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何者(新潮文庫)
何者(新潮文庫)
朝井リョウ/新潮社
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総合評価

1571件)
4.0
434
612
327
55
11
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    当事者じゃなくて良かった。少なくとも自分が学生になって就活をすることは、二度とないから、他人事として読める。そうじゃなかったら、しんどくてとても読めなかったと思う。 理香は、それでもやはり苦手なタイプかなと思ってしまった‥ 拓人の就活はどこへ向かうのだろう‥

    2
    投稿日: 2024.06.24
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    就活前に読んだ。 読み終わったあと、果たして自分は何者なんだろうと思った。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 想像力が足りない人ほど、他人に想像力を求める。 就活対策のため、拓人は同居人の光太郎や留学帰りの瑞月、理香らと集まるようになるが――。衝撃のラストが襲いかかる戦後最年少の直木賞受賞作。 就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。直木賞受賞作。

    1
    投稿日: 2024.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    すっごい、めちゃくちゃ読みやすかったし、面白かった。 就活が始まりそうだし有名だし読んでみるか、と思って図書館で借りたのがきっかけ。説明会の帰りとかにスーツ着て電車で読んだのが少し恥ずかしかった笑 ツイッターへの書き込みでいかにも意識高い系の文章が多くて最初はうわぁ、いるいる、こーゆー人、、って主人公の拓人の気持ちにとても共感していた。でも、後半の理香にめちゃくちゃ言われるシーンで理香も自分のかっこ悪さを自覚してもがいてることを知って、凄いなぁと思った。めちゃくちゃ痛いところつかれて、私も辛かった(・・;) みんな5年生ということを最初に書くんじゃなくて最後の方に持ってきたり、拓人の裏垢ツイートを最後に羅列してあって、最初から最後まで飽きずに読めたしもう一回答え合わせとして読み直したいシーンも多かった。 観察者でもいいじゃんって思っちゃったけど、それをみんなが見えるところに匿名でも書いてしまっているのが良くないのかなぁ。でも自分が就職留年しちゃってる立場だったら、そうやって少し優位に立って皆を俯瞰していないと立ってられない気もするから、拓人の気持ちは非常に共感。ただ、人を見て自分は動かず意見を言うだけなら簡単だもんね。ちょっと反面教師にもなった。

    4
    投稿日: 2024.06.18
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    昔読んだけれども、みんな何者かになりたがっている、みたいなフレーズをまた読みたくなって2回目の読了。 就活というテーマで人間性について書く。 頑張っている過程を見てほしいと発信すること。頑張っているのがかっこ悪い友だちを俯瞰して見ている、そんな自分は何者にでもなれた気でいるのか。 人間の多面性や他人への評価、共感できるなあってところが多くて、この本を読む時間が私は好きだと思った。

    0
    投稿日: 2024.06.17
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    面白くて一気に読んでしまいました。 就活で自分の存在意義に自信をなくしたり、見栄を張って人と違うことにこだわったり、自分の頑張りをSNSで発信したり。自分の就活がどんなだったか詳しく覚えてはいないけど、足掻く気持ちがリアルに伝わるお話でした。最後に意外な展開も。 面白いながらも自分の考えも一歩深まった気がして、良本でした!

    3
    投稿日: 2024.06.14
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    朝井リョウさんの直木賞受賞作品「何者」 著者の作品は以前読んだ「正欲」以来2作品目。 物語の題材としては好きではない「就活」がメインの物語。 直木賞作品だったのでそうと知りながら読んでみたのだが、やっぱり「就活」の絡む作品はのめり込めないし好きじゃない。 以前朝倉秋成さんの「六人の嘘つきな大学生」を読んだ時も思ったのだが、自分が大学進学、大学生活、就職活動のいずれも経験していないから、なんだか全てが絵空事のように感じる。 自分自身、当時は物欲が本当に強く欲しいものが多すぎて働いて稼ぎ手に入れるしか方法がなかった。高校生から学校以外の時間、学校もサボり気味にバイト、18歳から焼き鳥屋の社員として働きまくっていた。暇さえあれば働いていた。 作品の登場人物達が大学生活、就職活動を行っている時分、自分はというと掛け持ちも含め月/400時間以上毎月働いていた。 当然金銭的な援助も受けておらず、それでも月収50万を下回る事はなかった。 そんな生活をしていた為、大学生活、就職活動の話を自分とリンクさせてみても、自分にはなんだか別世界の物語として実感が持てなすぎている。 言い方は悪いが甘すぎると感じてしまう。生活費や大学にかかる授業料諸々の費用などほぼ全額自己負担している人など極少数だろう。 その環境の中で馴れ合うように同じ道を歩めば馴れ合いの歩様にしか自分には見えない。 10代後半~20代前半の自分と物語との生活スタイルのギャップを埋められない、逆に埋めたくない反発心から歩み寄りたくない感情が強く、何故か毎回自分には否定したくなる気持ちが芽生える、コンプレックスなのかもしれない。 そして自分には「仕事」に対して強烈なプライドと信念がある。 だからこの題材の作品は素直に読めない。 そして「何者」というテーマ。 こちらに関しても自分の両親、周りの大人の方々、焼き鳥屋の社長、自分の意見を尊重しつつ本気で厳しく接してくれ、追い詰められ考えさせられ自分という人間を形成してきたおかげで、かなり早い段階から自分が何者になりたいのか?なるべきか?そのためにどうすべきか?常に気づかさせていただいてきた。当時はきつく苦しかったが今にして思えば恵まれていたと感じる。 多分に同年代の主となる傾向とは違う道を好んで選んで進んでいたが、自分を取り巻く人達が力強く後押ししてくれていた。焼き鳥屋の社長には引っ張り上げてもらった感じまである。感謝しかない。 物語の登場人物達も作中でグチャグチャな人間模様を見せたが、仮に自分がこの中にいたらもっと酷い感情を剥き出しているだろうななんて感じながら読んでいた。 あまりにも前段階で他人との接触が無さすぎる。 大学生同士、同年代同士、自分と似た環境や境遇や傾向の人々としか濃密なコミュニケーションがとれていない為、他の生き方、他の生活、他の考え方、他の道を選べない、皆と同じ様な型にはまることしか正解としか思えていない。 他の事を後押ししてくれる人が皆無。周りの人物達の力弱さを感じさせられる。 自分は年も重ね、かつて自分がそうしてもらっていたように若い人達に自分が背中を押し、引っ張りあげる方になっている。 何に対してもいっぱい経験する事だ、いっぱい知る事だ。経験したことは数を重ねれば自信になる。 自信になればそれが自分の武器、強みになる。そこでまた発展して考えればその武器は鋭利さを増し幾らでも社会で戦える。 自信が最終的には自分の背骨となりいつでもしっかり立っていられる。 後は気持ちの問題、周りを取り巻く人達が幾らでも本気で背中を押してあげればそれでいい。 偉そうに書いてしまうが「就職活動」大学生達は前段階でその原点の自分の武器をしっかり掴んでほしいなと思う。

    117
    投稿日: 2024.06.14
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    他の朝井リョウ作品に比べると刺さり方がイマイチだった。(まだ就活が現実的な段階でないからかもしれない)それでも、途中までは拓人を主人公にほかの人々の痛さを語り、確かにとなっていたが最終的に薄々感じていたが拓人や理香の性格の悪さが露呈して面白かった。サイドストーリーの何様も読もうと思った。

    4
    投稿日: 2024.06.12
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    文体やテーマがやや若者的な印象があり、手に取る機会がなかったが日経新聞夕刊への連載を機に代表作を読んでその魅力に正直 驚いた。読み易く軽いタッチでありながらストーリーとしての無駄が少なく、後半で期待される結末にラストで応える展開の上手さも他に類似性を感じない面白さだった。

    3
    投稿日: 2024.06.08
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    就活が始まる前に読んでおきたかったため、早めに読了。きっと社会において自分は何者でもあるし、何者でもないんだと思う。

    0
    投稿日: 2024.06.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    就活の話。 私自身が就活始めたてというのもあってかなり刺さりました。 表面上の現実でのやり取りと、SNSでの立ち振る舞いの対比がなんともグサグサくる...!!! あ〜こういう人いるいる!と主人公目線の評価に納得していると、最後主人公自身が批判されて、客観的に見ていたと思っていた評価が覆されるというか、読者自身も批判対象に引きずり出される感じが!!恐ろしい!! さすが朝井リョウでした。人生何周目なんだろう?怖いです。笑 本当に人の心理描写を鋭く書かれるなあと思いました... 単純に心理描写だけでもかなり面白かったですし、最後のどんでん返しもびっくりしたなあ。 グサグサ来てかなりHP削られましたけど、作品としてかなりレベルが高く面白かったです。 就活がんばろ...

