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総合評価

148件)
3.7
34
44
40
9
5
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    意外と面白みがあるけど、いまいちよく分からないという部分があり。 戦争や女性が絡む話は、かなり面白かった。 ただ読んでて続きが気になるって類の話ではないので、やや退屈。

    2
    投稿日: 2011.07.15
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    「いずこへ」「白痴」「母の上京」まで。 今の精神状態で読むものではなかった。またの機会に。 ※読んだのは昭和23年発行のもの。

    2
    投稿日: 2011.06.21
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    青空文庫で読了。 100ページにもみたないので、2時間かからないくらいでした。 空襲で生きるか死ぬか、その中での一瞬が描かれた作品。 主人公の男は社会で抑圧され、世情も戦時中というなかで鬱屈したものを抱えて生きている。 周りもまっとうな人間もいれば、風俗で生計してたり不倫していたり、口喧しい人やら、その中に白痴(敢えてこう表現します)がいる日常。 主人公もたまたま白痴の女から好かれ、空襲の被害にあったが命は助かった。女も疲れて隣で寝ている。 今を生きることで精一杯。 何ら今の時代と変わらない一瞬じゃないかと思う。

    2
    投稿日: 2011.06.20
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    まぁ、他人にバカというなら、ここまでバカと言ったほうがよいのかもしれない。物語に緩急はないが、相変わらずの観察眼は健在。なにかとなにかの紙一重さを切に感じる。

    2
    投稿日: 2011.05.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    更に読み込む為に再読。なので再読後に感想は譲ります。 2/9 再読、了!感想。 --- 坂口安吾。1度読み続けて再読。少々時間のかかった再読だったけど、安吾の描く女性の姿は「生(性)」に対する潔さすら感じ、好感もって読み終えました。本は女を痴呆・白痴・淫売として扱うが死を意識せざる得ない局面で、迷いなく「生きる」ことを選ぶ振る舞いにより露わになった女の「命」と真摯に向き合う本態ともいうべき自然を前に、物事を観念的とらえることが「生きる」為にどれだけ意味のあることなんだろうか?と僕はパラダイムシフトに陥らざるをえなかったが、うち1篇「白痴」における男と白痴の女の姿に集約され、この本を象徴する作品であり本のタイトルを「白痴」とするのも納得。個人的に作品の中で「青鬼の褌を洗う女」に終わる後ろ3篇が好みだったりするんだけど、これは小説というフィクションに女を語り手とし男を語るというフィクションを作り上げた安吾の遊びへの共感からだろうと思ったりする。

    2
    投稿日: 2011.02.09
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    男女の云々は苦手だけれども、何故かさらりと読めた。文章も古いですが読み難さはない。色気たっぷり、な雰囲気かな。ただちょっと出てくる女性が似た様な人物像なので、収録の仕方が悪いのかな。筆者の本はこれが初めてですが、他にも色々読んでみたいと思います。

    2
    投稿日: 2010.12.12
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    そして私は、私自身の本当の喜びは何だろうかということに就て、ふと、思いつくようになった。私の本当の喜びは、あるときは鳥となって空をとび、あるときは魚となって沼の水底をくぐり、あるときは獣となって野を走ることではないだろうか。 私の本当の喜びは恋をすることではない。肉欲にふけることではない。ただ、恋につかれ、恋にうみ、肉欲につかれて、肉欲をいむことが常に必要なだけだ。 私は、肉欲自体が私の喜びではないことに気付いたことを、喜ぶべきか、悲しむべきか、信ずべきか、疑うべきか、迷った。

    2
    投稿日: 2010.11.25
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    坂口安吾の短編集。 『青鬼の褌を洗う女』は面白く読めたけど、それ以外の作品は居心地悪い感じがしました。 読者の目の前には作者によって規定された型枠しか差し出されないような作品。 フィクションにはもっと柔軟・多様な可能性を秘めていてほしいと思う私には、合わない作風でした。

