Reader Store
モルグ街の殺人・黄金虫―ポー短編集II ミステリ編―(新潮文庫)
モルグ街の殺人・黄金虫―ポー短編集II ミステリ編―(新潮文庫)
エドガー・アラン・ポー、巽孝之/新潮社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

68件)
3.7
10
25
21
3
1
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ゴシック編に続きミステリ編ですが、編集者の趣味か?非ミステリも混じっています。3読目ともなればかなり余裕を持って読める。隠し場所の意外さに気を取られてサラッと流していたが、何気にデュパンは数学の公理は異教の伝説みたいなもんだとディスりまくっているのを見逃してはいけない。代数学専門の兄に読ませたら発狂しそうな内容だ。ポーは知り合いの数学者に大嫌いな奴でもいたのだろうか、それとも詩人としてのプライドか。論理の『モルグ街の殺人』、心理の『盗まれた手紙』と記憶しておこう。 『群衆の人』は人間観察が趣味の語り手がとある老人に惹かれて尾行するお話。都会人なら誰しもが持つ感情、罪悪の権化、ただ集団にいるだけでは幸福も人生の意味も見出せないといった群衆の本質たるものが描かれているのだと思うが、まあよく分からん。翻訳もイマイチなそうなので他のでも読んでみるかな。 目玉は『ホップフロッグ』これが読みたかった!江戸川乱歩の『踊る一寸法師』はこれに影響を受けたらしいので。道化師とは基本的にいじられキャラなわけですが、それも度がすぎるとこういう結果を招いてしまうという教訓ですね。小学校の学級文庫に置いておくべきでしょう。ましてや彼は親友への暴力がきっかけになっているので、まだ幾分か優しいのですが… ホップフロッグは身体能力の欠如。それに対して、オランウータン(またもや笑)に仮装させたことは知性・品性の欠如を揶揄した皮肉でしょうか。天井を見上げるときたねえ花火が見えるという映像的に派手なラストは『踊る一寸法師』よりはるかに印象に残りました。

    0
    投稿日: 2025.10.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2025年9月12日読み開始。 ミステリーの元祖のポーの作品集。オーギュスト.デュパンが活躍する「モルグ街の殺人」と「盗まれた手紙」。事件が始まるまでが論理的思考の説明などが長く、まだろっこしく感じました。この作品は1841年に書かれた作品なので180年も前に書かれたものと考えると画期的な作品なのだろう。 作品的には、真犯人を最後に暴き出す「おまえが犯人だ」と暗号解読が面白い「黄金虫」、警察が捜査しても見つからない手紙をデュパンが推理を持って見つけ出す「盗まれた手紙」が良かった。 現代の作品に比べると、問題解決に対する分析などが長ながと述べられてるのが難かなと思います。 2025年9月14日読了