    12
    投稿日: 2024.05.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    めちゃくちゃに面白かったです。 解説も面白かったです。 いったん解説の話したいんやけど解説書く人ほんとすごいっていうか、なんかさ、読み終わった後って色んな感情あるんやけど言語化できんくてもどかしくなると言いますか、まぁ今回も完全にそれやったんやけど三浦大輔さんがすごくわかりやすく言語化してくれたなーって思って、っていう気持ちです。 「『何者』の魅力は、主人公の立場で感情移入し、安全な場所で傍観していた読者が、いきなり当事者に変わるところ」マジこれなんよ!ってなった。 もうほんと自分が恥ずかしくなったね。 何が恥ずかしいって、どうしても自分が当事者って認めたくなくて、「いやでも俺はTwitterやってないし、そーゆーの嫌いだし」とかまだ自分が違うってところを探そうとしとったところね。 なんか人より色々考えてる、人より優れてるって思いたかったっていうか、思っとったのがもう朝井リョウにはバレバレなのがほんと恥ずかしい。 どんでん返しすごいぜこりゃあ。 ただ最後の「長所は、自分がカッコ悪いことを認めることができた」っていうセリフ、なんか救われた気がしました。 大学2年に上りたての僕ですが、この段階で読めてよかったって心底思えた。

    6
    投稿日: 2024.05.29
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    読み進めていくうちにその人その人の見方が変わって引き込まれた。あまり得意なストーリーではなかったが、面白かった

    1
    投稿日: 2024.05.28
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    朝井リョウさんの小説は2冊目。自分のどこかに嫌な部分があることを登場人物のリアルな描写を通して気付かされるなあと、前回も思った。今回もゾワっとするくらいリアルで、就活を自分がしたかのような感覚に陥った。何者にもなれない自分を受け入れるのは、強さなんだろうな。

    7
    投稿日: 2024.05.28
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    誰も救われない小説じゃないか!そう思って解説を読んで救われました。笑 読者はきっとみんな、読みながら登場人物と自分自身と一々照らし合わせてしまうのではないか?そして結果、自己嫌悪に陥る。「あ、コイツ嫌だな」って思った後に気がつく。「あ、コイツと似てる」って。 誰もが持つ自我、それから生まれる自己主張。それが誰かにとっては不快なものになる。みんながみんな、自分をさらりと受け入れてくれるとは限らない。 でも、そういう意味ではみんな同じなんだよ。お互いカッカしたり、批評して、否定するのではなく赦していこうよ。 そういう願いが込められていたら素敵だな。

    1
    投稿日: 2024.05.28
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    数年前のことではあるが、自分の就活時代のことを思い出しながらさくさくと読むことができた。自分も大学4年生の頃、就活掲示板を見て自分にはまだ連絡が来てないと小さなことで一喜一憂してしまっていたり、何でもいいから内定が欲しくて全く興味のない会社の面接を受けていたりしていたなぁと。 新卒至上主義は今となっては少しずつ減っては来ているものの、大企業であればあるほど、新卒至上主義•年功序列がまだまだ根深く残っている。 新卒の離職率を下げるためには、新卒至上主義を無くす以外ないだろうなぁと改めて思ったりした。

    1
    投稿日: 2024.05.26
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    就活時代を思い出した。 エントリーシート、面接、グループディスカッション…。 自分をアピールしなきゃだけど、考えれば考える程、自分の強みって何だ?ってなってた。 今となっては何であんなに必死だったんだろ?って思うけど。 面接官も人間だから人間を完璧に見抜ける訳無いのに、それが社会の評価みたいに思っちゃうよね。 クラスメイトでも私生活ダメダメで何又もしてるのが何社も内定出て、皆の事フォローしたり真面目な人がずっと内定出なかったなぁ。 今はSNSで自由に発信出来るようになったけど表と裏で大変そう。 初めての朝井リョウ作品でしたが、読みやすくて発想も面白かったです。

    21
    投稿日: 2024.05.26
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    人を咎める言葉が流暢に流れる様子を読んで、 人のカッコ悪さを見つめる機会となった。 ちょうど読んだのが就活中だったからたまに共感しながら読んだ。

    1
    投稿日: 2024.05.25
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    Audibleで読了。 就活で自分の全てが否定された気持ちになる。 SNSに逃げて承認欲求を満たそうとしたり、鬱憤を晴らすっていうのは、今となっては社会問題化してるしいろんな人に刺さる作品だと思う。 登場する就活生、全員の嫌な感じの要素が 私の中にしっかりあるから全員の気持ちが分かる。 若い頃の「何者かになりたい」って気持ちは めちゃくちゃ分かる!! 瑞月の拓人の扱いが酷いなぁ〜。と思った。 要所要所で拓人を頼ってあの感じで拓人の好意を 気付いてないとは思えないんだよなー もし、拓人の好意を知った上で光太郎と 復縁するために近づいたなら 瑞月はなかなかの女性だな。と思った。

    2
    投稿日: 2024.05.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    途中まで主人公に感情移入させといて最後に突き放すというどんでん返しには驚いたが、少し説教じみいてあまり好きではなかった。

    1
    投稿日: 2024.05.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    持久走一緒に走ろうなとか、テスト勉強全然してないわとか謎アピールあったなぁ笑と回想しながら、ギンジや隆良の様な人脈大事、自己啓発受け売りの権化みたいやヤツも、リアルやなーちょっと痛いな。と読み進めると、ハッとさせられる。達観者ヅラで評論していた拓人と重なり、若干顔が引きつる笑 最後ぶった斬られる拓人のいたたまれない感はエグかったが、何者かになろうともがく理香やギンジへの見る目が変わったのは確か。

    1
    投稿日: 2024.05.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何者という言葉はよく自分の中で回顧してしまいます。というのも、ある曲の歌詞で、 「何者にもなりたかった、何者にもなれないから」 という歌詞があって、自分のことを言っているようで突き刺さってたからです。関係ない話か。 登場人物たちはそれぞれの理想かつ心の安らぎとなる何者を演じていたのかな?瑞月はあまりわからなかったけど。良いやり方とは言えないだろうけど、それぞれなりたいものがあるだけ良いなとも思った。 あと拓人がギンジに対して思うことが、過去の自分に重なりすぎて、朝井さん僕の心読んでたんですかって言いたくなる。ある意味恐怖。

    1
    投稿日: 2024.05.12
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    大学生の頃就活に苦戦してた自分と重なってものすごく共感できた。 ラストは胸が締め付けられるような感覚になる。

    0
    投稿日: 2024.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分の就活時代を思い出し、苦しくなった。 内定出た友人に対して、「きっとあの企業はブラックだから」と私も思っていた気がするし、なかなか内定が出なくてカッコ悪い自分をさらけ出したくなくて、友人からアドバイスを貰うとかすごく嫌だった。 あの頃と比べたら自分自身、成長できたかなとは思う。人は「何者」かにはなれない。とにかく今をがむしゃらに生きる!そんな気持ちになれた本です。

