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坊っちゃん
坊っちゃん
夏目漱石/新潮社
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総合評価

619件)
3.9
154
219
160
14
6
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    中2で初めて読んだときは、反発心しか生まれなかった。たしか課題図書かなにかで、無理矢理書かされた感想文にもひたすら悪口を書いた記憶がある。 しかし大人になって改めて読んでみると、見える景色は驚くほどに変わっていた。軽く明るく簡潔で潔い一文が心地よい。 やっぱり文豪は文豪で、長く愛されてきたことには意味があって、中2の私を恥じたりする。だから読書はおもしろい。

    1
    投稿日: 2018.09.29
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    マンガのように、気持ちがいいくらい典型的なキャラクター達が鮮やかに描かれている。人間模様はシンプルで、悪いやつは悪い。良いやつは良い。ある意味、想像通りに物語は進む。しかし決して退屈ではなく、読んでいて気持ちが良い。変に読者を裏切らない。 日和見主義のたぬき、食えない悪者の赤シャツ、長いものに巻かれるのだ、人がよく不幸なうらなり、誠実で頼りになる山嵐、本作には欠かせない清。マドンナは名前だけしか登場しない。 坊ちゃんはとても魅力的だ。利口ではないが、正義を好む。典型的な江戸っ子である。日本人ならば誰しもがスカッと読める文学だと思う。

    1
    投稿日: 2018.07.28
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    「親譲りの無鉄砲で小供の頃から損ばかりしている」この書き出しの求心力。文章の軽やかさに終始圧倒される。これほどリズミカルな小説が明治時代に既に存在していたなんて。岡本太郎の絵を見た時と同じような驚きがあった。作品そのものというより、その作品がその時代に作られたことに意味がある。

    2
    投稿日: 2018.07.08
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    学校で習った時は、難しいという印象だったが大人になって読み返してみると意外にスラスラ読める! もう一度授業で習いたい。

    1
    投稿日: 2018.06.05
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    何に対しても文句ばっか言ってるくせに、こと清さんに関しては大好きなのが伝わるでれでれっぷり、かわいい。山嵐、赤シャツ、狸、うらなり君、出会ってすぐの相手にあだ名をつけるなんて子供っぽい〜!かと思えば生徒に天麩羅先生だの団子だの赤手拭だの、好き放題呼ばれていて、これもかわいい(バッタを何十匹も布団に入れられるなんてのにはぞっとしたけど)。愛媛で職についてわずか1ヶ月で東京に戻ることになるとは。でも清々しい気持ち。彼の愚直さは気持ちがよい。清さんの「そりゃあなた、大違いの勘五郎ぞなもし」を真似したい。

    1
    投稿日: 2018.05.24
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    愛媛旅行中に読書。主人公のまっすぐな性格と、明治時代の人らしい楽天的な特徴がよく表れている。この時代にはもうこんな人は数えるほどしかいないなぁとも。坊ちゃんのなんとも言えない無邪気さにくすくすと笑える場面も多々あり、とても楽しく読めた。

    1
    投稿日: 2018.04.17
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    読みやすくてコミカル。 愉快な登場人物と主人公のやりとりが面白く、主人公の「無鉄砲」な性格が読んでいて清々しい。

    1
    投稿日: 2018.03.04
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     清のことめっちゃ気にかけてる様子が尊すぎる!坊っちゃんのような人間に憧れる。他人に迎合して、ヘラヘラ笑ってしまう自分が厭になる。  漱石の小説の中でもユーモラスで、登場人物が今にも動き出しそうなお話。文章のリズムの良さも素晴らしい。

    1
    投稿日: 2018.03.03
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    『おれが何か云いさえすれば笑う。つまらん奴等だ。  貴様ら、これ程自分のわるい事を公にわるかったと断言できるか。  できないから笑うんだろう。』 この台詞は何度読んでもしびれる。

    1
    投稿日: 2018.02.07
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    20代だからこそ読んだ方が良い文学。社会人こそもっと読んでほしい。 中学の時に読んだ人も多いと思うが、そのときとは感じ方が絶対に違う。 主人公の坊ちゃんの若さゆえの向こう見ずな態度に共感を覚え、権力を笠に学校を牛耳る赤シャツに反発する気持ちを抱く。しかしきっと、社会は今もこんなものなのだろう。弁が立つ権力者が一般的には勝ち組と言うのだろう。 しかし坊ちゃんも、同輩の堀田も、学校を負われたにもかかわらず、清々しい。 社会でうまく立ち回るヒントが掴める気がする。

    2
    投稿日: 2018.01.27
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    文章は明瞭簡潔で飽きない。主人公の性格にあらわされた江戸っ子気質の粋が見事に表現されている。江戸っ子からみた四国や九州に対する感情もあけすけだが、嫌味がない。 昔読んだ本を改めて読むと、以前と異なる発見がある、そのことを感じることができ非常に良かった。

    1
    投稿日: 2018.01.12
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    今さら~の文学小説。 小学校のころ読んだよね。 読まされた感が強かったし、何一つ覚えてなかった。 「吾輩は~」も読まなくちゃ。 松山の田舎者をこき下ろす江戸っ子弁が小気味いい。 それ以外の感想は特になし。

    1
    投稿日: 2017.12.18
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    漱石の作品はかなり読んでる方だが、これははじめて読んだ。おもしろかった。『吾輩は猫である』の落語的なノリをそのままに、よりコンパクトでよりエンタテイメントなドラマに仕上げた感じである。この頃の漱石は書いてるのが楽しそうでいい。

    1
    投稿日: 2017.11.29
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    クックッと笑いをこらえきれず、丸めた背中を揺らしながら書いている漱石が目に浮かびます。 書いていて楽しくて仕方なかっただろうなあ。 大勢の前では弁が立たず、でも正義感だけは人一倍強い、本人は無鉄砲と称しているものの坊ちゃんと呼ばれるのはやっぱり育ちの良さが透けて見えるから。 日本人にずっと愛されてきた、人間像。

    1
    投稿日: 2017.11.25
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    漱石になんとなく苦手意識があって二宮のドラマ見てから読んだんだけど、すごく……良かった……。坊っちゃんのどうしようもない若くてまっすぐな感じだけ読めば、青春小説って感じなんだけど、その題名が「坊っちゃん」っていうのがさあ……全編通して、(坊っちゃんの実家の下女である)清さんの暖かくて柔らかな坊っちゃんへの情が感じられて、とてもいい題名だし、すごくきれいな話だな!と思いました。読み終わったあとは題名で泣けた。どんなに自分の義が通らなくても、清さんみたいに無条件で信頼してくれる人がいるのであればそれは社会的な意味での挫折ではないのかもしれないし、そう思うと父が不憫でならないなとも思う。

