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総合評価

148件)
3.7
34
44
40
9
5
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    好きじゃないというか疲れた。 まあ単にこれは自分が男女だの肉慾だのといった題材が好きじゃないからだと思う。 全体的に皮肉ぽいのが疲れたがいじらしくて可愛いなとも思った。

    0
    投稿日: 2025.09.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表題作「白痴」について! 伊沢は、繊細で周囲の空気に馴染めず、戦時中の同調圧力にも乗れない人だったと思う。 生きづらさを感じながらも、自分の感性や価値観を大事に抱えながら生きてきた人で、他の人が命や家族や財産、立場を守るために普通ではいられなくなるように、伊沢も自分の価値観を命がけで守ろうとした結果が、終盤の異常性に繋がったんじゃないかなと思った。 周りの人や映画仲間、女たちへの辛辣な物言いは、ただの見下しだけじゃなくて、自分とのあまりにも違う価値観や空気感に対する拒否反応で、疎外感や孤独感から来てるのかなって思う。 そんな中で白痴の女が現れ、それを所有物のように扱うようになった。 人間としては見ていないが、大事な物としては扱っている。 周りの人間達に比べ、その女は戦時中の価値観や空気感から切り離された、唯一の無垢な存在に見えて、それを自分自身の無垢さと重ねてたんだと思う。 ただの所有物として見下す一方で、自分の価値観や感性を守るため、この無垢さを所有していることが、伊沢の価値観の肯定になっていたのかもしれない。 小さい子がぬいぐるみを抱きしめて手放さないみたいな感覚で、伊沢にとって唯一の安全地帯のような存在だったのかなって思う。 伊沢の呼びかけに女が頷いたシーン。 はじめて女に意思を感じた瞬間、伊沢は妙に嬉しそうで、ワクワクした感じで女に夢中になっていた。 それまでは、ずっと抱えてはいるものの無価値で浅ましい人形のように思っていた存在が、自分が思ってたより価値があるものに感じて、自分が肯定されたような気持ちになったのかなって解釈した。 伊沢は特別な異常者というよりも、他の人が命や家族を守るのと同じくらい、自分の感性を守ることが大事だった人なんだと感じた。 女に対しての執着部分については共感はできないけれど、その自分の感性に対する切実な気持ちは、なんとなく分かる気がする!

    1
    投稿日: 2025.08.14
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    白痴を含む短編集。 どの作品も女性の生き方について書かれており、この当時このような女性の生き方、処世術というものについて書くことはどう思われたのだろう。 全編を通して女性はいつの時代も強いと感じた。

    0
    投稿日: 2025.08.02
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    やはり戦争を生きていない私には理解できない価値観や、気づいていない真意などもあるのだろうが、それを抜きにしても面白い作品だと感じた。戦争の荒波の中で嵐のように絶えず変化していく価値観。その中でひとり、芋虫のように横たわる女。その果てしなく無限の孤独に主人公は救われるが、それは周囲から孤立している主人公自身の自己愛に過ぎないのではないか。

    0
    投稿日: 2025.08.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「死ぬ時は、こうして、二人一緒だよ。」という一文に惹かれて、この作品を手に取った。 だが実際に読んでみると、その内容は想像していたものとはまったく異なり、正直なところ「微妙だ」と感じた。 ラストの「俺と俺の隣に並んだ豚の背中に〜」という描写には衝撃を受けた。ついさっきまで一緒にいた女性を「豚」と表現するとはどういうことなのか、最初は理解できなかった。 しかし調べてみると、戦時中の文学では空襲で焼け焦げた死体が「豚の丸焼き」と表現されることが少なくなかったらしく、納得した。 わたしがこの作品に共感しきれなかったのは、自分が夢見がちな傾向にあり、愛や人間性に対して誠実さや理想を求めてしまうからだと感じた。 坂口安吾の描く世界は、それとは真逆だ。 『白痴』は、わたしにとって好きな作品ではなかったが、その事実を理解できたことがこの読書の大きな収穫だったと思う。

    0
    投稿日: 2025.07.17
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    正直難しくて完全に内容を理解できた気がしないが文章のリズムが良くて綺麗で読んでて楽しかった。外套と青空が1番好き

    0
    投稿日: 2025.06.22
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    白痴よりも同時収録されていた短編、青鬼の褌を洗う女の方が好みだった。岡崎京子のPINKに通ずるものがある。

    1
    投稿日: 2025.01.30
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    坂口安吾の私小説か。人間の業といか性に対する観念の描写が多い。少なくとも安吾の思いが反映されているのだろう時代背景として戦時下ということも大きく影響している。

    2
    投稿日: 2025.01.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今生き残ることより白痴の女と一緒に暮らしてることがバレない方が先決なのか。まあ、よそ様の嫁だしってこと……?最悪の世界だけどとりあえず誰かと一緒にいたかったってことなんだろうか。物言わぬ肉塊。何を思えばいいのかよくわからなかった。空襲描写がとてもリアルで怖かった。絶対絶対こんな怖い目に遭いたくないな〜。

    4
    投稿日: 2024.11.20
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    自分に重ねて、主人公の反省がまるで自分のように感じるのを楽しんだ。欲情に埋もれる過程が生々しくも表現され、それが別れを際立たせる。

    2
    投稿日: 2024.10.05
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    ゼミの先生の専門分野だったために買い、ずっと積んでいた一冊。 うーーーん。何を読まされているんだろう感が否めなかった。 良くも悪くも戦後のカオス…ってコト!?

    0
    投稿日: 2024.09.30
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    戦争時代でのお話で、主人公の感情変化や周りの人々の人間的生々しさがひしひしと伝わる物語でした。戦争時の環境やそこでの人々の感情といい、戦争についてとても考えさせられ、爆弾が降り注ぐ街、生死を彷徨う中、主人公の感情に移入し手に汗握る思い出読み切りました。

    0
    投稿日: 2024.07.26
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    戦時下の混沌とした、言いようのない不安感と破滅思想、芸術家として死にたいジレンマがそこはかとなく漂う作品。 私の感覚としてこの時代の死生観は、殺伐としていて、生きることも死ぬこともさほど大きな価値はなく、ただ眼前の事実を嚥下するというイメージがあるが、まさにそう。まさに冷たい灰色。 初めての坂口安吾でした。