    0
    投稿日: 2025.09.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    探偵小説の元祖たるデュパンものをちゃんと読もうと思って。むかーし簡易版で読んでいるので犯人などは知っていますが、やっぱりちゃんと読むと違いますね。現代感覚とは違った当時の社会の雰囲気とかが感じられます。 『モルグ街の殺人』 文学初の名探偵と言われるオーギュスト・デュパンの物語、のつもりで読み始めたら冒頭は論文でした・笑 語り手は、経済的に困窮する元名門出身のデュパンと知り合う。デュパンの読書量、鮮やかな想像力、そして趣味の一致から親交を結び、パリで同居することになった。 ある日デュパンは語り手の考えをズバリ読み取った。そして推理過程を説明する。デュパンは語り手の行動や表情を見て、語り手の思考に自分の思考を合わせたのだ。 この推理方法はデュパンの人となり紹介のようなものですね。 語り手とデュパンは、モルグ街の屋敷(アパートメント)で、レスパネー母娘が殺された事件を知る。逃げ場がないはずの現場で、人間とも思えないような残酷な暴力の痕がある。 デュパンは、証人たちの証言のニュアンスの違いとか、暴力の痕跡とか、現場立地状況などを検証して真相を解明するのだった。 文学初の名探偵推理小説というだけあって、有名どころの探偵小説の原型がみられた!  作者は、探偵の推理方法を示しておく。  作者は、事件や証言のすべてを読者に示してから、名探偵による謎解きが行われる。  名探偵と、書き手のコンビ  密室など、困難な仕掛け  意外な真相  組織的に調べるの警察に対して、名探偵は思考し、真相を提供する。  名探偵は、推理の理由をきちんと読者に説明する   この事件の真相は、これだけ読んだら「それ、できる?」と思わんでもないが(^_^;)、探偵小説の原点が一番「意外な真相」となってるのもむしろ面白いかもしれません。 『盗まれた手紙』 オーギュスト・デュパンの推理モノ。 デュパンはパリ警視総監G氏の訪問を受ける。G氏は非常に重要な手紙を見つけ出さなければいけないが難航しているのだ。  警察が極秘事件をこっそりと名探偵に相談する流れもこれが原点か 笑 事件の概要は、ある貴婦人が、悪どいD大臣に大スキャンダルの元になる私的な手紙(多分不倫とかそんな感じ)を盗まれた、というもの。D大臣は貴婦人恐喝するネタを握ったことで宮廷での政治を動かすことができてしまう。貴婦人は内々に警視総監に捜索を依頼したのだ。 G氏はパリ市警による徹底的な屋敷や大臣身辺捜査を行ったことを話す。  まさに「書斎の本すべてのページを確認した」レベルの細かい捜索で、さぞかし広い大臣のお屋敷と思うと聞いただけで「ご苦労さま…」 まあデュパンが見事に手紙を取り返すんですけどね。 そして読者への推理の説明として「相手の知性に合わせて考えること」について説明が行われます。 警察は自分ならどこに隠すかで捜査する。机の隠し引き出しとか、壁紙の後ろのような秘密の場所だ。警察と同じ思考の犯人ならこれでよいが、警察より知性が上回る、または下回る者にこの法則は当てはまらない。 D大臣は、大胆な陰謀家で、数学者で詩人の素質がある。大臣こそが警察の思考に自分の思考を合わせて、どこが捜査されるかを読み取る。そこで警察が思いもつかない場所に手紙をおいていた。 盲点とか、思考の方法とかをしっかりと言語化して読者に示しています。 『群衆の人』 語り手がロンドンのカフェでなんとなくまわりを眺めている。語り手は病気回復期で、自分の知性が戻ったことを楽しみながら、街路を通る群衆たちの、服装、雰囲気、表情、身振りなどを観察して分類したりしてみた。 ふと目に留まった老人がいる。悪魔的なものを感じる表情、ボロボロになっているが良い生地の服、ダイヤモンドと短刀を忍ばせている。 語り手は老人の後を付けてみた。老人はただ街路の人通りの多いところを行ったり来たりしている。市場、貧民街、ロンドン中心街。人が少なくなると苛立ちさえ見せる。 語り手はついにこの男を「群集の人」と評する。老人は、彼自身からもその行動からも何一つ見いだせるもののない「深い罪の典型であり本質」なのだ。 個性、人間性を排除して群衆を具現化したみたいな?ただ彷徨い、人といたがるけれども、なにも得ることができないし、人に何の影響も与えることはできない。 名探偵デュパンは「相手の思考に合わせるんだよ」と言っているが、ポーは「合わせられない思考の持ち主」も書いたのかな。 『おまえが犯人だ』 殺人解明としても面白いし、小説の構造も良いし、かなりのブラックジョークを呑気さで覆ってる雰囲気もいんだけど現代感覚では「この方法やっていいのか(・・;」という気もする。 ある事件を解明させた「わたし」が事件を振り返る。 ラトルボロ村のお大尽シャトルワージ氏が行方不明になった。帰ってきたのは怪我をした馬だけだ。 この事件に対して、シャトルワージ氏の友人グットフェロウ氏と、甥のベニフェザー青年が対立した。 グットフェロー氏は名前の通り善良(グッド)な奴(フェロウ)の評判で、突然村に住み着いたのだが明るく大胆な性格で村に馴染んでいた。ベニフェザー青年は遊び人で叔父さんのシャトルワージ氏とは遺産贈与で揉めていた。 「シャトルワージ氏の秘密の失踪だから騒がないほうがいい」というグットフェロウ氏と、「叔父さんは殺されたのだから、殺人として捜査しなければ」というベニフェザー青年は、大いに揉める。 結局殺人として捜索することになったのだが、指揮を取ったのはグッドフェロウ氏だ。そして次々とベニフェザー青年に不利な証拠が見つかる。ついには殺人犯人として死刑判決が出た。 しかし「わたし」はある仕掛けをしたんだよ。真相は解明したし、人々の信仰心も回復させることになったんだ。 小説として面白いんだけどミステリでもあり怪奇でもあり…。だって犯人を告発するのは、死体本人ですよ。題名「おまえが犯人だ」が旧約聖書から取られてることも含めて、誰にも言い逃れできない。 …しかしこれやっていいのか(・・; 『ホップフロッグ』 悪趣味な寓話的なおはなし。 ある王国の王様は冗談が大好き。 しかしこの王様の冗談は大変趣味が悪い(-_-;) 知性がないし、道化師たちを侍らせて苛めることが「冗談」なのだ。 道化師のなかに、不格好な小人のホップフロッグ(ぴょんぴょうんが得るみたいな意味)と、小人の踊り子トリッペッタがいた。 王様はいつものように二人の小人を苛めて、取り巻きの大臣たちといっしょに笑う。そんな王様と大臣にホップフロッグが示した余興のアイデアとは…。 『黄金虫』 暗号解読小説の元祖的な小説だそうだ。 語り手は友人ルグランの元を訪れる。ルグランは名門出身だが変わり者。一族は資産の大半をなくし、ルグランも少ない資産で黒人解放奴隷ジュピターに身の回りのことをやらせて、昆虫採集とかしながら生活してる。 その日のルグランは「新種の黄金虫を見つけたぞ―」とはしゃいでいる。その黄金虫は、虫好き中尉に貸しているので、語り手にスケッチを描いてみせた。語り手は「これ黄金虫なのか?まるで髑髏みたいだけど?」という。ルグランは気を悪くするが、改めて自分でもそのスケッチを見て顔色を変える。 しばらくして語り手の元にジュピターがやってくる。「御主人様がすっかりおかしくなってしまったんでさあ」と嘆きながら、ルグランが語り手を呼んでいることを伝える。 訪ねるとルグランは「黄金虫が財宝を示してくれた!さあ財宝のところに行くぞ、やっほー!」という感じ。 語り手とジュピターは「…こいつ、ついにイカれちまった…」と思うが、とりあえず彼を刺激しないためにも付き合うことに。 ルグランが辿り着いたのは巨木のもと。ジュピターを登らせ「いくつめの枝をどこどこに」などと指示をする。 すると、枝の先には髑髏が打ち付けてあるではないか!ルグランはジュピターに、黄金虫に紐をつけて髑髏の左目から垂らすように指示する。 そして三人でひたすら掘ったが、何も出てこない。語り手は「さあ、これで彼を精神科にいかせよう」などと思う。 しかしルグランは自分のミスに気が付き、改めて場所を指定して掘った。 すると、海賊キッドの膨大な隠し財産が出てきたではないか!! 後日、ルグランは、語り手とジュピターに解説してゆく。 黄金虫をスケッチしたのは、その傍にあった羊皮紙で、そこにあぶり出しによる不思議な記号が書かれていた。ルグランはそれが「海賊キッドの宝」と推察して、記号を暗号解読していったのだった。 仮に「!$&%)」みたいな記号があったとして、入手状況や各国語の法則によりこれが何語で、どの記号がどの文字を表しているかを解明します。 おそらくこの暗号の作り方、解き方は元々あるのでしょう。 これを推理小説として大衆に解説したのが「暗号解読ミステリの原型」なのかな。 ルグランはこの記号を英語にし直すのですがそれにしても「悪魔の玉座の」みたいな暗号なので、キッドの性質や当時の環境を考えてそれがどこかを解明していきます。 現在感覚では、ジュピターの描写は差別的な感じもあるけれど、登場人物としてちゃんと個性があったりご主人とも遠慮のない関係なので当時の雰囲気がわかる範疇かなあ。 小説としても、頭の良い人と振り回される語り手及び読者、最後はお宝見つけてバンザイ!とスッキリしています。

