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powered by ブクログ「ヤクザ」について取材を続けるジャーナリスト鈴木智彦さんが東日本大震災で発生した福島第一原発事故後に作業員として勤務した潜入記です 以前に読んだ今野敏さんの『潜入捜査』シリーズで原発での危険な作業に人を派遣し上前をはねるヤクザが描かれていて暴対法後にそんなことは出来なくなって来たんだけど、原発事故というどさくさの中でどうやらヤクザが暗躍していたらしいという情報もあることを知り、調べてみたところ本作の存在を知り手に取りました まずね、ちょっとというかだいぶ読み辛かったです なんか時系列がやや入り組んでいるうえ、説明なしで専門用語が飛び交うので、かなり読みにくかったです まぁその分、当時の現場の混乱した状況が、伝わってくるような臨場感はあったけどね で、原発村の闇みたいなんはよく分かったんだけど、肝心のヤクザよ ヤクザたちが具体的にどう福島第一原発と関わっていたのか?っていうところではなんかふわっとしてました 「ヤクザと原発」というタイトルから期待した内容とは少し違ったけれど、原発事故直後の現場を知るルポとしては十分に読む価値がありましたよ
50投稿日: 2026.07.16
powered by ブクログサカナとヤクザがオモシロかったので読んでみた。2011年の東日本大地震により起こった原発事故からここにヤクザ利権があるはず!と潜入調査するルポでオモシロかった。原発事故からもう10年が経ち、あの当時本当にどうなるか分からなかった放射能の恐怖を思い出させるだけの情報が詰まっていてもっと早くに読んでいれば良かったなと思う。一方であのとき当事者たちがどんな思いでどんな作業をしていたのか記録に残っていて、それを知ることができる本、読書の尊さも感じた。 タイトルにもあるとおり原発とヤクザの関係を探っていくのだけども産業構造からしてヤクザが入り込んでいるのは自明に近いという話が衝撃。今に比べて暴力団やヤクザへのアレルギー反応が牧歌的だとはいえ、あれだけ注目されていた原発事故の収束に暴力団がコミットしている。そもそも原発建設する際に田舎の村社会に入り込んでいく必要があり、揉め事の仲介人である暴力団が必ずそこにいたという話や社会の矛盾に寄生していくのが暴力団という論旨は納得できた。 ”万が一の事故の際、被害を最小限にとどめるだけではない。地縁・血縁でがっちりと結ばれた村社会なら、情報を隠蔽するのが容易である。建設場所は、村八分が効力を発揮する田舎でなければならないのだ。” ヤクザとは関係なく原発作業の潜入ルポとして抜群にオモシロい。全く知らない世界に対して筆者が必死にくらいついていく。マスコミである身分を偽っているので常にスリリングな展開も最高。当然放射能は怖いものだけど、防護服による熱中症が一番危ないという現場取材してないと分からない話もあり興味深かった。暴力団ダメ絶対!と抑止していくのはいいけど、結局それが表面上だけのアンダーコントロールなのであれば、それこそ原発とうりふたつ。原発、ヤクザとどう向き合っていくのかは誰かではなく自分の話でもあるなと感じた。
0投稿日: 2021.12.27
powered by ブクログ東日本震災後から数年経て東京から原発30km圏内の地元に戻りまず驚いたのは、反原発の声が東日本よりも小さいこと。この本を読んで納得しました。
0投稿日: 2019.01.06
powered by ブクログ普通の経済・法律の枠組みに収まらない反社会勢力は一体どういったロジックで上手く回っているのかといったことがずっと気になっている。単なる怖いもの見たさもあるが、自分がそういったことをしないにせよ、悪意を持ちルールを破る覚悟をしている場合にどういった手段が存在するのかということを知っておくことは、自衛のためにもなるのではないかと考えている。「サカナとヤクザ」という本を知り、読みたいと思ったが電子書籍が出ていなかったので、同じ著者のこの本をまずは読んでみた。 最初は反社会勢力と原発の関係は一体どんなものなのかと想像もつかなかったが、本書で取り上げられている接点は、そこまで特別なものではないように思った。まず、原発に限らず巨額の公共工事は反社会勢力が儲ける絶好のチャンスである。地元の意見をまとめ、街を代表し電力会社やゼネコンと交渉する。また、工事のための人員を出す。福島の事故の後は、事故現場に入るような人間を派遣するようなことろでも反社会勢力が出てきているようだ。原発にはタブーが多く、そのような性質は反社会勢力と相性が良い。 正直、タイトルから想像した内容からすると、個人的には期待はずれだった。原発作業員として事故後の福島第一復旧作業に潜入したレポートは貴重であり、ずさんな被爆量管理など、なかなか面白かった。一方で、反社会勢力との関係の話はそこまで多くない。本人も終盤で、もっと良い潜入取材が出来たのではないかとやや反省している部分がある。
0投稿日: 2018.11.08
powered by ブクログ暴力団専門ライターによる福島原発潜入ルポ。平時より暴力団が如何に原発に関わっているのかを明らかにする。そして原発内部の復旧作業。報道されない暗部に光を当てる本書は旬なうちに読むのが正解。
0投稿日: 2018.10.09
powered by ブクログ普通の人では発想しない切り口でとても興味深い。しかも、実際に著者自身が原発の作業員として潜入して、作業現場をリアルに著している。 原発に限らず、また、今も昔も、人がやりたがらないものがシノギとしてのうまみがあるということだろう。 「これは原発だけの話じゃない。…火力でも水力でも原子力でも、やり方としちゃ変わらない。民間の工場が建設される場合でもそうだ。規模のでかいみかじめ料ってヤツだ。」
0投稿日: 2018.10.08
