
安倍晴明伝説
諏訪春雄/筑摩書房
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総合評価
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powered by ブクログ著者は「あとがき」で、本書のめざすところを次のように述べています。「本書は、オカルト志向、超人待望のいずれとも無縁である。安倍晴明の真実の姿をあきらかにすることによって、その虚像性をはぎとることに精力がそそがれている。しかし、本書はたんなる破壊の書ではない。虚像として結晶した安倍晴明伝説の形成過程を丹念に糾明することによって、伝説に託された多くの人々の願望と悲しみに陽の光をあてている。それは、もう一つのあたらしい清明像の創出である。」 まずは、陰陽道や式神についての研究を通して、当時の政治的現実の中を生きた安倍晴明の姿を明らかにしています。その上で著者は、中世以降の民間陰陽師たちによるさまざまな「安倍晴明伝説」を追いかけ、それらの伝説に込められた被差別民の精神史を描き出しています。 安倍晴明や陰陽師の実像に迫ることよりも、著者自身の歴史学的な問題意識に沿って安倍晴明を取り上げた本という印象です。
0投稿日: 2015.12.02