    1
    投稿日: 2017.11.11
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    『こころ』のしっとりした文章と比べて『坊っちゃん』は小気味良い快活なテンポが印象的だ。本作はこれまで未読で「坊っちゃん」が活躍する痛快活劇と勝手に思っていた。実際は自己過信気味で独善的、やたら綽名を付ける坊ちゃんは相当嫌なやつだ。田舎を馬鹿にしすぐカッとなって迷惑を顧みない前後不覚な行動をとる。一方、山嵐のほうは一本気が通っており漢らしい。そんな二人が赤シャツを懲らしめるまでの交流や登場人物たちの機微を楽しむ小説であろう。破天荒で予測不能な坊っちゃんの行動も中盤以降「憎めない奴」として愛着が湧いてくる。そして最後の清に対する文章で坊っちゃんの一本気さと正義感を学ぶ。 小説はあらすじではなく感じるものであり、名作は自分で読むことに価値があると感じさせられた。

    3
    投稿日: 2017.11.06
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    ぶつくさ文句ばっか言いながらも、自分の思う通り真っすぐに進む「坊ちゃん」に共感。 状況によって考えがどんどん変わっていくのも、人間らしくて好ましい。 今時こんな人いないから、ちょっとノスタルジー。

    3
    投稿日: 2017.09.28
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     長年、千円札でお世話になった夏目漱石さんの本を読むのは初めてです。  大変、面白かったです。ワクワクしました。坊ちゃんはとても気持ちの良い青年でした。嘘が嫌いで、とても正直、そして真っ直ぐな「っポイ」という漫画に登場する平ちゃんのような人だと思いました。  なんだかもっとお堅い物語だと思い込んでいたのですが、全然違いました。悪ガキ、そんな青年だったので、読んでいる間もにやけてしまいました。  <以下引用>  おれは何の気もなく、前の宿直が出あるいた事を知って、そんな習慣だと思って、つい温泉まで行ってしまったんだが、なるほど、そう云われてみると、これはおれが悪かった。(p.220)  男らしい!かっこいいですね。  それとキャラクターの個性が伝わりやすくて(あだ名のおかげだと思いますが)なんだか映像が浮かんでくるようでした。  名作って伝えられてる意味がわかりました。  この坊ちゃんと人間失格の主人公が友達になったら、意外に合うと思うんだけどな・・・と作品を超えて想像したりもしてました。

    1
    投稿日: 2017.09.19
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    松山中学在任当時の体験を背景とした初期の代表作。物理学校を卒業後ただちに四国の中学に数学教師として赴任した直情径行の青年“坊っちゃん"が、周囲の愚劣、無気力などに反撥し、職をなげうって東京に帰る。主人公の反俗精神に貫かれた奔放な行動は、滑稽と人情の巧みな交錯となって、漱石の作品中最も広く愛読されている。近代小説に勧善懲悪の主題を復活させた快作である。

    1
    投稿日: 2017.08.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【あらすじ】 学校を卒業した“坊っちゃん”。正義感あふれる彼は四国の中学校に英語教師として赴任することに。偽善的な大人たちを相手に坊っちゃんは大騒動を繰り広げる。作者の実体験をもとに描かれた爽やかでユーモアあふれる作品。 【感想】

    0
    投稿日: 2017.08.19
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    I first read this book when I was in high school. The human relationship has never been different in any era. There are always people who tries to give you in and at the same time there are people who always support you. It's a relief to know these kind of things never change.

    0
    投稿日: 2017.08.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    坊っちゃんを買いかぶりすぎなのではと最初は思ったが、清は本質を見抜いていたのだな。近くにありすぎて気づかないことはよくある。一度清と離れたが、早くに坊っちゃんはそれに気づけたから賢い。 坊っちゃんの心情がみずみずしく伝わってきてスラスラと読みやすい本だった。無駄なものは無駄、悪いものは悪いと判断でき言える人間はあまり居ない。 特に大きな事件もないのに、こういう日常的な感情の移り変わりを大げさでなく見せてくれるところが好きだ。 名前は自分が誰なのかをあらわす大事なものだと思っているのだが、坊っちゃんは名前も出てこないのに、人となりがよく染み込んできて容易に感情移入できる。 学校はさぞかし困っただろう。身から出た錆だ。正直者が馬鹿を見ることがない世の中になればいいな。

    1
    投稿日: 2017.08.04
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    親譲りの無鉄砲で子どもの時から損ばかりしている。 小学校にいる時分、女の子の前でぷぅ~とオナラをして先生に怒られた。 呼び出しをくった母が帰りぎわ、 「人までぷぅ~とする人がありますか!」を大きな目して言ったから 「この次は音のしないようにします」と答えた。 漱石は「坊っちゃん」を書くにあたって、二階から飛び降りるか、 オナラするかに迷ったに違いない。 でも、下品なオナラの話より、二階から飛び降りる話のほうが溌剌感があってよい、 と後の世の読者の事を考えて飛び降りることにしたのだと思います(o^。^o)

    1
    投稿日: 2017.07.28
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    べらんめえ調となもしの対比がえもいわれぬ。男児たるもの坊っちゃんの如くあるべしと思う。元気の出る本。

    1
    投稿日: 2017.06.18
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    2017/5/21 上手いなぁと思いました。すらすら読んでしまう。何も考えずに読んでいた。 心が重くならない代わりに、沁みる事もない。ただ、それがからっとした日向のような感じでしたが。 ただ、初期作品とそれ以外とで、好みが分かれるのも理解できました。

    1
    投稿日: 2017.05.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小さい頃に読んで以来です。 文節が短く収められてて、テンポ良く読めました。 古い小説なので難しい単語も多いですが、人物のブレも無く、大人になって夏目漱石の良さがわかったような気がします。 物語としては、それで終わり?というような感じですが、閉塞感のある当時の世相を考えたら、面白いお話かと思います。 現代で書くならマドンナを上手くつかって、もっとドロドロにするなど、心の揺さぶりを大きくすると、また違うのかなと思います。 そして、坊っちゃんがマドンナを駆け落ち同然に東京に連れ帰り、清を驚かせる。 主人公のキャラを変えないと行けないですね。