    1
    投稿日: 2024.05.11
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    この小説は登場人物に感情移入するよりも、自分自身を見ているようなきまりの悪さを覚えながら読んだ。『何者』というタイトルが、もう見事としか言いようがない。何者でもない自分を何者かであるように見せなければならない焦燥感、あるいは自分はすでに何者かであると思いたい自尊心。「何者」という言葉が何を言い表しているか、一瞬で悟らせてしまう題名がすごい。 これは就活に限った話ではない。たとえばこのブクログの感想にしたってそうだ。「つまらなかった」と否定したり、「オチは読めてたけどね」と得意になったり、そうすることで自分は作者やそのファンの人たちよりも「上にいる」という優越感を満たしている。そんな心当たりはないだろうか。 しかし、本当に恐ろしいのはそこじゃない。小説の中だと思って、外側の安全な場所から、第三者的に眺めていると思っていた自分が、突然引きずり出されてフルボッコにされてしまうのだ(それがどういうことかは、お読みいただければわかる)。「そうやって書評家気取りで書いてるあんたがいちばん痛いのよ!」と言われているようで、耳が痛い。 「承認欲求」という言葉があるが、本当は必ずしも承認されたいわけではないのだ。誰からも承認されなくても、自分に酔っていれば十分気持ちいいのだから。本作がTwitterを小道具に使っているのは偶然ではない。他ならぬネット文化こそが、そうした自己陶酔を醸成してきたからである。 とはいえ、後味の悪い終わり方ではなかった。理香の容赦ない罵倒と、その後の面接でカッコ悪さをさらけ出す拓人。しょうがないじゃん。何者にもなれてないんだから、何者でもない自分を見せるしかないじゃん。そうやって、この本は読み手のカッコ悪さまで許してくれている。そんな気がした。

    14
    投稿日: 2024.05.07
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    就職試験を受ける中で見え隠れする、本音と建前。そのハゲ口がSNSであるという匿名性を利用したやり方!! そうやって自分以外を下げないとやっていけないぐらい不安定な状態なんだと伝わりました!!

    3
    投稿日: 2024.05.03
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    人間模様とどんでん返しに痺れました。ストーリーはもちろん、鋭い観点が盛り込まれた作品で、前のめりになって読みました。朝井リョウさんの他の作品ももっと読んでみたいです。

    1
    投稿日: 2024.05.02
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    自分と照らし合わせてなんか虚しい気持ちになった。自分性格悪いんだなって 現代人はみんな刺さると信じたい 途中まで主人公に自己投影して読んでたら最後どんでん返し。説教されてる気分になった。 友達と就活してたらこうなってたのかなー

    2
    投稿日: 2024.04.30
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    『自分は何者であるか』に向きあうことを避け、代わりに他者を分析し批判することで、充足感を得る主人公。虚しいけど現代人の心の闇にハっとさせられました。

    4
    投稿日: 2024.04.28
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    主人公である就職活動中の拓人の語りで物語は進む。同居人で親友の光太郎、拓人が密かに思いを寄せる光太郎の元彼女瑞月、瑞月が留学中に出会った理香、理香と同棲して間もない隆良。友人達それぞれが就職活動をする中、何者でもない自分を着飾り背伸びしてなりふり構わずアピールに励む姿を達観した様に冷めた目でバカにする一面と仲良く助け合う表向き友情の一面と、SNSとリアルの二面性で描く。どちらも真実であり全員が一生懸命だからこそ、それぞれの想いや行動が熱くもあり切なくもあり。 承認欲求であったり、自分を正当化したり、他人と比べて相対的な幸せを感じたり…誰しもが持つ部分だろうが、なんだか心にチクチクと差し込んできて自分も見透かされた気持ちになる。 登場人物の心情が行間に詰められ読み手が膨らませるよう描く天才。読み手を選ぶ作品かと。

    2
    投稿日: 2024.04.27
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    朝井リョウさんは、現代の、人の、感じ方や、ん?というところを題材にするのがうまいと思った。「今の小説家」といった感じがする。

    1
    投稿日: 2024.04.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公が周りの友達を自分の物差しで見下したりツイッターにつぶやくの、ツイッターにはつぶやくまではしないとしても、自分もちょっとそういう風に心の中では思うかも… 素直に切磋琢磨することって難しい。

    0
    投稿日: 2024.04.22
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    最後のところがもう自分に返ってきて、とにかく朝井リョウさんの本は読んだ後嫌な汗かきます 好みでないけどすごい作家さんだなといつも思う

    0
    投稿日: 2024.04.22
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    とにかく読んでいて苦しかった。こういう人いるよなと共感を誘うかと思えば、貴方もそうなんじゃないのと急に刺してくるような鋭さがある。何者かになりたいなんて欲望、誰だって一度は抱いた事はあると思うし、否定は出来ない。だからこそ余計に辛かった。

    35
    投稿日: 2024.04.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    朝井リョウさんの小説は『桐島、部活やめるってよ』『正欲』『死にがいを求めて生きているの』を読んだことがあり、いずれも人間心理の描き方が好きだったので現在就職活動中ということもあり本作を読むに至った。いつも思うが、朝井リョウさんの小説は特に読後どんな感想を述べても浅いものとなってしまいそうで、登場人物たちになにか言われそうで、妙な気分になる。しかし敢えて述べるとするならば、本作は非常に居心地の悪い作品だった。それは私が就職活動中だからということに他ならないだろう。私もこの時期でまだ内定が出ておらず、友人に内定が出たと知るとアプリでその内定先を検索し、年収が低かったり、ブラックと噂されるようなところだと少し安心する。最後の理香のシーンは自分に言われているようで本当に胸が苦しかった。私も心の中でずっと理香を馬鹿にしながら読み進めていたし、実際こういう子いるよな〜と、嫌悪感すら抱いていた。朝井リョウさんの小説は、そのように登場人物と読者をまるで一体化させて胸に刺さるような表現をしてくるといつも思う。非常に居心地の悪い作品だったが、読んで後悔はしていない。就職活動中に読めてよかったと思う。私もカッコ悪く泥臭く頑張ろうと思える本だった。

    2
    投稿日: 2024.04.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ずるい!と思ってしまう! 自分の小ささや「想像力のなさ」を、思わぬ形でガツンと自覚させられる一冊でした。 前〜中盤まで主人公の「観察」に共感しながら読み進めて、最後に「あなたのこういうところ、どうなの?」と突きつけられる。痛快。 最後に、「かっこ悪いところに気付けた」という形で成長を描くところに、朝井リョウさんの物語がもつ爽やかさを感じました。 登場人物の描写については、よくもこんなに些細でリアルな人々の姿を拾い出せるなぁ…。と感動です。

    1
    投稿日: 2024.04.16
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    胸にチクチクと刺さるような、自分にも思い当たる節があるようなそんな話だった。何者かになりたい誰かを陰ながら笑う自分、そんな醜さを就活を助け合う仲間4人という設定でさらけ出したような話だった。朝井リョウさんは誰もが心の中で微かに思っているけど、それをこっそりと隠していたり、或いは自分でも気付いていないようなことを文章に起こすのが本当に上手い作家さんだなと思う。

    1
    投稿日: 2024.04.12
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    一気に読んでしまった。作者と同年代で就活経験あり。当時の気持ちが懐かしかった。と同時にSNSの情報ばかり見てしまう自分に嫌気がさしたり(これは今にも通じる…)人を見下したり馬鹿にしたり、そういう感情って誰しも少しはあると思う。。でも拓人のようにはなりたくないな。