    9
    投稿日: 2024.03.31
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    ①白痴 主人公は、死ぬかもしれないと思うことで生きていることを感じ、白痴の女を肉の塊と呼んですすんで愛することを恐れている。臆病だなー。結局死への恐怖を抱いている。でもそんなこと気にしない(気にできない?)白痴の女をやれやれ、って見下しつつもどこか癒しだったり愛情を見出してるんじゃないか。 白痴って現代ことばに置き換えると何になるだろう。軽く言えばメンヘラかな。チキンとメンヘラの風変わりな生活。 ②女体 傷つく、いけない、と思っていても素子を本能的に求める谷村と、彼の全てを愛し身を尽くすことすらも愛する素子。純愛だなぁ、二人の夜の遊びは情欲のぶつけ合いでなく愛の確かめ合いのような感覚なのではなかろうか。ただ性欲の強い女は引かれがち。素子は谷村を愛することが夢であるのに、それを谷村自身は知らない。肉体のない愛に就いて考える。 ③恋をしに行く 肉体のない恋がしたいと言いながらも結局信子の純潔さに惹かれちゃう谷村!浮気っちゃ浮気だと思うけどそこを抜きにしたらとても情熱的な告白。いるよねー、みたされないことによってしか、みたされることができない人。自分を突き放してでもその人を愛したいと思う人。 素子も信子も愛してたけど出力量と種類が違う。素子へは感謝、さほど強くはない愛。信子へは燃えるような肉体への賛美。前者が愛で後者が恋。愛は小さくとも長く燃え、恋は激しいが短い。

    2
    投稿日: 2024.02.25
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    ハンチバックの市川沙央氏が対談でおすすめしていた。情欲や愛情、戦中前後の暮らしぶりや人間模様、生き様が新鮮だった。

    13
    投稿日: 2023.11.14
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    私は誰かを今よりも愛することができる。然し、今よりも愛されることはあり得ないという不安のためかしら。

    1
    投稿日: 2023.05.04
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    登場人物は、男女の肉体関係を、浮気を、戦争を愛する。それが正しいかどうかよりも、そういった小説のフィクション性が、現実の輪郭を際立たせること。というかなんなら「現実はフィクションを含む」ことを思い知らされる。

    8
    投稿日: 2023.03.24
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    特に青鬼の褌を洗う女ですが 一応奥様がモデルとされていますが 可愛くってしょうがない感じが にじみ出ております ひねくれた溺愛が心をくすぐりました 戦争のさなか 馬鹿々々しさや絶望があっても しっかり生きている感じ 白痴や女性に対する 憎悪や嫌悪があっても それは自分の怒りの投影であり そのなかで 支え合う姿には 愛を感じます

    31
    投稿日: 2023.03.09
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    「堕落論」などのエッセイを読んでから小説を読んだ。坂口安吾がどんな考え方をする人なのか大体分かった状態で読んだので面白く感じた。どの話も彼自身の哲学が反映されていて、ここまで一貫に徹して己を曝け出している人も珍しいんじゃないかと思う。何か一つのゴールを見据えている感じがすごく伝わる。 また、文体も肌に合っていた。純文学の抒情的表現や、…みたいな感じ、分かるでしょ…??といったような文体に馴染めない(私自身が鈍感だからだと思うが…)人間なので、坂口安吾の文体が心地よかった。特に心地よかったのは「青鬼の褌を洗う女」で、サチ子目線から語る心の機微の言語化や考え方がすごく面白かった。 どの話でも語り手たちは(作者は坂口安吾なので…)理路整然とした雰囲気で語っていく。それでもふとした拍子に目の前の女をかわいいと言ったり、男をわけが分からず愛しいと言ったりする。そこがすごく好きだし、かわいい。 好きな作家に出会えて嬉しくなった。 〜メモ〜 「私は海を抱きしめていたい」 私は物その物がその物であるような、動物的な真実の世界を信じることができないのである。 私は最も好色であるから、単純に肉慾的では有り得ないのだ。 「青鬼の褌を洗う女」 私は現実はただ受け入れるだけだ。呪ったり憎んだりせず、呪うべきもの憎むべきものには近寄らなければよいという立前で、けれども、たった一つ、近寄らなければよい主義であしらうわけには行かないものが母であり、家というものであった。

    1
    投稿日: 2023.03.03
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    6冊目『白痴』(坂口安吾 著、1948年12月、1996年6月 改版、新潮社) 坂口安吾の代表作「白痴」を含む、全7編が収録された短編集。 全ての作品に共通して描かれるのは堕落と肉欲。 人間の生の本質を、男女のまぐわいを通して描き出そうとする安吾。明確な答えを読者に提示するタイプの小説は一つとしてない。執筆をしながら作者本人が自問自答を繰り返し、その答えを探求しているかのような印象を受ける作品が揃っている。 「火も爆弾も忘れて、おい俺達二人の一生の道はな、いつもこの道なのだよ」

    9
    投稿日: 2023.02.12
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    短編集って全部読み切るの結構体力使う気がする 肉慾ねぇ。人間の本能って下品なんだろうなってそれを純に描いてる。でも勝手に下品な想像をするだけでそれ自体美しい或るべき姿なんだろう

    5
    投稿日: 2023.02.06
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    大東亜戦争末期、敗戦直後の作品ならではの退廃感に満ちた作品群。 『堕落論』の実践、と言われる小説のようだが、堕落論を読んでいてもよく分からないところが多く、少々ぶっ飛んだ感ある。 表題作の「白痴」では、ブラックジャックの「白痴」の回を思い出した。小学生の時に「白痴」ということばをそのとき初めて聞いたので。 人間は堕落する生き物である、というよりは、楽をしたいプログラムが埋め込まれているから省エネで餓死せずに生き残ってきたのだろうとおもう。

    7
    投稿日: 2023.01.24
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    長らく積みっぱなしだったものより。積読崩しの一環として。坂口安吾ってやっぱ人としてどうかしてる(ここでは誉め言葉として使う)んだろうけど、だからこそこういう文章を書くんだろうなと。

    2
    投稿日: 2023.01.20
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    自覚はあるが積極的に考えたくない心の動きを観念的かつ現実的に述べていて、小説の中のお話というよりもあまりに人間に近すぎて他人事に感じられない作品だった。 作者の、人間に対する理知的な分析力と、分析という言葉とは真反対の理屈に合わない人間らしい雑多な気持ちが同居していた。 「私は海をだきしめていたい」と「青鬼の褌を洗う女」がよかった。 女を口説くときにエッちゃんが言った「こんな僕だから思いはいっぱいだけど、」という言い回しが好きだった。

    4
    投稿日: 2022.10.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    白痴に関しては登場人物の女になんともいえない魅力を感じてしまった。戦争の描写が美しく書かれた作品だと思います。ただ、他の短編が肉欲のまま浮気ばかりする登場人物が多いなぁという印象しか残らなかったです。