    1
    投稿日: 2017.05.06
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    「坊ちゃん」は日本文学の中でも特に有名な作品であろう。世俗性がなく竹を割った性格である「坊ちゃん」が社会に出て、そこで「赤シャツ」といった俗な人間の悪事にもめげず、最後反撃する。分量も多くなく、内容もわかりやすく、漱石の他の作品のように難解というのでもない。非常にとっつきやすい作品である。「青春文学」や漱石の中でもっとも大衆的である、とされている。  しかしながら、今回この作品を読了して、私は世間一般の評価とは異なったものを抱いた。いや、前にこの作品を読んだのは5年前だったが、その時抱いた感想は世間と同じ ような感想だった。社会に悪に信念を持って抗し最後を勝利をおさめる痛快な作品、そういう感想を抱いた。しかしながらいいことか悪いことかはわからないが、とてもそのような感想を抱くことは出来なかった。    まず、この作品は「勧善懲悪」ものであるといわれている。果たして本当にそうか、と疑問を抱いた。確かに善と悪は明確である。  まずこの作品における悪は決して大きな悪ではない。世界征服といってものでは勿論なく、暴力的なものでもなく、あからさまいじめではない。いや、悪には違いあるまい。しかし俗的なのである。あるいは陰湿といえばいいのか。私が何を言いたいのかというと、ここに描かれている悪は、現実にあってもおかしくないものばかりである。いや現に程 度の差こそあれ、人間が集まり上下関係が出来れば、ここに描かれている悪はどこの組織でもあるものであろう。さすがは日本を代表する文豪の作品といったところで、ある程度社会経験がある人間ならば、ここに描かれている悪、陰湿さがとてもリアルなものと捉えることができるであろう。  そして何より「坊ちゃん」は社会の悪に勝利したのではない。せいぜい一矢報いただけである。結局学校をやめているのが何よりの証拠である。赤シャツを懲らしめはしたが、結局何かが変わったわけではない。うらなりの転任という名の左遷を阻止したわけでもなければ、山嵐の辞職、赤シャツの結婚も阻止されていない。新聞における冤罪も結局はそのままである。感情を排して冷静な目で作品を追っていけ ば、悪が勝利したことは明らかである。夏目漱石の描く作品は人間関係、現実における人間関係を描いたのを何よりの特徴とする。そしてそれはどこか暗く、あるいは悲劇的なものと言っていいだろう。この一見明るそうな作品でも基礎低音は一緒である。  「坊ちゃん」の出会った悪はたまたま赴任した学校で出会ったのではなく、きわめて日常的である。仮に「坊ちゃん」が別の組織に赴任したところで似たような経験をしたことは想像に難くない。確たる描写や証拠があるわけではないが、作者は「坊ちゃん」の性格をむしろどこか冷笑しながら描いたのかもしれない。  青春とはいわば陶酔である。理性の麻痺である。だが、「坊ちゃん」の理性は麻痺ではない。そして陶酔はしていないどころか、社会の荒波にどこか翻弄されている。そこに描かれているのは、青春が終わり社会への第一歩を踏み始めた姿である。それゆえこれは「青春文学」ではなく「脱青春文学」と呼称して差し支えなかろう。

    4
    投稿日: 2017.04.03
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    国語の教科書か何かで、冒頭だけは読んだことがありましたが、考えてみれば、通して読んだことが無く、大人になって今回初めて読んでみました。

    1
    投稿日: 2017.03.31
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    ブクログ初登録。テスト。いったい何文字くらい入力できるのだろうか。試しに色々打ってみよう。 主人公の真っ直ぐな性格、リズミカルの良さ、痛快なストーリー。どれを取っても日本文学の中で天下一品。この作品が日本語で読めることは幸せだと思う。晩年の漱石とは違い、彼の初期作品は生き生きとした感じに溢れている。内容は勧善懲悪的なところがあり、読者の読後感は気持ち良いものだろうと思う。また時期が来たら再読したい。

    0
    投稿日: 2017.03.12
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    坊っちゃんの無鉄砲さが面白く描かれているのが良かった。特に、団子や手ぬぐい、天麩羅で生徒にバカにされるシーンがとても良かったと思う

    3
    投稿日: 2017.02.23
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    痛快です。 坊ちゃんの直情径行な性格。 江戸っ子気質。 べらんめい口調が気持ち良いです。 若いときに読んだ時とはまた違う楽しさがありました。

    3
    投稿日: 2017.01.09
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    遥か昔に読んだ記憶の中で、坊っちゃんが四国へ旅立つ直前、清の胡麻塩の鬢をしきりに撫でる様子を見る心情が、ずっと気になっていた。 青年の無鉄砲さで以って、全体主義に染まった無自覚な私欲の人々の欺瞞へと殴り込みをかける痛快な話でも、英雄譚でもない。 問題は、大きく三つ。 一つは、坊っちゃん自身に直感と感情を結びつける心の癖があり、その働きについて分析も制御もできないまま行動せずにはいられないという、ある種の人格破綻が描かれているということ。 二つ目は、これによって坊っちゃんはコミュニティーに親和できず、さらに侮辱を受けており、社会的な地位を剥奪され、収入が減ずるに至るという罰を受けていること。 三つ目は、坊っちゃんには常に変わらぬ清の承認が後ろ盾にあることだ。最後には慎ましく二人で暮らしているが、これはある人の計算に依れば、九年ほどの同棲生活を送っていることになるらしい。因みに四国での居住期間は一ヶ月半という短さである。 一つ目に関しては、同様の性状を虚子の勧めで始めた猫の執筆という第三者の目を介した吐露に依ってある程度克服し、俯瞰できるようになった漱石が、その精神的危機がどんなものであるか、告白する為に書かれたものではなかろうかということ。幼少期に無条件の承認の経験が得られ無いと、このような人間になるという、社会に対する揶揄でもあるのかも知れない。 二つ目は、錯乱のような状態を経て、同様の罰を漱石自身が何らかの形で受けるべきではないかと言う自己断罪、もしくは贖罪の要素を含んでいるように思う。 三つ目に関しては、この償いの対象として、清が存在しているという救いであって、これはとても大きい。 人物は常に清と比較されている。物語が進むにつれ、清への思いは深まってゆく。

    1
    投稿日: 2017.01.05
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    愛媛旅行に先立って読まねばと思い至り、購入した本書。そんなあさーい動機で読んでみたのですが、これがまぁなんとおもしろいんですねぇ。 小気味よい主人公と滑稽な登場人物たちが繰り広げるドタバタ劇は、テンポがよくて、簡単に物語に引きずりこまれてしまいましたし、主人公の歯切れよい言動の数々は、正直、抱腹絶倒ものでした。「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている」とは、有名な本書一文目ですが、これほどまでに人物描写が明瞭な作品もまた珍しいかと。 そういえば、ずっと前に読んだ夏目漱石の「三四郎」もこんな「なんとなく読んだら、とてもおもしろかった作品」だった。うーん、恐るべし漱石。

