはない・・・」(ヨハネによる福音書第十章)p440 【訳者あとがき】p505 『カラマーゾフの兄弟』は、彼が終生テーマとしてきた思想上、宗教上の問題を集大成した作品で、世界文学の中でも最高傑作の一つと言ってよいだろう。

    0
    投稿日: 2013.03.06
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    終わったあああ!これをつまらないということが知性欠如の証であろうと、面白いとはえいない。でも読んで無駄だったとは思わない。キリスト教徒は悩むのが好きだな。ロシア人は饒舌だな。私は速読ができるんだな。「水源」の裁判シーンは耐えられるんだけどな。 誕生日にこの作品から解放されたのはうれしいな!

    3
    投稿日: 2013.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    やっと読み終えた。さすがに裁判の弁論は読みごたえあり。弁護士は検事よりも有能で傍聴人も魅了したが、それでもミーチャが有罪になってしまったのが納得いかない。やはり「百姓が意地を通す」ということなのだろうか。 本来なら続編があったということなのだが、果たしてイワンは死んでしまったのか、ミーチャは脱走を成功させたのが、そしてアリョーシャは町を去ってしまったのか。とても気になる終わりだった。

    0
    投稿日: 2013.01.01
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    時間をかけて全巻読了。 兄弟と男女の愛憎劇から殺人サスペンス、果ては科学・宗教・国家・社会の問題までを扱った「オールジャンル小説」。 テーマが大きすぎるんだけど、ドストエフスキーの臨場感あるストーリーテリングに引きこまれて、意外とさらりと読めてしまう。 下巻で初めて登場(厳密には「初めて名前が登場」)する少年コーリャが、ヘッセの小説に出てきそうな感じで好きだ。

    0
    投稿日: 2012.12.27
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    諸説にはこのあとにアリョーシャの後日談のような続編があったのではないか、とよくいわれるがここまででも十分な深みを内包している。神を信じないイワンに対してイワンを信じたスメルジャコフの葛藤、上・中巻ではちょい役だったスメルジャコフ大活躍というのが主だった内容だが、それだけではない。何度読んでも発見がある名作

    0
    投稿日: 2012.12.21
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    カラマーゾフ的であっても希望はあるに違いない。いや、カラマーゾフ的であるからこそ、強く希望をもって行動しなければいけないのかもしれない。

    0
    投稿日: 2012.11.25
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     エピローグが最高にドラマティック。  カラマーゾフの兄弟ももちろんだが、彼らを引っ掻き回した女性たちにも注目したい。  まったく異なる二人なのに、憎み合ってさえいるのに、最後にはお互いのことを誰よりも理解してみせた。彼女たちの関係は、単にミーチャやイワンを間に挟んでのものでは終わらなかったのだ。  友情さえ感じさせるほど、グルーシェニカとカーチャが漢前で痺れた。

    0
    投稿日: 2012.11.25
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    世界は対立する2つの要素で分類できる。賛成派と反対派、タカ派とハト派、大人と子ども、男と女。私は二元論で物事を考えることは好きではないけれど、この本を読み終わった時はさすがにこう思った。 「世の中は『カラマーゾフの兄弟』を読んだ人と読んでいない人で構成されている」と。 精緻で綿密な心理分析とその描写、大勢の登場人物それぞれのキャラクター設定の複雑さ、ストーリーの本流と派生話とのバランスと象徴性の面白さ、もうすべてが一級品です。 上中下巻のそれぞれが670ページ前後あり、しかもそのほとんどのページが文字で埋まって真っ黒です。文章も固く、読みづらいのは否定できません。でも、努力すれば報われるほどの、いやそれを上回るほどの、大きな感動があります。 海外文学が好きで、時間に余裕があって、忍耐力に自信のある方はぜひ、上巻の8合目まで我慢して読んでみてください。きっと虜になると思います。 今回は腕試しの一回目。とりあえずスメルジャコフが忌々しくて、カテリーナが憎い。。ミーチャとグルーシェニカにはもっとうまく生きろと嘆き、イワンよもっと強くなれと願う。アリョーシャはこの作品の中の良心で神々しい限り。。次回読むときは、もっと内容を掘り下げていきたいです。

    3
    投稿日: 2012.11.16
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    カラマーゾフの兄弟を全巻読んで理解できたとはとても言えない。 スメルジャコフが憎たらしくて自分がイワンだったら殺してる(笑) これに続きがあるなら読みたかった。何故死んだドストエフスキー(p_-) アリョーシャが好きなさくらんぼのジャムをスーパーで見ると、ついアリョーシャのジャムと思ってしまう(笑) ドミートリィは殺してない‼って俺が証明してやら〜(♯`∧´)‼ 大審問官の章だけ読んでも他の作家との差がハンパない(ー ー;) ドストエフスキーの後に他の本を読むと絵本読んでるみたいって当時は思った! 本当に物凄いから読んでおいて損はないよ(^^)

    0
    投稿日: 2012.11.08
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    上巻の大審問官のエピソードも中々に凄まじかったけれど、個人的には下巻のイワンとスメルジャコフの会話のシーンを読んでいる時が一番緊張した。全体的にやや冗長な感じはするけど、時代のせいでしょう。

    0
    投稿日: 2012.11.05
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    「カラマーゾフの兄弟(下)」 父親殺しの嫌疑をかけられたドミートリイの裁判がはじまる。公判の進展を通じてロシア社会の現実が明らかにされてゆくとともに、イワンの暗躍と私生児スメルジャコフの登場によって事件は意外な方向に発展し、緊迫のうちに結末を迎える。 「カラマーゾフの兄弟」のテーマは恐らく「父親殺し」だと思います。しかし、この「父親殺し」がただの殺しで終わらない点、ロシア社会における殺しに移行する点、がとても難解でしたけど、同時に刺激的でもありました。また死に関しても特有な描写があり(ゾシマ長老の死の際の悪臭の表現。聖なるものが腐敗していく)、ロシアを強烈に感じました。 また、最大の見せ場と思われるイワンによる「大審問官」も魅力的です。最後のほうの場面でのミーチャの「アリョーシャ!俺はもう今から、あのアメリカなんて国を憎んでるんだ。」の発言は当時の現実社会構造に大きな関係性を感じるものでした(ドフトエフスキーの考えが盛り込まれている一言だろうか?) 最後に一番気に入った編について。その編は第10編「少年たち」。何故気に入ったかというと、コーリャが活躍するからです。コーリャは非常に強烈なインパクトを私に与える人物でした。特にアリョーシャとコーリャの論争は非常に面白かったですね。恐らく「カラマーゾフの兄弟」の重要な部分を占めていないかもしれない所ですが、それでも面白く印象深いです。 (上)は長く(中)は短く(下)は途中から短い、そんな大作「カラマーゾフの兄弟」でした。しかし、まあこれは再度読み直さないといけないようです。やっぱり、ハード。