powered by ブクログ大小問わず、利権のあるところヤクザあり。なので、事故後の 福島第一原発の現場の作業員集めに、その筋の方々が絡ん でいるとの報道があった時、別段驚きはしなかった。 まぁ、あるだろうねぇ。くらいの感覚だった。勿論、事故以前にも 用地買収等に関係しているんだろうなぁ…と。 本書は「福島第一原発の事故収束現場にヤクザがいるぞ」と 聞き及んだ著者が、作業員として潜入を試みたルポルタージュ。 なんだけどさ。潜入するまでが長いよ。しかも、潜入記の部分は 100ページあるかないか。おまけに途中で正体を怪しまれてる。 大失敗の潜入記である。 そもそも、原発マネーとヤクザの関係を追うのにわざわざ潜入 するという手段を取らなくてもよかったんじゃないの? 何をルポしたかったんだろうなぁ。事故収束現場の現状? 旧知のヤクザとのやり取り?焦点はなんなのよ~~~~。 あの原発事故関係の作品は数多出版され、そのうちの何作 かは読んでいる。そのなかでも本書は駄作の部類かも。 『原発ジプシー』も『原発列島を行く』も読まずに現場へ行った のかな。 潜入記部分も物足りなかったけど、そこへ辿り着くまでの長い 長い部分が読んでいてイライラした。多分、この人、文章が 下手なんじゃないか。暴力団専門ライターらしいけどさ。 このタイトルをつけるのであれば、もっと違ったアプローチが あったはずだけどな。あ~あ、勿体ない。読んだ時間が。
0投稿日: 2017.08.20私たちがつくり出したタブー
暴力団専門のライターが、原発に作業員として潜り込んで実情をレポートする。社会の裏の裏、アンダーグラウンドで起きている実体を描き出したのが、本書『ヤクザと原発』です。 原発という”シノギ”に、暴力団が深く関わっていることを知った著者。深く取材していこうと思うものの、彼らは原発については非常に口が重い。それならば、と自ら作業員として職に就き、原発内に忍び込んでいきます。 そこで明らかになっていくのは、原発とヤクザの関係性だけでなく、日本国内での”原発”という存在を支え続けてきたムラ社会の実相。地縁・血縁で強く繋がった社会では情報がオープンにならず、原発という存在もどんどんとタブー化していく様を描き出していきます。 著者の目を通して衝撃的な事実が露になっていくルポタージュであり、「日本人と原発」と言い換えられる、私たちと原発との関係性を追求していく良質なノンフィクションです。
9投稿日: 2016.01.07
powered by ブクログ○ルポライターの鈴木智彦氏の著作。 ○暴力団関係のルポを得意とする著者による、福島第一原子力発電所事故処理に関わる暴力団組織の役割について、自ら潜入調査をすることでルポにまとめたもの。 ○徹底した取材で、原発に関わる人々の裏も表詳細に描いている。 ○時系列で記載されているため、潜入前の下りなど、やや冗長な部分も多いが、原発を取り巻く状況について知るには大変面白い。
0投稿日: 2014.03.18
powered by ブクログ暴力団専門ライター鈴木智彦氏が体を張って、福島原発事故後に潜入。お金も身も削って実際に現場に働いて得た情報が この価格で読めるなんて…。一般の私たちには決して届かない話がてんこ盛りだった。
1投稿日: 2014.03.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
実際に原発作業員として潜入し、あくまで作業を第一に考えつつも 同時に取材をしていく。 当然に被ばくすることになるため命がけの取材であり、その点に感服せざるを得ない。 考えさせられることは、原発に関係する人々はそれぞれの事情(正義)を持っている、ということである。それが東電だろうが下請けだろうがヤクザだろうが。 原発廃止~やら原発推進~を議論するには表面だけ考えるだけでなく、現実問題に対してどう落とし所を見つけなければいけない。
0投稿日: 2013.10.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
結局はあらゆる利権にヤクザが群がってるんだなという印象。 原発作業員にヤクザがいるという噂のウラを取りに行ったけど、あらゆる縛りで、わかったことを全部書くことが出来ないというジレンマが感じられる文章。
0投稿日: 2013.10.01
powered by ブクログ原発の作業現場にヤクザが介入しているという噂は知っていたがルポ形式で読むと改めて衝撃。こういう社会の裏側は政府もマスコミも見ないふりをしているだろうなあ。納得の星3つ
0投稿日: 2013.08.15
powered by ブクログ全体像が掴めないもどかしさはあるが、ライターなので文章は読みやすい。 ヤクザ、村社会、土建業者、メーカーのどんよりとした繋がり、 漠然と思っていたこと、そのまんま「ああ、そうなんだな」と知る。 事実は違う、わけでもなく、もっと大きな真実があるわけでもなく、ただ、思った通りであるという虚脱感。
0投稿日: 2013.07.15
powered by ブクログ自宅ソファーで読了(71/100) 構成、文章力がひどい、、、。 ただ、今まで遠ざけていたこの手の本を積極的に読むべきだと痛切に感じた。まだ終わっていない時代に生きているのだから。
0投稿日: 2013.06.29
powered by ブクログ潜入ルポというのが個人的にはまったく乗れなかった。 線量、汚染度の数値にあえてフタをしながら福島第一で 働く人たちの中に、潜入しているというのがどうしても なんかひどいことに感じた。偽名を使わなかったことを 正義として主張しているのが、そんなのはどうでもいい。 結論として、最終章で語られる、原発とヤクザの利権の 食い合いは、潜入無しでも十分語れるもの。 もちろん、まさに内側をドキュメントしていて、外からは 分からなかったこともたくさんある。それを開示すべき人が 隠蔽しているのだから、著者のような存在は貴重だとは 思うのだけれど…。
0投稿日: 2013.05.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