    1
    投稿日: 2016.12.30
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    今年は、夏目漱石没後百周年らしい。 ということで久しぶりに夏目漱石を読む。 漱石はいくつか読んできたのだが、正直言って余り好きではない。 読んだときが幼くて漱石の魅力がわからなかったからか、文体が苦手なのか今となってはそれもわからない。 「坊ちゃん」は実は読んだことが無かった。 この年になって「坊ちゃん」も悪くないかと思い読むのは「坊ちゃん」に決定。 思っていたよりも短い作品なのだと手に取って感じた。 長編というよりは中編くらい。200ページ無い。 だいたいの物語は知っている。 有名な書き出しも知っている。 今回読んで知ったことがいくつかある。 野だいこのことは野だとなっていること。 マドンナは殆ど出てこないこと。 坊ちゃんの名前が最後までわからないこと。 道後温泉など明確な記載はないこと。 読んでみると違うのだという至って当たり前なことに気づく。面白い。 坊ちゃんの口がまた随分悪い。まさに毒舌。 文章が軽妙で思ったよりも読みやすい。 「坊ちゃん」を読んでいたら漱石を敬遠しなかったかもしれない。漱石ごめんなさい。 悪い、を悪るいと表記していたり、漢字の送り仮名が現代とは違うものもあるのだなと、時代の違いも感じる 腹の立つ赤シャツたちに最後はやり返すところが大きな見せ場だけれど、そんなにやってやったという程に痛快さは無かった。 でも、このささやかな仕返しが少年向きだとも言える。 何かされても、仕返しでやり過ぎない。汚れきった大人にはこの程度と微笑ましくさえ感じるくらいにとどめておけよという漱石先生の声が聞こえてくるようだ。 坊ちゃんを若き夏目漱石に重ねながら読んだ。

    1
    投稿日: 2016.10.06
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    真っ直ぐで曲がったことが大嫌いな坊ちゃん。 不器用だけど正義感溢れ、損得よりも男としてのプライドを大切にする姿勢がカッコいい。

    1
    投稿日: 2016.09.18
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    夏目漱石をきちんと読み切ったのは自分にとって今作が初。吾輩は猫であるの文量と読み辛さを体感した後に読み始めたので、拍子抜けした。とても読みやすい。 各登場人物の個性が強く、印象に残りやすい。現代にも普通にいるであろう存在感を放っているのでコメディドラマを見ているかのような感覚だった。また主人公の性格には作者の性格が色濃く反映されているようにも思える。単純にお話だけを楽しむもよし、昔の生活風景を想像しながら読むのも楽しい。

    1
    投稿日: 2016.09.04
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    有名だが、初めて読み終えた。現代小説と比べると、若干よみづらいが、名作だけあって、時代を隔てても共感するものがあった。

    1
    投稿日: 2016.08.12
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    新任の数学教師として四国の中学校に着任した坊っちゃんを待っていたのは、教師を手玉に取る生徒、ことなかれ主義の校長、それらを裏で操る教頭ら、癖のある人物たち。親譲りの無鉄砲である坊っちゃんは、周りに合わせつつも、自分のスタイルを貫こうとするのだが―。 単純で正直に生きている人物より、策略を巡らして本音と建前を使い分ける人物の方が、成功する社会。そんな社会では仕様がないと言い切る坊っちゃんが清々しい。

    0
    投稿日: 2016.07.27
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    表向きがいくら立派だって、腹の中まで惚れさせるわけには行かない。金や威力や理屈で人間の心が買えるものなら、高利貸でも巡査でも大学教授でも一番人に好かれなくてはならない。中学の教頭位な論法でおれの心がどう動くものか。人間は好き嫌で働らくものだ。論法で働らくものじゃない。 このくだりがすごく好きだ。

    0
    投稿日: 2016.06.06
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    坊っちゃんの正直さ・生き様は読んでいてとても心地良いし、好感が持てるし、素敵だと思う。 けれども、(やっつけたと言っても腹いせ程度の仕返ししかしていない最後を読みながら、)実際ここまでの純粋な人は世の中に淘汰され、存在が難しいだろうなとも思えて少し切なかったです。 漱石の頭の中に浮かんだセリフの流れがそのまま写し出されているような文章が小気味良く、面白かった。 ほんの一握りでもいいから、こういう人が世の中にいて欲しい。

    0
    投稿日: 2016.03.25
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     親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている。  九州へ立つ二日前兄が下宿へ来て金を六百円出してこれを資本にして商売をするなり、学資にして勉強をするなり、どうでも随意に使うがいい、その代わりあとは構わないと云った。…二日立って新橋の停車場で分れたきり兄にはその後一遍も逢わない。  卒業してから八日目に校長が呼びに来たから、何か用だろうと思って、出掛けて行ったら、四国辺のある中学校で数学の教師がいる。月給は四十円だが、行ってはどうだと云う相談である。  出立の日には朝から来て、色々世話をやいた。…目に涙が一杯たまっている。おれは泣かなかった。然しもう少しで泣くところであった。汽車が余っ程動き出してから、もう大丈夫だろうと思って、窓から首を出して、振り向いたら、やぱり立っていた。何だか大変小さく見えた。  停車場はすぐ知れた。切符も訳もなく買った。乗り込んでみるとマッチ箱の様な汽車だ。 校長 狸 教頭→文学士、フランネルの赤シャツ 古賀→英語、顔色の悪い男 「うらなりの唐辛子ばかり食べるから蒼くふくれるんです。」 堀田(ほった)→数学、逞しい毬栗坊主 山嵐 天婦羅 団子 赤手拭い 宿直バッタ事件 吉川君と云うのは画学の教師で例の野だいこの事だ。どういう了見だが、赤シャツのうちへ朝夕出入りして、どこへでも随行して行く。 古賀→日向の延岡へ 送別会 喧嘩 四国新聞 赤シャツの策略→山嵐は辞表 赤シャツと野だ 芸者と一所に宿屋へとまり込んだ。→天誅「警察へ訴えたければ、勝手に訴えろ」  下女に巡査は来ないかと聞いたら参りませんと答えた。「赤シャツも野だも訴えなかったなあ」と二人で大きに笑った。  その夜おれと山嵐はこの不浄の地を離れた。  清の事を話すのを忘れていた。―おれが東京へ着いて下宿へも行かず、鞄を提げたまま、清や帰ったよと飛び込んだら、あら坊っちゃん、よくまあ、早く帰って来て下さったと涙をぽたぽたと落した。  …だから清の墓は小日向の養源寺にある。 解説 坊っちゃんの最大の魅力となって全編を支えているのは、一気呵成な創造力の奔出から生まれた歯切れのよい文体のリズム 坊っちゃん=実は敗者 寂しさの認識にのみとどまっていれば、この小説は決して多くの読者に愛され続ける名作とはならなかったにちがいない。名作にしているのは、この作品の底流している暖かさ 清の存在 敗れたが帰るべきところがあった。