    0
    投稿日: 2012.10.19
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    上巻はとっつきにくかったけれど、中巻・下巻で一気に面白くなった。宗教の色が強く、ロシア人は信心深いという印象を改めて受けた。あまりにも信心深すぎて、「本当にこうなの?」と少し疑ってしまうほどだった。

    0
    投稿日: 2012.09.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    裁判のやりとりが続くため、そこを忍耐強く読み続けるのが大変だった。 3兄弟の今後がどうなるのかを思い巡らしながら、アリョーシャと少年たちのやりとりに感動して、今までのみんなの長い会話も許せるようになってしまいました。

    0
    投稿日: 2012.08.31
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    ラキーチンの腐り具合が半端ない。 スメルジャコフなんかよりも全然ひどい。 スメルジャコフはただの小物だ。 始めから罰されている。 関わりあいにならなければ、毒にも薬にもならない。 マジで誰かあいつを、ラキーチンを罰してくれ。 ああいった腐った奴が概して権力をもって、民衆を誘導したりするのだ。 ああいった輩が、社会を腐敗させるのだ。 スメルジャコフの壮絶な誤解にドン引きして 弁護士と検事補のやり取りに興奮した。 とりあえず言っとくか 「カラマーゾフ万歳!」

    0
    投稿日: 2012.07.08
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    イワンに纏わるエピソードが好きで、まずは私生児というか悪魔の召使いスメルジャコフ。内に秘めた不気味さが恐ろしく、当初はイワンのある論理に陶酔していたが苦しめていく、というか楽しんでいる。そして圧巻なのがジェントルマン、悪魔との対面。『ファウスト』のメフィストフェレスを思わせるような語り口。このやりとりが別世界にいるような錯覚を感じ、ウオッカを呑んでいるみたいに酔う。頭痛と吐き気がする。でも病みつきになり神の存在云々より此方の方が面白い。長編で体力気力共に大幅に消耗するのだが、次回は別の訳で読んでみたい。

    0
    投稿日: 2012.04.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これが100年以上前に書かれた本だなんて信じがたい。 今でも充分に有効だし、深い感動をもたらす。 一番最後にイリューシャの石の前で「カラマーゾフ万歳」という言葉でしめくくられてみると、愚かで哀れで愚劣で、しかし一瞬ごとに正しく生きようとした兄弟の痛々しくて切なく、この上なく真剣な生き様がようやく浮かび上がって来るような感じがした。

    0
    投稿日: 2012.04.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

     ああーやっと読み終わった! この小説が書き上げられたのは1880年、日本でいうと明治13年のことだという。おそろしい。個人の自由を求めた結果あるのは自殺だけだとか、科学が進んで人間が孤独になっていく的なことだとか、ドストエフスキーは小説家の枠を超えて予言者じみている。  思い返してみれば、上巻が一番読みにくかったけど、一番面白かった気がする。中巻の途中で事件が起きてからは、ミステリ風で読みやすくはあったけれど、上記したような予言めいたドストエフスキーの慧眼は、上巻から中間の「ゾシマ長老の生涯」のあたりが一番。  東大生に読ませたい本1位らしいのだけど、大学時代の私だったら上巻で飽きていたに違いない。まあ、東大生だった事は生まれてこのかた一度もないのだけどね!

    0
    投稿日: 2012.04.14
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    最後直前の検事論告がものすごく辛かった。 意図的なのかもしれないが、これまでの内容を冗長的に繰り返し、いくつかは独自の解釈を加えるということが100ページ程度続くと、ちょっと心が折れそうになった。 ただ、その後の弁護人の弁論は端的にまとめられていて、いい意味で小説的な展開であり、とても楽しめた。 あとがきにもあるとおり、カラマーゾフの兄弟のヤマ場は「大審問官」であることは、全部を読み通して改めて理解できた。 その後のミーシャは脱走できたのか、イワンは回復したのか、アリョーシャはどうしたのか、ラチーキン、グルーシェニカ、カテリーナそれぞれその後は気になったが、第一部のあとドストエフスキーが死んでしまったので、続きはわからないのが残念。 読んでいる途中はツライとも思ったが、全部読むと、読んでよかったと思えた。 そして、罪と罰をもう一度読み返そうかと思った。 以下、気になったところ抜粋 ・人間なんて、全て慣れさ。国家や政治の関係でも、何事でもね。慣れが、いちばんの原動力なんだ。 ・かりに神がなかったら、やはり考えださなければならないでしょうしね。(ヴォルテール) ・まだ準備も整わぬ地盤に、それもよその精度を丸写しにした改革を行うなんて、害をもたらすだけさ! ・身の毛もよだつ恐怖さえ見ずにすむならたとえ一生でも眠り続けたい ・罪人が刑場に曳かれながら、時間はまだたっぷりあると期待する心理 ・父たる者よ、なんじの子供らを悲しませるな ・あなたがたの量るそのはかりで、自分も量られるだろう ・ジュピターよ、君は怒った。してみると正しくないのだ ・これからの人生にとって、何か素晴らしい思い出、それも特に子供のころ、親の家にいる頃に作られた素晴らしい思い出以上に、とお得、力強く、健康で、ためになるものは何一つないのです。

    3
    投稿日: 2012.04.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「もし20代のときにこの本に出会っていたら」でこの本が出てきて、とても共感し、以前読んだ本ですが登録しました!!! 大学生の自分自身に悩んだり、色々考えたりしているときにこの本を読むと、とにかく考えさせられ心に残り、登場人物に共感したり、傍観者になったり、変に悲しくなったり、胸が熱くなったり… けっして軽い本ではないので、読書がしたい!集中して読む心構えができた!名作と呼ばれるものを感じてみたい!という人におすすめします!!