    41
    投稿日: 2025.08.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編集なんだけど最後まで読んでないです…。 モルグ街の殺人と群衆の人と盗まれた手紙だけ読んだので、そこだけ記述。 元祖密室殺人と言われているモルグ街の殺人だけど、あれ?このシーンみたことあるぞって思ったのが、その時直近でプレイしていた「レインコード」の場面。 あーじゃあトリックは縄梯子ね〜とか安直な考えで読み進めていたんだけど、あれ?これ縄梯子か?って途中で迷走する。 犯人オランウータンかよっていう衝撃的すぎる結末に短編ながらに横転した。 ミステリの世界の常識に惑わされた結果、ポーに翻弄されてしまった。 ポーの作品の中で出てくる名探偵デュパンは、ポアロとかとはまた違った英国紳士の渋さがあって憧れる。 群衆の人はロンドンの喧騒の中で、人間観察をしている主人公が描かれている。当時のロンドンの街並みが綺麗に描かれていて、東京のそれとは異なった美しさを彷彿とさせる。見ず知らずのおじさんをストーキングするだけの話なんだけど、結論として彼は彼であることを悟られることを拒んだ群衆の人という結論に落ち着く笑。東京の人の他者を排除して、群衆に溶け込んでいる様と類似性を感じた。群衆に溶け込むのはある種、心地の良いことで、だけども人の温かみとは離れた、矛盾した感情の上で成り立っているような気がする。 正直なところ、盗まれた手紙の内容あんまり覚えていない。 だけど推理する側が推理する側と同じ立場になって推理しなければ真実に辿り着くことはできないというところが印象的。 賢ければ何事も解決できるというわけではなく、相手の目線に立って推測することが真の賢さだということを知った。

    0
    投稿日: 2025.07.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ポーの作品はあまりこれまで読んだことがなく、ホラーのイメージが強かったけど、まさかこういう(今となっては)ドストレートなミステリを描いていたとは知りませんでした。でも薄っぺらすぎず、程よく重厚で哲学的で詩的で。楽しめました。

    15
    投稿日: 2025.07.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1849年に40歳で亡くなっているらしいので、日本はまだ江戸時代。 そう考えると、その時代にこれだけの小説が成立しているのは驚きだ。 若干読みづらさはあったが、どれも面白く、中でも「お前が犯人だ」が面白かった。

    4
    投稿日: 2025.07.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1800年代前半にこんな推理小説が書かれたなんて驚いた モグル街、黄金虫、失われた手紙など、どれも面白かった 今回は短編を時間かけて読んだから、もっと短期に読むべきだった

    0
    投稿日: 2025.04.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    世界初の推理小説とのことだったので読んでみた。 意外性はあったものの楽しいものではあった。 これを当時の奴隷制社会を通した暗喩的な解釈もあるようだけど、当人がそう言っていない以上、そこはどっちでもいいや。 67冊目読了。

    3
    投稿日: 2025.04.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    推理小説の父、エドガー・アラン・ポーの作品。 ミステリーがテーマの短編が6編が掲載されています。 僕は、ポップフロッグと、おまえが犯人だが面白かったです。 ポップフロッグの奇術師が起こす復讐劇は、面白く、ラストの処刑シーンは怖いなーと思いました。 おまえが犯人では、ラストの結末は、恐ろしい感じがしてインパクトがありました。 モルグ街の殺人、黄金虫は、有名ですが、説明部分が多く読みづらい所があり、いまいち分からなかったです。 でも、2作品とも良かったです。 黒猫を収録されているポー短編集も読んでみたいと思いました。

    3
    投稿日: 2023.12.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小学生の時に、江戸川乱歩を読み漁っていたことを思い出し、エドガーアランポーを読んでみた。 古典的な部分もあり、読みやすい作品ではなかったけれど、史上初の推理小説と言われている作品で、ミステリ好きを語るなら読んでおきたい作品だと思う。 ミステリの原型ここにあり。

    0
    投稿日: 2023.11.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    この書におさめられている、「モルグ街の殺人」は 私が小1の時にクラスの学級文庫(おそらく先生の私物)で最初に読んだ本。私のミステリ好きの原点かもしれない。 だから犯人はオランウータンって子供心に衝撃だったし、たぶん子供向きの本だったからマイルドだろうけどなかなかの惨劇。 改めて読んでみたけどデュパンの論理的思考は古臭くないし、新鮮だった。

    1
    投稿日: 2023.11.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    モルグ街の殺人はどこかで読んだことあったが、ミステリ好きとしては読まないわけに行かない。 原点を感じる小説で、どれもミステリとして基本のような仕掛けがあり、しかし退屈ではなく、当時の読者の新鮮な驚きを追体験したような心地だった。 黄金虫が個人的には好き。面白かった。

    0
    投稿日: 2023.07.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    史上初の推理小説とのことで読んだ。 短編集なのでサクサク読めた。推理小説の原点はここであり、今現在に繋がっていると感じるととても感慨深い。

    0
    投稿日: 2023.06.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    推理小説を語るなら是非読んでおかないと、と思い手に取りました。推理小説の元祖と言われているので、内容も典型的なものなのかなという先入観を持っていましたが、最初に読んだ「モルグ街の殺人」から予想もしなかったオチに驚かされました。流石に名高い作者の作品だけあって一読の価値があったと思いました。

    1
    投稿日: 2023.04.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今までに読んだミステリー小説の中でも、圧倒的に奇怪な作品でした。 読み終わったあとは、余韻と共に背筋がゾクッとします。