    0
    投稿日: 2016.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    もともと逍遥は、少年のころ「大惣」という名古屋の貸本屋で借りた江戸末期の戯作文学によって文学の醍醐味を知った人であった。しかし、大学で英文学を学ぶことによって形成されるにいたった逍遥の近代小説観は、このような内なる感受性の源泉を自己否定し、「宜しく心理学の道理に基」づいて小説を「仮作」ることを求めていた。つまり彼は、自己の文学の源流をせき止めることによて新文学の創造をめざす、という倒錯から出発していたのである。 この新文学とは、一言にしていえば「真」の文学である。つまり、十九世紀のリアリズム文学観を支える「真」の原理によって貫かれた文学である。しかし、漱石の文学、特に初期の『吾輩は猫である』『坊ちゃん』などに一貫してる原理は、決して「真」の原理ではない。『坊ちゃん』は「真」の原理からいえばかつて正宗白鳥が評したように、「型の如き人間」ばかりが登場する「通俗小説」で「卑近な正義観」を振りまわしているだけだということになるが、これを逆転させてみれば「型の如き人間」とは現実には実在し得ない人間であり、「卑近な正義観」とは決して実生活では実現できぬ正義観だということになる。したがって〝坊ちゃん〟とは、あたかも人語を語る猫と同様に、現実には存在し得ない原理によって生きている人物にほかならず、その原理とは「善」と「美」の原理以外のなにものでもないということになるのである。漱石の文学が今日に生き続けている一つの理由は、まさにそのなかにこの「善」と「美」の原理が切り捨てられることなく脈々と生きているからにほかならない。

    0
    投稿日: 2016.02.26
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    読むまで書生の話かと思っていたが書生のように真っ直ぐで素直な心根の持ち主の教師の話。単純明快で短いスカッとする話。漱石で最初に読んだ方が良い本か?

    0
    投稿日: 2016.02.05
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    確認したい事があって再読。山嵐の机の上に長い事置いてあった小銭はやはり一銭五厘だった。教師の月給は四十円、東京に戻ってからの街鉄の技手の月給は二十五円で家賃は六円だ。主人公の無鉄砲ぶりは相変わらず心地よい。袂に入れてあった卵を次々と野だいこにぶつけるシーンは絵になる。もっと末長く清と暮らせればよかった。

    0
    投稿日: 2016.01.28
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    正月ドラマ見て久々に読みたくなって。やっぱおもろ〜。夏目漱石の文体好きだわ。 しかし子供の頃読んだ時は、坊っちゃん先生の竹を割ったような性格に憧れたけど、社会人になった今ではめんどくさいですね、ああいう新人が入ってきたら(^_^;)

    2
    投稿日: 2016.01.20
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    二宮くんのドラマを見ました。こういうお話だったのね(初理解)。破天荒な坊ちゃん教師が田舎の中学で一風変わった先生や生徒相手にひと暴れするお話。

    0
    投稿日: 2016.01.13
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    おれは美人の形容などが出来る男でないから何も云えないが全く美人に相違ない。何だか水晶の珠を香水で暖ためて、掌へ握ってみた様な心持ちがした。

    0
    投稿日: 2016.01.09
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    坊ちゃんの人柄はなかなかに良い。 夏目漱石の作品は近代文学の中ではすごく読みやすい。すっと面白かったで終われる。 面白かったなぁ。

    0
    投稿日: 2016.01.09
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    明治の文学なのに読みやすい。そして、坊ちゃんの生き様はカッコイイね。スッとしたね! あとは、清の存在は母以上に大きいですね。

    0
    投稿日: 2016.01.03
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    坊っちゃんの性格に心底傾倒するということは無いが、 坊っちゃん目線で書かれた本なので、展開がこ気味良い。 所々クスっと笑わせてくれたり、会話文には感心させられたり、 流石は夏目漱石だなぁと思う。 もっと難解な小説を書くのかと思ったら、大変読み易く面白い。 個人的には清の存在がとても印象的だった。

    14
    投稿日: 2016.01.02
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    お正月にドラマがあると知って、改めて読んでみた。前に道後温泉行った時、坊ちゃん巡りしたなあ(^^) なりほど、若い男の子の仕事や周りの大人に対する姿勢が、今にも通じるものがあってなかなか面白かった。それと、田舎をバカにし過ぎた感じがまさに漱石っぽい。

    0
    投稿日: 2015.12.30
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    松山に旅行したときに泊まったホテルに置いてあったことがきっかけで読みました。名作なのに読んでなかった。 不本意ながら、四国の田舎に赴任してきた数学教師・通称坊ちゃん。狭い田舎なりに世間の荒波に揉まれるが、自分を曲げない、流されない!でも口は達者でないのですぐ手が出る。 社会に出るとこういうことって普通にあるよなぁ。そこに馴染まず、辞表を突きつけて東京に帰った坊ちゃんはかっこよかった。あと坊ちゃんがどんなことをしても褒め、愛してくれる清の存在が際立ってた。

    0
    投稿日: 2015.12.29
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    夏目漱石の文章はなんて面白いんだろう。やっぱり、ちょっと面白い、ニヤリとする文章を書かれます。最後に書かれてる解説、確かに大インテリの漱石さんが坊っちゃんの主人公のような話を書くのは、面白いなと思った。でも、やっぱり元々面白い人だったんじゃないのかなあ?

    0
    投稿日: 2015.12.09
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     ストーリーは勧善懲悪ものでスッキリ。赤シャツや野だみたいな人はどの時代にもいるのだなぁ。主人公は驚くほどに真っ直ぐで純で潔い性格だと思うけれど、少し生きにくそうだ。ただ、正義だけでは世の中やっていけないもの、と思ってしまうからこそ、その真っ直ぐさに憧れもした。

    0
    投稿日: 2015.11.29
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    モデルは夏目漱石と思われる。愛媛松山へ教師として赴任した話 愛媛の人の陰険さなどが描かれている。 昔はこうも都会の人は地方を見下していたのか、と思ってしまう一方で愛媛の人々の意地の悪いエピソードが多々出てくる。

    0
    投稿日: 2015.11.25
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     先日、夏目 漱石 による「坊っちゃん」を読み終えました。  たまたま久しぶりに海外出張に出たのですが、漱石も海外留学の時期、かなり精神的に厳しかったということを何となく思い出し、手頃な代表作を今ごろになって手に取ってみました。恥ずかしながら、通読するのは初めてかもしれません。  しかし、読み通して改めて、「坊ちゃん」とは、見事なタイトルをつけたものだなあと感じ入りました。まさに“坊っちゃん”たる者の所業です。

    2
    投稿日: 2015.11.06
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    主人公である坊っちゃんの無鉄砲さが痛快で面白い。田舎の中学校という狭い世界で起きる様々な出来事が、現実的で、それらは現代でも起こりそう。人のズルさや気弱さ、荒々しさは今も昔も変わらないのだなと思った。だから長年親しまれ続ける文学なのかもしれない。赤シャツや狸、うらなりやマドンナ、そして山嵐のような人物は私たちの身の回りにも存在する。そして彼らにどう対応していくかで、自分の立場が変わる。坊っちゃんが自分の正義を貫こうとする姿に熱くなったが、最後は少し寂しい。でも清がいての坊っちゃんなのだなとわかった。