    0
    投稿日: 2012.04.02
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    ボスケテ・・・  1人の美女をめぐってカラマーゾフ一族が大混乱(的な内容だったような気が・・・)  もう概要すらよく覚えてないこの本。  何年か前に大ブームになり、雑誌やテレビなど色々な所でこの本のタイトルを目にするようになった。さらには「人生で1度は読んでおくべき必読の書」などの宣伝もあり、父親もドストエフスキー好きという事で手にとってみたものの… わからない……!!!!  そもそも名前を覚えるのが苦手なのに本書を手にとったのが間違いであったのか?  文中によく見かけるパターンで“息子のミーチャ(訳注 ドミートリイの愛称)”とか見開き3ページがずっと同じ人の語りとか、 「どうやったらドミートリイがミーチャに!?」 「こいつカンペなしでよくこんだけ喋れるな!」  とか、どうでもいい事が気になってしまっている所でやたら長い名前の登場人物が次々現れ、結局もう何の話でしたっけ・・・と悩みながら下巻に突入して終わっていた。  世間で良いと言われている事がさっぱりわからず。。  この本を読むにあたって必要な知性が自分にはなかったと言わざるを得ない。  今回は新潮で読んだから、次は光文社ので読んでみようかと悩むところだが、次回はちゃんと理解できるのだろうか。 読み直したら、今度こそちゃんとしたレビューを書きたいと思う。いつかきっと(Definitely maybe)

    0
    投稿日: 2012.03.01
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    下巻だけ未読だったので1日で速読。斉藤孝先生の速読本に倣って、ポイント(人生に役立つ引用文探し)を絞って線を引き引き読む。 神のテーマが興味深い(神を信じずして人類を愛せようか、云々)。カラマーゾフって真の主役は父親だったのかな…私はやっぱりアリョーシャが大好き。彼のような受け答えができたら幸せだろうな、と思う。そして自分も正直で真っ当でありたい。突っ込み所満載な笑える話なのに、ごく素直に、それぞれのカラーマゾフに同化して読みました。無理せず自分なりの解釈で何度も読み返そうと思います。次は女性キャラにも注目したい。 そういえば「お父さんを殺したのはあなたじゃない」の件は映画「グッドウィルハンティング」のNot your fault.を思い出す。わかっていても言ってあげるって大事だね。

    0
    投稿日: 2012.02.18
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    よーやく読み終えた。面白い小説とゆーよりは、思想本のようだった。一人の作者が書いてるとは思えないほど様々な思想の人物が登場して凄かった。下巻が一番読みやすかったなぁ。

    0
    投稿日: 2012.02.02
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    ドストエフスキーが最後に残した大叙事詩の下巻。 読み終わったあと、ひとつの達成感と何か虚無感というものを味わった。 物語は、父フョードルの死を継起に悲劇へと転がって行く。 無罪だと叫び続けるミーチャの裁判が始まり、 物語を総括する様々な人々が登場してくる。 何よりも味わい深いのが、 検事イッポリートと弁護士フェチュコーヴィチの法廷対決ではなかろうか。 この両者の論告はこの物語の普遍的な部分だと思う。 ミーチャの罪に対する双方の主張。 これを描き出すドストエフスキーの強かさにゾッとしたほどだ。 まだこの大叙事詩を冷静に振り返れるほど、冷めきってはいない。 大審問官の章に含まれた意図を完全に解釈できてもいない。 この人類が語り継がなければいけない名作を、 滑稽な私が論じるにはまだまだ時間が必要なようだ。

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    投稿日: 2012.01.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻を読み始めてから早1年。他の本に浮気をしながらもやっと読み終えました。なんかよくわからんけど凄く感動したというのが率直な感想。あとがきは読んでません。 まだこの本をレビューできるようなレベルに達していないのであとはメモ程度に。 ・下巻がいちばんよかった。 ・ミーチャは有罪を言い渡されるも、イワンやアリョーシャ、カーチャの取り計らいで脱走する(してないけど)→誰も人を裁く(赦す?)ことはできないという大審問官の中にあった話に通じているのか。 ・父親の愛を受けて育ったイリューシャと、父親としての義務と責任を一切果たしてこなかったフョードルの子どもであるアリョーシャとの対照的な関係。 ・スメルジャコフの人格(スメルジャコフまじでこわい!) ・なぜ最後の締めがイリューシャの葬式の話なのか。 カラマーゾフの兄弟はみんな愛すべきキャラクターだった!

    0
    投稿日: 2012.01.27
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    宗教的な背景がわかっていれば、もっとよかったかも。 ただ、単純にサスペンスとしても、相当高いレベルにあると思う。

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    投稿日: 2012.01.03
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    「なぜ、なぜ・・・」と答えの出ている内容で自問しながら苦しく読んだ。 苦しかった分だけ自分の中にある罪を感じた。

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    投稿日: 2011.11.28
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    カラマーゾフ三兄弟の正直さと、そのために生じる苦悩を耐えつづける様に、心を締め付けられた。 はたして自分は正直に生きているか、逃げてないかと。 ドストエフスキー自身の世界観宗教観を登場人物たちに投影し、これでもかと見せつけられ、あてられてしまった。 大審問官はその集約だったと振り返って思う。 改めて「強い酒」という例えに、それ以外無いといえるほど感心。 以下ネタバレ 特に印象に残ったのはアリョーシャが兄イワンに向かって言った「お父さんを殺したのは、あなたじゃありません」。あれでしびれてしまった。 そしてイワンは「父が殺されてもしようがない」と本心では思っていたことに気づく。そしてスメルジャコフの証拠を突きつけられる。父を殺したも同然だと自分を責め、せん妄症に… 強烈だった。

    0
    投稿日: 2011.11.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    中盤からジェットコースターのような展開。 始めのトロトロした展開は何だったんだ!?って感じ。 最後の判決は大衆というものを非常に上手く表現していると思う。 誰かがウォッカみたいな小説だと言ってたけど、言いえて妙だと思います。