■原発は大型の公共事業であり、その仕事配分や、利権の分捕り合いにヤクザがからむという話が印象的。 ■FUKUSHIMA50 著者を案内した佐藤(仮名)はFUKUSHIMA50の一人で3号機の水素爆発後志願してF1(福島第一)入りしている。佐藤のインタビューを見る限り、使命感やヒロイズム、現実感の無さなども感じる。彼の会社のボスは死んでも良い人間を用意してくれと言われ派遣をためらっていたが、佐藤の携帯に東電関係者から直接現場作業の要請があり、 「うちらが行きますよ。誰も行かないのはまずいでしょ」と受けた。ここで逃げ出さずに受ければ東電は恩義を感じるはずだと言う計算もあったと言う
0投稿日: 2013.04.12
powered by ブクログ「暴力団」 ではなく、 地域密着型の昔ながらの 「ヤクザ」 と原発。 地域の風俗が息づく感じ、というか 開沼博の「フクシマ論」なんかと読後感がカブるとこがあった。
0投稿日: 2013.03.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもしろいし 価値ある本だと思う でも残念ながら 僕に原発の知識がなさすぎた やくざの知識もないけど それ以上に原発のこと 原発の報道がどうなされたか そんなことがわからない やくざがいまどんなことしているかというおもしろさ 原発がどうなっているかというおもしろさ それは十分楽しめる やくざと原発の関連も衝撃だ 労働者の生態を描いたものとしても おもしろいかもしれない 書けない部分もあったのだろう なんとなく明快ではないのだ
0投稿日: 2013.03.20
powered by ブクログ標題のヤクザはあまり登場せず、どちらかというと原発潜入記。著者の想定ほどヤクザが原発事故利権に食い込めていなかったということかも。
0投稿日: 2013.03.18
powered by ブクログ暴力団専門ライターの福島第一原発(F1)潜入記 題名ほどにはヤクザの話は出てこない。 別の取材で東北の町内会の祭りの会場へ暴力団組長に会いに行き、原発の話を振った所から事態は動き出す。親分の話によれば原発は特別なものではなく公共事業が来るのと同じ「街を代表して電力会社と交渉し、ゼネコンと話付けて、地元の土建屋に仕事を振る。それだけじゃとても人でが足りんから、あとはよその場所にいる兄弟分なんかに話を振ったり、普段から仲のいい組長連中の会社を使う。どでかいシノギになるから、代紋なしではとても捌ききれんし、工事だって進まない。」必要悪だというのがその主張だ。町内会の祭りでこの組長と町内会長が普通に並んで座っている中での話であり、地元の人間も怖がりながらも利用するという関係にどっぷりはまってしまってるのだろう。 原発に限らず人足の手配は暴力団の昔からの収入源で、暴対法施行以降は表向き暴力団関係者は出てこないようにしているが、東北ではまだ脇が甘く著者がいわきのハローワークで調べた求人企業26社のうち3社は暴力団関係者が役員に名を連ねていた。 鈴木は暴力団以外のつてを頼ってG社に就職を決める。日当は1.5〜2万円。東芝→IHI→IHIプラント建設→O社→G社という構造だ。下記記事の図がイメージを掴みやすい。 http://biz-journal.jp/2012/07/post_368.html 鈴木を案内したG社の佐藤(仮名)はFUKUSHIMA50の一人で3号機の水素爆発後志願してF1入りしている。佐藤のインタビューを見る限り、使命感やヒロイズム、現実感の無さなども感じる。彼の会社のボスは死んでも良い人間を用意してくれと言われ派遣をためらっていたが、佐藤の携帯に東電関係者から直接現場作業の養成があり、「うちらが行きますよ。誰も行かないのはまずいでしょ」と受けた。ここで逃げ出さずに受ければ東電は恩義を感じるはずだと言う計算もあったと言う。鈴木の現場突入後の記録は感情が入っており生々しい。 多くの現場作業員は他の現場がどうしているかも知らされておらず、放射線の被爆量も本人たちにも知らされていない。後半で作業員たちの被爆についてのコメントを色々載せてあるが現場で信じられている情報が科学的にはあまり正確ではないように思う。正しい情報を知らされないながらもその中で安全を見込んだ被爆量の管理をしていると言う感じだ。 原発協力企業に暴力団関係者が入り込んでいたのは元々からの構造で、FUKUSHIMA50の中にも暴力団関係者がいる協力企業があった。その後この企業は東電からの契約解除をされるが、除染、近隣のがれきの除去、建築工事など暴力団の儲け口はまだまだある。 http://japanese.ruvr.ru/2013_01_31/nihon-fukushimaken-roudousha-fuhou-yakuza-taiho/
0投稿日: 2013.03.10
powered by ブクログ福島原発の裏側。マスコミの情報からは伝わってこない現実の重さ。タイトルの通り、ヤクザと原発は密接な関係がある。ヤクザ=暴力団は大きな間違い。また、反社会勢力でもない気がする。ヤクザは必ずしも悪いものではないということと、福島第一の実態をとことん知れる名ノンフィクション。著者はぶっ飛んでる。
0投稿日: 2013.02.08
powered by ブクログいや原発が此処までヤクザ屋さんの食い物になっていたとは知らなんだ。文春で読んだ内容を膨らませた感じかな。裏側を垣間見れてなかなか興味深かった。
0投稿日: 2012.12.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「原発と暴力団は共同体の暗部で共生している」。本書は福島第一原発への潜入取材の記録。被曝労働者の手配から土地の買収に至るまで「原発はどでかいシノギ」というヤクザのホンネと共依存構造を明らかにするドキュメンタリー。戦慄する暗部のレポート。
0投稿日: 2012.11.09