    1
    投稿日: 2015.09.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    活字モノを何か1個、読もうぜって漫画中毒の同級生に活字の世界に誘われたのが約50年くらい前。図書館で借りたか購入したか覚えが無いが文庫タイプだったような。漫画のフキダシで鍛えられていたので読むのはクリア。内容もみなさん知らない人はいらっしゃらないと思うので、まあそういうことで。活字初体験のガキでも最後まで読破できたのは面白さと文章力のすごさ。(十分ご存知でしょうが)上物を最初に覚えるとそれからその道にスッポリ。中毒物の売人(小説家)になるぞと国語2の私を悪の道に誘い込んだ上物の一品。

    0
    投稿日: 2015.09.22
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    この作品の面白さは映像では、表現しきれないかも…言葉のテンポ、リズム、抑揚、遊びに乗って、あっという間に読んでしまいました。

    0
    投稿日: 2015.09.20
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    主人公が真っ直ぐで爽快な人間。 そして、登場人物が時代・世代関わらず、必ずいる人で、背景は昔っぽいのですが、今の人間関係と同じ。 最後はなぜか、少しウルッときてしまいました。

    1
    投稿日: 2015.09.17
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    うん十年ぶりに坊ちゃん、山嵐、赤シャツ、清が私の中に蘇りましたw うふふ、べらんめぇ!こんな話しでしたっけなもしww 正直で鉄砲玉みたいな坊ちゃん、気持ちがよくなりました。それにしても、ポカポカ殴る最後のシーン。表現が今読むと斬新で面白いなぁ。 ふふふ。

    2
    投稿日: 2015.08.31
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    軽い書き口で、とても読みやすい。新聞批判を著者がしちゃうところがなんとも皮肉めいていて面白い。 主人公はとにかく無鉄砲で、結局山嵐にくっついてるだけなんだよなぁ…と思ってしまう。実直なんだろうけれど、この辺りが坊っちゃんなんだろう。それも含めたあだ名の付け方がうまい。

    0
    投稿日: 2015.08.20
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    中学の時にも高校の時にも読んだけど、これは大人になってから読む本だと思った。 100年前に書いたとは思えないほど、ヒトの性格って変わってないんだなと思った。 特に、イジの悪さなんて、何ら改善していない・・・ 正義はどこへ行ったのだ・・・?

    0
    投稿日: 2015.08.19
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    勧善懲悪の物語だと思ったら違った。滑稽さの中に悲観もある。清さんの存在は、主人公にとっても物語にとっても大きな存在だと思う。 真っ直ぐに正直に生きようとするのが、どうして難しく辛いか。

    0
    投稿日: 2015.08.16
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    坊ちゃんの赴任する中学校の校長:狸、教頭:赤シャツ、現代にもいそうだね。 時代が変わり人々の暮らしは変わっても、性格や習性は変わらないのだろう。 逆に今の世の中、坊ちゃんや山嵐のように人はあまりおらず・・・野だみたいな奴ばかりかも。

    0
    投稿日: 2015.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    分かりやすい性格の坊ちゃん視点で書かれており、ユーモアがあり痛快な作品だった。さらっと書かれているが、色々なところに社会批判的な要素があり、興味深くどんどん読み進められた。

    0
    投稿日: 2015.08.02
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    坊っちゃんの正義感、怖いもの知らずの向こう見ずなところ、正に坊っちゃんなんだけど、こんな風に正直に自分の哲学に従って生きられたら、疲れちゃうけど面白い。周りの気にくわない連中も、嫌な出来事も、バカバカしい可笑しさに変換される。こんな変換能力ほしい。

    0
    投稿日: 2015.07.22
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    再読。短い文章が多用され展開にスピードがあり古典ではあるが読みやすい。主人公(坊ちゃん)の正論には共感できるが、その正論に基づいた行動はことごとく衝突を生む。正論が必ずしも受け入れられるとは限らないのは今も昔も同じなのか。

    0
    投稿日: 2015.07.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    松山に行くので勉強のために読みました。旅行までに全部読めなかったが...赤シャツ、うらなり、山嵐、のだたいこ、狸、坊っちゃんのあだ名のセンスが良いです。昔の話だからもっと読みにくくて堅苦しい話かと思ったけどユーモアありの楽しい話でした。

    0
    投稿日: 2015.06.21
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    一度も読んだことがなかった。本は持っていたけど(漱石は一応全部そろえた)読まずじまいだった。40歳過ぎたオッサンが坊っちゃんでもないだろうと思うけど、一気に読み通した。しかし、なんと世間知らずの主人公だろう、それが第一印象です。漱石の小説の主人公にはいつもそういうところがある。「青い」ということだろう。そういえば自分にもそんな時期があった。当たり前だ。20歳過ぎには無鉄砲なところもある。今から思えばよくそんなことできたなあ、よくえらそうにそんなこと言っていたなあ、なんて思って冷や汗が出ることもたくさんある。でも、それが若さというものなんでしょう。若いのに、あまりに落ち着き払って、なんでも冷静に行動するのもどうかと思います。そのときにしかできないことを思いっきりやってみたらいいのかもしれません。(たとえば頭髪も眉毛もそって変な踊りをするとか・・・誰のことだ!)

    0
    投稿日: 2015.04.30
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    旅行で松山へ行くので、旅行を楽しむために読みました。 日本文学であるため難しい文体を想像していましたが、すごくライトで驚きました。 勧善懲悪的な内容だったけど、どこかのんびりとした雰囲気で書かれており、そこがいいのだろうなぁと感じました。

    0
    投稿日: 2015.02.15
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    真っ直ぐな坊っちゃんが好きです。 そんな人で在りたいのだけれど、今の世の中じゃ中々難しい。 だけど、心のどこかで、理想として持ち続けたい。 あと、表紙の絵も何だか好きです。

    0
    投稿日: 2015.01.30
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    読みやすいし面白さもあるのだけど、、それほど心には残らなかった。我輩は猫である、三四郎の方が面白かったかな。

    0
    投稿日: 2015.01.27
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     「吾輩は猫である」以外の初漱石かも。文章でぐいぐい引っ張っていく。一気に読了。  舞台は学校。登場人物は、「坊ちゃん」含め「ああいるいるこういう人」と世間の縮図のよう。場に応じた正しさなんてのもあるよなあと感じたり。色んな観点から読めると思う。  田舎への感想など、現代では受け入れられない面もあるとは思うが、大変面白かった。    

    0
    投稿日: 2015.01.13
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    坊ちゃんこと、「おれ」が東京から四国の中学校に数学教師として赴任する。曲がったことが嫌いで破天荒な気質のおれは、同僚から上司、生徒誰を見ても田舎者呼ばわりして心の中で毒づく。 そんなおれが、斜に構えて生徒や同僚に向き合う中で、同僚の数学教師の山嵐と徒党を組み、陰湿で、官僚主義的な教頭の赤シャツや腰巾着の野だに一矢報いようと画策する。 大人になり読んでみると、赤シャツや野だが絶対悪とは言えない。実社会や組織にはそこそここの手のタイプはいるから思わず苦笑い。 また、坊ちゃんの斜に構えたような、田舎者を小馬鹿にした視点は、現代人がSNSなど匿名性のあるツールでひとりごちる時の態度に通ずるものがあって、面白い。