    0
    投稿日: 2011.10.27
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    「君たちは教育に関していろいろ話してもらうでしょうが、少年時代から大切に保たれた、何かそういう美しい神聖な思い出こそ、おそらく最良の教育にほかならないのです。 そして、たった一つしかすばらしい思い出が残らなかったとしても、それがいつの日か僕たちの救いに役立ちうるのです。もしかすると僕たちはわるい人間になるかもしれないし、わるい行いの前で踏みとどまることができないかもしれません。人間の涙を嘲笑うかもしれないし、ことによると、さっきコーリャが叫んだみたいに『僕はすべての人々のために苦しみたい』と言う人たちを、意地わるく嘲笑うようになるかもしれない。 仮に僕たちがそんな人間になっていたとしても、その中でいちばん冷酷な、いちばん嘲笑的な人間でさえ、やはり、今この瞬間に自分がどんなに善良で立派だったかを心の内で笑ったりできないはずです!そればかりではなく、もしかするとまさにその一つの思い出が大きな悪から彼を引きとめてくれ、彼は思い直して『そうだ、僕はあのころ、善良で、大胆で、正直だった』と言うかもしれません」 P.663-664

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    投稿日: 2011.10.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    3男アリョーシャの 病弱で気難しくてロリかわいい彼女(リーザ)がついに悪魔的な思想をうちあけアリョーシャを裏切る場面が胸に痛い3巻。イワンも好きかもしれないけど、アリョーシャに愛してもらわないとリーザはこのまま本格的にフィジカルな意味でもメンタルな意味でもヤンデレ一直線なんじゃないかと思う。ただ、敬虔なアリョーシャからしたらあんな話を聞いて、あんな行動をされたら、「神よ彼女を赦したまえ」状態になっちゃってパートナーに選ぶなんて難しいだろう。人の心はたるんでいて汚いからほとんどの人があっこまでいかなくてもリーザ要素はあるわけで、けして神に愛されないと実感することは苦しいのだ(ただ一人の宿命的な異性に愛されるっていうのは、結局それって暗喩なのかなと)最終的に、三巻まとめて思ったのは、不信心だとドミートリイやイワンみたいになっちゃうって示したかったのかなと。アリョーシャのように人間の心を持ちながら神を信じ続けることがただ一つ厳しい人生をシャイニングに生き続ける道しるべなのだ。そういう風に言いたかったんだと思った。ちなみに、触れなかったけどカーチャの女性らしいヒステリックかつ奥ゆかしくて心がもげるようなドラマチックな愛し方は若干ひきつつもかっこよかった。

    0
    投稿日: 2011.08.03
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    うーん、オチは結局どういうことだったのだろう。 何とも言えない感じが残る。 だからこそまた読む気になってしまうのだろう。恐るべしカラマーゾフ。 かなり多くの登場人物が出てきたこともあって、完全には消化しきれていない印象がある。もっとも、これらは全て第一部であり続編の予定があったと言うから惜しまれるところだ。 恐らく多様な読みが可能であるという辺りがこの小説の魅力の根幹なのではなかろうかなぁと勝手に考えつつ、是非ご一読を勧めます。

    0
    投稿日: 2011.07.27
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    ドストエフスキーの寿命が長ければ、この作品の続編があったという構想が遺されていたようです。悲惨な物語でなければ読みたかったですね。アリョーシャみたいな人はあなたの知り合いにいませんか? ついに、この大作を読みました。 芥川賞作家の金原ひとみさんが、上巻を読むのに4ヶ月かかったとか 中巻の帯に書かれていました。最初はつまらない、と。 でも、僕は読んでみて、そんなことはなく、初めから面白く読めました。 これからどう物語が展開するんだ?という興味をひかれるんですよね。 俳優のきたろうさんの息子さんはこれを読むのに半年かかったとか 『ほぼ日』で読みましたが、僕みたいな「今、自由人」にさえ、 読むのに1ヶ月ちょっとかかったのだから、それくらいかかるものかもしれません。 面白かったですよ。著者がもしも死ぬことが無かったなら、 第2部もあったようなんで、それが読めないのが残念。 解説を読むと、小林秀雄さんが、第1部だけでも続きが考えられないほど完成されている みたいなことをおっしゃったようで、未完というほど物足りなさは感じません。 ドミートリイ、イワン、アリョーシャという三人兄弟。 僕は誰に一番ちかいだろうかと考えてみましたが、イワンやアリョーシャほど、 頭が良くない。じゃ、消去法でドミートリイかということになります。 たしかに、僕の心の奥底にはドミートリイのような、放埓な部分があります。 小学4年生のころに、一つの上の学年ですが、神奈川から引っ越してきた 友人がいました。そのころの僕らには思いもつかなかったような、金遣いの荒さ、 活動的な遊び人気質に、価値観に大きな影響、それも破壊的な影響を与えられましたが、 そんな彼を思い出させる人物でした。そういう人っているんだよなぁ、と。 また、無神論など、神に対する考察とかいろいろな思想的な言い合いとかも あるんですよね。犯罪について、真実を知ることの難しさなんかもある。 数年前に、東大の教授にアンケートをとって、学生に読ませたい本はなにか、 というのがありました。その第一位がこの『カラマーゾフの兄弟』でした。 歴史に残る大作、重要文学の一つですね。 じっくり読書をしたい人にはおすすめです。

    0
    投稿日: 2011.07.16
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    罪と罰の次に読んだ二つ目のドストエフスキーの作品。 宝塚歌劇団のカラマーゾフの兄弟を舞台でみて、本も読みたくなり購入。 舞台で印象に残った言葉は、「衝動」。 上巻は中々読み進まなかったが、中、下となるにつれ、どんどん引き込まれた。 この話はドストエフスキーが亡くなってしまったからここで終わってしまったが、本当は続きがあったらしい。 是非続きを読んでみたかった。 キレイな心のアリョーシャが変わっていく姿をみたかった。 ドストエフスキーの本は人間の普遍的な何かを教えてくれる気がする。 他の作品も読みたいと思う。

