評者の実名の座談会が面白い。近年の傾向や他店との比較などで参考になる。 店のリストも多過ぎず、コメントも長短ありフェアに感じられる。

本書の存在価値はレビュワーが実名で書いていること。これに尽きます。 そのため、本書を読み込むと、レビュワーごとの好き嫌いや贔屓にしているエリアが透けて来るので傾向がわかります。 しかし星が多い店や銀座の店なら理解できますが、レビュワー1人しか行っていない住宅地に近い、それほど評価の高くない店なんて参考になるのでしょうか。そんなものなら、ウチの近所にもありますよ。 本書は匿名ではない代わりに、顔の知られた実名の料理評論家が個人的感想で評価しています。 これが、顔バレしないよう同じ調査員が3年以上再訪せず、複数人が複数回訪問し、世界各国で同じ基準で評価するミシュランとの違いです。 まさしく最高といえるお店は、私も行ったことあるうちでは、どれも素晴らしいです。しかし複数人が訪れていない最高ではないお店はどうなのか。 ミシュランのビブグルマンの方が公平でよいであろうことは明白。 食べログやザガットよりはいいけど、テリヤキやRettyより信頼できるとは思えない。 以上から書名のように、最高のレストラン探しには向いている本と思います。