    5
    投稿日: 2022.09.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    古い作品だから言い回しが難しくて読みにくい。お気に入りは黄金虫とホップフロッグ。黄金虫のちゃんと宝が出てくるかっていうドキドキ感がよかった。ホップフロッグは馬鹿な大臣たちに気持ちよく復讐しててよかった。デュパンはシャーロックに似てたからコナンドイルはだいぶ影響受けてたのかな。

    0
    投稿日: 2022.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    世界初の推理小説とも言われている『モルグ街の殺人』をはじめとした全六編を収録。初見でオチを当てる事は不可能だと思われますが、探偵小説の形式を作り上げたという意味で偉大な作家だと思います。

    0
    投稿日: 2022.04.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    硝子の塔の殺人を読み終わった時に、元々ホームズやポアロといった古典海外ミステリ好きを自負しているが、最古のミステリは読んでいないことに気づき本作を読み始めた。 ネタバレはミステリにおいて禁忌であるので、最古といえどそこは守らせていただく。 短編集なので、一つ一つはすぐに読めてしまう。 この本の顔である、モルグ街の殺人について触れるとすると、残虐な殺人の犯人が余りに意外過ぎて「嘘やろ??」と声が出てしまった。 また、黄金虫についてはホームズシリーズの踊る人形を先に読んでいたので、黄金虫が起源になっていたのか!と驚かされた。 今日に至るまで、後世に多大な影響を与え、推理小説を確立したポーに最大の敬意を込めて当評価をつけさせて頂きたい。

    3
    投稿日: 2022.04.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    史上初の推理小説。推理小説の父でもあるポーのモルグ街の殺人は、密室殺人、名探偵の登場、意外な犯人と現在受け継がれている推理小説の枠組みを確立したすばらしい作品であった。

    0
    投稿日: 2022.03.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    モルグ街は100分テキストで、盗まれた手紙はアンソロで既読。印象的だったのは「おまえが犯人だ」かな。ポーらしい不気味さありつつコミカルで吉。ホップフロッグはなんとも言えん気持ちになる。黄金虫は英語が母語ならさらに楽しそう (黄金虫が暗号解読の話だと知らず、「いつ、誰が死ぬの?」とハラハラ読んでいたのはここだけの話。暗号文出てきた時、キョトンとした笑) ポーはまさに「マガジニスト」なんだなーとしみじみと思う。この人ほんまになんでも書けるんだな(全部読んでないから知らんが)ミステリに関しては、今出ている基礎は全部ポーが作ったんじゃね?と乱暴なことも考える。私の大好きなクリスティーのアレ、たぶんポーのコレに影響受けてると思われ。

    1
    投稿日: 2022.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    有名どころだが、しっかり読んだことがなかった。 推理小説の古典にして金字塔。 真髄に触れたような気がした。

    1
    投稿日: 2021.10.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ミステリー物六篇。著名な「モルグ街の殺人」「黄金虫」が良かった。19世紀前半の作品であり、元奴隷の黒人従僕が登場したり当時の時代背景を窺える。今日ではさらに複雑な事件解決を図るものが出ているが、推理小説の端緒とみれば興味深い。2020.9.30

    0
    投稿日: 2020.09.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    世界初の推理小説&探偵小説 犯人が予想外すぎてビックリでしたー やっぱり推理小説の醍醐味は 昔も今も変わらない 予想外の結末です これを最初に考え付いたのがポーだった! そういう意味でも価値の高い作品です

    0
    投稿日: 2020.08.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     ポーの作品は、言わずと知れた推理小説の嚆矢。アッシャー家の崩壊や黒猫など恐怖小説の著作でも有名だが、本短編集は推理小説6作から成る。  「モルグ街の殺人」は史上初の推理小説だとされているが、本文中に“わたしがひとつの超自然現象について詳述しているだとか、伝奇小説を執筆しているのだとか思ってもらっては困る(p18)”と断ってあるのが、当時はミステリーがどういうものか分からず誤解する人も恐らくいたのだろうなと想像すると面白い。真犯人は今や有名になってしまっているけれど、意外な謎解きで、いま読んでも十分楽しめる。  「群衆の人」は不条理な雰囲気の作品で、今回が初読。解説に曰く「アンチミステリ」だそうだが、結局どういう意味かよく分からず。言葉から推すに、いかにも怪しそうに見える人であっても、現実にはその行動に特に理由は無い、ということなのかな。大都市で、道ゆく人が互いのことを知らず、たとえ気になっても立ち入った事情を聞くことは憚られるという距離感や匿名性が、ミステリーが生まれた原点だろうかというのは、僕の妄想だが。

    7
    投稿日: 2020.04.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ◆◆ ベッドでミステリー ◆◆ 第六十回 今年は小一も中1もなんか古典に回帰しそう……。 なので、しばらくここら辺がミステリーの古典、というのを紹介していきたいと思います。 もちろん司書は読んでおかなきゃならない必読本。知らなきゃ紹介もできないからね。 だから今風の読める本があれば、ここらへんは出そうなんだけどなぁ……。 まずは、エドガー・アラン・ポーの「盗まれた手紙」「モルグ街の殺人」「黄金虫」を……。 みんな短編で、ぎゅっ、と締まってるのでいまでも読めます。 それぞれが、思いがけない隠し場所、密室殺人、暗号解読、のジャンルの史祖といっていいでしょう。 司書は一度は読んでおいてください。  2019年05月14日

    0
    投稿日: 2019.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    世界初の探偵小説は楽しかった。江戸川乱歩ばかりでポーの存在すら知らなかった私だが、真犯人の以外さが何年たってもなお新鮮で胸が踊ったのは作者のチカラそのもので驚嘆。色せずびっくり。黄金虫も暗号ということでかなり頭を使ったが良い作品でした

    2
    投稿日: 2018.08.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ミステリ かかった時間150分くらい? 「モルグ街の殺人」をはじめとした、ポーのミステリ短編集。「盗まれた手紙」は知っていたが、未読の短編がかなり魅力的でよかった。 ミステリではあるが思索的で詩的で、そりゃ江戸川乱歩も憧れるわな、という感じである。なぜか「短編集II」から読んでしまったが、「I」も読んでみたい。