    3
    投稿日: 2022.10.09
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    男の魅力と女の魅力、見せる側と見せられる側、至って違うのは当たり前。誰もが裸になれば同じ男と女になる、そんな人間の精神と肉体を鋭く見た小説だ。男と女はどうあるべきか、恋人同士の時、夫婦となった時、互いが老いを感じる時、など 人の魅力はいつも違う、見つけるのは自分だ。文中の空爆後生き残った女の言葉「私は過去よりも未来、いや、現実があるだけなのだ」と生きている今こそ本当の自分を試す事ができるのだと悟った、に深い印象を持った。

    6
    投稿日: 2022.09.03
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    安吾はミステリーしか読んだことが無かったので、本人の思想への理解を深めようと思い読んだ。戦時中の今ではあり得ない倫理観が淡々と描かれ人間の本質を炙り出す数々の物語だった。

    2
    投稿日: 2022.01.13
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    戦時中の描写が多く後半のほうで書かれていた。このようなところから、当時の戦争の様子が垣間見え、知ることができた。 この小説は正直よくわからなかったけど、小説の中の中心的な人物たちは淡々としている印象だった、どこか冷めたような感じがした。ただただ現実を見ている。 窮すれば通ず、ピンチな時でも、焦らず、ただそのときの現実を受け入れ、淡々とした精神でいるもでも良いと思った。 一番最後の青鬼の褌を洗う女の話が気に入った。どこか冷め感じ、淡々としている。 戦争のよる腐敗した様子をイメージした。終戦したと同時に期待もあったと、、

    2
    投稿日: 2022.01.06
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    甘美であるが、腐っている。腐っているから、隠している。隠しているけど、持っている。 そんな心持ちになる一冊でした。 「いずこへ」で、スタンドの女性と関係でも持とうかというシーンで、なぜか痴人の愛のダンスホール帰りの電車を思い出しました。 誰かに対して悪罵を浴びさせたいような、この世の不出来を蔑みたいような、そんな気持ちだったのかと考えてしまいました。

    5
    投稿日: 2021.12.18
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    友人がドストエフスキーの方の白痴を読んでいるので、対抗して此方を読むことにした。 スラスラと読めたけれど、おつむが宜しくないからかしらよく分からなかった。

    2
    投稿日: 2021.11.09
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    流れるように自然で、さらさらと読んでしまう。私自身取り留めのないことを、ついつらつらと考えてしまうのだが、坂口安吾の文章はちょうどそんな感じだ。表題作よりも、青鬼の袴を洗う女が気に入った。冷めた女の目線が小気味良い。

    3
    投稿日: 2021.10.05
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    いけないことをしている時 いけないことは罰が待っていると思うから いたたまれなくなる 軽蔑されるから、気が滅入る かと言っていけないことを単に無条件で受け入れ開き直るのも少し違う。 むしろそれでは意固地になる。 常識で測ることで悪臭が放たれるのであって ”いけないこと”なんか誰にも定義できない。 その人があるがままの行為なのであって 悪人が悪事を犯すわけではない。 ただ、日本人は特に“常識”に向かい自ら参集する性癖を持っているから、そしてそれを信用に置き換えるからなんとなく悪人や悪事を作り出す。 常識の外に見せ物小屋を作り、隔離し、安心に興じる、これが常識立脚の本当のところやと思う。 ひとりひとりが持つ考え方をもとに、生きていくことに他人が口出しするほど野暮なことはない。 こそこそするから悪人根性が芽生える。 堂々と生きよ。 人それぞれを受け入れる、この世界はひとつやから。あなたが私で、私があなたやと考えへんか。 君たちがいて僕がいる。

    5
    投稿日: 2021.04.25
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    7話集録の短編集。どれも終戦前後の内地での話かな。戦時に取り巻く独特な空気…退廃、諦念、腐敗、狂気などが漂う。 そしてその中での男女の愛憎、情欲、×××。 きっとこういう空気の中で生きていってたんだよなぁと自分が未体験な世界に浸れて面白かった。ちょっと薄暗かったけど。

    5
    投稿日: 2021.02.09
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    話は主に人にお勧めするには照れるような内容だけど、この語感、言葉のリズム、癖になる! 読み終える頃には好きになってた。チャッカリズム。良い。

    3
    投稿日: 2021.01.26
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    肉慾、肉慾、肉慾、、、 うんざりするほど脂身だらけの描写。 なのに、読むことを放棄しないのは 通奏低音の堕落論に自分を見るからか。

    10
    投稿日: 2020.12.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ストーリーの展開としては自分の部屋に逃げ込んできた白痴の女と共に戦火から逃げるだけで主要人物は誰も死なない。 しかし、戦禍における伊沢の思想の変化についての表現力が素晴らしい。

    3
    投稿日: 2020.10.11
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    戦争。 生と死が日常に戯れる環境下で、人間は克己心の拠り所をどう置くか? 表題作『白痴』の、伊沢と言う男の歪んだ優越感を始め、数々の乱暴で頽廃的な思想には目を覆いたくなるが、決して背けてはならない。 ただそこに生きた炎を。 人それぞれが燃やす権利を。

    7
    投稿日: 2020.03.30
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    堕落論を読んだ上で、こちらも読みました。 時代背景を考えても仕方のないこととは承知の上で、正直…女性蔑視が酷すぎて、読んでいてしばしば辛い部分がありました。 この時代に書かれた本には多かれ少なかれそういった描写はありますし、それを理解して、それでもなお、この時代の方々の書くお話が小説、エッセイ問わず好きなのですが…それでも、馬鹿にされている気がしてとても切ない気持ちにならざるをえませんでした。 坂口安吾の考え方そのものには共感できるところが多く、好きなのですが、「堕落論の主張を作品化」と称するのであれば、わたしは堕落論を読まれることをおすすめします。 堕落論は難しいことを難しい言葉で書かれていて、咀嚼に時間がかかると感じたので白痴も読みたいと思っていましたが、堕落論を噛みしめながら読んだ方が、特に女性にとっては、精神衛生上良いのではないかと思います。

    4
    投稿日: 2020.02.16
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    白痴の女と火炎の中をのがれ、「生きるための、明日の希望がないから」女を捨てていくはりあいもなく、ただ今朝も太陽の光がそそぐだろうかと考える。戦後の混乱と頽廃の世相にさまよう人々の心に強く訴えかけた表題作など、自嘲的なアウトローの生活をくりひろげながら、「堕落論」の主張を作品化し、観念的私小説を創造してデカダン派と称される著者の代表作7編を収める。

    0
    投稿日: 2019.06.18
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    秩序と無秩序を戦時中に書き表した小説。白痴を避け、忌み嫌っている一方で白痴を求め社会から逃げられない自分を卑俗なものとする主人公。心のどこかで世間の当たり前に辟易している自分と重なる部分があった。

    4
    投稿日: 2019.03.17
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    『不連続殺人事件』が割と面白かったので、この人の代表作に手を出してみた。 まぁ~……面白くない。 太宰や芥川の時代の人らしく、薬漬けの頭から生まれる文章は理解できないところが多い。 短編集だったので、何とか読めたけど。 そのうちの2作は女性が主人公で、少し読みやすかった。