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    投稿日: 2011.07.15
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    勢いで読んだけど、抱えきれなくて感想書けない。 全巻を通して上げるとすれば、 1大審問官 2ゾシマ長老とアリョーシャの言葉 3最後の裁判 が特に印象的だった。 1に関しては大審問官の言わんとすることは大方理解できたし、2はすごく心に響いた言葉、というか考え方がいくつかあって3はとにかく長かった。かわいそうなほど滑稽な運命をたどってしまうドミートリィについて検事も弁護士も感情的な仮説を延々と述べる。 一番心をひかれたのはスメルジャコフだった。最後まで謎な人物で、ほとんど容疑をかけられることもなかったにかかわらず自殺してしまった。卑屈で、ずる賢く、しかし信用されていたスメルジャコフ。彼は何を考えていたのだろう?それはすごく興味深い。 ゾシマ長老やアリョーシャが素晴らしい言葉を述べ、キリスト教の教えが隅々にまで沁みこんでいる一方、当時のロシア社会の悪ははっきりと書かれていて、読み落としていたところだけど、ドミートリィがグルーシェニカと宴会をするために行った村は大火事で焼け、見るも無残な姿だった。そこでま逆の贅沢をするというのはどういうことなのだろう。ドミートリィの罪は無意識の罪であるけれど、だからと言って許されるとは言えない。

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    投稿日: 2011.06.10
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    ドストエフスキーが続編を書こうとしていたのがなんとなくわかった。 これは続編欲しかったなあ・・・アリョーシャがテロリストとか想像つかないけれど、愛に疲れるなんて事は絶対に言わない、っていうか言えないだろうに。 アリョーシャが一番物語の中で歪んだ純粋さを持ち続けてましたね。 でも根本的な所ではカラマーゾフ的な思想はあるんだろうなあ。 神様はやっぱりいないと再確認しました。

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    投稿日: 2011.05.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    よくここまで人間の心をえぐって描写することができるなと。とにかくすごい。下巻のイワンと悪魔との会話が特に印象的。良心の呵責、その行動は何のために?人々からの賞賛を求めるからなのか。神が存在しなければ全ては許されるのか。一度読んだだけじゃまだまだ消化不良。

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    投稿日: 2011.05.23
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    イワンの中にいるジェントルマン。日本語では「紳士」と言う意味だが、正しくは「みすぼらしい男」らしい。 イワンの心を苦しめ、罪の意識を煽るこの存在は、イワン自身である。 村上春樹の世界にもこの「もう一人の自分」が数多く存在している。 スメルジャコフは一体何だったのだろう。彼はカラマーゾフをかき乱すことが目的だったのか。感情を露わにしないスメルジャコフ。彼の生い立ちがそうさせたのだろうか。しかし重要なポストだったことは間違いない。 神とロシアとウォトカと.ドストエフスキーの宗教観、ロシアの文学傾向、ウォトカってどんな味かを知りたい知りたい。

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    投稿日: 2011.04.18
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    難しい。 この作品の成立背景は知らないが 神や善についての描写がおもしろかった。 神学を学ぶ人にはイマイチかも、 哲学好きなら考えさせられる点は多いと思う。

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    投稿日: 2011.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    帯の推薦文通りで最初はとにかく退屈だったが、それでも十分おつりがくるほど面白かった。 登場人物はそれぞれ強烈だが、流石にダメすぎるんじゃないのとも思ったが、ドミトリーが人間くさくて好きだった 親父は強烈過ぎたし、イワンは考えすぎで、アリョーシャはきれいすぎて、なかなか親近感がわかなかった ゾシマ長老の若いころの話もユーモアたっぷりで面白かった

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    投稿日: 2011.02.18
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    父親殺しの疑いをかけられたミーチャの裁判が始まる。登場人物達はそれぞれに行動していく。裁判の前日、スメルジャコフは自分が真犯人だととイワンに告げた後、自ら命を断つ。裁判はアリョーシャの証言によりミーチャに有利に進むかと思われた。しかし、イワンがせん妄に苦しみながら不可解な証言をした後、カーチャが犯行を裏付けるような手紙を提出したことで裁判は一転する。グルーシェニカの想いもむなしく、ミーチャは破滅へと向かっていく。そして、判決。

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    投稿日: 2011.02.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    多くの個性的な登場人物が出てくるが、どの人物にも共感できる部分があるというのが面白かった。人間の多面性というのはこの作品のテーマの一つだと思う。イワンの悪魔(もう一人の自分)との対話、カテリーナの裏切りなど、多面性が浮き彫りにされるシーンは非常に印象的だ。 人間は成長する過程で色々な人格を身につけ、多面性を獲得する。だがその前に誰にでも、純真な子供だった時期がある。幼児期の重要性も重要なテーマの一つだろう。コーリャは急いで大人になりたがっている子供として描かれ、アリョーシャはそれを悲しむ。 子供たちに向けたラストシーンのアリョーシャの言葉は、胸に迫るものがある。 「これからの人生にとって、子供のころ、親の家にいるころに作られたすばらしい思い出以上に、尊く、力強く、健康で、ためになるものは何一つないのです」 そのすばらしい思い出を作るためには、大人が子供を大切にしなければならないのだ。子供を大切にしない社会に、未来はない。

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    投稿日: 2011.01.18
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    弁護人フェチュコーウィチの弁護は、今までのミーチャに対する見方を一気に覆すもので、法廷そしてすなわちそれを眺める読者の心をハッとさせる。様々なテーマが詰まっている物語の中で『父親たるものよ、なんじの子供らを悲しませるな!』という言葉に筆者の主たるテーマが詰まっているような気がする。 人は皆この世に生まれてくる子供であり、大きな慈悲の心で赦すことで社会の安寧が得られるということであろうか。キリスト教には詳しくないのだが、いずれキリスト教の知識を持った上で再読すれば、もっと深い物が得られるのかもしれない。

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    投稿日: 2011.01.05
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    何か言いたいけど、言うことが見つからない感じ。あえて感想を言うと、ミーチャ(長男)バカ過ぎw 中盤すぎたあたりから、馴れたのかなんなのか、がぜん面白くなって一気読み。けど、もしカラマーゾフがジャンプで連載されていたら、ゾシマ長老の長い最後の説教のあたりとか、2chで叩かれまくりだろうなーとか妄想した。 作者のキャラへの愛情がはんぱない。アリョーシャ( 末っ子)が、ゾシマ長老死後の半奇蹟に対してのアリョーシャの態度に対して、作者が登場して、「いや、そんなんじゃないから。あとで理由わかるから。嫌わないで」と弁護するところとか、なんかよかった。

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    投稿日: 2010.12.08
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    てっきり中学生が犯人だと思っていました。 初読ではストーリーしか追えなかったので、どうこうと語れはしないなぁ…。また読み返します。