powered by ブクログ原発事故に関して、もっとも現場に近いところから書かれているルポ。この本を読まずに原子力について語ることはできない。
0投稿日: 2012.10.21
powered by ブクログ暴力団専門ジャーナリストの著者が、原発作業員として事故後の福島第一復旧作業に潜入したルポ。 あくまでも作業員目線でのルポだけに、それは違うだろうとツッコみたくなる箇所もチラホラ。現場にいるからこそわかることもあれば、現場にいるからこそわからないこともあるのだろう。 なんにしてもフクイチ内部の状況を伝えた数少ないルポとして貴重。
1投稿日: 2012.09.07
powered by ブクログ悲惨で大変なんだが、面白い。 F1で作業員として働く 「どうせ紋切り型の記事しか書けないくせに」と 新聞社記者をからかう場面もあった。 ヤクザと原発、ちょっと二兎を追うような側面があるのが残念。 それも、後者はやっぱりヤクザに金が落ちてました、という という内容なんでインパクトは少ない。 9 薬局、侮蔑的な意味合い 16 任侠系右翼は国家の味方。暴力団の別働隊の側面も 30 左翼が凋落して、次の仮想敵が暴力団に 38 山谷より、あいりん=治外法権 65 精子の冷凍保存、造血幹細胞採取 99 キリスト教入信は結構面倒くさい 125 爆発直後 135 リビア取材狙い。ヤクザじゃ食っていけなくなる 148 胸ポケットにファスナー、下半身にポケットなし 168 自分の違法行為は取材の足かせになる 178 作業員の死亡は熱中症か交通事故 192 外国勢 211 買い替えでどんどん高級外車が増える 214 東電と東芝には「殿」 249 線量計のゴマカシ 252 除染? 257 マスク、40%は吸い込む? 261 2F
0投稿日: 2012.07.31
powered by ブクログ知らなかった事実があり、それはやはり東電が隠蔽しているもののひとつであった。 こういった地元に根付く事業だからこそ絡んでくる伝統的な村の体質。まさに昔よく言われていた村八分のようなしがらみ。 今もう原発はできてしまっていて、誰が悪いかとかいう話ではない。 ただわかりきっているのは、もう原発は終わりにしようということ。 例えば、原発を再稼働しないと決めた自治体には政府もしくは県がなんらかの優遇をする。そうをしてでも止めるべきだと想う。 マスコミは「線量」の話しかしてないけど、実際にそれよりも問題なのは「汚染」。この言葉が深く心に刻まれる。 日が経つにつれ、どんどんこの汚染のレベルも緩和され、きっと将来的に汚染された車などが全国各地に広がって、それがまた将来的に被ばくを広げる。 ありえないくらいの汚染をされているのに20キロ圏外を走る車。それはもう汚染を散布しているのと同じであろう。 原発をみなの力で無くそう。地震や台風など自然災害が多い日本にはもはやあってはならない。
0投稿日: 2012.07.21
powered by ブクログ慣れって怖いな、と実感するルポ。 表紙裏の写真、特にシェルター内の写真なんかは、本を読む前は息が詰まって見られなかったけど、読了後は普通にスナップ感覚で見られてしまう。
0投稿日: 2012.07.02
powered by ブクログ暴力団専門のライターが,事故後の福島第一原発に作業員として入り込んで書いた潜入ルポ。原発労働者の陰には暴力団が見え隠れするそうだが,福一での聞き取りでそのあたりも追及。タイトル通り。 福一への就職が決まってから,原発・放射能関連本を読み漁ったそうだが,それにしては知識があまり身についていない風だった。一応現場に入る前に研修があってテストも通らないといけないようだけど,他の作業員はもっとそんな感じ。なので,収録されてるそれ関係の証言は真に受けない方が良さそう。 実際に福一に身を置いて書かれただけあって,現場の雰囲気や,作業員たちの周辺の人々の感覚が何となく伝わってくる。規定の場所でしか喫煙できないというようなルールはなし崩しに守られなくなるとか。こういう管理って難しいのだろうけど,危機は続いているわけだし,なんか不安だな…。
0投稿日: 2012.05.31
powered by ブクログ命がけの潜入レポートということで話題になった本ですが、ほとんど日常の日記という印象。やくざの利権構造にも触れているけれど、原発側の取材が作業員目線でしかできていないのが残念。
0投稿日: 2012.05.27
powered by ブクログ著者はヤクザ専門ライター歴20年の鈴木知彦。暴力団幹部らに協力してもらいながら福島第一原発(1F)作業員として内部に潜り込んだ、現場からの迫真ルポ。 古くからヤクザを取材対象として付き合ってきたからこそのアプローチは、裏社会を垣間見るかのようで面白い。 メディアにはなかなか出てこないであろうコメント、あるいは、報道との相違も多く、話半分に読んだとしても十分にインパクトがある。 原発を取り巻く組織・人間模様は、想像以上にドロドロとしている。そして、管理体制はあまりにも杜撰。
0投稿日: 2012.05.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
原発を巡るビルトインされた構造の中に、組み込まれているヤクザの役割。原発が田舎に建てられるのは、事故の際に被害を限定的に留めるためでなく、地縁・血縁でがっちり結ばれ、故に情報を隠蔽するのが容易で、村八分が有効な田舎でなければならなかった、という部分が重く感じられた。
0投稿日: 2012.05.20
powered by ブクログ福島第一原発での復旧作業の潜入レポ。 原発反対や東電批判を世論に合わせて奇麗事だけを言うだけでは済まされず、誰かが汚染された原発で復興作業を行わなければならず、復興で発生する利権に群がる人達の報道されない事実が書かれてる。 復興バブルで町の住人達が助かっているということも感慨深い。 原発は国の一大プロジェクトで、設置、運営、復興するのにも莫大な利権が発生する代物で、自分さえよければそれで良いという考えの人間がいる限り、これはなかなか停止できない訳だなと思えた。