    2
    投稿日: 2019.01.24
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    哲学とか思想というとあいまいで ファッションとか姿勢というほうがよりちかい 在り様ひとつのありかたとしてあこがれる向きの多い立ち方 それを短い文章でかつある程度の時代を越えてあり続け差閉めていることについて 文句なしの作品

    3
    投稿日: 2018.12.09
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    ジャンクなまぜそばみたいな作品。デカダン派、無頼派というジャンルの先駆者だそうで、ねじ曲がった男女の情愛をもつれさせて絡ませてぐちゃぐちゃに混ぜて一気に飲み込ませようとする。無骨で野卑。だからまぜそば。あと読むと何だかやるせなくなるところも一緒。 7編あるうち毛色が違うなと感じたのは「母の上京」で、これは動きがあるだけでなく考えさせられることが多かった。なかでも「花咲く木には花の咲く時期がある(86項)」は名言。坂口安吾の痴情がふんだんに盛り込まれているし、こんな文章実体験でもないと本当に書けない、ある意味ルポルタージュの域にあると思う。 と、同時に母に対する情愛が描かれているのも特徴的。「世の常の道にそむいた生活をしていると、いつまでたっても心の母が死なないもので、それはもう実の母とは姿が違っているのである。切なさ、という母がいる。苦しみ、というふるさとがある(98項)」もぐっとくるなー。解説にもあるとおり、観念と現実の対比を鮮やかに描き出しているのは他作品にも共通するところ。 観念と現実の対比。自分の欲望を他人に通して生きやすくすることが観念だとするなら、その通りに行かずもがき苦しむのが現実。噛み砕きすぎなのは重々承知。結果そりゃぁ退廃的で厭世的にもなりゃあな。ことそれが男女間であればよりビビッドに描けるぞということで、ことあるごとに狂った女性が出てくるのではないか。邪推にもほどがあるけど。 事前に堕落論を読むことをおすすめします。作者が言いたいことを具体に落とし込んだものがこの「白痴」だと思うので。

    8
    投稿日: 2018.06.28
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    当たり前だけど戦争がこの時代の文豪に与えた影響では計り知れないなあと 世界が終わるかもしれないという恐怖とある種の期待のようなもの、、これって三島が感じていたのと同じだとおもった。

    3
    投稿日: 2018.04.08
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    引用 頁六一〜  「私はあなたを嫌っているのではない、人間の愛情の表現は決して肉体のものではなく、人間の最後の住みかはふるさとで、あなたはいわばそのふるさとの住民のようなものだから、などと伊沢も始めは妙にしかめつらしくそんなことも言いかけてはみたが、もとよりそれが通じるわけではないのだし、いったい言葉が何者であろうか、何ほどの値打ちがあるのだろうか、人間の愛情すらもそれだけが真実のものだという何のあかしも有り得ない、生の情熱を託すに足る真実なものが果たしてどこに有り得るのか、すべては虚妄の影だけだ。」 頁一六四〜  「私は女が肉体の満足を知らないということの中に、私自身のふるさとを見出していた。満ち足りることの影だにない虚しさは、私の心をいつも洗ってくれるのだ。私は安んじて、私自身の淫慾に狂うことができた。何物も私の淫慾に答えるものがないからだった。その清潔と孤独さが、女の脚や腕や腰を一そう美しく見せるのだった。」

    2
    投稿日: 2018.03.22
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    いくつかの短編でできています。 中でも『青鬼の袴を洗う女』に綴られている、込み入った、それでいて淡白な文章がたまらなく好きです。戦争経験者ではないけれど、戦時中の生々しい雰囲気がそこはかとなく伝わって来て、面白かったです。

    2
    投稿日: 2017.12.27
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    昭和の時代において、いや、現代にとってもこのような作品を排出するのはとても勇気がいりそうな感じ。特に戦争と一人の女はかなり不謹慎で、戦争を体験していなければ考えつかない心情だし、経験していない自分にとっては共感しにくい。だけどこんな感情を持つ人は少しはいたはずだし、そういう意味で人間という生き物の新しい発見でした。登場する女性は「青鬼の褌を洗う女」以外はどこか変な人ばかりだが、それを客観的にみる側にも変であり人間の赤裸々な内情が彫りだされています。支離滅裂感のある作品もあり「青鬼の~が顕著」途中でいい加減な気持ちになるが、読み返して楽しむ類の本かとも思う。

    3
    投稿日: 2017.09.09
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    『私はそのころ耳を澄ますようにして生きていた』 極度に物を所有したがらなく、1か月の給与を1日で無理にでも使い切ろうとする語り手は、複数の女たちの間で爛れるような生活を送る。  /いずこへ 『その家には人間と豚と犬と鶏と家鴨が住んでいたが、まったく、住む建物も各々の食べ物もほとんど変わっていやしない』 井沢の住む町は安アパートが立ち並び、淫売や山師や軍人崩れが住んでいた。 井沢の隣人は気違いで、気違いの母はヒステリイで妻は白痴だ。その白痴の妻が井沢のアパートに転がり込んできた…。  /白痴 『母親の執念は凄まじいものだと夏川は思った』 郷土の実家との関係を断ち切ろうとする夏川だが、その母はどうやったか夏川のアパートを突き止める。 アパートに帰るか帰らないか…そしてその生活を顧みる。  /母の上京 『二人が知り合ったのは銀座の碁席で、こんなところで碁の趣味以上の友情が始まることは稀なものだが、生方庄吉はあたり構わぬ傍若無人の率直さで落合太平に近づいてきた』 一人の女を巡る男たち。 脱がなかった外套とその向こうの青空。  /外套と青空 『私はいつも神様の国へ行こうとしながら地獄の門を潜ってしまう人間だ。ともかく私は初めから地獄の門を目指して出かける時でも神様の国へ行こうということを忘れたことのない甘ったるい人間だった』 元女郎と暮らす男。私は一人の女では満足できない。私は不幸や苦しみを探す。私は肉欲の小ささが悲しい、私は海をだきしめていたい。  /私は海をだきしめていたい 『カマキリ親爺は私の事を奥さんと呼んだり姐さんと呼んだりした。デブ親爺は奥さんと呼んだ。だからデブが好きであった』 私は昔女郎だった。今はある男と暮らしている。戦争中だけの関係。 日本が戦争に負けて、男が全員殺されてもきっと女は生きる。 でも可愛い男のために私は可愛い女でいようと思う。 私は夜間爆撃に浮かぶB29の編成、そして被害の大きさに満足を感じている。 男たちは日本中が自分より不幸になればいいと思っている。 だから戦争が終わった時には戸惑いを感じたのだ。 『私たちが動くと、私たちの影が動く、どうして、みんな陳腐なのだろう、この影のように!私はなぜだかひどく影が憎くなって胸が張り裂けるようだった』  /戦争と一人の女 『匂いってなんだろう? 私は近頃人の話を聞いても、言葉を鼻で嗅ぐようになった』 私の母は空襲で死んだ。 私は私を迎えに来た男のオメカケになっている。 私は避難所の人ごみで死ぬのなら、夜這いを掛けてきた青鬼に媚びて贅沢してそしていつか野垂れ死ぬだろう。 すべてがなんて退屈だろう、しかし、なんて、懐かしいのだろう。  /青鬼の褌を洗う女