    2
    投稿日: 2010.10.31
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    *ブログ感想あり* http://blog.livedoor.jp/marine0312/archives/51776528.html ロマンチスト坂口安吾、すきだ。

    2
    投稿日: 2010.10.06
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    太宰治がお好きならばもしや読んでおられるかもしれせんが…安吾の小説は、恋愛ものでさえも冷たくて暗く理屈っぽくて、私が初読の高校生の時はよさが分からなかったのですが、二十歳過ぎて少し現実の塩辛さを知ってからは、こんなに沁み渡る小説はない!と貪り読みました。 安吾文学に出て来る、だらしなくもからっとした女の人が理想です。 (しかし文章が巧い作家だ…) オススメ:『外套と青空』『青鬼の褌を洗う女』

    2
    投稿日: 2010.09.30
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    角川文庫の『白痴・二流の人』は面白かったけど、こっち(新潮文庫)は正直期待外れだった。 男と貞操観念の薄い女との関係を描いた作品がいくつも収録されてて、流石に読んでるうちに飽きがきた。 ゼミの顧問の先生が新潮文庫の安吾を薦めなかったのがよく理解できた。

    2
    投稿日: 2010.09.28
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     この本は短編集であり、全ての作品に貞操観念の薄い女性が出てくる。全体的に退廃した雰囲気の中の物語で、戦時中である記述も多い。堕落論の主張を小説化したものと云う様な事を聞いていて読んだのだが、それ程関連性が見つけられなかった。この短編集の全体的な主題と云うものは、男女の関係は肉体的なものでしかないのかと云うことであるように思う。作中で貞操観念に乏しい女性が多数登場するが、その人物に対して明確な非難や賞賛と云ったものは見受けられないし、その善悪に対してはあくまで読者の判断に任せると云った感じである。はっきり云ってよく分からない作品で、『堕落論』に感動した自分にとって、物足りない作品だった。

    2
    投稿日: 2010.09.19
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    白痴面白いよ〜と友人に勧められドフトエスキーの方を読み始めた。面白いって言われたのにどうしても3行で眠くなり、しばらくたって坂口安吾と判明。あっと言う間に読み終えました。

    2
    投稿日: 2010.08.25
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    作品を読めば読むほど、凄まじく惹きこまれた。久々の感覚。 表題作。メインテーマではない筈の、戦争の描写が肌に迫るようだった。これぞ筆力…!有無を言わさぬ力がある。 どうしようもなく巨大な「死」がまさに目の前にある感覚に触れ、手に汗を握りつつ読んだ。 「白痴」だけでなく、この本におさめられた作品には大抵共通していたことだと思うが、避けられないものを前にただ何も出来ない恐ろしさ。ちっぽけな存在でしかない自己と反対にどんどん膨張する自意識。そしてひとつのもの(白痴の女)に対する感情の移り変わり。 この一見するところの矛盾の羅列は「自然」なのだと感じた。ともに空襲からのがれる時に白痴の女に対して抱いた感動と相反する、助かったのちの空虚。 文学に表されるものも含めて、実は一貫性とは自然なものではないのではないだろうか。 ……んーいまいち考えがまとまらんなあ。保留。 しかし「母の上京」には笑ってしまった。こんなオチかよ…!

    2
    投稿日: 2010.08.11
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    書き出しがキャッチ―な話が多い。 途中忘れたころに最初のつぶやきを思い出させる所に戻ってくる。 「青鬼の褌を洗う女」と「戦争と一人の女」が好きかも。 どちらも女性が主人公。