0投稿日: 2012.05.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
福島第一原発の事故後作業員としてマスコミ関係者として潜入に成功。被曝しながらの命がけのルポである。 最も衝撃的だったのは最後の最後第二原発の汚染の程度を書いた部分である。第2原発はぎりぎりセーフだったと聞いているが、本当にぎりぎりだったことがわかる。 本書のタイトルはヤクザとついており、著者も長年ヤクザ関係のルポをしてきただけあり、今回もヤクザルートでの潜入となったのだが、実は本書はヤクザヤクザしていない。むしろ原発原発である。 原発というものがいかに嫌われ者でかついかにお金を生み、そして他の巨額の公共工事と同じ性格をおびているかがわかる。 税金がドンッと投入されるところに政治家もヤクザも地元財界も参集するそれだけのことである。 そして原発は経済的弱者をつくり、経済的弱者により支えられ、メーカーもお国のためにやっているという矜持だけが支えとなり、誰のためにもならない原発がつくられていたのであった。
1投稿日: 2012.04.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自己造血幹細胞の保存を呼びかけた谷口プロジェクトの被験者になったこと、放射線医学総合研究所の呼びかけが気になったこと、実際の1Fでの作業のこと、米仏の装置の実態。 高汚染地域(1Fとその周辺)から人や物の動きとともに拡散する放射性元素、地域で働き暮らす人たちの今後のこと。気になることはたくさんある。著者が身をもって体験したことは外の誰にもできないことで、その体験は意味あるものだと思う。
0投稿日: 2012.04.24
powered by ブクログ世の中の現実の姿を知る一冊。 最新科学もいろんな人の手で支えられている、そのリアルな一面を知ることができる。
0投稿日: 2012.04.18
powered by ブクログこういう形でしかオペレーション出来ないんだったら、やはり止めた方が良いと思う。自己防衛のために、第二の事も調べたい。
0投稿日: 2012.03.28
powered by ブクログ潜入記というだけあって、筆者が体験したことと筆者が直接話を聞いたことしか書いていない。その視点の限定のされ方が新鮮。いったん当事者となった人の書くものならでは。 筆者の興味は事故後だけではなく、事故前は福島第一原発や原発そのものがどういう位置づけだったのかについても及んでいて、少しだけ裏側が覗けた気がした。
0投稿日: 2012.03.24
powered by ブクログ文章の質はさておき、単なるヤクザものルポでも原発ものルポでもなく、このライターでなければ書けない内容だったのが興味深い。国策としての原発の重要な一面を知れる。そしてFukushima50の人々だけでなく、今現在も命懸けで対応している人々の活動も知れる。ここにも当然ながらダブルスタンダードがあるのだと改めて気付く。
0投稿日: 2012.03.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後に組長が口にする「ヤクザは社会のヨゴレ、原発もヨゴレを垂れ流し続けとる。どっちも一緒や」この言葉のための一冊。
0投稿日: 2012.02.19
powered by ブクログ話題の新書をやっと読了。 なんか凄いスクープ的なのを期待しがちですが、そういうのはむしろ無く、淡々と進んでいく。 著者が暴力団取材を重ねているのでそれら経験を生かして、慎重に判断していくのが多いが、その中でもだらしない?エピソードも随所に書かれていて、リアル感が増す。 印象深かったのは ・1F原発職員はみんなイヤイヤやっているかと思っていたが、全員がそうというわけではないということ。 ・原発周辺のコミュニティの複雑さ。 単純にテレビやネットの報道だけではわからないことを知れたことは読んだ甲斐あり。
0投稿日: 2012.02.18
powered by ブクログヤクザの事を書きたいのか、原発の事を書きたいのか、ちょっとどっちつかずで少々消化不良。だが、福島第一が実際の所、どんな状況だったか?というのは垣間見れるか(週刊誌とか読めば載っているのかもしれないけど。。。)
0投稿日: 2012.02.04
powered by ブクログ暴力団専門ライターがシノギとしての原発と言うテーマで福島第一に自ら作業員として潜入し、書き上げたノンフィクション。原発の隠蔽体質がヤクザと田舎の地域共同体とうまく噛み合ってしまったんでしょう。 残された動物にエサを与える作業員たち、フクシマ50の人へのインタビューなど、読んでいると目頭が熱くなります。時にはユーモラスに語られていますが著者は作業員をやめてから本当の悪夢がはじまったのではないでしょうか。著者の渾身のルポは後半を読んで恐ろしくなりました。
0投稿日: 2012.02.03
powered by ブクログ3.11の震災後、様々な地震・原発関連の本を読んできたが、この本はまた異色。筆者渾身の潜入ルポは、ありのままの福島第一原発の姿を映し出している。語り口はやわらかいが、内容はかなり深刻。こうした状況で本当に福島第一原発は大丈夫なのかと真剣に不安をかきたてられた。
0投稿日: 2012.01.27
powered by ブクログどこかの書評を見て読んでみた。ヤクザ取材の専門家が、原発とヤクザの繋がりを確認するためにも、原発で働く体験記。メディアで言われていることとの相違も多く、おもしろい。現場は、思っていた以上に過酷な環境で、思っていた以上にいい加減。原発での体験もおもしろいが、ヤクザを取材対象としてつき合っている作者の言動、行動もおもしろい。
0投稿日: 2012.01.24