    7
    投稿日: 2017.09.06
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    七編から成る本だけど、最初の五編を読むのに2週間くらいかかった。 あとの二編は女性視点で書かれているためかぐいぐい読んで、面白くてもういっかい読んだ。なのでこの二編についての感想になるけど、愛情に関して、精神的なものと肉欲的なものの捉え方がとても腑に落ちるなあと思った。

    2
    投稿日: 2017.04.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

     坂口安吾という人は天才だ。文章が本当に美しい。誰もこのような形で戦争や生活を描けないと思う。美しいのだけれど感情が爆発している。なんというか、書きなぐっている感じがする。だけれどその文章の優れた部分に誰も太刀打ちすることができないように思う。精緻を重ねた文章では恐らくないのにも関わらず、だ。  まるでのんべんだらりとしている浮浪者の体の男が、オリンピックの会場で堂々と金星を挙げている趣がある。重ねていうが、この人はやはり天才なのだろう。  表題作の「白痴」には、どこか清々しい匂いが漂っている。文字通り白痴の女と、空襲に生活を追いやられる一人の男を描いた作品なのだけれど、爽快感がある。読んでて気持ちが良い。これって、すごくないですか?

    2
    投稿日: 2016.11.20
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    主に性的観念が通常のモラルとは逸脱した男女の物語が詰められた一冊。恐らく作者のセックス論だとは思うが「優れた娼婦は芸術家の宿命と同じこと、常に自ら満たされてはいけない」という一節が印象的だった。

    3
    投稿日: 2016.04.07
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    「細々と毎日欠かさず食うよりは、一日で使い果して水を飲み、夜逃げに及ぶ生活の方を私は確信をもって支持していた。」 (おさめられている短編『いずこへ』より)

    2
    投稿日: 2016.02.27
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    POPEYE 2015年JANUARY Issue813 本と映画のはなし 橋本愛さんが紹介していた。

    2
    投稿日: 2016.02.05
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    【堕落論を引き継いだ作品】 当時の日本政府、日本国民に対する反対精神がヒシヒシと伝わってくる作品。作品を読んだあと、作者や時代ののバックグラウンドを知ることは非常に大事で、坂口安吾が『無頼派』に属することを知れば、作品がこのように書かれていることに納得する。 『堕落論』から『白痴』の順番で発表されていることから、少なからず『堕落論』の影響を受けて書いていることが読み取れる。 主人公伊沢が勤務先の会社の社長とやりあうシーン(伊沢の芸術性あふれる作品を作るよりも国を祀る作品を作る社長との口論)や群衆から違う方向に逃げるシーン、そして最後の森のなかで白痴の女と二人で残るシーン。全てにおいて、皆が進む方向から離れ、自分の道を探そうと必死にしていることが読み取れる。 『堕落論』でいう「堕落でありながらも、自分の堕落の道を探す」というやつだ。 みんながコッチだといえば、コッチに行きたくなるもの。しかし、そこは民衆が求める「支配された堕落の道」。そうではなく、自分の堕落の道を探すことを求めるべきとする坂口安吾のメッセージが強く伝わってくる。 戦時中を生き、その体験から書く文章は、リアリティが溢れでており読み応えがある。

    2
    投稿日: 2016.01.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

     淫蕩な男女がただ肉欲のみで繋がり合う話ばかりでいっそ清々しい。  流されやすい男が碌でもない好奇心で女の体に耽り、メカケ気質の女が気分に任せて男と遊ぶ。  気取った愛情だとか恋慕だので飾ることを厭うような、それはそれで一種の潔癖さを感じるような作風だった。  相手の肉体とのみ交わることの孤独を十分味わいながらも相手の人格にはこれっぽちも期待しない潔さは、一体どこからくるのか。  煩わしい駆引きは抜きで、女の動物的な情熱と戯れるように遊ぶ、そういう生き方だって別に人間的でないことはないだろうと、投げかけるかのようだった。  文章はかなり好き。

    3
    投稿日: 2015.07.26
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    論理的で冷静な文体の筆頭と崇めていたが、雑で荒れて飛躍省略説明不足が頻出し、読むスピードを度々遅らせられた。主人公の混乱と狂気を文体でも現す、くらいのことは朝飯前の先生なので、この深読みもあながち誤っていないかもしれない。

    2
    投稿日: 2015.07.14
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    初めての坂口安吾。想像していた以上に読み易かったです。 戦時中の様子がサラッと表現されていました。 「堕落論」もぜひ読んでみようかと。

    2
    投稿日: 2015.06.24
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    戦中・戦後の退廃した世の中をすこぶる美しく描いている。モノクロの映画のように、淡々と。ゆったりと。堕落した生活から、何をみるのか。何を感ずるのか。

    2
    投稿日: 2015.06.09
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    堕落と退廃の匂いのする情景。表題作の「白痴」は、生きることの限界を克明に描いた作品。いよいよ空襲が近づいて、逃げないと死ぬそんな時、練り歯磨きだの石鹸だのに気をとられている。そういうあべこべな描写が迫真に迫っている。 焼けた町を逃げ延びた男は、逃げ切ってなにもかも失う。何もかも。文字通り、寝床や歯磨き粉ばかりでなく感情までも根こそぎに。 紙屑を捨てるのさえ捨てる気力がいる、が、それすらない。と思うほどに。 戦争に巻き込まれ何もかも失ってしまう、だから戦争は酷いものだと読めばいいのか、いや、違う。 戦争ではなく、人間なのだ。描かれているのは。 絶望し、夜が明けないうちに物語は終わる。しかし男は「歩き出そう」と考えている。その一歩を、そのはるかな夜明けを読者に想像させる安吾の表現力が素晴らしい。

    2
    投稿日: 2015.06.01
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    戦後という時代背景を考慮すると、もうこういう作品を書ける作家は、日本には二度と現れないであろうと考えられる、それくらいには「リアリティ」がある作品集。戦争と男と女を、これでもかというくらい丸裸にした、刺激的な本でした。