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    投稿日: 2010.11.07
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    アリョーシャは全然主人公じゃないじゃんと思ったのです。 ここまでが第一部で、本当は第二部が書かれるはずだったと、解説に書いてあったのです。 きっと第二部でアリョーシャの快進撃が始まるはずだったのです。 この小説はいろんな人がお勧めしているのです。 正直、それほどの傑作だとは思えなかったのです。 この小説の価値が早くわかるようになりたいのです。

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    投稿日: 2010.11.06
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    下巻になって、突如新しい人物のエピソードが語られる。コーリャとイリューシェチカの話だ。このエピソードの挿入の意味がまだ分からない。そのあと、満を持して父親殺しの裁判が始まる。これも結果有罪になったが、ほんとに殺したのかどうか分からない。そして、またコーリャの話になって下巻は終わる。一説では、この続きもあったとか。父権への犯行とかそういったものの隠喩として出てくることが多い、カラマーゾフだが、上巻中巻はうまく読み進められたが下巻に来てまたはぐらかされた感じ。いやぁ、文学の最高峰は奥が深い。歳をとったらまた読むべきだろう。

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    投稿日: 2010.11.02
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    ドミートリィの裁判が始まる。イワン・カーチャ・グルシェーニシカの鍵を握る面々は己の中で良心と悪魔とを戦わせながら、それぞれの証言を行う。 スメルジャコフの暗躍によって真実は違った方向へ進み、ミーチャの有罪は確定してしまう。ただそれでもミーチャの「高潔」な感情が失われることはなかった・・・。 ついに完結です。だがドストエフスキーはこれを二部構成としていたので、完結ではありません。あとがきに逆らうことになりますが続きを期待させる終わり方だと思いました。これを書き終えた三ヵ月後にドストエフスキーは亡くなったそうです。カジポンさんじゃないですが自分が死んだら是非続きを聞きにいきたいッ!! 謎が多い、もしくは伏線の回収に留まった下巻という印象を受けました。なぜスメルジャコフは自殺したのか、そもそもなぜイワンに独白したのか?など疑問が残ります。 また思想的な面では上巻の「大審問官」や中巻のゾシマ長老の伝記に多く表されていると思います。もちろん下巻でも弁護士の弁論に当時の現代ロシア的な問題が多く語られていたのでないわけではありませんが、ドストエフスキーの根幹的な思想となるとこの巻では発見しづらいと思いました。 ただこの作品が人類の遺産となりうる傑作であることは間違いありません。是非読んでいただきたい。いや、むしろ読め。読まないと人生を損している、こう言っても全く差し支えない作品です。

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    投稿日: 2010.10.21
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    読み終わって、あれ?って思ったけど解説読んで納得。 これ、ある意味未完の作品なのね。 1部2部を書く予定だったうち、実際に書かれたのは1部だけ。 ドストエフスキーさんは2部の前にお亡くなりになられたみたいです。 序章で述べられてた構成と違ったからびっくりしてしまった。 アレクセイは今後どうなるんだろうか…。 何といっても引き込まれたのはイワンと悪魔の会話のところ。 イワンが狂ってしまったのかという疑問ともう帰ってこられないんじゃないかという不安、会話の内容とで、独特の緊張感を持った雰囲気が漂っていた。 あと、悪魔が現れたのに、古臭い流行遅れの服を来ていたりしゃべり方も普通だったりで、ちっとも神々しさや邪悪さが無い感じは、遠藤周作の沈黙を思い出した。 全編を通じて、文体のせいなのかストーリーのせいなのか、重厚な感じというか緊張感がすごかった。 登場人物の書き込み方もすごかった気がする。全員がうんざりするくらいみっちり書きこまれていたと思うし(ホフラコワ夫人のうんざりする感じの人物像が、うんざりするくらいリアルだったのも印象的)、それぞれがストーリーにがっつりと食いこんできていたのはすごいと思った。

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    投稿日: 2010.09.20
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    現代の小説とはまったく成り立ちが違うというか、別物の感あり。 小説の持つ意味合いが現代とは全然違うんでしょうね。 書き手渾身の気合と情熱をひしひしと感じられずにはいられない。 ロシア文学の古典としては、トルストイの「アンナ・カレーニナ」と、これしか読んだことはないけれど、独特のテイストは現代の小説にも、他の国の小説にもないものです。 直情径行型の長男ドミトリー、寡黙で謎めいた次男イワン、純真な三男アレクセイ。 カラマーゾフ家の3兄弟には、強欲で放蕩三昧の父、フョードルがいた。 強烈な父親の存在を拒絶しながら、また受け入れようとしながら、兄弟はそれぞれの人生を歩んできた。 物語は登場人物たちの「病的な興奮」に満ち満ちています。 女はヒステリーを起して叫び、男は激昂してグラスをたたきつける。 大地にひれ伏して涙を流し、熱い宗教論義は一向に止まらない。 父と息子、男と女、愛情と憎悪が交錯する人間模様のなんと生々しいことか。 しかし、長い。長すぎる。 カギカッコで始まった台詞がカギカッコ閉じ、で終わるまで、3、4ページは平気で続く。 面白い!と思ってどんどん読める部分と、あー、かったるいなー、と思ってスピードダウンしまう部分とが、6対4ぐらいの割合。 それでも、やはり、なるほど、と思わせる面白さがあります。 人間って何だろう、人生って何だろう、と思わせるような。 昔買って積読状態だった原卓也訳。 話題の亀山訳の方が読みやすいのかな。 長いことには変わらないだろうけど。

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    投稿日: 2010.09.10
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    兄弟というのが、長男ドリートミー(愛称:ミーチャ)、二男イワン、三男アレクセイ(アリョーシャ、アリョーシカ)で、この三男が主人公。ロシア人それぞれに愛称があって、名前も愛称もごった煮状態だから、整理しないと話がわからなくなる恐れ大。たぶんこれが原因で3年前に33ページまで読んで断念したんだと思われます。 上:主要人物らの紹介&有神論と無神論 中:兄弟各々を取り巻く環境&事件勃発 下:色んなことが結末へ という感じなので読むにつれて面白くなってくる。が、なんといっても登場人物(特に女性)が支離滅裂で気が狂った台詞が多いから疲れた。暗に意味していることまではわからなかったけど、名作を知れたことに満足です。