    2
    投稿日: 2010.07.29
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    『いずこへ』『白痴』『母の上京』 『外套と青空』『私は海を抱きしめていたい』 『戦争と一人の女』『青鬼の褌を洗う女』 の7編を収めた短編集。 時代背景は第二次世界大戦中か直後。 一貫したテーマは「デカダンス」。 表題作『白痴』から引用。 「死ぬ時は、こうして、二人一緒だよ。怖れるな。 そして、俺から離れるな。火も爆弾も忘れて、 おい俺達二人の一生の道はな、いつもこの道なのだよ。 この道をただまっすぐ見つめて、俺の肩にすがりついてくるがいい。 分ったね。」 女はごくんと頷いた。 この瞬間、主人公である伊沢は感動のために狂いそうになる。 なぜなら、白痴の女、それは人間というよりも畜生か肉塊に過ぎず、伊沢の言葉に頷くときまで女はただの一度も何の意志も表さず、ただ女の体だけが目覚めていたから。 その感動の描写が短文ながらも美しくこころに訴えるものがあったので、このような感動を味わえただけで『白痴』を読んだ甲斐があった。 しかし、後半部分で私は肩透かしを食らったような気もした。 それは、私は 「伊沢が白痴の女に愛情のようなものを傾き始めるのではないか」 と思ったのだが、空襲から二人助かり林の中で女と休んでいるとき、伊沢は女に微塵の愛情も感じておらず、置き去りにしたいとすら考えているからだ。 つまり、この男は結局のところ、徹底してデカダンな思考の持ち主なので、私には彼の行動にシンパシーを感じることはできなかった。 それでも、作品中の爆撃機による空襲の描写はすばらしく、当時の戦争の雰囲気が容易にイメージできる上に「破壊の美」すら感じる。 ところで、安吾の描くデカダンな女はまるで貞操観念がない。 しかし、それがふしだらを意味するのではなく、寧ろ清潔な印象を受けた。 ただ、そういった女性に抵抗感がある、そういった女性を男性が描くことに不快感を覚える人は、安吾の作品を読んでも面白味を感じることはできないかも知れない。

    2
    投稿日: 2010.06.27
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    ――「死ぬ時は、こうして、二人一緒だよ。怖れるな。そして、俺から離れるな。火も爆弾も忘れて、おい俺達二人の一生の道はな、いつもこの道なのだよ。この道をただまっすぐ見つめて、俺の肩にすがりついてくるがいい。分ったね」女はごくんと頷いた。 力強い台詞。 人々は、生きようとする姿勢の中に美を見つけるのか、戦後の虚脱に影響を与えた。 何時の時代も読む者の心を惹きつける名文である。 同年、エッセイ「堕落論」を発表してる。 【収録作品】 ・いずこへ ・白痴 ・母の上京 ・外套と青空 ・私は海を抱いていたい ・戦争と一人の女 ・青鬼の褌を洗う女

    2
    投稿日: 2010.03.27
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    ダダイスト。 太宰は自分のこと嫌いで、嫌いで、結局そんな自分が好きだけど、 安吾はその逆というか、 「堕落は呑んでも呑まれるな」と思いつつ、結局呑まれてしまう感じがする。 そんなダメっぷりが、ちょっとおちゃめ。

    4
    投稿日: 2010.03.06
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    生きた時代の重たさもあるけど、戦争、精神、女、肉体を短編によくまとめたなぁと思う。しかも深く。文章の難しさあるけど、人生で一度読んでおいだがいい作品。

    2
    投稿日: 2010.02.10
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    おおお何だか想像と違った! 勝手に明治時代くらいの話だと思ってました。 坂口安吾の作品を初めて読んだんですが、この人の文章、肌に合うわー。読みやすい! ご近所の方々にももっと深く食い込んでゆくのかな、と思ったんですが、そんなことはなかったぜ。

    2
    投稿日: 2010.01.20
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    空襲下の限界状態で、人間の尊厳を問う。 本能のみで生きる白痴を豚と変わらないと言い切り、徹底して人間の表層を取り除いている。  多少、露骨な表現が多いが、私の存在意義を再考させられる。

    4
    投稿日: 2009.11.29
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    初めて読んだのは、高校の修学旅行のときだったように思う。 友人が読んでいた。 二度目にこの小説を読んでいた頃、古書店で安吾の文庫をたくさん見つけ、まとめて買ったのだった。 それらは、ぼくよりも安吾が好きな友人にまとめて渡した。 その文庫は今も友人の部屋にある。 2002年6月11日読了

