
虹は七色か六色か 真理と教育の問題を考える
板倉聖宣/仮説社
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総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトルに「ミニ授業書」とあるとおり,できれば,数人で,ここに書かれている問題に答えながら読み進めるといいと思います。 でも,一人でも読めます。そのときにも,「問題」では立ち止まり,自分で予想を立てながら読み進めてください。 虹の色が何色でもいいようですが,この著者が取り上げるからには,そこに科学論や認識論にとって,のっぴきならない理由があるからです。 司馬江漢や西川如見の貴重な虹の画像も紹介されています。 以後,このレビューはネタバレとなるので,本書を読もうと思う人は,以下を読まないようにしてください。 著者板倉氏の言葉を引用します。 ○人びとによる科学上の意見の対立があることを知ったとき,〈どちらが正しいか〉と考えても見ずに,その対立をすぐさま〈その国の文化の伝統や言葉の違い〉のせいにすることは,とんでもない間違いです。(本書,46ぺ) ○日本の指導的な科学者4人は,自分の目よりも教科書に書いてあることを信じて暗記して間違えたというよりほかありません。…中略…このことは日本の科学と教育の深刻な欠陥をしめしています。(本書,47ぺ) ○〈虹は七色か六色か〉などという話題は,それだけを取り出せば,どうでもいいことです。しかし,これが科学論,認識論の間違いに由来するとすれば,無視できません。そこで,これまでの研究成果をこのような冊子にまとめなおすことにした次第です。(本書「あとがき」54ぺ)
1投稿日: 2024.07.18