    0
    投稿日: 2018.07.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    モルグ街の殺人と黄金虫について記す。 パリのモルグ街でレスパネー母娘が殺害された。現場の部屋では、家具は壊され、タンスや金庫は開け放たれ、そこら中に金貨が散乱している状態であった。数人の証言者からは、フランス人男性の叫び声ともう一人の声が聞こえたということのみしか判明しなかった。しかし、比類なき分析力を有するデュパンは、殺害方法、現場の様子、証言者の内容の食い違いなどから、フランス人男性から脱走したオランウータンがレスパネー夫人宅に入り、母娘を殺害したと導くのであった。 サリバン島に住むルグランは、新種らしき黄金虫を捕獲する。羊皮紙に包んで持ち帰ったルグランは、その羊皮紙には熱すると文字が浮かび上がるという化学的仕掛けがあると知る。彼は浮かび上がった髑髏と山羊のマークから、キャプテン・キッドが残した暗号であると推察し、何日間も解読に没頭した。登場回数から「8」が「e」であると突き止めたことを皮切りに解読に成功し、財宝を手にするのであった。 モルグ街の殺人では、数人の証言がまとめられており、読者にとって配慮のある書き方になっている。現代の科学技術を用いれば、動物が犯行を行ったことを導くことは困難ではないと思われるが、あまりにも斬新な結末で驚かさせた。文章の中に登場していない者が犯人であり、トリックも存在していないことから、本格ミステリーではないが、デュパンという端倪すべからざる分析力と論理的思考力を持ち合わせた名探偵がものの見事に事件を解決するさまは誰もが魅了されるであろう。 黄金虫は、初の暗号解読小説と言われている。英文書で「e」が最頻出であること、そこから「the」を特定し、暗号解読に繋げていくことなど、初心者にも丁寧に暗号解読の基礎を記しており、現在でも読み継がれるベストセラーである理由に納得のできる書である。 その他、警視総監を小馬鹿にし、デュパンが手紙の在り方を突き止める『盗まれた手紙』、浮浪人の老人の追跡を描いた『群衆の人』、勧善懲悪を描いた『お前が犯人だ』、道化師が暴君を懲らしめる『ホップフロッグ』が収録されている。『群衆の人』は老人を追跡しても無駄であるという結論に、だから何?というような釈然としない気分になるため、理解の難しい作品なのかもしれない。

    0
    投稿日: 2018.04.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「盗まれた手紙」はラカンをやるのにあらすじを知ってしまっていたが、それでも面白く読めた。 「モルグ街の殺人」もいろんな前知識があるとさすがに犯人がわかってしまうが、それでも死体がなかなか陰惨な状況であるのに驚いたり、これが探偵小説のはじまりかぁという感慨があったりで、たのしめた。

    2
    投稿日: 2017.12.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    西澤くんに貸してもらった本☺︎ 最初むずかしすぎたけど、おもしろかった は?って思っても解説をきいていたら納得できることばかりだった 一番の驚きは、これが1800年代に書かれた最初のミステリー小説だってこと…クオリティ。

    1
    投稿日: 2017.07.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    「モルグ街の殺人」 小中学生だった私の脳裏に犯人は@@@@@@@という強烈な印象を叩き込んだ。 いま読み返してみて、死体の陰惨な状況に驚く。好み。  *「マリー・ロジェの謎」を敢えて省略する編集にはがっかり。 「盗まれた手紙」 真相は本当にしょうもない。 が、そこに至るまでの迂遠や衒学や雰囲気づくりが小説を成り立たせている。 その点が見本のような作品。 ラカンが着目するのも頷ける。 「群衆の人」 異様な雰囲気だけで突っ走るような作品。 解説では安部公房が例示されているが、現代文学としても、精神分析の対象としても、好例。(ヴァルター・ベンヤミン、流石) 「おまえが犯人だ」 真犯人を名指しする語り手の執念こそが怖ろしく思えてくる、これも現代文学に通用する。 「ホップフロッグ」 寓話。畸形趣味。 この作品集で初めて出会った前作、今作は、どちらも素敵だ。 「黄金虫」 換字式の暗号。小学生には難しいよね。

    0
    投稿日: 2017.03.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    エドガー・アラン・ポー 巽孝之訳 ポー短編集Ⅱミステリー編 モルグ街の殺人 盗まれた手紙 群衆の人 おまえが犯人だ ホップフロッグ 黄金虫 古臭さを覚悟して読み始めたが、読みやすい本になっているが、光文社新訳文庫も読んで見たくなりました。

    0
    投稿日: 2016.06.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最古の探偵小説であるモルグ街の殺人。最古の暗号小説である?黄金虫が載っているということで、エドガー・アランポー初読みしました。こういった小説の草分け者になったということで素晴らしいの一言。でも、ミステリ小説が溢れかえっている今となっては、物足りないという他ない。上からのような物言いになってしまうけど、まだまだ粗が目立つような作品。暗号小説も面白いけど、サイモン・シンの暗号解読の方が面白いかも。途中までしか読んでないけど(笑)。私は購入して読んだけど、青空文庫にもあるみたいなので、気になる人はこっちでも良いかも。ミステリ好きは必読の風潮はあるけど、まぁ、無理に読まなくてもなあ。でも、ほんと最初にコレを書いたっていうところは発想が秀でていたことを感じる作品だった。凄い。あと、ありがとう。

    0
    投稿日: 2016.01.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    Edgar Allan Poeの作品から、モルグ街の殺人(1841)、盗まれた手紙(1845)、群集の人(1840)、お前が犯人だ(1844)、ホップフロッグ(1849)、黄金虫(1843)のミステリー6編を収録した短編集。世界初の名探偵、オーギュスト・デュパンの3作品のうち2編を収録("マリー・ロジェの謎"未収録)。彼がいなければシャーロック・ホームズなどの探偵は生まれなかったかもしれません。忘れてはならない"黄金虫"。暗号を用いた推理小説として有名ですが、海賊の宝を探す冒険小説的な内容で面白いです。