    2
    投稿日: 2009.11.01
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    高校時代、すっげぇ好きだった。 いま、あらためて読んでみた。 「文人ってオトナになれん人なんやなー」と思いながら、やっぱ好きだった。

    6
    投稿日: 2009.10.13
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    この本、高校時代に読書感想文を無理やり書くために読んだような・・・ でもほとんど内容を覚えてなかったので、もう一回読んでみました。 それもそのはず。 文章が読みにくいです。やたら難解。 ホントに高校生の時、ちゃんと読んだのだろうか・・・。 ついでにいうと、私あんまりこの手の小説好きじゃないです。デカダン派というやつでしょうか。それでも読みかけたので頑張って読みました。 表題作「白痴」を含む代表作7作が収録されているのですが、「私は海をだきしめていたい」「戦争と一人の女」はどうやらリンクしているらしく、良かったです。 苦手な類の小説なんだけれど、戦争を取り扱った小説としてはかなり珍しいものだと思います。そういった意味で興味深いです。 私は当然、日本で戦争があった時代に生きては居ないので、戦争観というのはメディアによって形作られています。 坂口安吾は時代的に第二次世界大戦を経験しておられると思うのですが(終戦10年後に亡くなっています)、「戦争と一人の女」は戦争体験者が書く小説としては私にとって衝撃のものでした。 「私は然し夜間爆撃の何が一番すばらしかったかと訊かれると、正直のところは、被害の大きかったのが何より私の気にいっていたというのが本当の気持なのである。照空燈の矢の中にポッカリ浮いた鈍い銀色のB29も美しい。カチカチと光る高射砲、そして高射砲の音の中を泳いでくるB29の爆音。花火のように空にひらいて落ちてくる焼夷弾、けれども私には地上の光芒たる劫火だけが全心的な満足を与えてくれるのであった。」 −−「戦争と一人の女」より それから、殆どの作品で女性が登場するのですが、この女性たちが思わず疑問を抱いてしまうような人物です。 坂口安吾の人生と、女性との関係を知りたくなりました。 なんとなく、全体的に太宰治を彷彿とさせるなあと思ったら、太宰も坂口も無頼派だったんですね。何にしろ苦手です。

    4
    投稿日: 2009.05.15
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    予想以上に入り込んでしまった。 もちろん有名どころは『白痴』だけれど、私はそれ以外が気に入った。 特に『母の上京』『外套と青空』『私は海をだきしめていたい』『戦争と一人の女』 がいいと思った。 私文学史の知識浅いのだけど、戦争の最中で裸にされ、シンプルな三大欲望のみ 顕にならざるを得ない状況下で生まれた作品だということはわかる。 肉欲とは一体人間にとってなんなのか。 最悪の環境でも潰されぬそれは卑しくもあり泰然と人間を構えているよう。 色々なことを思いついたが、正直一度読んだだけでは言葉にしにくい。 それってやはり当時の状況をあまりよく知らないからか。 もちろん完全には知りえないんだけど、極限のところまで追い詰めないと 理解できないもんなのかもしれない。 この作品の延長線に幸福がないのは確か。 「中途半端な所有感は悲しく、みすぼらしいものだ。 私はすべてを所有しなければ充ち足りぬ人間だった。」(『いずこへ』) 「人が物を捨てるには、たとえば紙屑を捨てるのにも、捨てるだけの 張合いと潔癖ぐらいはあるだろう。 この女を捨てる張合いも潔癖も失われているだけだ。 微塵の愛情もなかったし、未練もなかったが、捨てるだけの張合いもなかった。 生きるための、明日の希望がないからだ。」(『白痴』) 「全ては過ぎる。夢のように。何事をも捉えることはできないのだ。 私自身も思えばただ私の影にすぎないのだと思った。」(『戦争と一人の女』)