    0
    投稿日: 2015.01.02
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    随分昔、学生のころ読んだときは、難しすぎて意味がわからなかったんですが、今読むとこういうストーリーだったんだとやっとわかったような気がします。 教科書にも出てくるほどなのでもっと、社会的なものかと思ったら主人公の破天荒な性格から成り立っていることにびっくりしました。 展開が早い作風が当時は斬新なのか、それが今でも賞讃されることに凄さを感じました。

    0
    投稿日: 2014.12.14
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    恥ずかしながらこの年になって初めて本作を読んだ。読み終わった後はスカッとする気持ちが大きかったがそんな単純なストーリーではない気がするのも事実。何度か読み返せばもっと主人公の心情が読み取れる気がした。

    0
    投稿日: 2014.11.28
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    子供の時に読んだのをなつかしく思い出しながら。 夏目漱石の有名作なのに、純文学とは言い難い、エンタメ系小説だったんですね。 文章のフットワークの軽さが好きです。

    0
    投稿日: 2014.11.27
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    登場人物の言動行動、あだ名のセンス好きだな。 夏目漱石を(今さら)初めて読みましたが本当に面白かったです。また積読してみようとおもいます。

    0
    投稿日: 2014.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文体がストレートで切れ味鋭い。 実話に基づきという事が仕方なくそうさせているのかもしれないが、小話のメリハリやオチが深くなく少々読み進めるのに時間が掛かってしまった。 とは言っても文学という位置付けにおいてはこの著作はやはり高い位置にあると感じる。

    0
    投稿日: 2014.11.15
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    無鉄砲ゆえに両親に愛されず、兄にも疎まれる坊っちゃん。自暴自棄に傾きそうな彼の理解者は、年老いた下女、清だけだった。物理学校を卒業し、松山の中学校教師となった彼は、教育者としての自覚はいまいちなのだが、教頭である赤シャツの公私混同した政治的な振る舞いに、不満を募らせる。問題教師なりにも清から与えられた愛情を恩に感じるほど成長する。年老いた母と暮らす温厚なうらなり先生が、彼の許嫁であるマドンナを略奪しようとする赤シャツの罠で、転任させられることに、深く同情した坊っちゃんは、赤シャツに怒りの鉄拳制裁を下す。

    0
    投稿日: 2014.11.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    先月愛媛旅行に行った際に、やたら「坊ちゃん」という名前の店や、坊ちゃんにまつわるグッズなどをたくさん見つけ、坊ちゃん縁の地である愛媛に行ったくせに坊ちゃんを読まないなんて邪道かな、と思い、旅行後に読み始めた。 「坊ちゃん」の本は、中学の時から持っていた。自分で買ったのではなく、中学の時に学校で無理矢理買わされたのだ。なぜそれを覚えているのかと言うと、本の後ろに1年2組、そして私の名前がマーカーで書かれているからである。もちろんこの時はほとんど読まなかった。夏目漱石の面白さも分からなかったし、中学に入って読書が好きでなくなったからだった。 久しぶりにページをめくると、なんとなく清のことは覚えていたが、それ以上は何も覚えていなかった。だが、中学の時に感じた「つまらない」が、今は「面白いかも」に変わっているのをはっきりと感じた。あの時は、夏目漱石が分かる歳ではなかったのだろう。「こころ」も中学の時に買わされて、全く読まなかったのだが、今年に入って久しぶりに読むと、すごくいろいろなことに共感出来る自分がいた。小さい頃からずっと読書が好きでいるためには、自分の精神年齢に合う本を読むのが一番じゃないかな。 坊ちゃんには、すごく惹かれた。正直で真っ直ぐで人情があって、嘘をつかず派手な遊びもせず淡々と暮らすことを苦とせず、しかも蕎麦が好きとは…。(私は蕎麦が大好きなのだ)自分がなぜこんなに坊ちゃんの性格に惹かれるのか理由が分からなかったのだが、解説を読んでいてふと思い至った。坊ちゃんが「江戸っ子気質」だからじゃないか。浅田次郎も江戸っ子だし、私は多分江戸っ子に惹かれるところがあるんだと思う。 本の中で、「考えてみると世間の大部分の人はわるくなる事を奨励している様に思う」という箇所があったけれど、本当にそう思う。いくら良い人間であろうとしても、人が良すぎる人は場を白けさせたりする時もあるし、人を悪く言わないと、いい子ぶっちゃって、と悪口を言われたりすることもあるし、自分が馬鹿を見るだけである。だが、世間の大部分はわるくなる事を奨励しているとは思うけれど、この本を読んで、坊ちゃんのようでも良いんだ、自分は自分のままでいいんだ、自分の意見をはっきり言って良いんだと思えるようになった。好きなものは好き、嫌なものは嫌、正しいことは正しい、正しくないことは正しくないとはっきり言える人になりたいな。

    0
    投稿日: 2014.11.07
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    通して読んだのは初めて。簡潔で切れ味鋭い表現がおかしくて小気味良かった。 解説にも書いてあるが、実の所痛快とばかりも言えず、主人公も山嵐も世間的には敗者と見られるのであり、主人公の剛毅な態度は最後まで貫かれるものの、被害妄想を匂わせるような孤独や唯一の理解者である清の死もあり、物語のその後の主人公が気がかりだ。 先日松山市に行ったが、店には「坂の上の雲」ばかりで意外にも本書はあまり置かれていなかった。田舎者だの飯がまずいだの卑怯者だのと温泉以外は結構こき下ろされているので、地元民としては扱いにくいのだろう。

    0
    投稿日: 2014.09.29
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    数十年ぶりに再読。昔はただただ坊ちゃんと文章の勢いに読まされていただけのような気がする。 今読んでみると、坊っちゃん、かなりお子ちゃまだし、負け犬だし。 赤シャツも卑怯者というほどでもない(普通の世渡り上手な勤め人)し、狸も野だいこも常識人の範疇。 むしろ坊っちゃんと山嵐が異常。 若い時は結構痛快な活劇として読んだんだけど。 坊っちゃんって、清以外に愛してくれる人はおらず、無鉄砲も愛に飢えていたからではないかという気がする。 『銀の匙』のおばさんほどではないけど、この清に一番切なさを感じた。坊っちゃんは社会人としてはダメだったけど、清を幸せに逝かせてやれたのは褒めてあげたい。(私に褒められたくはないだろうけど)

    0
    投稿日: 2014.08.11
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    まわりが「え??坊ちゃん よんでないの?」の声に 読んでみた。 おもしろかった!学生の時の読書感想文のおすすめ本のなかに必ず入っていたわけがやっとわかった!(^^) 