    0
    投稿日: 2015.11.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    もっと堅い話かと思っていたけどそんなことはなかった。おもしろかった! 某作品のtwentyは誤植…? やってみたらfortyだったのだけれど……

    0
    投稿日: 2015.08.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    推理小説の元祖が読みたくて読破。 推理小説という枠に収めるには惜しい小説だった。 トリック自体はおそらく現代のほうが優れてるであろうが、小説としては傑作であると思う。

    1
    投稿日: 2015.05.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    名探偵と助手のスタイルのさきがけ「モルグ街の殺人」トリックどうこうでなく、古典文学として素晴らしいかな?犯人が意外すぎて「うそー」って感じです。 「黄金虫」は本当に宝探しものだったことに驚いてしまいました。てっきり友人は幻覚でも見ているのか??と思っていたので、私のなかでそこがどんでん返しでした。そして暗号がとても難しい…

    0
    投稿日: 2015.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても有名ではあるが、推理小説の元祖でこんな犯人⁉︎をもってくるなんて後の世作家の選択肢をいきなり狭めているんじゃないw でも、やはり始祖だけにあまり複雑なヒネリなく素直に読めました。

    0
    投稿日: 2015.02.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    「モルグ街の殺人」★★★ 「盗まれた手紙」★★★ 「群衆の人」★★★ 「お前が犯人だ」★★★ 「ホップフロッグ」★★★ 「黄金虫」★★★

    0
    投稿日: 2015.01.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    史上初の推理小説。 犯人が猩々とはまさかという感じ。 天才探偵と平凡な助手という今では定番のスタイル

    0
    投稿日: 2015.01.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    コナン君のトリックですらさっぱりなため、なるほどーー!と何度もうなる。黄金虫は、早くお家に連れて帰ってあげ…待って…本気?本気だったの?、とまさしく同行者の気分で読みこんだ。

    0
    投稿日: 2014.12.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    近代推理小説の始まりにして、かなりの完成度。往々にして、新しいジャンルの開拓者は、開拓時点でかなりの傑作を残すものですが、今作はその通り。 その記念碑的な、モルグ街の殺人事件。推理小説の始まりがまさかのオチで驚く。いきなり禁じ手に近いようなところ。そう考えると、推理小説とは、いかに読者を騙すか、というよりもいかに読者の想像の斜め上をいくか、というエンターテイメント性に本質があるのかもしれない。 推理を行うデュパンさんの言うことは難解。数理的な思考を超絶的な語彙力で、説明が説明になっていない。本質から入り、細部に入りこみ、説教に移り、やっと謎解きに進むあたり、文学寄りなんでしょうね。

    0
    投稿日: 2014.09.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    個人的に荒削りに感じたけれど一つ目の話から笑いました(笑)もうちょっと期待していたけれど楽しめました。

    0
    投稿日: 2014.08.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    エドガー・アラン・ポー(以下ポー)の短編集、『モルグ街の殺人・黄金虫』を読了。 史上初の推理小説『モルグ街の殺人』は密室をテーマにしており、さらに犯人も意外。 他に、盲点を付いた「盗まれた手紙」、アンチ・ミステリ『おまえが犯人だ』、復讐小説『ホップフロッグ』、初の暗号小説『黄金虫』が収録されている。 中でも「黄金虫」は注目すべき作品。こういう暗号小説は始めて読んだが、当時でこれだけ書けるというのは素晴らしいのではないかと思う。 ポーはミステリ専門の作家ではなかったというが、世界初の推理小説を書いたとして、今でも広く知られている存在である。

    0
    投稿日: 2014.07.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「モルグ街の殺人」はエドガーアランポーによる世界初のミステリである。ポー自身は詩や文学批評そして小説家として幅広い活動を行っており本作品に含まれる6つの短編どれを読んでも異なる味わいに満ちている。以下に詳しい感想があります。http://takeshi3017.chu.jp/file5/naiyou20801.html

    0
    投稿日: 2014.03.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    表題作ほか4編収録。子どもの頃に読んだはず(?)の一冊。確か小学校の図書館で借りたんだっけか。 大人になってから読んでみると当時は読み取れなかったことが沢山あるのに気づく。だいぶ印象が違った。そして面白い。 「黄金虫」がオススメ。これぞ元祖謎解き!そしてサスペンスフルな暗号小説。 53‡‡†305))6*;4826)4‡.)4‡);806*;48†8 ¶60))85;1‡(;:‡*8†83(88)5*†;46(;88*96 *?;8)*‡(;485);5*†2:*‡(;4956*2(5*—4)8 ¶8*;4069285);)6†8)4‡‡;1(‡9;48081;8:8‡ 1;48†85;4)485†528806*81(‡9;48;(88;4 (‡?34;48)4‡;161;:188;‡?; の示すモノとは??

    0
    投稿日: 2014.02.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

     ミステリが好きなので、その原点と呼ばれているポーの作品を読んでみたいと思い、この本を買ってみた。初めて書かれた推理小説なのだから荒削りで、論理に穴の多いものだと思っていた。しかし読んでみると話の結末は意外でありながら、そこにたどり着くまでの道筋は破綻がなく緻密であった。様々なミステリがある今でも、この本をミステリとして楽しめるのだから、素晴らしい本であり、素晴らしい作家だったのだろうと思う。

    0
    投稿日: 2014.01.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    20131130読了。 初めてのエドガー・アラン・ポーの作品。 訳が読みづらいというのはあったけれど、その辺りを差っ引いて考えれば作品としてはどれも大変面白く、才能ある作者なんだということを感じた。 最初の推理小説と言われる『モルグ街の殺人』、発表当時はかなり衝撃だっただろう。1回読むだけでは、面白さはわかりにくいので、時間を置いて再読したい。