    2
    投稿日: 2009.01.06
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    1946年、終戦翌年に発表された作品。 映画「白痴」を観る前に読みました。 戦時中の日本。 文化映画の演出家である伊沢は、芸術を志しながらも、実際には凡庸さ、言葉の上だけの"自我"や"個性"が氾濫の中に身を置いています。 一歩先の僅かな給与を貰えるかどうかを恐れ、胸に抱く大志も、そうしたチッポケな現実の前で崩壊せざるを得ない現実に疲れる伊沢は、住処に潜り込んできた白痴の女に安らぎます。 白痴は、豚のように、自らが切り刻まれても気付かない。物事を考えるのではなく、ただ通すだけ。 逃げ惑う中、最初は置き去りにしようとした白痴を連れ、彼は大衆とは別に逃げようとします。 大衆に飲み込まれそうになる白痴を掴まえ、逃げる伊沢。 戦争という虚無の切ない愛情は、全てを破壊する。 その先に何かがあると思い、希望を持とうとやっていたが、死体は人も豚も何もかもが同じようにしか見えなかった。 明日への希望など持ち合わせていなかった。 だから、白痴を捨てようにも、捨てるほどの気力も無い。 出来るだけ遠くに歩こう。 ただ、心の中に混沌とした虚無が漂っている中、背中に降り注ぐ太陽を待ちながら。

    2
    投稿日: 2008.12.30
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    「知らないのですもの。   びっくりするところへ、つれて行ってね。」 坂口安吾の小説で 繰り広げられる男と女の駆け引きは 流れるようだと思います。 『青鬼の褌を洗う女』のやり取りは なんだか引きつけられちゃいました。

    1
    投稿日: 2008.12.21
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    あまりに有名な坂口作品を集めた短編集です。坂口さんの女性の書き方が独特で好き。 戦争がもたらした焼け焦げた不安定な社会のその歪さに焦点を当てた短編。 「鬼の褌を洗う女」が好きだな。妾さんの一人称で進む短編ですが、この妾さんがまた魅力的です。道徳を重んじながらも、遊蕩・怠惰に憧れるのは人間の性でしょうか。

    1
    投稿日: 2008.09.16
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    初安吾作品。 かぁ〜、『ダメ人間』になりたい瞬間って生きてるうちで何度も出会う瞬間だと思うんだよね、 そんな時読めばいいと思うんだな、これ。

    1
    投稿日: 2008.06.12
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    15冊目。『青鬼の褌を洗う女』『戦争と一人の女』『白痴』、安吾の描く女性って自身が魅力的なわけではけしてないんだけれど、安吾フィルタをかけると恐ろしくかわいい。

    1
    投稿日: 2008.06.03
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    ダメ人間の話。かと思ったら案外それだけでもなく、女の子が主役の話は特に良かった。 割り切れる人でありたい思想と、こだわってしまう現実と。 その解離具合と脆弱さが好きだ。自覚的だから美しい。

    1
    投稿日: 2008.03.21
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     どれも似通っているけれど、「戦争と一人の女」ヤバイ。パンピーの中に、戦争を希う女がいるなんて思いもよらぬことでした。そういう破滅的な女がほとんどみんな「淫売」の類なところにはこの人の限界があるのか。他の作品はどうなんだろう……と思いました。

    1
    投稿日: 2008.03.01
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    戦中・戦後の時代が舞台の短編集。男が主人公の話が多いけど、私が女だからか、女のほうが印象に残ってる。2008/02

    1
    投稿日: 2008.02.10
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    6月27日購入。9月6日読了。 「いずこへ」「白痴」のみ。 太宰と並ぶ戦後の新戯作派、デカダン作家と呼ばれた坂口安吾の短編集。デカダン派だけあって話のテーマも虚無的で、登場人物も廃れきっているものばかりだが、退廃や貧困を良しとし墜ちるトコまでとことん墜ちていこうという主人公(たとえば白痴の伊沢)は勇ましい。物語後半、戦争の業火から逃げる伊沢の「俺と君の生きる道はいつもこっちなのだ!」という台詞には魂を揺さぶられた。