    0
    投稿日: 2014.07.03
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    「読書力」を読んでさっそく感化されている。夏目漱石は「夢十夜」に出会ってしまったらとても他の作品を読む気になれず、実は本当に読んでいない。そんなこともあって、読み応えのあるものとして選んでみた。リズムがあって読む楽しさがある。裏表のない主人公にふれてると気分も爽快になってくる。

    0
    投稿日: 2014.06.24
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    漱石に傾倒していた中学生のときに読了。 普通に面白くて、笑える。 「こころ」とはまたちがう、恋の話。 漱石ってなんだかんだ恋愛小説家だから好きなのかも。

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    投稿日: 2014.06.04
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    赤シャツと野だに勝てない坊ちゃんに途中いらっとしますが、最後は思う存分やり返しすっぱり帰ってきてくれて清と同じ気持ちになれました。山嵐も新しい環境でうまくいってるといいな。

    0
    投稿日: 2014.05.31
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    子供が「坊ちゃん」を音読していて、はたと気づいた。いったいどんな話だったかと。 ずいぶん昔だったからか、終わりを全く覚えていなくて、初めて読むみたいに読めた。

    0
    投稿日: 2014.05.09
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    大学院の時の授業の時によんで以来、云年ぶりに読み返したが、読者に考えさせる素材の多いテクストだなと感じた。 会津出身の山嵐と江戸っ子の坊ちゃんには、前近代的な勧善懲悪の道徳を代表させ、他方で西洋的な教育を受けた教頭およびその教頭を追従する野田には、明治近代の西洋迎合的態度を代表させる…といった先行研究をひっくりかえせば出てくるおきまりの二項対立は至極もっともなのだが、なんだか私には「坊っちゃん」という存在がその枠におさまるかどうかがはっきりとしない。 確かに、坊ちゃんは「江戸っ子」を標榜するのだけれど、彼は物理学校で西洋的な教育を受けている存在でもある。あと、無鉄砲で主体的な人物であると言表するものの、その実、他者の人物表象は、他人の噂を呑み込むかたちで行われているため、本当に彼が主体的かどうかは疑問なのである。(主体=隷属的(subjective)であるといえばその通りかもしれないが。)そう考えると、「坊ちゃん」という言葉に込められた意味は、「価値未決定である存在」ということになるんだろうか。

    0
    投稿日: 2014.03.27
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    清と坊ちゃんの関係が好き。一番最後の段落でいつも泣かされる。坊ちゃんは清にこんなにも愛されて幸せだなあ。ふたりが会えますように。 やはりどんな好人物に思える人でも、嫌う人は嫌うし、好く人は好くんだな、人の好みはみんな様々だなと気づかされた。

    0
    投稿日: 2014.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    坊ちゃんは、今後もこの通り江戸っ子だからとかは関係なく坊ちゃんであり、良く言えば正義感、悪く言えばその愚直さは、清からすれば正直者で好くのだろう。 こういった感情的な人が、取って付けたような教養を身につけた人に排除されるのは哀しいことで、それも後者の方が世の中大部分を占めているとすればより哀しい気持ちになる。 坊ちゃんのような人こそ今の世の中欲している、坊ちゃん万々歳なことを言うつもりは毛頭ないが、強いて言えば、人の価値観はわざわざ外部から強制され矯正するものではないと思うし、当人が良ければそれでいいと思う。 個人的にはやはり上司に卵をぶん投げられるような人の方が面白くてよいが。 オーソドックスで今の時代に読んでもその面白さは通ずると思うが、現代作家はこれを踏まえてより作品を昇華しようとするわけであって、現代小説や映画が好きな僕としては、もはや型破りでもないし、ある意味新鮮さというものは感じなかった。 ただ最後の締めが清視点であったの物語が臭くならずに良かった。

    0
    投稿日: 2014.03.01
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    まるで落語を聴いてるような情景が目に浮かぶ筆遣い。八つゃん熊さんの世界だ。愉快だ。清の存在がまたよろしい。 戻れる場所があってのこの坊っちゃんの活劇 .まさに 無教養ではあるが、善意の庶民

    0
    投稿日: 2014.02.21
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    さっくり読めて、面白かった。 馬鹿で真っ正直な主人公と、いろいろと裏のある同僚たち。 信念を曲げず、後先考えず突っ走る主人公の姿が小気味良く、スカッとします。 赤シャツはこれからも上手に生きていくのでしょう。 そして主人公は社会的には敗者になってしまったわけですが、細かいことにクヨクヨせず馬鹿正直なままで生きていくのでしょう。 どっちの生き方が良いとか悪いとかじゃない。 人間の縮図のようなものを感じます。 そして思うのは、なるようにしかならないんだなぁ、ということ。 我々は生きたいように生きていくしかないんでしょう。

    0
    投稿日: 2014.02.18
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    この作品は勧善懲悪な主人公と勧悪懲善な人たちを描いた物語です。 主人公は教師をしているが、そこに蠢く人間関係は非常に醜いものであり、主人公はそれを許すことができないでいた。 これは現代でもよく当てはまります。 Fair is foul, foul is fair...とまではいかずとも、間違っていることを良しとしてしなければならない時が多々あります。そのようなとき、このような主人公のように自己の信念を突き通すことができればいかに良いことか... 教師を志す者としてもこの主人公のように強くありたいですね。

    0
    投稿日: 2014.02.04
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    もどかしい! ってのが最初読んだ時の印象。年を経て再読したが、坊ちゃんがむやみに突っ走っていているのは相変わらずハラハラだったが後ろに心配しているばあやの姿が妙に印象に残った。

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    投稿日: 2014.01.17
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    まあ、いちおうは読んでおかないと・・・。 でも、時代がちょっと古すぎる。 同時代に読まないと面白さはちょっとへってしまうかな~・・・・。

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    投稿日: 2014.01.12
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    話がどんどん進むので飽きない! 正直、主人公に全く共感できないが(笑) 悪を許せない正義感というより、ガキ臭さが魅力。

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    投稿日: 2014.01.09
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    昔から大好きな作品。 子供っぽいほど真っ直ぐな主人公が、面倒くさい厭らしい大人の世界で我を通して生きて行く様がとても好きです。我を通してとは言っても、主人公が何かことを起こす事は殆ど無いのですが、全編を通して主人公が抱く世の不条理や嫌な奴への感情、考えはうんうんと頷きながら見てしまいます。私には自分の考えに同調してくれる主人公がヒーローのように見えるのです。たとえ作中で彼が世に何事をも成さなくてもです。

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    投稿日: 2014.01.07
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    確かに文章がリズミカルで面白かった。主人公が物事を何でもひねくって見るが、結局最後は受け容れる所が憎めなく面白い。 他の作品も読んでみたくなった。

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    投稿日: 2013.12.16