    1
    投稿日: 2024.04.09
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    くらった。。 就活から全力で逃げた自分の当時を思い出した。世代も近いからよりリアルで、本当に何者でもない、何も持っていない自分が世に放り出されること、そもそも何も成していない自分が自分を精一杯売り出さなくては世にすら出られないことが怖かったんだよなぁ。 いろんな登場人物に自分のかけらを見出したような気がしたし、当時の自分がこの本に出会えていたら、勇気を持てたと思うし、今の自分と違う人生を歩んでたかもしれないなぁ。今読めてよかった。次の道を進む勇気になった。 カロリーが高いのでしばらく読まなくていいけど、またいつか読みたいかもしれない。

    3
    投稿日: 2024.04.08
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    就活は『人の価値』を明示する。 運動会のかけっこで1番になりましたとか、大学受験で第一志望合格しました、とかそういうのはあったけど、社会の一員として大人に認められる、そういうものに受け入れられるというのは、何者でもない学生たちにとってかなり大きな価値になるのだと思う。 『人の価値』を明示する、とは言ったけど、本当はそんなことなくて、就活なんかじゃ人の価値なんて測れっこない。今になって考えれば分かるけど、あの時はそんなふうに思えなくて、それが絶対なんだって錯覚してしまう。 自分の全てを否定されたような、ある種の異常事態の中で、人間の嫌なところがあらわになる。そして本作では、それらが若者のSNS事情と絶妙に絡み合う。 元就活生として、あの時の気持ちとか空気とかを思い出した。 読み進めるほどに主人公・拓人の目線になって、痛い大学生たちを冷ややかな目線で見ていくわけで、最後の理香の畳みかけはまるで自分に言われてるように食らってしまった。あとで数えてみたら20ページくらいひたすら言われてて笑った。 あとは生活の中で起こる些細な事象を言語化する上手さ。 例えば、『あんまり大きくない会社で、という最後の言葉が、冷めた紅茶の中で溶け切らなかった角砂糖のように、この部屋のどこかに残ってしまっている。』 あーこんな瞬間あるなぁ言語化したらまさにこうだなぁって感心する文章がたくさんあった。 全然関係ないけど電車で読んでる時、時期的にリクルートスーツを着た就活生をよく見かけた。 みんなが良い未来を掴めますように。

    1
    投稿日: 2024.04.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こういう意識高そうな振る舞い、SNSでもよく見かけるよな〜と思って読み進めていたら、後半で心臓がキュッとなりました なりふり構わず全力投球でいいんだと思えた

    1
    投稿日: 2024.04.04
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    自分の就活を思い出す。 きっと誰もが感じていたこと。 着飾って背伸びして、アピールし続けることを薄ら寒く感じる自分。周りを俯瞰して、痛いなーと感じる自分。周囲の内定を喜べない自分。焦り。自分への期待とそうなれない自分との葛藤、挫折。 1度読んでいて、内容を分かっているからこそ、読み返すのに、少し勇気が必要だった。

    1
    投稿日: 2024.04.04
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    スッと読める内容でした。 他人の行動を俯瞰視して批評家を気取る主人公の気持ちには、共感してしまう面も多かったです。

    1
    投稿日: 2024.03.31
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    解説の通り 主人公に共感しつつ いつのまにか芯を突かれる感じ! めっちゃおもしろい! 光太郎みたいになりたい。

    2
    投稿日: 2024.03.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初めての朝井さんの作品。 当時映画化されて、若い作家さんと言う事で大人気だったのを覚えてます。 直木賞を取ったくらいなので作品にのめり込め読めました。最後の最後で、えーーーー!そう来る!?という展開や、リカの心情のぶちまける感じが自分にとっての正論をぶつけ続けているんだな…と。 就活してない身からするとあの期間は本当みんな可哀想だったな思う。就活の闇や、何よりSNSの使い方も良かった!

    2
    投稿日: 2024.03.27
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    主人公と読者の関係を上手くついた後半には、衝撃を隠さずにはいられなかった。 就活におけるあるあるをリアルに描いていて、主人公のように達観していたこともあったなと過去の自分に対して嫌悪感を抱いてしまった。 何者にもなれずに終わるか、カッコ悪く何者かになるのか。 そういう生き様が問いかけられてるような気がした。

    1
    投稿日: 2024.03.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    実はこの作者さんの作品(短編集)で1冊途中で挫折してしまった本があり、しばらく避けていましたが、長編はお初なので読んでみようかなと。 すみません私には合いませんでした。 中途半端に終わってしまって置いてけぼりにされた感じ。隆良は言われたままで終わり?その後は?(どこか読み飛ばした?) 検索のあのキーワードだけでは、悪意があって調べたとは限らない。友人の就職先の評判が悪くないか心配で見ただけとかもあり得る。 就活はあまり仲間を作ってやるべきではないなと思った。 続きの本があるようなのでそれを読めば分かることもあるのかもしれないけど、読まないと思います m(_ _)m

    6
    投稿日: 2024.03.24
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    浅井リョウの小説を書くに当たっての性格の悪さが前面に出ていた。個人的に現代大衆文学作家でも頭ひとつ抜けている作家だと思う。

    1
    投稿日: 2024.03.22
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    人間の本質が見えてる感じが好き。 主人公の視点で描かれてて、自分を客観的に見れてない感じもリアルで面白かった。

    1
    投稿日: 2024.03.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初読みの小説家様です。というか、朝井リョウという作家は昔から知ってましたが、なぜか芥川系の方だとばかり思い込んでて、エンタメが大好きなので避けてました。それなのに今さら直木賞受賞作と知ったので、驚いた勢いのまま手に取った次第です。 感想としては、なんかしんどくて切なかったです。 読み始めた時は、このタイトルは「何者」じゃなく、「何様」だったっけと表紙を見返してしまったほど、主人公が上から目線の分析で語り続けるので、モヤモヤというかムカムカしながら読み始めました。 そのせいか、読んでる最中、頭の中で「ファイト!」のサビの部分が何度か頭の中で流れてた。(戦う君の唄を戦わない奴らは笑うんだろーってやつ) で、そのうち登場するSNSの状況から、あーこれゆとり世代の就活かとやっと気づきました。遅いですが。 自分はこの世代じゃないし身内もいないから、イメージだけなんですけど、ゆとり世代って、子供を褒めて育てて、個人個人に順位をつけず公平にする、親も先生も子供に寄り添い個性を大切にするなどなど、子供を守っていたような記憶があります。 もちろん昭和の詰め込み教育などが良いと思っているわけではないけれど、昭和の反動なのか知りませんが、急に腫れ物を扱うように子供を守ったら、逆に将来的に可哀想じゃない?社会出たらシンドイよ?と、当時ふわっとしか「ゆとり」というものを知らなかった私は思っていました。 ですが、瑞月のセリフの中で、 「最近わかったんだ。人生が線路のようなものだとしたら、自分と全く同じ高さで、同じ角度で、その線路を見つめてくれる人はもういないんだって」 「今までは一緒に暮らす家族がいて、同じ学校に進む友達がいて、学校には先生がいて。常に自分以外に、自分の人生を一緒に考えてくれる人がいた。学校を卒業しても、家族や先生がその先の進路を一緒に考えてくれた。いつだって、自分と同じ高さ、角度で、この先の人生を見てくれる人がいたよね」 「だからこれまでは、結果よりも過程が大事とか、そういうことを言われてきたんだと思う。それはずっと自分の線路を見てくれる人がすぐそばにいたから。そりゃあ大人は、結果は残念だったけど過程がよかったからそれでいいんだよって、子供に対しては行ってあげたくなるよね。ずっとその過程を一緒にみてきたんだから。だけど、もうね、そう言ってくれる人はいないんだよ」 この辺りのセリフ、本気でビックリしました。 「いや、最初っからそんな守り人いねーよ」と。この気持ちわかってくれる他の読者の方いらっしゃいますよね? ゆとり世代って、想像を遙かに超えるほど手厚く守られてたんでしょうか? だとしたら、むしろこの状態で就活させて社会に放り出すの、鬼畜でしょ。 昭和にも上昇志向が高い「何者」かになりたい人は当然いました。平成だって、令和だって当然います。 だけどある意味、この時代の子供達だけは、ゆとりという教育方針の下、『現実は守ってくれる人などおらず、不公平で、理不尽は当たり前』ってことを教えてもらわない状態で就活に立ち向かわせ、その成長過程で実際はあるかどうかもわからない個性と肥大化した自尊心だけで、社会に放り出したのかと。 まあ、そんな子ばかりだとは思わないけれど。 でもこの本は、読んでてそんな気分にさせられて妙に切なかった。 この本の中の学生達が、就活で苦しみ、SNSも黎明期でネットリテラシーも充分に確立されてない状態で利用し振り回され傷つき、自爆していくさまが結構キツかったです。もうハッキリ言ってしまえば、ただのこじらせた裏垢男子の話だよこれ。 読み始めは主人公や隆良に対して、なんかこじらせたヤツだなというイライラ感があったんだけど、女子らからその辺ド直球の正論で突っ込まれてたけど、読んでて全然スッキリしなかった。光太郎という存在も、この本の中の毒々しさを薄めらんなかった。