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    投稿日: 2010.07.22
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    すごくすごく面白かった。ちゃんと読みきれてよかった。 さすがドストエフスキー。この時代まで名前が残ってるんだからすごいのは確かなんだろうけど、でももっと文豪って私が読んで理解出来ないようなすごさかと思ったら違った。 善悪に対する考えとか、個人個人のエゴとか、現代にとても通じるものがある。それとも普遍的なものなのかな。下巻の裁判のシーンなんかはまるでミステリのようだし、上手いなあ、としか言えない。 そして何よりもキャラクター描写がとにかくすごい。個人的にはフョードルにいちばん似ているのはミーチャだと思う。どうしようもなくて、女性を駄目なほうの魅力で惹きつける人。フョードルからずる賢さをとった感じ。イワンはいちばんイケメンっぽい。はすに構えるけど、冷酷にもなりきれていない。イワンと接する悪魔もすきでした。あと善良な、だけど善良なだけではないあたりが魅力的な、そして深い、登場人物と読者にとっての救いであり続けるアリョーシャ。 カラマーゾフの血はおそろしい。醜悪で好色で、でもたまらなく魅力的なんだろうなと。悪い方向ばっかりじゃあんなにいろいろな人を巻き込んだりできない。

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    投稿日: 2010.06.24
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    芥川龍之介は多分、裁判の箇所を読んで「藪の中」を書いたんだろう。葱の箇所を読んで「蜘蛛の糸」を書いたんだろうと思う。

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    投稿日: 2010.06.12
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    父親殺しの嫌疑をかけられたドミートリイの裁判が始まる。公判の進展を通じてロシア社会の現実が明らかにされてゆくとともに、イワンの暗躍とスメルジャコフの登場によって、事件は意外な方向に発展し、緊迫のうちに結末を迎える。果たして、ドミートリイの運命は──。 物語の終盤で弁護人と判事の弁論の一騎打ちの場面があり、特に弁護人フェチュコーウィチの主張には、読者ながらこの弁護士の見事な腕に舌を巻かざるを得なかった。 この小説は今回2度目の再読だが、それでもやはり全体的には難しい内容だった。特に神はいるかいないかについてのイワンの見解や、大審問官の章などは、何度も読み返さなければ理解できないように思う。 しかし、読者の興味をそそるような物語の進行具合などは素晴らしく、世界文学屈指の名作と呼ばれる所以がわかった。

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    投稿日: 2010.04.24
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    わかりやすい本ではないし、読んだあともうまく言い表せないのですが、さまざまな事象、問題が含まれている重いものだと感じます。 人の思うもの、人の重んじる所、信じるものがさまざまであるということを思わせられます。キリスト教についてはあまり知らないのですが、そこに対してさまざまな問題を投げかけているように思えました。

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    投稿日: 2010.03.30
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    長くて読む方がダレる。密度は濃い。登場人物のテンションが高くて疲れるね。脇役は普通な感じなので、作者の狙いなんだろう。 今日、残りを読む! エピローグに感動した。 父親とは何かという作品だね。

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    投稿日: 2010.03.25
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    下巻に限って言うなら、正直言って然程面白くは無いだろう。 最高潮は中巻に収録されている辺りと思われる。 裁判辺りは当時の社会問題を取り上げている点で評価されるべきだが 小説としては独白が多く、読者視点では的外れな推理や論告が続く形になる。 個人的には中巻にあったような兄弟の会話や 神とは、人とはという思想 長老亡き後教会を一度出たアリョーシャ自身について もっと読みたかった。 アリョーシャが主役になる完結編が 幻のままで終わってしまったことが悔やまれる。

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    投稿日: 2009.12.31
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    コーリャという生意気な中学生、16歳くらい?が面白かった。自分と考えてるところが近くてニヤニヤしながら読んでいた。僕ももうアリョーシャくらいの歳になるのか。

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    投稿日: 2009.10.11
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    2009/10/02読了。 上巻は、だらだらとしている感じがしたけど、 中間で事件が起こり、どういう結末になるのか期待しながら 下巻を読み進めて行きました。 信仰心がない私にとって宗教についてはよくわからないことが多かったです。 また、時代背景ももうちょっと知っておけばよかったかなぁと思いました。 カラマーゾフ的な親子関係もあれば、 スネギリョフ親子のような関係もあるんだなぁと。 親とは何か、なぜ愛さなければならないのか・・・ 証明できる人いるのかしら。

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    投稿日: 2009.10.02
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    全巻読破。これだけで結構な名誉なことだと自分なりには思う。 しかし… やはり宗教にあまり興味のない日本人だけあって、完全に宗教感とか、思想とかを読み取れたとは思えない。 ドストエフスキーの今までの人生や、宗教に関する知識が増えれば増えるほど楽しめるのかと思う。 大審問官ももっとしっかり深読みできるようになりたい。 とりあえずこの本の登場人物は台詞が長い。 いい意味でも悪い意味でもアリョーシャ以外は絶対に何処か一か所で狂う。

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    投稿日: 2009.07.27
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    いよいよ下巻。某氏が読むのに一番苦労したのはダントツで上巻らしいが、僕は下巻に一番手こずってしまった。もっとも、日常がだるくてあまり手にとる気になれなかったと言うのが大きいのだが。 あらすじ、ネタバレを出来るだけ述べないで、これだけ長い作品の総括的なレビューを書くと言う事はきわめて難しいことだが、敢えて挑戦してみようと思う。 まず、3兄弟については、よく言われるように ドミートリイ…直情型で乱暴な面が目立つ イワン…知的な無神論者 アリョーシャ…敬虔で優しい美青年 とさえ捉えていれば始終において十分読めるだろう。 それ以外の人物は、折にふれて述べられる描写を辿って、「あぁ、こういうタイプの人間か」と捉えていくことで、スムーズに読み進められると思う。 この小説は長さの割には主要な登場人物はあまり多くないので、長編小説の入門に適していると言えるかもしれない。もちろん、小説や哲学をそれまでに相当読み込んだ強者でも、十分読むに堪える驚異的な完成度を誇っていることは言うまでもない。 ドストエフスキーの総括的な作品だけあって、氏の小説に見られる『総合小説』としてのレベルが極めて高い作品になっており、扱われるテーマはどれも広くてしかも深い。それゆえに何回読んでも理解が難しい個所は少なくはないが、読めば読むほど、例えば以前では軽く読んでいたところが、実は思いがけない意味を持っていたということが分かると言ったような、いわゆる『新たな発見』を随所に見出せる。 すがすがしい終わり方をしてくれるので、読後感も悪くない。