    0
    投稿日: 2013.12.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    うーん、やっぱり読みにくいなぁ。 「モルグ街の殺人」は史上初の推理小説ということもあり、驚きの犯人は知っていたけど、名探偵オーギュスト・デュパンにはちょっとテンションあがる。 「盗まれた手紙」も、今でこそ使い古された単純で平凡なトリックだけど、デュパンの嫌味な会話がけっこうおもしろかった。 こちらも初の暗号解読小説である「黄金虫」は文句なしにおもしろい話だと思う。 だけどね、ほんと読みにくいんだよね… 個人的にはゴシック編のほうが好きかな

    3
    投稿日: 2013.10.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    有名な作家エドガー・アラン・ポーの短編推理小説 いろいろな推理小説の原型となっているとされている 読んだ感想としては、なんだこりゃという感じ。 個人的にはモルグ街の殺人よりは、黄金虫の方が面白かったなぁという感じです。

    0
    投稿日: 2013.03.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    きちんと読んだことが無かったので、手を出した一冊。なかなか読みごたえがあった。やはり「モルグ街の殺人」が秀逸だが、ほかのどの作品も今読んでも面白い。個人的に「おまえが犯人だ」「黄金虫」が面白かった。ミステリーの元祖と言われる作品たち。素晴らしいです。

    0
    投稿日: 2013.03.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    オーギュスト デュパン好きです! 探偵小説の一番最初らしいですが、すごいですよね。 魅力あふれる人です。 ある意味ホラー小説でも今なら通じるかもしれませんね。

    0
    投稿日: 2012.11.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    モルグ街の殺人・黄金虫読了。ふあー!こんなにおもしろいとは想定外!ミステリは昔になるほどトリックがネタバレしてるようなもんですが、ポーの場面描写には不滅の味わいがありますね。ホップフロッグなんかは味付けだけでぐっときた。

    0
    投稿日: 2012.06.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    <ネタバレします> 「モルグ街の殺人」 世界最初のミステリーとして有名な本作。 密室殺人、探偵の名推理、意外な犯人像という、 お約束をもたらしたのもこの作品です(解説より)。 「分析家」という言葉で表される探偵の推理力は、 おそらく人間の知性の最高度のものなのでしょうね。 点と点を線で結ぶ想像力は、 数学者や物語の作者にも共通していて面白いです。 この事件の犯人から、 ジョジョの三部に出てきた「力(ストレングス)」を思い出しました。 「盗まれた手紙」 実はこれを読むために買ったのです。 ラカンやらデリダやらジジェクやら、 様々なアカデミーの人達に取り上げられているので、 気になっておりました。 秀逸なのはやはり、 この話の「手紙」の機能的な部分でしょう。 それを秘匿する限りにおいて権力が発生する、 というなんとも奇妙な存在である「手紙」。 「公開されない」という事実が、 その権威を高める原因になっているというのは、 お寺の秘仏に近いかもわかりません。 これぞ、 ヒッチコックの言う「マクガフィン」の代表例ですね。 そういうふうに考えると、 権力・権威の構造というのは、 どれだけ多くの人が「権力(権威)がある」と思っているのか、 その思いの総量にかかっているのですね。 このあたりは最近読んだ、 吉本隆明の「共同幻想論」しかり、 カミュの「シーシュポスの神話」しかり、 社会というのは幻想の賜物である、 といった考え方によるのだと思います。 「群衆の人」 軽佻浮薄なる人の伽藍に、 没個性的な「群れ」となることへの抵抗というか、 近代化し都市化する人のアイロニーというか、 ポピュリズム批判的なニュアンスを感じました。 なんだか、 オルテガの「大衆の反逆」を彷彿とさせます(読んでないけれど)。 「おまえが犯人だ」 オチはわかりやすい。 まぁ「今となっては」でしょうけれど。 「ホップフロッグ」 寓話的な色合いが強くて好きです。 これもオチはわかりやすいですが、 外連味たっぷりで芝居がかった物語が、 「道化」というキャラクターにぴったり合っていますね。 「黄金虫」 暗号っていいですね。 こういうのこそ数学的思考というのかしら。 情緒を論理で橋渡しする様はゾクゾクします。 「髑髏の左目に~」という件は、 ワンピースの空編の「髑髏の~」の元ネタなのかな。 あと、 「無限の住人」で「黄金虫」って技があるけれど、 それもこれかしらん。

    1
    投稿日: 2012.05.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「モルグ街の殺人・黄金虫」 母国アメリカよりもフランスで高く評価されたエドガー・アラン・ポーは酒と麻薬に溺れ、最愛の妻をなくし、貧困にも苦しんだ推理小説&ゴシック小説の先駆者である。本書では6つの短編を収録。 モルグ街の殺人 盗まれた手紙 群衆の人 おまえが犯人だ ホップフロッグ 黄金虫 一番はやっぱり「モルグ街の殺人」です。史上初の推理小説として評価され、史上初の探偵・デュパン(名探偵の祖)が登場します。読んでみると今の推理小説となんら遜色無い型が出来上がっている気がします。とにかく変な違和感が無い。デュパンが推理して私が傍にいるという構図はシャーロックホームズの原型のようです。やはりここから推理小説が始まったということを感じます。そして推理の内容や進み方も論理性を感じさせる王道の推理。 「おまえが犯人だ」「ホップフロッグ」はゴシック小説と思います。ホラー要素満載の作品。特に「おまえが犯人だ」の演出の仕方は今の小説にも確実に見られると思います。凄い凄いと思いながら読みました。 「群衆の人」は人ごみを求めてさまよう老人が主人公のアンチ・ミステリ。この作品は非常に惹かれます。なんというんだろうかこの感覚。また史上初の暗号解読小説「黄金虫」も必読です。 ということでお勧め順に言うと「モルグ街の殺人」「おまえが犯人だ」「黄金虫」

    0
    投稿日: 2011.12.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    新訳だというけど、ちょっと読みづらい部分が散見された。 ミステリーの原点を今までちゃんと読んでなかったのが恥ずかしいと思って読みました。 たしかに、この構成を”作り出した”と考えると、すごいと思う。 が、今エンターテインメントとして楽しもうと思って手に取るとちょっととっつきにくいかも。 どちらかと言えば、第1集の方が、”読む価値”という点ではあるのではないかと。 それでも、下手な現代推理小説よりミステリーの魅力を十分に楽しめる作品だと思う。