    2
    投稿日: 2015.05.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ★更新中★ 初・坂口安吾。青空文庫で読み進め中。 ☆白痴 現在は使われていない単語のため、具体的にどのくらいどういう状態を白痴と呼ぶのかは想像を巡らせるしかない。登場するとある女を明らかな白痴と表現しているけれど、物語を読んでいくと主人公本人も含めて、誰もが戦時下のどうしようもない中で、おかしな感じになっているのが物悲しい。 私たちが多くの戦争作品で出会う「欲しがりません勝つまでは」のような美しい国民像とはかけ離れた、ひとつの本当の姿を描いた作品なんだと思う。 途中で出てくるメディア批判にはニヤニヤさせられた。いつの世も意外と変わらないのかな。 ☆母の上京 ☆外套と青空 ☆私は海をだきしめていたい ☆戦争と一人の女 ★青鬼の褌を洗う女 何だろう、お妾さんの子供がお妾さんとして生きていく様を一人称で淡々と語る、不思議な作品。モデルがいるのかなぁ…すごく身勝手に思えるのにちっとも憎めない、不思議な魅力を醸し出している女性なのだ。男の人の目線でこういう作品を書くの、難しそうだと思うけど、女性作家が書いたら「ちっとも憎めない」女性にはならないと思う。上手く説明できないけど。その感性というか、バランスというか、この主人公の立たせ方が際立っていた。

    4
    投稿日: 2015.04.24
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    ニヒリズムについて興味をもった。 いずこへが一番気に入った。 考える気力がないので次の本を探しに行く。

    2
    投稿日: 2015.02.19
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    ぐっさりやられた、好き。体と頭、行動と思考の流れ。「あべこべに」なってしまう絶対的孤独感と強烈な理想主義はあまりに身近で同族嫌悪を感じるほど親しみがある苦しさ。それにすら冷たい視線を浴びせてひっくり返ってしまうところも。今回好きなのは<白痴><私は海をだきしめていたい><青鬼の褌を洗う女>。特に<青鬼を~>は(現実的な事柄はともかく)母娘関係の苦しさが「まさにソレです!」と。受動的に選択していると、戦争に対するスタンスや見方がこういう姿勢の作品というのを手に取る機会が無いので新鮮でもあった。

    2
    投稿日: 2014.10.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『全てがなんて退屈なんだろう、だけど、何故、なつかしい』 坂口安吾を読む女に碌な人はいないので目安にすればいいと思う。太宰治好きは自己顕示欲の強い女、芥川龍之介が好きな女は頭でっかちなだけの無知なのであしからず。そもそも、本を読んでるような女は表面は涼しそうな顔していても大概地雷なので、避けて通ったほうが良い。 坂口安吾はアウトローだったのか。私には分からないけれど、彼の言う堕落論は常に私の傍でトグロを巻いている。それは、見ているだけで痛々しく醜く、苦しくて辛いものだ。 彼はいずこへ。

    3
    投稿日: 2014.08.20
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    青空文庫で『白痴』と『青鬼の褌を洗う女』のみ読了。 『白痴』は正直よくわからなかった。 『青鬼のー』はミステリーとかとは違う満足感。この作品に限ったことではないが、坂口さんの文章のリズムが好き。

    2
    投稿日: 2014.06.10
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    表題作を含む7つの短編集。 「私はそのころ耳を澄ますようにして生きていた。」 「匂いって何だろう?」など、どの話も出だしの文章が特にかっこいい。 『青鬼の褌を洗う女』が好き。 希望がなくても生きていかなければならない人間臭さはわかるんだけど、 現実と理想のギャップにもっとじたばたしている方が私は好みだ。 お屠蘇気分で読んでいたので、きちんと読み取れなかったかも。 またいつか読み返してみようと思う。

    4
    投稿日: 2014.01.04
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    戦中、戦後を舞台にした短編集。そんなふうにいうと暗い話かと思われるかもしれないが、それだけではないのが面白いところ。短編ごとに違う人物の主観で語られていくのだが、境遇も違えば考え方もそれぞれで、興味深い。 男だけじゃなく、女の行動の裏側(理由とか)の描写が秀逸で驚いた。特に最後の話「青鬼の褌を洗う女」は、たぶん傍から見たらいけ好かない女であろう主人公を、そちら側から描くことによって憎みきれない人物として存在させている気がする。好きとか嫌いとかではなくて、そういう人もいるんだなと思わせるような。

    2
    投稿日: 2013.12.02
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    舞台が戦争の時代なのでその描写が克明にされているのですが、怖くないんですよね。とってもリアルな表現で臨場感たっぷりなのに、震え上がるようなことはない。そんな最中にも貞操観念とかそういうことばかり考えているのですか、というツッコミを入れてしまえるくだけた文章でした。

    2
    投稿日: 2013.11.16
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    敗戦直前男女を描いた短編小説です。戦時中という不安定な世界での無常感とむなしさを感じました。短いので本が苦手な人にもオススメです。 九州大学 ニックネーム:山本五朗

    2
    投稿日: 2013.11.01
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    表題『白痴』を含めた全7編の短編集。 精神を介さない男女の肉欲。互いに溺れることのない一瞬の関係。人と深く繋がりたくないのに、人と繋がらないと自分というものが見出せない荒唐さ。 不器用だけど人間くさい、様々な生き方がここに凝縮されています。 ~収録作~ 『いずこへ』『白痴』『母の上京』『外套と青空』『私は海をだきしめていたい』『戦争と一人の女』『青鬼の褌を洗う女』

    2
    投稿日: 2013.10.23
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    初めて読んだ頃は「太宰の文章より読みにくい」としか思わなかったが、あれから個人的に色々あってか、今読むととても面白い。男は肉欲を求めるだけの女を軽蔑するが、しかし結局はそのような女と一緒にいる。欲望を赤裸々に書いた作品群。

    2
    投稿日: 2013.09.02
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    ・4年ほど前に買ってから一通りは目を通したけどもう一回読み返したいと思っている本 ・以前に買った本に引用されてる台詞がとても気に入ったので買ってみた ・短編集だったけど当時はラノベばっかりの私には辛かった

    2
    投稿日: 2013.08.25
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    短編集、どれも戦時中〜戦後の話です。通底するテーマ(?)は、(主に性的な)退廃の虚無感と、一抹の感傷という感じだと思います。 全編通して、精神的な営みは冷めた目で捉えられていて、虫のような暮らしぶりが描かれるんだけど、たまに、ちらっと、希望というか精神的な救いみたいなものが垣間見えるのです。でもその感傷に安住することは無いので、また虚無感へと帰っていってしまいます。 ロマンチシズムの否定というか、醒めていようという努力は、近代芸術で共通してるかと思いますが、感傷を捨てきれない人もいる訳で、そういう葛藤の中で生まれた作品もまた味わい深いと思います。この作品も個人的にはそういう印象でした。 作品によって結構文の感じが違って、飽きずに読めました。