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    投稿日: 2009.06.01
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    下巻にかけては、長い坂を登った後のジェットコースターのようだった。おもしろい。だが、裁判の後、急速に話が収束していった気がしてならないのも事実だ。チャプターも「誤審」から、「エピローグ」となっているように、裁判の結果自体についての考察が何もないのは、少し残念(あれだけ、ひっぱておいて)。陪審員達の協議の内容に興味があるし(百姓たちが意地を通すとは?)、結果を知った弁護人の言葉も聴きたい。 また、小林秀雄氏が、「続編というものが全く考えられないほど完璧」(解説より)というけれど、やはり、続編が予定されていた以上、続きを読みたい。読まなければいけない。続編がないことが、あそこで話が終わっていることが、完璧と言われてる所存という気がしないでもないからだ。とはいえ、やはり凄いのだけど。

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    投稿日: 2009.02.22
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    『父フヨードルを殺したのは誰か』下巻はその審議を巡る物語となっている。すべての証拠は長兄ドミートリイに不利な状況で報告されるが、次兄イワンは譫妄症に苦しみながらも侍従スメルジャコフとの会話によって真実を知ってしまう。イワンの『悪魔との対話』はかなり怖い。二人の弟が兄を助けようと弁護するが、判決は――。グルーシェニカとカテリーナ、二人の女性の動きも興味深い。また、あわせてドミートリイに侮辱された二等大尉の息子イリューシャの死が描かれる。下巻に入ってから唐突に皆が病気で倒れていく感じがするのは気のせいか? ドストエフスキー最後の作品であるが、解説によれば本当はこの第二部が書かれるはずだったとか。リーザとアリョーシャの仲がまだ続きそうな感じがするので、第二部に持ち越される予定だったのだろうか。ロシア、社会主義、教会、無神論、思想。(2009.02)

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    投稿日: 2009.02.21
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    読み終わり! 全世界的に(?)大絶賛されているカラマーゾフですが なんとなく私は下巻がいまいちなきがした・・。。 というか中巻までが楽しくて 下巻がちょっと途中な感があった。 ドストエフスキーは、書き上げずに死んでしまったから、 これは、未完だがこの上ない完成品 とかいわれているらしいけど 私にはやっぱり未完なきがする。 裁判の検事と弁護士のくだり、 ちょっと退屈だったかんじがしたけども・・。 やっぱり、キリスト教、というかこの一神教な雰囲気を 日本人としての私は理解するのが難しいのかな。 他のドストエフスキーにも手をつけようかな。 Dec 2008

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    投稿日: 2008.12.26
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    今回は謎解き(ともいえないかもしれないが)が中心。 検事と弁護士の掛け合いが非常に面白い。 また、イリューシャの話が感動的。 上・中・下全体としては、やはり素晴らしい名作だということは言わずもがな。 宗教に関しての考察が中心だが、ロシア社会や人間に関しての深い考察が非常に興味深い。 また読み返したい。

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    投稿日: 2008.11.19
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    その後のカラマーゾフ兄弟について書く時間がドストエフスキーに無かったことが非常に残念。 その後の彼らはどんな人生を歩み、どんな思想を形成したのだろう?

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    投稿日: 2008.10.31
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    2008/9/25 アリョーシャのこと、ほんとうは心の中は黒いのだろうと 勝手に最後まで疑っていましたが、単なる杞憂でした。 いくつか尾を引いて印象に残った文章があります。

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    投稿日: 2008.09.28
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    なんと言えば良いのかわからないけれど、自分の根底にあるものを覆されるような本だと思った。人生観、宗教観、キリスト教、善悪の判断、罪と罰、良心の呵責、愛と憎しみ、神の存在、信じるということ。

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    投稿日: 2008.09.26
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    裁判のシーンは、きっと映像で見たら面白いんだろうなぁと思いますが、文字で読んでると疲れてしまいました。もっとなにか凄いどんでん返しがあるのだと期待していたのですが、そんなこともなく……

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    投稿日: 2008.05.30
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    別におもしろいわけでもテンションが上がるわけでもない。 ロシア文学らしい、長〜く超懇切丁寧な状況説明が続く。 にもかかわらず、意外と読める。がつがつページが進む。 というか、止まらないんですけど。なんで? とりあえず100年前の文章とは思えない。 今の現実に起こっている事柄と酷似していて、ぞっとする。

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    投稿日: 2008.04.24
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    上中ときたら下巻に行くしかないじゃないですか。 お言葉 ▲人間たちは、文句なしにすぐれたあれほどの知性をそなえながら、この喜劇を何か深刻なものにとり違えているんだよ。そこに彼らの悲劇もあるわけだがね。そりゃもちろん、人間たちは苦しんでいるよ。しかし・・・その代り、とにかく生きているじゃないか、幻想の中でじゃなく、現実に生きているんだ。なぜなら、苦悩こそ人生にほかならないからね。苦悩がなかったら、たとえどんな喜びがあろうと、すべては一つの無限なお祈りと化してしまうことだろう。それは清らかではあるけれど、いささか退屈だよ。▲ 読了 2007/8/29

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    投稿日: 2008.04.17
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    たまには名作を読んでみようと手に取り、上中下巻を読み終わるのに4ヶ月かかってしまった。ドストエフスキーを読むのは20年ぶりぐらいで、この作品が「ドストエフスキーの集大成」といわれても正直ピンとこない。だが様々な登場人物の口を借りて語られる思想・宗教に対する思索はそのどれもが深く、印象に残る。登場人物の心理描写も細かい襞まで書き込まれており、心の底まで見通している。すっかりこの大作の世界に浸り込んでしまった。あと10年したらまた読み返したい。私はコーリャからドミートリィになった。果たしてアリョーシャになれるだろうか。女性に関する描写はどうも偏見が多い気がする。どれもヒステリックで噂好きで自己中心的でロマンス至上主義な性格に書かれているが、これは書かれた時代のステレオタイプなのだろうか。

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    投稿日: 2008.03.31