powered by ブクログうちの参謀殿の愛読書、「ヤクザ1000人に聞きました」の著者の最新刊、ヤクザと原発、耳で立ち読み程度で読みましたが、壮絶な潜入レポートだった。 スパイか⁉と思える道具で決死の覚悟での取材。 スポンサーに縛られ、内規だ何だと言い訳をして本来の「真実を伝える」責務を忘れているマスゴミには伝えられない熱を感じるし、これこそが真のジャーナリズムと考える。 暴対条例で排除や弱体化に動いているが「ヤミの仕事」を遂行してきたヤクザと日本社会は積極的に切るべきなのか?必要悪もあるかと考える一冊 著者だけではなく作業員の方々の「犠牲の上に成り立つ○○」には本当に感謝だし、恐れ入る。
0投稿日: 2012.01.24
powered by ブクログ鈴木智彦『ヤクザと原発ー福島第一潜入記』を読む。 著者はヤクザ専門誌「実話時代BULL」編集長を経て フリージャーナリスト。 暴力団幹部らに協力してもらい福島第一原発作業員として 内部に入り込む。現場からの迫真ルポである。 帯にこうある。 「原発はタブーの宝庫。だからオレらが儲かる」 (某地方の暴力団組長) 情報の隠蔽、データの改竄、 政治家や東電など大企業の行動・発言。 福島第一作業員の視点で原発問題の細部に光を当てる。 ヤクザと原発、ふたつのタブーが交差する現場であり、 あまたある報道で鈴木の視点は他にない視点である。 あるとき鈴木の身元が割れ解雇されルポは終わる。 エピローグで鈴木は語る。 確かに現場に潜入することで これまで分からなかった細部はある程度分かった。 けれども、原発問題全体を覆う霧は晴れることがなかった。 真実をつかんでいるのは ごく一握りの人間であるという結論である。 限られた情報源だけに頼って思考し行動することは危険だ。 現場で思考する鈴木の視点は貴重である。 世界は解読されることを待っているが、 解読する意志のない者には永遠にその姿を見せない。 MITメディアラボ石井裕副所長の講義を聴く機会があり、 あらためてそのことを確信した。 鈴木と文藝春秋の仕事に敬意を払いたい。 (文中敬称略)
0投稿日: 2012.01.21
powered by ブクログちょっとどぎつい帯と表紙かも知れないが、渾身のルポ。 現場のリアルな実作業、放射能より怖い熱中症とか生々しい作業現場も見ものだが、これを読めば原発が無くならない・無くてはならない人たちがいるという事実も分かる。 見て見ぬ振りが可能なヤクザさんも含めた共同体、そして原発が生活のために必要な人たち(実際、大半の作業員が東電批判をしていない)、この現実は残念ながら変わらないので、減原発の流れに持っていくのが精いっぱいなところだと思う。 個人的にはヤクザさんにはこれからの解体ビジネスに、これは本当にいい意味で貢献してくれることを期待したい。
0投稿日: 2012.01.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
終章にヤクザと原発及び地方都市との繋がり、そして原発内で行われている放射線量測定の嘘、放射線量より放射能汚染の方が問題であることなど筆者の言いたい事が集約して書かれている。この本を読んだだけでは、原発問題の深刻さ、何が正しい情報なのか?は分からない。ただ少なくとも原発に対し、身構え、良く考えてみようというという気にさせらてる。
0投稿日: 2012.01.12
powered by ブクログ福島第一原発への潜入ルポ。できたて。 ジャーナリストとて取材のために原発作業員となり実際に勤務している。 潜入の成果としてスクープにあたるような情報はないが、FUKUSHIMA 50と称された作業員をはじめ、現場で働く人、周辺で働く人たちのナマの声を聞くことによって、他ではうかがえない様子が伝わってくる。 原発なんて複雑高度なものは現地にいったって理解できない。しかしそこで何が起こっているのかはネットで探したってみつからない。 取材のために身体をはる根性はすごいと思う。日頃から暴力団を取材していることによって恐怖への耐性が強い(鈍い?!)のは事実だろうな。 原発とヤクザとの関連性は、人夫の調達に関わっていることや建設にあたって地域のまとめ役になっていることなど。シノギとしては他の土建と同様で、特筆するところではなさそうである。 潜入の内容よりも東電関係者やプラントメーカーの人の話のほうが、事態はまだ収束していないと実感させられてゾッとする。 冷温停止状態の発表などはおいといて、これ以上の事故が起こらないように政府・東電・メーカーには全力を尽くしていただきたい。
0投稿日: 2012.01.10
powered by ブクログ「ヤクザと原発」というタイトルに惹かれて読んでみた。 著者の鈴木智彦氏は、暴力団専門ライターで、 「ヤクザ1000人に会いました」という本もお書きになった方。 福島第一原発事故が起きる数年前、 原発近くで行われた地元の祭りで暴力団の親分に「原発は儲かるどでかいシノギだ」という話を聞いたり、 3.11の震災直後、暴力団関係者といっしょに被災地支援をしたりしながら、 ヤクザと原発のつながりについてウラをとろうと考えた鈴木智彦氏は、 ついに本丸に突入。 なんと、原発の協力企業のひとつに現場作業員として就職して、 福島第一原発(1F)に潜入、 1ヶ月にわたって働いた記録が本書。 マスコミ報道されない事実が次から次へと明らかにされる貴重なレポだけど、 鈴木智彦氏はきっと見たことの一部しか書いていないんだろうなと思うと、 現場がどんな修羅場か想像もつかない。 今の福島第一原発の全体像を把握している人が、 おそらく日本中さがしてもごく少数しかいないらしいことや、 現場で作業をしているのは鈴木智彦氏のような現場作業員だけで、 東電の社員はほとんどみかけないこと、 現場作業員の健康管理はほとんど形だけで、 世論がこわいから線量の管理を厳しくしているようにみせかけてはいるけれど、 実際はごまかしだらけで、 作業員の被ばくは見て見ぬふりがされ、 また、除染しないままの車両などを通して日本中に汚染が広がっていることなど、 驚愕の事実を次々つきつけられても、 全部、事実なんだろうなあと思うので驚きもしないけど、 事故後、半年たってこの状態なのだから、 これからまだまだ状況は悪くなるのだろうと思うとすごく重苦しい気分になる。 