    2
    投稿日: 2013.07.24
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    「あちらこちら命がけ」の姿勢を体現して生きた安吾。 『白痴』に描かれた執拗なほどの「精神と肉体の安易な馴れ合い」を否定する姿勢に、その強さを感じられる。 美しい作品群の中でも「青鬼の褌を洗う女」に特に心惹かれた。 最後の一文に「なつかしいのだろう」とある。 これはきっと、冒頭にある「母に似てきた」と関連している。 強いエゴイズムを持って自分を利用しようとする母に、強い嫌悪感を抱いていたサチ子。 そんな彼女を「ある瞬間に美しかったり、醜かったりする」と受け止め、自分の生き方を理解したからこそ「なつかしい」と感じることができたのではないか。 自分の心に向き合わずに生きていることに気づかされ、心が痛い。 自分もそんな風に、人を受け入れてみたい。

    2
    投稿日: 2013.06.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不連続殺人事件に次ぐ坂口安吾。 「白痴」と「戦争と一人の女」が非常によかった。 「戦争と一人の女」のヒロインは「白痴」のオサヨのように思える。特に、「戦争と一人の女」のヒロインが戦争の美しさについて滔々と語る部分は鬼気迫る。「けれども私には地上の広茫たる劫火だけが全心的な満足を与えてくれるのである」 坂口安吾のデカダンは僕と妙に波長が合う。推理小説は別としてもっと読みたいと思う。

    2
    投稿日: 2013.06.07
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    戦後間もない時代の作家の空気がもろに出ている。 こういう感じの肉欲の表現、この時代独特の感じ(そしてちょっと脱線ですが1980年代のつまらない日本映画の感じ)。 よっぽど戦時あるいは戦前の道徳の抑圧が凄かったのか、それとも単なる作家というアウトローの自画像なのか。 個人的には前者を背景にした後者なのかなと感じる、市井の人々とは何か違うような気がする、何の根拠もないですが。

    2
    投稿日: 2013.02.22
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    『いずこへ』 どうしようもなくなった主人公が、ある小説の一節を思い出し、図書館へ行く。そこで手当たり次第に本の目録をめくるのだが。 「俺の心はどこにあるのだろう? どこか、このへんに、俺の心が、かくされていないか?」 これを読んだとき、まさに「これだ!」と感じた。本を読むという事は、なんだか、そういうことなのかもしれない。 『私は海を抱きしめていたい』 高校の教育実習で知り合った方が、この題名をいたく気に入っていたのがとても印象に残っている。 曰く「なんて綺麗な言葉だろうと思った」。 まあ、基本的にダメな男と女なんだけども。

    5
    投稿日: 2012.10.28
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    全体を通して、戦争と終戦が人々に与えた影響を繰り返し考えさせられました。 それにしても、女性視点でさえ書きあげてしまう坂口安吾はすごい。

    2
    投稿日: 2012.10.11
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    なるほど、安吾はこういう人だったのか。ニヒリスト、かと思っていたらそういうわけではない。特に気になったのはやはり「青鬼」。いろんな要素が消化しているように思った。

    2
    投稿日: 2012.09.24
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    文学について何か語るには 俺はまだまだ若すぎるのだろう。 退廃。デカダンス。 丹精な文章からほとばしるそれは そら恐ろしいほどのオーラさえ感じさせるのだが。

    2
    投稿日: 2012.09.22
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    白痴を知ったのは、確か高校生くらいで、浅野忠信が主演していた映画で知って読んでみようと思ったのがきっかけ。 なんていうかなぁ。希望もなんもないけど、手を握ったものを捨てるほどの潔さもない。生きることだけ。

    2
    投稿日: 2012.09.05
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    同著者の『堕落論』を読んでから手に取ったせいもあるかもしれないが、本著に収められたいずれの作品にも「堕ちる」というテーマが共通するように思った。 今まさに堕ちてゆこうとする者、堕ちることへ憧れる者、そして結局のところ底の底まで堕ち切ることのできない自らの浅ましさを軽蔑する者。描かれているのはそうした人間たちばかりだ。 堕ちることが安吾が目指した人間昇華の理想的手段だとすれば、日本を奈落の底へ導こうとした戦争とは、まさしくその手段を実行する最適の環境であったに違いない。 戦争による破壊、戦後の荒廃、情欲、貧乏。暗澹たる背景を有した作品であるにもかかわらず、しかし登場人物の生き様が感じさせるのはある種の清廉さに近く、それこそ安吾の理想とした堕落の在り方なのだろう。 暗い穴に身を投げ、その落下に身を任せることで、すすがれていく魂を思う。果てまで堕ちぬいたその先で、人間の本質が「ニッコリ」笑い佇んでいるような気がした。

    2
    投稿日: 2012.09.01
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    表題作を読むのは二度目になりますが、他の作品が未読なので手にとったら…すごい。特にラスト二篇『戦争と一人の女』『青鬼の褌を洗う女』は、安吾の描く女の心情の明け透けさに圧倒された。戦争文学は数多あるけれど、こんな視点から語られる物語はなかなかないのではないか。解説には現実と理想における葛藤云々とあったが、それは青臭いものではなくて、安吾の描く女はその葛藤を寧ろ強かに受け入れてどこまでも自由たらんとする。本当に、この本のおかげで戦争に対する新しい視点を得ることができた。

    2
    投稿日: 2012.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    清廉潔白な人たちが不謹慎な人に対して目を光らせている世の中だから、こういう小説を読むとホッとする。「戦争と一人の女」、「母の上京」が好き。

    2
    投稿日: 2012.07.27
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    戦時中、白痴の女に寄り添う伊沢の話。白痴の性質が描かれていて寄り添う男の心理が新鮮。葛藤、逃避、自卑、それでも女が欲しい。時代背景と言葉の古さがあり今の自分には読みずらい。

    2
    投稿日: 2012.07.14
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    いずこへ 白痴(1946/昭和21年) 母の上京 外套と青空 私は海をだきしめていたい 戦争と一人の女 青鬼の褌を洗う女

    2
    投稿日: 2012.07.11
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    角川文庫版とは収録作が違うため、借りました。 「戦争と一人の女」がお気に入り。安吾が書く女性像がけっこうびびっときます。

    2
    投稿日: 2012.07.03
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    白痴の女と火炎の中を逃れ、「生きるための、明日の希望がないから」女を捨てていくはりあいもなく、ただ今朝も太陽の光が注ぐだろうかと考える。戦後の混乱と頽廃の世相にさまよう人々の心に強く訴えかけた表題作など。いずこへ、白痴、母の上京、外套と青空、私は海を抱きしめていたい、戦争と一人の女、青鬼の褌を洗う女