    2
    投稿日: 2024.03.20
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    自分が経験した就活とは大きく違ったけどもし自分がこのメンバーの中にいたらどういう立ち位置かと読み進める中で考えしんどくなる。学生の時までは自分が何かしら特別な存在なんじゃないかなって過信できる環境にあるけれど就活を経験して現実的な考え方を持ったり、ぼんやりとした何かをしたい、何かになりたいっていう気持ちを持ちながら、違和感も持って違う道に進む人も多くいると思う。途中に書いていた自然に何かしらの区切りをつけるタイミングが自分でしか起こせなくなるっていうところにも社会人になって数年目の自分にはより重く本当にその通りだなと共感でしかなかったな。

    2
    投稿日: 2024.03.18
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    たぶん中学時代 iPodで中田ヤスタカの主題歌 内容自体は就活がメイン? そこまでピンとは来てなかったけど、面白かった 気づいたら佐藤健が主演で映画化されてた

    1
    投稿日: 2024.03.17
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    最後の展開がジェットコースターみたいで、こんなに加速度がある小説初めて読みました。 「正欲」から朝井リョウさんの作品をもっと知りたくなり図書館から借りた1冊。 それぞれ違う5人の性格、肩書きを就活で表現して色んなことが進展していく様も楽しかったけど、最後の主人公に向けて感情爆発して、「何者」にもなってない、なれない事を丸裸にさせられたのが印象的でした。

    7
    投稿日: 2024.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    めっちゃおもろかったです。作中のアレが流行り始めの11年前に書かれたってのも驚き。途中まで共感した分、深く刺さりました。自分にも【何者】がいるなと…。

    1
    投稿日: 2024.03.12
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    就活していた頃を思い出します。 朝井さんの作品は人の弱みをズバッと晒すので軽い気持ちで読んでるとぐさっときます。 就活に励む仲間との葛藤を描いたお話です。主人公たちと似ている性格の悪さを突きつけられる苦しい作品でしたが、一気に読んでしまいました。 自分は友人が内定をとったときに心から喜べない嫉妬しがちな性格だと分かっていたので、自分の内定が出るまで大学へ行かなかった学生時代を思い出しました。 好きな登場人物はいないです(笑)でも面白い。

    12
    投稿日: 2024.03.09
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    映画で面白かったので数年後に本で。 もうすでにこの時代の就活スタイルも古いのかもしれないけど、大昔の就職活動しかしてない私としては、怖ー、って思いました。

    2
    投稿日: 2024.03.02
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    映画で見た。何者かになりたいのに、何者にもなれなくてもがいている大学生の物語。それでも一生懸命生きているのにとせつない気持ちになった。

    2
    投稿日: 2024.03.01
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    面白かった。まだずっと読んでいたかった。 図書館の「ちょっと前の話題作」コーナーで手に取った一冊。大当たり。 何者かになりたい、承認欲求を満たしたい、マウントを取りたい...読んでいくうちに、自分の中のそんな醜い感情を突き付けられる。だけど、それも含めて自分なんだと認めてあげたいと思った。 朝井さんの他の作品も読んでみよう。

    4
    投稿日: 2024.02.28
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    今の就活怖い この本が書かれてから何年も経ってるからさらにまた違うのだろうな。 情報量も半端ないし、人のSNSにも惑わされてしまいそう

    1
    投稿日: 2024.02.25
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    大学生の就活の話。 人のことを俯瞰した気でいたけど実は自分もそんな人だったっていう話。 面白さは普通だったかなあ

    1
    投稿日: 2024.02.23
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    最後はドキッとするけど、それまではあまり盛り上がりもない。就職活動をしたことがないので、知らない世界を垣間見れたのは良かった。

    2
    投稿日: 2024.02.19
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    「就活」と「SNS」は、良くも悪くも自分を偽ることのできる部分があるという点で共通しているもので、その2つを1つの作品にまとめ上げている事に感動した。まだ就活は経験していないが、SNSは日常の一部になりつつあるもので、どうしても理想の自分を見てもらい、認めてもらいたいという欲望を捨て切れていない事を素直に認めざるを得なかった。SNSは表面ばかりをうつすもので、その人の本質を知ることは決して出来ないものであると思う。この本ではSNSでは表せていない他の部分がその人を表していると綴られてあり、本当にその通りだと思った。SNSに出せない部分は自分の恥ずかしいことや許せないことが多く、無かったもののように隠してしまいたくなるものが多いと思う。でもその部分を含めて認めることができるのは自分だけであるのも事実で、そこに目を向けない限り、自分に嘘をつき続けている事になる。私も自分の嫌いな部分は沢山あるし、本当に自分が嫌になることも多いけど、それもまた私であると素直に愛する余裕を持ちたいとこの本を読んで思った。

    2
    投稿日: 2024.02.19
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    登場人物たちの心の機微を行間から読み取っていくタイプの小説。 あるあるが詰まってて、読みながら何度も心臓がギュッと掴まれるような感覚を覚えた。

    0
    投稿日: 2024.02.17
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    遠い学生時代を思い出し感傷に浸りながらも、当時とは違うSNS時代の就活物語という感覚で読み進める。 ラストの展開のスピードには圧倒される。 5人のうち誰ひとりとして共感できないのは世代が違うからか。

    1
    投稿日: 2024.02.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    直木賞受賞作。 性格が悪い人にこそ読んで欲しい。 就活というきっと誰にでも関係があるテーマ。自分やその周りと重ね合わせて没入して読むことが出来ると思う。 ~内容~ 初めは主人公に共感しながら、【何者】かになりたがっている周りの人間を痛いと思い小馬鹿にしていたが、主人公が(自分も)馬鹿にしていた相手に「その姿勢こそが何者かになりたがっていることの表れで、その上努力をしていない」と突きつけられた上に笑われず可哀想だと言われる始末。 最後に裏切られる構成によってグサグサきた。 自分はこの本を読んで光太郎みたいになりたいな、最後の体育会系の子みたいになりたいな。と思った。 個人の考え方に干渉してくる作品だと思ったからほかの人がどう感じたのかすごく気になる。 刺さるフレーズもあったので再読する。