潜入して鈴木智彦氏が実際に見たり聞いたりした部分のレポがすごくおもしろくて(臨場感あふれるという意味)、 ページ数もほとんどそこに割かれている一方、 肝心のヤクザと原発のつながりについては、 潜入したからといって、特に新たな事実がわかったわけではないらく、 その部分のボリュームは薄い。 これからヤクザ側の取材を重ねて、 続編をお書きになるんじゃないでしょうか? 原発潜入レポといえば、 [asin:4768456596:detail] 「原発ジプシー」で読んだのと同じような光景が、 「ヤクザと原発」でも広がっていて、 すごい既視感を覚えるんだけど、 原発自体が古くなっているのと、 事故でめちゃめちゃになったこと、 それに、東電自体がパニックを起こしていて、 平時にはお題目のように唱えられていた「原発は絶対安全です」という言葉が発せられなくなった分、 もちろん悲惨さは増している。 原発に賛成とか反対とかじゃなくて、 原発って人間の手に負えないんだっていうことを知るために、 この本に書かれている事実は知らなきゃダメだと思う。 「実話時代」でお書きになってる極道ライターの鈴木智彦氏の文章ですから、 大変に読みやすく、臨場感にあふれています。 ぜひ、お読みになることをおすすめします。
0投稿日: 2012.01.06
powered by ブクログ東北の古き良きムラ社会が原発のタブーを強化し、かつ暴力団の最後の楽園になるのか。不用意に外部から恐怖と好奇心で書き立てるのではなく、原発も暴力団も内部から見るとだいぶ見え方が変わる。暴力団が瓦礫撤去で公共事業を孫請けしてるとか、断片的な報道はあったけど、根本はそもそも原発の立地段階からの話だったのね。造血幹細胞の自己ドナー1号になった話も途中に。 かなり真実味のあるルポだけに、『ネット辞書のWiki』という引用は残念…フリー百科事典のWikipedia、と呼んであげてください…
0投稿日: 2011.12.31
powered by ブクログ3月11日から続く原発の問題。ニュースなり、新聞なり、学者の話なりでたくさんのことを見たり聞いたりしてきたが、現場に実際に入って取材したルポである本書は改めて今回の問題の「深さ」をうかがい知ることができた。どこまでが事実で、どこまでが非事実なのか境界はわからないが、「原発」という問題が単なる「安全」だけでなりたつものではないことも改めて分かった。
0投稿日: 2011.12.28
powered by ブクログ原子力発電所の潜入ルポが中心ながら、そこに入るまで、発電所と地域との関係なども丁寧に書いてくれている。 筆者独特のブラックユーモアが個人的にハマり、専門用語が頻出する作品ながらも一気に読むことができた。 正直、自分の中でも原発に対する考え方がまとまっていないため、評論的な感想文は避けたい。が、一つ思うことは鈴木智彦(筆者)のように実名をさらけ出し、こういう作品を世に出す人が絶対に必要だということ。 とりあえずここで書けることはそれくらいか。
0投稿日: 2011.12.24
powered by ブクログおどろおどろしいタイトルがついているが、語り口は軽妙。しかし書かれている内容は、やはり恐ろしい。オビにも書かれている通り、命懸けのノンフィクションだ。 本書は、福島第一原発に作業員として潜入し、その内部の実態を明らかにしたルポルタージュである。メインは福島第一原発への潜入取材なのだが、その入口と出口の取材相手として暴力団が鎮座する。表社会と裏社会は、文字通りの表裏一体。それらが接する界面のような場所が、本書で描かれている世界だ。 著者は暴力団専門ライターとしても名高い、鈴木 智彦氏。きっかけは、暴力団の取材中における何気ない世間話だ。「原発は儲かる。堅いシノギだな。」そんな一言に興味をもった著者は、福島第一原発・通称1Fで働くことを決意する。しかし、ここからが大変だ。 簡単には作業員になれないので、暴力団の伝手を頼りに就職活動を行うことからスタート。とある割烹料理屋で、5次請けの企業に就職が決まる。決め手となったやり取りは、「命懸けられるっすか?」「死んでもがたがた言わないと誓約書に書きます。」というもの。炉心周りを得意とする会社で、日当は1万5千円〜2万円程度。危険度が全く考慮されていない安さに、著者も戸惑いを隠しきれない。 就職後すぐに行わなければならないのは、放管手帳の申請だ。これは、原発の敷地内に立ち入るためには、放管手帳の所持が義務付けられていることによるものである。続いて、サーベイメーターを購入。いわゆる放射線測定装置の一種で、被曝量を測るための機械だ。こちらのお値段、約36万円。 また、事前取材を重ねながら決心したのが、造血幹細胞の採取である。造血幹細胞とは、血液の細胞を造る際のおおもととなる細胞のことだ。前もって自分の造血幹細胞を採って、保存しておくのである。もちろん良い事ばかりではないのだが、もしもの事故の時は溶かしてすぐに使えるし、もともと自分自身の細胞のため拒絶反応の心配がなく、よけいな薬も使わないですむという。こちらのお値段、約10万円。 当初はすぐに1Fで働けるはずだったのだが、予定が延び延びになり待つこと2ヶ月。ついに著者は1Fに潜入することに成功する。ここから一気にトーンが緊迫すると思いきや、一見ノーテンキにも思える記述が入り混じる。 まず勤務初日、目が覚めたのは出発の5分前だ。しかも、行きがけのバスで聴いたAKBの歌を熱唱しながら床を掃き、「ふざけない!」と同僚から叱咤される始末。あげくに尿意を我慢しきれず、初勤務で失禁するという失態も犯す。ここら辺の記述は、完全に一介の作業員による視点である。しかし、全体像の見えぬ情報弱者としての立ち位置は、ジャーナリストや専門家のものとは一線を画す書き味で新鮮だ。 