    0
    投稿日: 2011.08.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「モルグ街の殺人」 史上初の推理小説ということなので 読んでおかねばということで。 トリック的にはそんな驚きはなかったが。 密室殺人や探偵の登場、今の推理小説の 形というべきスタイルがすでに確立されていたのが 非常に印象的。

    0
    投稿日: 2011.02.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「モルグ街の殺人」…約160年前に書かれた、史上初といわれる推理小説。トリックは古いが、そんなこと問題にならないくらい面白かった。あの犯人を当てるのは無理! 最初の50ページくらいはデュパンがいかに頭脳明晰か、どんな人物かといった説明が続き退屈だけど、そこで投げずに最後まで読んで欲しい! 「盗まれた手紙」はモルグ街より読みやすくオススメ。 「黄金虫」は、なにより最後の部分にポーらしさを感じる。

    0
    投稿日: 2011.01.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    どの話も面白かったですが、やはり『モルグ街の殺人』が最も印象深かったです。この話の「犯人」は有名だといいますが、私はそれを知らなかったのでよけいに驚きました。真相はまさかそのようなことだったとは……。 何か別の本の解説で「名探偵は独身者ばかり」と述べている方がいらっしゃったことを思い出しました。デュパンの推理、というか論理的思考とその観察力は、結婚生活には向かないでしょうね。

    0
    投稿日: 2010.12.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いかにして推理しているのかを説明した小説なので推理小説なんですね。そう考えると余計な肉がない体脂肪率一桁の推理小説ですね。

    0
    投稿日: 2010.06.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    推理小説の元祖といわれる表題作のほか、「盗まれた手紙」など6編。 抽象的で難解な表現が多く、作者の意図するところが少しつかみにくいように思う。詩人だから? 個人的には「群衆の人」が好き。ロンドンのゴシックなイメージと相まって、幻想的で面白い。

    0
    投稿日: 2010.05.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ミステリの元祖、と言われる本作ですが、中身のネタバラシを聞いた事がありませんでした。 読んでみて、その理由が分かった気がします。 少しでも謎解きを話すと、それだけで結末の意外性が薄れてしまうからなんですね。 元祖にして亜型、というなかなかにアクロバティックな作品です。 ただ、気になった点が二つ。 原書を読んだ事がないのですが、わざわざ証言者の名前を字体を変更して強調する、という書き方を原書でもしているのでしょうか? もし、読みやすくするために勝手にやっているとしたら、いらぬ配慮だと思います。字体が違う部分が、無駄に目に付いてしまう。 あと、言葉遣いがラフ過ぎる箇所が数箇所あります。 古典的な作品である事を知っていて読む人がほとんどだと思うので、もう少し重い感じで和訳しても良いのでは?と感じました。 小説の舞台となる時代も古いのですから、あまり現代的な言葉を使うと、言葉が浮く気がしました。

    0
    投稿日: 2010.04.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ある本に真相に触れている箇所があるとあり、慌てて読み出したこの小説。江戸川乱歩を思い起こすなあ。(江戸川乱歩が著者の名前をもじったペンネームだというのはあまりにも有名)。史上初の推理小説ということで買ったんだけど、読む度に吃驚させられたよ。何、古典小説も面白いじゃんか!という状態。去年に出た本だから、訳も読む易かったし(一部、漢字ではなく平仮名で苦労もしたが)、楽しんで読めた。……デュパンがどうも御手洗さんと重なってしまった私だったのはまあどうでもいい話だろう。

    0
    投稿日: 2010.02.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ゴシック編よりこっちの方が読みやすいと思います。 モルグ街の殺人は世界初の推理小説と言われている作品だけに陳腐なんだろうなあと思いながら読んだんですが(実際トリックやらなんやらは陳腐ですが)、かなり楽しく読めました。 やはり全体に漂うダークな雰囲気もいいです。

    0
    投稿日: 2009.11.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    授業前に読んでたら先生が来たことに気付かなくてびっくりしたけど、ちょうど読了!やっぱりゴシック編より楽しかったし、やっぱりゴシック編みたいに「かてて加えて」が頻出。久々にミステリーが面白くてたまらない数日間だった。こういう躍動的な話の後に読むものって何か物足りなく感じる。

    0
    投稿日: 2009.10.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    The Murders in the Rue Morgue(1841年、米)、 The Gold-Bug(1843年、米)。 ミステリの開祖エドガー・アラン・ポーの短編集。 ポーといえば『黒猫』『アッシャー家の崩壊』などの不条理で不気味な怪奇小説も有名だが、『モルグ街の殺人』『黄金虫』などの推理小説では、別人のようにロジカルで理知的な側面をみせてくれる。なかでも『モルグ街の殺人』は史上初の推理小説として有名である。あまりに頭が良すぎて変人の域に達している名探偵、語り手となる探偵の友人、ペダンティックな世界観など、ミステリのお約束である「型」の殆どが、この時点で既に完成しているのが興味深い。 これらの作品の発表から約半世紀後、コナン・ドイルによる「シャーロック・ホームズ」シリーズがブレイクし、推理小説というジャンルが確立される。しかし、ホームズシリーズの第1作『緋色の研究』と比較しても、『モルグ街の殺人』の構成力や切れ味の良さは際立って高い。また、『黄金虫』に出てくる暗号解読法は、ドイルの『踊る人形』などに継承されて有名になり、いまやミステリの世界では初歩的な手法となっている。ひとつひとつは小品ながら、後世への影響力が大きい作品群であり、ミステリマニアを自認する人には必読の古典といえる。

    4
    投稿日: 2009.05.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編集(1)ゴシック編に引きつづき読みました。 どちらかというとこちらのほうが読みやすかったです。

    0
    投稿日: 2009.05.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『モルグ街の殺人』 『盗まれた手紙』 『群衆の人』 『おまえが犯人だ』 『ホップフロック』 『黄金虫』  2009年4月25日購入  2009年4月29日初読

    0
    投稿日: 2009.04.29