    1
    投稿日: 2024.02.17
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    色んな意味で衝撃を受けた作品。 ある大学生達の就活を通した人間ドラマに焦点を当てた物語。生き生きとした者をどこか冷めた目で見た経験がある人間にはとても響く…だろう。 就活を一生懸命頑張る者、適当にやってすんなり決まる者、頑張っている者を冷めた目で見る者、我が道をゆく者。様々なキャラクターが登場するが、就活を経験している読者は登場人物らがどこか身近に感じられ、自然と共感するであろう。 思わず目を背けたくなるような人の気持ちを鮮明に描写しており、後ろから刺されたような切れ味鋭い筆力とラストには流石にたまげた。 何者かになろうとしても自分は自分でしかない。 分かってはいてもここまで克明に文章化して納得させられる小説も中々ない。同時に自分の考えの甘さや浅はかさをいい意味で思い知らされた。

    2
    投稿日: 2024.02.15
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    面白かった。 読みやすいけど、設定がわからない中で最初が理解しにくくて、ちょっと入り込みが悪かったですが、中盤からの盛り上がりが秀逸。伏線がある中での最後のひっくり返しもよかったです。引き込まれて一気に読み終わりました。何者。良いタイトルですね。他の朝井作品も読んでみようと思います。

    2
    投稿日: 2024.02.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大学生の就活に関する本を続けて読むことになってしまった。 先に読んだ「6人の嘘つきな大学生」はミステリーで犯人探しが大きなトピックになっていたが、この本はそうではない。 5人の大学生の就活の話。本当に大変なんだということがわかる。情報交換と称して仲良くしながらそれぞれの本音は別のところに隠し持っている。今の時代、その本音も隠しながらSNSで発信する。それを知りながら知らないふりをして上辺だけの付き合いを続ける。最後にはそれがぶちまけられるが、それでも終活は続いていく。 嘘つきな。。。の方が衝撃は大きいが、結局最後は人間には良い面と悪い面の両面があり、良い面が強調されて終わっているが、この本は、そこまで明るくない。人間には裏の面がある。しんどいけれどそれに付き合っていかなければならないんだよ、ということが語られていると思った。 それにしても、就活がなぜこんなに怖いものなのか、この2冊の本を通して考えてみたが、それは採用基準が会社により異なり、さらにその会社の採用基準などが公表されていたとしても、それ自体も曖昧なものなので、なぜ落ちたのかわからない。結局は、人当たりがよくてコミュニケーション能力の高い人が合格する確率が高い(のでは?)。大学で何をやったかよりも、何もやっていなくても上手くアピールできた人の勝ちのような感じがするからだろう。

    1
    投稿日: 2024.02.14
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    現実にいそうな4つのタイプの学生を中心に、就活中の学生の心情を如実に描いた作品なのだろうと読み進めていましたが、そういうことではなかったんですね。 就活中に芽生える仲間意識と競争心、本音と立て前。そういうものをツイッターの投稿を使って、表現している面白さを感じていくうちに、浅井りょうさんが描く、SNSを介して個々の感情を発信する時代に生きるリアルな人間像を感じました。 「何者」かになりたい、一度は誰でも感じたことはあるのではないか。 とても面白い作品。

    4
    投稿日: 2024.02.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    他人を客観視してしまう主人公が自分の重なる。 他人から1歩引いて俯瞰的に見ることで"自分はこの人達と違う"と自ら呪いをかける。 でも、大事なのはカッコ悪い自分を受け入れ、カッコ悪く生きることなのではないか。 就活になると一人一人の人間性が出てくるのだと思う。隆良やギンジのように信念を持って生きる者、瑞月のように取り巻く環境を受け入れながら自分のゆく道を信じる者、光太郎のように"らしさ"全開で生きる者、理香や拓人のように背伸びした自分を見せようとする者。どの生き方も間違いではないし、正解でもない。 どの人物も、実際に生きる者全員の心の中に潜む性だと感じた。正直に生きることは難しいこと。でも自分を受け入れないと前に進めない。カッコよく生きるのは時に自分を苦しめ、時に自分の中で壁を作り可能性を狭めてしまうと感じた。

    1
    投稿日: 2024.02.13
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    オチがあんまりかな。 就活中の白ける感じとか、人に嫌味な感じとかはリアルだな、って思い面白かったけど。

    2
    投稿日: 2024.02.08
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    現代の大学生にとって自分の価値を測るツールになっている就活とSNS。就活に上手くいかず自己否定に陥る中で、自分より下と感じる人間を見つけることで、必死に自己肯定しようとする姿は胸が痛かった。少なからず、多くの人が抱える感情だと思うが、SNSが余計に助長している。

    3
    投稿日: 2024.02.04
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    ラフな文体は今まで毛嫌いしていたが慣れていけば読み易いなと感じた。人が普段感じていても外に出さないような部分を何の躊躇いもなく吐き出していて、まるで自分の代わりに作者が代わって言ってくれているような気持ちになった。話の構成、登場人物など魅せ方が上手い作者だと思った。光太郎みたいな人間が羨ましい、自分は拓人側でカッコ悪いながらも理想の自分に近づく努力をし続ける他ないのだろう。

    3
    投稿日: 2024.02.03
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    面白かった!就活してた頃を思い出しました。 「何者かになりたい」という気持ちは、私も少なからずあるかも。時にはかっこ悪くても一生懸命自分をアピールする、そんな場面を大事にしたいと思いました。

    3
    投稿日: 2024.01.31
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    刺された。でも、がむしゃらに他者からの評価に立ち向かうのも、努力の過程を発信するのも、他者を観察して自分の価値を保とうとするのも、全部自分を守るためだとしたら、全て対等に良いものだと思ったり。自分を保って立ち続けられるのならその手段はなんだっていいようにも思う 作品自体が作品に対しての皮肉みたいなレポ見てなるほどなーって思った

    3
    投稿日: 2024.01.30
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    Twitterが日本に普及してまだ三、四年しか経ってない頃は裏垢も公開して呟いてたのかな。今でも鍵垢にしてても流出することもあるし、誰が見ているかわからないSNSの恐ろしさを感じた。 最近は企業側も就活生のアカウントを見ているという話も聞いたことがあるので本を開いてすぐにあるTwitterのプロフィールはすぐに見つかりそう。 何者というタイトルには深い意味がある。主人公の拓人はTwitterに自らの洞察力を活かしたツイートを発信することで何者かになれたのだろう。

    5
    投稿日: 2024.01.30
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    2018.5.28 これを読んで改めて大学入ってから、自分が何がしたいのかどうなりたいのかどんなコミュニティでどう他人と付き合っていきたいのか全然定まってないなって痛感した。登場人物たちと同じように、登場人物たちによって自分も醜い部分を指摘された気がする。でもこれからも何処へ向かったらいいか皆目見当がつかない。人生って怖い。他人の幸せを心から喜べる人間になりたい。

    3
    投稿日: 2024.01.27
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    最近の若者の就活って大変そうだな〜と いささか上から目線で読み進めた でも人ごとじゃない 誰しもそういうところあるから ちょっとえぐられるような SNSやツイッターで発信したりしてないけど 私にとってはブクログがそれなのかもと思ってちょっとゾッとする 知り合いがいないところで出せる自分ってあると思うから 人の心の動きとか本当にすごい著者だなーと感動 ミステリーの要素もあるのでいろんな人におもしろいから読んでみてって言いたくなる本

    5
    投稿日: 2024.01.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    観察眼に優れていて人を分析する主人公に自分を重ね、周囲の意識高い系の人に対する痛い目線も共感しながら読んでいたが、最後で自分が1番痛いのかとしれないと気付かされた。いきなり当事者に引っ張り出され、痛いところを突かれた。 観察ばかりで何もしない人より、ダサくあがいている人の方がかっこいいのかもしれない。

    4
    投稿日: 2024.01.19
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    熱心に夢を叶えようと行動する 自分は他人とは違うとアピールする 自分の信じるものに向かいひたすらに突き進む 縛り付けるものから逃れるのを諦め、受け入れる 自分の中のほのかな希望を信じて温める 何者にもなれない自分を直視するのが怖くて、他人を遠巻きにせせら笑う 知ってる。全部自分の中にある。 何者にもなれないということは、何者でもあるということ、両立してんじゃないかな、それって。 大学生の戯れのセリフが多めでちょっとこそばゆかったけど、結末に向けて面白かったです。