作業員にとって死に直結する危険は放射能ではなく、熱中症と交通事故であるそうだ。特に熱中症は8月という時期もあり、体中が火照りという言葉を遥かに超えた熱を持つという。それなのに、もしマスクを外せば会社の責任者が叱られる。どんな場面であれ、マスクを外すのは法令違反、違反行為となるためだ。 そんな状況の中で著者が見たものは、オールジャパンにはそぐわない作業員格差というものだ。誰もが気軽に「もう駄目です」とギブアップできる雰囲気がないために、熱中症にかかる作業員は頻発。それでも下請作業員が不満を口にすることはない。原発を生活の糧としていない作業員ならともかく、5次請け、6次請け、7次請けの作業員にとっての恐怖は、仕事を失うことだからだ。工程表通りに作業を進める。が、無理はするな。完全なる矛盾の上に現場が成り立っているというのが実態だ。 本書の論調で特徴的なのは、原発や暴力団そのものについては、是も非も論じられていないということだ。むしろその矛先は、タブーを生み出す空気のようなものに向けられている。語られているのは、理想や未来ではなく、どこまでもリアルな現実なのだ。実際に、著者自身もそのようなタブ―が生み出す情報の曖昧さによって、その身を危険に晒されている。 原発内部とは、明らかに危険で百パーセント確実に被曝する場所だ。そして、大量被曝すれば高確率で死に至る危険性もある。その被爆の指標となるのがシーベルトと呼ばれる線量であり、本書においても原発内部で数値を計測するシーンが何度も登場する。しかし、実際は線量よりも汚染度の方が問題が大きいということを、著者は後から知ることになるのだ。多くの人はシーベルトに気を取られ過ぎであると、著者は警鐘を鳴らす。そして、本書に掲載されている写真の一枚一枚は、そんなリスクを侵したうえで、作業の合間に腕時計型カメラを使い撮影されたものなのである。 また、ヤクザと原発が結び付く背景の分析にも余念がない。かつてヤクザの分類に博徒系、的屋系などと並んで、「炭坑暴力団」という項目が存在していた。暴力という原始的、かつ実効性の高い手段は、国策としてのエネルギー政策と常にセットとして昔から存在しており、原発への関与もその系譜の中に位置するものなのだ。 さらに、このような話は原発だけに留まるものではないということも明かされる。火力でも水力でも原子力でも、その手法は変わらないのだという。民間の工場はどんどん海外に進出し、大手メーカー、製造業のほとんどは、人件費の安い国に工場を新設するようになっている。そんな時代における、たった一つの例外が発電所だ。こればかりは、海外で作るわけにいかないということなのである。 本書で描かれていることは、光の当て方の一つに過ぎないという側面もあるだろう。しかし突きつけられているのは、僕たちの暮らしを煌々と照らしだす電気が、どこまでも深い闇の中から生まれているという現実だ。 そして、それが簡単には表に出てこないという構造自体にも問題があるだろう。たしかに暴力団や放射能は怖い。しかし、事実を知らないということは、もっと怖いことでもある。光は闇より出でて、闇より暗し。
0投稿日: 2011.12.21
powered by ブクログ著者の鈴木智彦はヤクザをシノギとする、というかヤクザ専門ライターとして「潜入ルポ ヤクザの修羅場」や「ヤクザ1000人に会いました」などの著書で興味深いその筋の世界を描いている。その鈴木が今回選んだテーマは原発で、ヤクザやその関連企業がどのように原発村に食い込んでいるのかの実態を探るべく福島原発が事故を起こした直後から原発作業員としての仕事を探し、そして福島第一(通称「1F」)に作業員として入り込むことから始まる。 昨今の法律で暴力団関連企業との取引を厳しく締め出そうとしているが、取締りの実態は「西高東低」で特に福島を始めとする東北では殆ど手付かずと言う。暴力団関係者が役員に名を連ねる「無防備」な企業でさえもが地元の血縁・地縁をベースに地域の一部となっているので排除はされていないし、非常事態にある福島では作業への影響を考慮すると排除することも叶わない。取材・現場仕事を通じて背中に彫り物のあったり、自ら代紋をちらつかせる人間を多数居ることを指摘しているが、決定的な証拠などは本書のなかでは明かされては居ないのでやや食い足りなさがある。 但し、ヤクザの関わりそのものよりも本書の一番の読み応え部分は原発作業員と作業環境の実態部分のレポートだ。 「福島50」と持てはやされている作業員の一人への取材では、「日本を救う」「尊敬する社長のため」死をも厭わず現場作業へ志願した人間の不思議なまでの「高揚感」に戸惑いを覚える一方で、取材のためと言いながら渦中の1Fに飛び込む直前には自らの心に同じような「高揚感」が湧いてきたと告白している。 酷暑のなかで現場作業は熱射病の初期症状が出たり辛かった一方で、心配した被曝のほうは約一カ月間で放射線管理手帳上では2ミリシーベルト、自身が持ちこんでいた線量計では0.76ミリシーベルトだったと。しかしながら後日取材を続けると問題は空間線量ではなく「汚染」だというのだ。一旦地面に落ちた放射性物質は風が吹いたり車が通るたびに舞上がりそれを吸うことで大量の内部被曝をしてしまうと言うのだ。事故前の1Fでは汚染リミットは最大で180カウント(180cpm=3bq)だったが、実際の作業環境では平時の100倍強である数万カウントまで上がっているという。従って放射線のプロは怖がって誰も行かないので、現場の放射線管理者は素人をにわか教育で送り出しているのだと。 そして福島第二の建屋内の汚染が異常なまでに高い、原子炉を設置する台座部に水が溜まっているとの情報もあるようだ。取材に対して東電は口をつぐんでいるようだが、ひょっとすると第二までもが地震により配管や原子炉に損傷があるのかも知れない。 図らずもヤクザの取材に行って原発の言うに言われ得ぬ深い闇を覗いてしまったようだ。
1投稿日: 2011.12.21