    1
    投稿日: 2008.01.30
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    短編集だけど 全ての話を通して 「どうしょもない女」に だらしがないなぁ!とかキモイなぁ!とか 思いながらも、ダラダラと関わってしまう男の話で あぁーそうだよなぁーそうなんだよぉーと そういう場面多し 「青鬼の褌を洗う女」が人気あるようだけど あたしもそうかなぁーそれか「白痴」かなぁー

    2
    投稿日: 2007.12.26
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    坂口安吾の文体は力強い。 映画の白痴はアレンジされてて時代設定がよくわかりづらかったけど、小説はひしひしと戦中の惨烈さが伝わってきた。 浅野忠信が主人公を熱演(かなーり力をぬいているようにみえるんだけど)してた映画をもう一度みたいな。

    1
    投稿日: 2007.11.10
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    初めて坂口安吾を読みました。 凄く読みやすかった。 こんなに読みやすい文章を書く人だったのか……! と驚き。 「母の上京」が何となく好き。

    1
    投稿日: 2007.03.02
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    これに入っている「青鬼の褌を洗う女」が お気に入りです。 坂口安吾の矛盾や葛藤など人の心の醜さを 潔く、美しく描くところが素晴らしいと思う。

    1
    投稿日: 2007.02.26
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    男一人称よりも、女一人称の話が好き。作者が男ということで主人公の裏に作者の影がちらちらしてるみたいに感じてしまったからか。家に米やら味噌やら釜やら入らせたくないってのは新鮮だった。女の人に幻想がくっついてる。なんだかんだ言って結局女に夢を見続ける超越的ロマンチシズムを感じた。

    1
    投稿日: 2007.01.23
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    荒い手つきで艶のある文章を書くなぁ、と思いました。 作者の書く「女」という生き物が、トラウマになるほど好きです。

    1
    投稿日: 2007.01.06
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    ひたすら人生をずるずる引きずっているようなのに、どうして綺麗かなあ。私は青鬼の褌を洗う女になりたいですよ。

    0
    投稿日: 2006.12.26
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    短編集.戦争の影が多く現れている.「青鬼の褌を洗う女」が一番好きだったかな.「母の上京」もよかった.[2006.10.26.]

    1
    投稿日: 2006.10.26
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    読んだ。本当に面白かった。 でも、読んであとはかなり疲れた。体力のいる作品だと思ったけど、また読み返したい。

    1
    投稿日: 2006.08.30
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    文章は乱暴な書き方だったりするんですけど、でもその世界は美しいんです。一気に読むのが勿体無くって、少しずつ少しずつ読んでました。映画の『白地』(手塚眞監督)も映像が綺麗でお勧めです。

    1
    投稿日: 2006.03.25
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    男女間の肉欲と愛情。肉欲無しの恋愛はあるのか・・。肉欲とは愛情の一つ?うーん、それを信じたいね。男女間でその比率の差はあると思うけど。考えさせられる本でした。

    1
    投稿日: 2005.10.28
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    これはダメだった。ダメ人間をダメ人間らしく書き尽くす腕には感服するけれど、底に見え隠れする男尊女卑に辟易。自分のダメさをさも認めているフリをして、でもオンナよりはマシだけどね、と優位性を一生懸命主張。悲しくなりました。

    1
    投稿日: 2004.11.18
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    堕落者のつぶやきであるが、やたら難解で読んでいて疲れる。戦争文学じゃないが、戦争のおかげでますます逃避感が強まっている。まあたまにはこういうのを読むのも良いのでは。おすすめはしないが。

    1
    投稿日: 2004.11.10
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    失礼を覚悟で書くけど、どうして自分が知的障害(自分の場合は児の方)に惹かれるのか解った気がする。この本を紹介してくれた人に感謝。きっと自分からは選ばなかっただろう本だから

    1
    投稿日: 2004.10.24