    3
    投稿日: 2024.01.17
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    SNSでよく見かける全てに感謝している系、嘘くさくて痛さがバレている意識高い系の人間描写に「いるいる!そういう奴!」と読み進めた結果、最後数十ページで1番痛い奴に同調していた自分の痛さに気付きシビれました。

    10
    投稿日: 2024.01.16
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    読む時期や自分の立場が違えばもっと楽しめたかもしれないと思った。何者かになりたくて、みんな必死に頑張っていた。

    2
    投稿日: 2024.01.14
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    その頃の時代を回顧するとともに、主人公たちの行動や考え、発言が青いと感じるくらいには、自分も歳をとったのかもしれない。 理香のグサグサ刺さる言葉を聞いて、拓人がどう変化していくのかそちらも気になるところだった。

    2
    投稿日: 2024.01.10
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    SNSのなかで、アナタは何者?ワタシは何者? 便利なツールのなかで、人はどうにでもなれる 就活という特殊な期間と、SNSの結びつきがおもしろかった

    2
    投稿日: 2024.01.07
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    自分が最近そこまで使ってないからか、はたまたもうそのフェーズを過ぎてしまったからか、今のX(Twitter)には何者みたいな奴無くなったなと思った。

    2
    投稿日: 2024.01.02
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    シャーデンフロイデに繋がるものなのだろう。対話の機会が存在しない中で、自分が何者であるかも見失っていく。 現代的不幸の結果と言えそうだな。

    2
    投稿日: 2023.12.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何者かになりたくて必死な人、それを見下して嗤う人、格好悪いのが嫌な私たち。人間であるが故に逃れられない醜さと対峙した気分でした。 どんな人間も誰かの価値観を否定することで、相対的に正しく思える自分に陶酔してるなとも思います。漏れなく私のそのうちの1人で、そうしていないと自分を保っていられないような不安に常に苛まれているんだと感じました。 序盤はとにかく吐き気がしましたが、終盤はもっと吐き気がしました。読者を巻き込み、想像力の限界を突きつけられたような作品でした。

    3
    投稿日: 2023.12.29
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    就活をテーマに主人公の拓人の心情を描いた作品。ラストにかけての話の盛り上がりはとても面白かった。私も就活をしていた時、友人が内定をもらった企業がどのレベルなのか、働きやすい環境なのか自分が就職する訳でもないのに調べて一喜一憂した事を思い出す。何者かにはなれない、自分自身を自分の力で変えていく気持ち。そんな考え方をするべきだと学ぶことができた一冊でした。

    2
    投稿日: 2023.12.28
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    気持ち悪い。物語を読んでそう思ったのは初めてだった。痛い。とても痛い。さて、気持ち悪いには種類がある。嫌悪、憎悪、拒絶、体調不良……痛いも同様である。貴方はどう思うか、読了してどうか。そもそも心地よく思うかもしれない。

    2
    投稿日: 2023.12.27
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    裏表紙に書いてあったのは 〈就活〉と〈SNS〉に"本当のこと"はあるのか? 就活中の拓人は、好きな演劇から離れて就活に取り組むがうまくいかない。 そんな時にルームメイトの光太郎、光太郎の元カノ瑞月、瑞月の友人の理香、理香の同棲彼の隆良と集まるようになる。 お互いに励まし合って就活を進めているようでいて、お互いの自意識や本音を探りながら、心のどこかで批評しながらのやり取り。 最後でお互いの本音がぶつかり合って、表面的に繕ってきたものが壊れていく。 同時に自分を守ってきた鎧も外されていく… 今の就活を非常によく表していて、"ゆとり"と呼ばれる彼らももがいていて、自分で自分をかばいながら、実は自分の未来を不安定ながら探しているのが細やかに描かれている。 何が1番大事なのだろう? どう生きていくのが成功なんだろう? 正解はどれなんだろう?

    3
    投稿日: 2023.12.26
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    おばちゃんには面白くなかった。 若い! 就活が自分の時とは違っていてよく分からない…。 なんでいちいち行動をSNSに上げるんだろ。

    4
    投稿日: 2023.12.24
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    過程の頑張りとか予定の話をツイートするなよ バイトのこと「仕事」って言うな 本当の気持ちはSNSなんかには載せない 同じこと思ってたけど、「他人に自分のことを想像してほしい」というのはまさに自分が 美術館に行く自分 本を読む自分 映画を観る自分 他の人とは違って、文化に造詣が深い人だと思われたがってることに薄々気づいてたけど、自覚することを避けてて 読んでて耐えられんくらい恥ずかしかった。 理香の彼氏?が嫌いなタイプすぎたけど、どっか似てるとこがあるから吐き気がするんだと思った。 ブックマークは残したいからインスタもTwitterも消せずにいるけど、うまいこと情報だけ残してアプリ消してアカウント消したい。

    2
    投稿日: 2023.12.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    光太郎みたいな人間になりたい。 自分の思っていることを内に隠して振る舞える器用さとか、適度に人に甘えられるところとか、自分と他を比べて自分の欠点を受け入れられる素直さとか、そういう全部が私にはなくて尊敬した。 カッコ悪い自分を受け入れられなくてなんでもないように振る舞ってしまう拓人や、いつも周りに見せてるのとは違う弱い(と自分は思ってる)部分を見せられない隆良に共感するところがあるから、祝賀会の時の瑞月や最後の理香の言葉がグサグサ刺さって苦しみながら読んだ。 心理描写も面白いのに最後の就活2年目のところ全然気が付いてなかったからそのどんでん返しも面白くてすご!って思った

    1
    投稿日: 2023.12.17
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    「私たちはもう、たったひとり、自分だけで、自分の人生を見つめなきゃいけない。」 就活、そしてSNS、裏アカウント。 就活中の心の余裕のなさが、人としての大事な部分を浮き彫りにしていく。 どこか自分にもリンクするような内容の分 読んでいるはずなのに自分の中身を覗かれているような 絶妙な居心地の悪さを感じたのは私だけでしょうか。 光太郎は愚痴の中に、そして拓人は裏アカという形で きっと大きさは様々ではあるけど 誰の中にでも「何者」は隠れている。 そしてそれをどう飼い慣らすか、「何者」を他人を攻撃する手段としてではなく 自分自身にもちゃんと適用させて 自分を見つめるのに使うべきなのではないのか。 自分のかっこ悪いところを認めて 他人の幸せを手放しで喜べる。 そんな人間に少しでも近づけるようになりたいと そんな風に感じた作品でした。

    3
    投稿日: 2023.12.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても面白かった。 SNSに溢れる自己顕示欲、頑張っている友人を素直に応援できない心、がんばれない自分に正面から向き合えない不甲斐なさ、自分の不甲斐なさを感じたくないがゆえの周囲を客観視する視点への逃避。登場人物・主人公の行動ひとつひとつが身に覚えのあるものだった。 だからこそ、胸の中に優しい灯りがぼうっと灯るかのやうなラストがとても良かった。

    3
    投稿日: 2023.12.14
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    就活生の人間ドラマ。読み終わって一言でいうと若っ!という感想。就活中の人脈の広げ方やSNSの活用方法など、現代っぽいなーと思いながら読んだ。他人のSNSって気にしないと思いつつ、気になるし、目に付くもの。登場人物それぞれの感情が交差してぶつかり合って面白かった。物語の中で光太郎とサワ先輩がいいバランスを保っていてくれたと思う。瑞月が隆良に、理香が拓人に感情ぶちまけるとこがギョっとなってハラハラした。最後の拓人の心情の変化が良かった。結局、どこで何しても、作った自分でも自分でしかないと思った。

