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緋色の研究
緋色の研究
アーサー・コナン・ドイル、大久保康雄/早川書房
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総合評価

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     やはりシャーロック・ホームズと言う人物は探偵の代名詞と成りうるほどの逸材。エルキュール・ポアロやファイロ・ヴァンスも良いには良いのだが、彼らを探偵の代名詞として紹介しようとした時どうしても違和感が拭えない。やはり名探偵と言ったら、ホームズが地面の痕跡を調べただけで得意げに犯人の特徴を当てると言う姿を思い浮かべてしまうのだ。これは私の思い入れによるものかもしれないが。  この本を読んで何よりも驚いた事はホームズの事件解決までのスピードである。事件発生から僅か三日ほどで犯人を逮捕している。更に言うならばホームズがこの事件での行動は、まず現場を見る→アメリカに電話をかける→新聞に広告を出す→子供たちを走らせる。僅かこの程度しかやっていない。解決後にホームズは事件は単純だったと言うが、死体が発見されたばかりの頃や第二の死体が発見された時、挙句の果てにはホームズが突然犯人を検挙した時などは大概の読者があまりに謎な展開に頭を抱え次の展開をワクワクしながら読んだのではないだろうか。私もその一人であった。

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    投稿日: 2016.08.31