    2
    投稿日: 2012.05.27
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    高校時代にぺらぺら読みました。 純文学を買ったのがはじめてだったので読むのにかなり時間がかかりました・・・。

    2
    投稿日: 2012.03.26
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    有名すぎるほどの表題作「白痴」を含む短編集。 私は「白痴」よりも「青鬼の褌を洗う女」が強烈に好きである。 私の好みはさておき、本書収録の短編はどれも 坂口安吾の優しさ、冷徹さ、知性が感じられて美しい。 表題作が強烈なイメージゆえに、本書を手に取らない人が いるとしたら非常にもったいない。

    2
    投稿日: 2012.03.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全編を通してショッキングな内容に驚いた。 世間体や常識から考えると非難されるであろう不埒な浮気癖のある登場人物たち。恋愛に精神的な繋がりではなく、肉体的な欲求をもとめる。 純愛ラブストーリーとはかけ離れたものだけど、どこか納得してしまうところもある。人生、特に恋愛面で人間の「理知」がウザったくなるときってときたまあるよね。もっと単純に求め合うことが外見上野蛮に映るかもしれないけど、純潔だったりするものなのかな。 より理解を深めるために「堕落論」も読んでみたくなった。

    2
    投稿日: 2012.03.15
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    果てしない自己循環 分別しきった精神世界の中で突き当たる自己矛盾 しかしそういったものを全てひっくるめて抱擁し、愛している そういった人たちを描いている 肉慾の持つ崇高さと単純さ、同時に処世術を無智と蔑む魂の純粋さが『潔癖』と呼べるほどくっきりと繰り返し語られているように思う。 題も好い。 『私は海をだきしめていたい』『外套と青空』なんて素敵だろう。 戦争を描いた小説の中で、こんな視点を持つものがあるだろうか。 全ては美である、純粋である。 坂口安吾、素敵すぎる。

    2
    投稿日: 2012.02.28
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    表題作「白痴」を含む7篇が収められてゐます。 それにしても、何とまあ無気力な主人公たちでせうか。ここまでやる気が感じられないと笑つてしまふほどであります。 「いずこへ」の三文文士、「白痴」の伊沢、「母の上京」の夏川、「外套と青空」の太平など、一見志が低い、どうしやうもない奴等ではあります。 一種の理想主義者なのかも知れません。故意に情けない姿を見せてゐるのも、堕落してもいいぢやんとばかりに挑発してゐるやうに見えます。 常に戦争の影がちらつき、明日の生命も分からぬ当時の世相も関係があるのでせう。それでも適当に諧謔を交へて、それなりに逞しく生き抜く男女の姿は善悪を超えた存在として迫るのでした。 「戦争と一人の女」「青鬼の褌を洗う女」は女性の一人称で語られる作品。戦争を歓迎する発言などを、女性の立場からさせてゐます。これは計算づくか。 ちなみに「戦争と一人の女」は、元々男性の視点から書かれてゐたさうで、本書に収められてゐるのは、その後書き直されたもののやうです。元のやつも読んでみたいのですが、高価な全集版でないと載つてゐないのでせうね。 今風の小説に慣れた読者には、少し読み辛いかもしれませんが、今でも版を重ねてゐるのも事実。人によつて意見が分かれさうな作品群と申せませう。 http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-206.html

    3
    投稿日: 2011.12.06
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    「白痴」と「いずこへ」読了。 この人は生きていたかった人なんじゃないかなあ。 私はそのころ耳を澄ますように生きていた。

    2
    投稿日: 2011.11.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人間は「肉体」と「精神」の二つからできていて、精神の存在しない肉体(肉塊)だけの女は豚と変わらないし、豚にも劣る。しかしその豚にも劣る女は、いわゆる「普通の女」とどこが違うのだろう?と問いかける。戦争という、希望と絶望が交差する生活の中で、肉塊である女に対する感情も揺れ動く。

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    投稿日: 2011.11.26
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    戦時中における空襲の描写が、何故か一番頭に残っています。生きていること、の意味を考えさせられました。 安吾の独特の文体には、人を引きつける力があるように思えます。

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    投稿日: 2011.10.25
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    青空文庫にて「白痴」読了。白痴の女性に対して、いつ死んでもいいが、自らの手では殺める度胸がないから空襲で亡くなることを期待していた主人公が実際にとった行動が非常に人間らしい。 タイトルや内容を含め、なかなか強烈な言い回しがある小説だが、当時の時勢や作者の自身が精神衰弱疾患者だったからこそ為せる作品か。 また、ここまで生死と向き合うことのない現代では、差し迫った環境の中で転がり込んできた女性に対しここまで命を張れる機会は無いと思う。いつ終わるかもしれぬ戦争とその時代を希望無く生きる主人公だからこそ、白痴に一握の期待を見出したのだろう。

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    投稿日: 2011.10.25
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    白痴に出てくるヒロインはどれも淫売ではあるが清潔である。 男にとっての女の理想的な部分を集めた様でもある。 そうして、可愛いのである。 ただ、それも外から見ているから思うことであろう。 いずこへの文章のリズムにやられ、 母の上京のオチで笑い、 外套と青空のキミ子に恋をする。

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    投稿日: 2011.10.19
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    「白痴」(坂口安吾)読了。短編集。「いずこへ」「白痴」「母の上京」「外套と青空」「私は海をだきしめていたい」「戦争と一人の女」「青鬼の褌を洗う女」の7編。これらの持つ雰囲気(堕ちていく感じとか露悪的なところとかです)が私の苦手な太宰と似てはいるけれど同じではない。 坂口安吾は初めて読んだのですが、しかし例えば「いずこへ」の『私はそのころ耳を澄ますようにして生きていた。』とはまたなんとも素敵な書き出しではないか!この一文を読むだけでわたしは坂口安吾という作家が好きになってしまう。 坂口安吾の日本文学史における立ち位置については知らないけれどこれらの短編を読む限りにおいて広く一般に受け入れられるものとは思えない。(たぶん一部の熱狂的な読者は存在し得るだろうけれど。)かつてもしそうであったのならそれはやはり「時代」の所為なんだろうな。 極限下(戦争中)における倒錯した幸福感や欲望等々について戦後生まれのわたしとしては理解しがたいところもあるのですが、あるいはよりむき出しの人間的普遍的本能的なものが露わになるのかもしれないとも思う。しかし読み終わるのにずいぶん時間がかかってしまったな。

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    投稿日: 2011.10.03
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    読んだ。 共感できる内容だった。 ただ、語り口がやはり、戦時中。 没頭して読むという感覚はなかった

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    投稿日: 2011.09.14