    2
    投稿日: 2023.12.12
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    『何者』朝井リョウ 新潮文庫 2015.7.1 311 自分は自分にしかなれないんだよ。だって、留学したってインターンしたってボランティアしたって、私は全然変わらなかったもん。憧れの、理想の誰にもなれなかった。貧しい国の子どもと触れあったり、知らない土地に学校を建てたりした手でそのまま、人のアドレスからツイッターのアカウント探したり、人の内定先をネットで検索したりしてる。それがブラック会社って噂されてるようなところだったら、ちょっと、慰められたりしてる。今でも、ダサくて、カッコ悪くて、醜い自分のまま。何したってね、何も変わらなかった。 -------------------- 感想 就活をテーマにした物語。 だいたい10年前くらいの作品で、Twitter全盛期って感じ。 読者は最初、主人公である拓人の目線で、理香を、隆良を、ギンジを批判していく。イタい彼らをみて悦に浸る。 自分はそうではないと。 後半、瑞月から隆良への批判を読み、「その通りだ!」とスカッとする。 しかし最後、理香から思わぬ反撃を喰らう。 悦に浸って、安心して読んでいた読者は面食らう。自分だってそうなんじゃないかと。 自分だって十分にイタいじゃないかと。 そして気づく。みんなどうしようもなく惨めで、そんな惨めな自分で生きていくしかないと。 見てるのがむずがゆい、イタい登場人物たちを朝井さんはただの批判で終わらせない。 イタくていいじゃないかと、そのままで悪あがきしようよと背中を押してくれているように感じる。 現在教員から転職活動をしていて、なかなかうまくいかなくて辛いんだけど、この本に勇気付けられた。 言語化能力の高い朝井さんから見た就活像を知ることがなによりの収穫だった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ↓印象に残ったところ↓ 48 就活がつらいものだと言われる理由は、ふたつあるように思う。ひとつはもちろん、試験に落ち続けること。単純に、誰かから拒絶される体験を何度も繰り返すというのは、つらい。そしてもうひとつは、そんなにたいしたものではない自分を、たいしたもののように話し続けなくてはならないことだ。いまからこの模擬ESで準備をしておけば、自分を騙し続けることになるスタート地点が早くなる分、面接を受けるころにはもうそのあたりの感覚がいい具合に麻痺しているかもしれない。 87 やっぱり、想像力がない人間は苦手だ。どうして、就職活動をしている人は何かに流されていると思うのだろう。 138 ギンジはツイッターに書いていた。「俺はもっともっとがんばれる」と。隆良はツイッターに書いていた。「がんばるがんばるって、それ、何のために?誰のために?」「俺は自分の人生のために、やることをやる。目的がブレた状態で頑張りすぎたって、そんなの意味がない」と。 瑞月さんは言った。「がんばらなきゃ」と。それだけが真実だと、俺は思った。もっともっとがんばれる、じゃない。そんな、何も形になっていない時点で自分の努力だけアピールしている場合ではない。何のためにとか、誰のためにとか、そんなこと気にしている場合じゃない。ほんとの「がんばる」は、インターネットやSNS上のどこにも転がっていない。すぐに止まってしまう各駅停車の中で、寒すぎる二月の強すぎる暖房の中で、ぽろんと転がり落ちるのもだ。 250 「生きていくことって、きっと、自分の線路を一緒に見てくれる人数が変わっていくことだと思うの」 281 「最後の改名みたいなのが終わったんだなって思うと、なんか、ちょっとさみしくもなるわけですよ」 (中略) 「たとえば、結婚とか、子どもができたとか、転職とか?なんでもいいんだけど、これからは、もう自分で動かないと自分の名前って変わんないのかとか、いきなり思っちゃったんだよなー。俺、これから何もしなかったら、今の俺のままじゃん、これから先ずーっと」 290 「足が速いとかサッカーがうまいとか、料理ができるとか字がうまいとかそういうのと同じレベルで、就活が得意なだけだったんだよ」 「なのに、就活がうまくいくと、まるでその人間まるごと超すげえみたいに言われる。就活以外のことだって何でもこなせる、みたいにさ。あれ、なんなんだろうな」

    15
    投稿日: 2023.12.11
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    さらさら読めたけどすごい面白いわけではなかった。みんな何者かになろうとしているというのは共感できた。

    1
    投稿日: 2023.12.11
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    想像力が足りない人ほど、他人に想像力を求める。他の人間とは違う自分を誰かに想像して欲しくてたまらない。最近どう?と聞いてくる人は、たいてい相手の近況を聞きたいわけではなくて、自分の近況を話したくてたまらん!これ大共感

    1
    投稿日: 2023.12.11
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    なんかめっちゃリアルだった〜。私もどちらかと言えば主人公側の人間で、何者かになろうとしてる人たちをどこか冷めた目で見てしまうところがあるんだけど、最後でそういう自分こそ何者なん?と思い知らされたな。拓人と理香さん、どちらの立場からの意見にも納得できた。 私自身、もともとそんなに大したエピソードも持ってないし、就活のためにあえて行動しようともしたいとも思わず、日々の生活の中からガクチカと自己PR作ったタイプで、しかもそれで就活なんとかなってしまったから、そういう何者かになろうとわざわざ意識高く行動してる人たちのことを「出た起業」「出た出た海外で学校作るやつ」「また出たスマホのインターン」みたいに冷めた目で見てたのよ。でも、自分で道を切り拓く行動力のある人たちを、なんの行動も起こさず「評価する側」みたいな顔して見てた自分の存在にこの本を読んでから気づいてしまい、言われてみれば傲慢だったかも〜!!とちょっと反省した。別に行動するもしないも自由だし、正しい正しくないの評価ができるもんではないんだけど、それを前提にしても、自分が何者かを他者にアピールするためには、その行動力を発揮する方が実は正しいんだろうなとか思っちゃったよ。どうせ自分は自分でしかないと思うんだけど、やっぱり経験の積み重ねって人間力に響いてくるとも思うし。根本は変わらないにしても、ガワだけ見せときゃどうにかなる就活で勝負するカードとしては有効かもと思った。でも別に、そういうことしてる人全員が就活の手段としてやってるわけではないとはわかってるよ。本当にただやりたくてやりがい持ってやってる人もいるだろうし。それはそれでちゃんと意思持って行動してるんだから立派な何者かだわ。 あと、「俺って、ただ就活が得意なだけだったんだ」っていう光太郎のセリフ、痛いほど共感した。私もたぶん就活は得意なタイプで、自分を取り繕って、賢そうに愛想良さげに、「準備したこと」を話すのはできちゃうのよ。でもその自分って就活のために準備した自分でしかないから、いざ会社入ってみると素の自分じゃ全く戦えないわけ。戦えないというか、周りとのレベルの差にびっくりするというか。内定ってたしかに社会から肯定された気になるけど、あくまで取り繕った自分に対する評価でしかなかったんだなってこの本読んで気付かされた。そう考えると日本の就活って本当に茶番だよねえ。結局就活得意かどうかが命運を切り分けるもん。みんな何者かになろうとして、何者であるかを社会にアピールして、就活用の自分に評価が下されるわけでしょ。なんか不思議だね〜茶番だな〜。

    3
    投稿日: 2023.12.10
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    拓人が周囲に向けていた想像力の欠落を哀れんでいると思いきや、まさかそれが自分にも牙を剥くものだとは思いもしなかった。叙述トリックに巻き込まれたような気分になった。何者かになれるのは、かっこつけず泥臭くひたむきな努力を続けてきた者だけであることは、時代を問わず当てはまることだと思う。これから自分の進路を決めていく存在になる自分にとって、分かりたくないありのままの現実だった。

    2
    投稿日: 2023.12.08