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ちいさこべ
ちいさこべ
山本周五郎/新潮社
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総合評価

22件)
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    頑固者だがまっすぐで一本筋を通す若い棟梁と 凛として気の強い女子 大火で焼け出された孤児と共同生活を始める

    0
    投稿日: 2024.12.12
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    どんな時代にも火災や自然災害は あるけど 遭遇した時にどんな風に向き合い 生きていくか その人が出てくる 凄い絶望と無常観の中で 人として如何に考え 責任を果たしていくのか いろんな考え方があるが その人の生きる力によるのかな 花筵の女性は力強い 今の女性は持ち得ない力かな

    1
    投稿日: 2024.09.28
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    あんまり頭に入ってこなかったなぁ。 改めて思いましたが、山本周五郎って連続して読むにはちょっとしんどい、個人的には。 たまにふと手に取って何気に読むのが一番相応しい気がします、暗さがベースにある作家だけに。

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    投稿日: 2021.05.16
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     山本周五郎 著「ちいさこべ」、1975.5発行。花筵、ちいさこべ、ちくしょう谷、へちまの木の4話。山本周五郎さんの作品だし、傑作と耳にしてるので、頑張って読んでみましたが、花筵、なかなか読み切れず、読みたい本は次々にあるので断念しました。また、機会があれば手に取ってみたいと思います。

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    投稿日: 2021.03.11
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    皆、自分の生き方を貫くことは尊い ちいさこべはハッピーエンド 山本周五郎の小説の終わり方はさっぱりで余韻を残す

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    投稿日: 2021.01.30
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    人間の悲哀を描いた、中短編四作を収録。 どの作品も“生きる”」という、ある意味苦行のような事に耐えて乗り換える者、耐えらない者など、登場人物それぞれの生き方が独特の文体で綴られています。 中でも、「ちくしょう谷」は、人間の尊厳について、考えさせられた作品でした。

    0
    投稿日: 2019.02.09
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    表題作の「ちいさこべ」。これがたまらなく良い。姿勢の暮らしを生き抜く職人の気風と粋、そして曲げられない意地が家事で親を失った孤児たちに、下手くそながらの愛情を降り注ぐ。これにより前後の短編が更にいきてくる。面白い。

    0
    投稿日: 2018.02.13
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    望月峯太郎の「ちいさこべ」を読もうと思って、その前に読んでおいた方が楽しめるかと思い、原作である本書を購入。 江戸の風俗、昔の日本人の感覚みたいなものをとてもうまく書いている。表題作のちいさこべは落語の人情話を聞いているような心地よい、古の波に体ごとゆっくりと漂いながら流されるように山本周五郎が書き連ねた言葉に包まれていく。表題作以外の短編、特に花筵は三歩下がる昔の女性を表現しているのではなく、女性の真から人を愛する美しさを怒濤のような出来事のなかでよく書いている。災害の描写のうまさに引き込まれたが、巻末の解説を読むと、作者の実体験が色濃く反映されているのだなと納得。あれはそういう出来事を感じた人にしかわからないものたと思う。山本周五郎、全然興味がなかったが読み進めてみたいと思う。

    0
    投稿日: 2016.10.24
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    ちいさこべ目当てで買った、が、ちいさこべ以外の3作品がそれぞれ新鮮に楽しめた。初めは文体が読みにくいと思ったが慣れると苦にならない。あとの三作品は現代とほぼ変わらぬ文体、読みやすい。時代小説にはハッピーエンドがつきものと思っていたが、こういうのもあるんだ。

    0
    投稿日: 2014.09.02
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    表題作は望月ミネタロウの漫画「ちいさこべえ」の原作。大火で両親を失った大工の若棟梁の了見・心意気がすがすがしい。この短編集ではいずれも厳しい試練に見舞われた個人が主人公であり、自我と理想への目覚めが救いとなっている。

    0
    投稿日: 2014.04.07
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     図書館より  中編四編収録の作品集。  一番印象的だったのは『ちくしょう谷』。一人の武士が世間から隔絶された村落の人々に教育を施しつつ、兄の死の真相を知った彼がどう行動するのか、という点も描かれます。  「ちくしょう谷」の人々に対し、しっかりと自分の責務を感じつつ彼らと向かい合う主人公の姿がよかったです。また彼が徐々に人間的に成長していく様子がしっかりと描かれ、それが見事に最後の決断につながっていることが分かります。なので、非常に後味の爽やかだったと思います。 表題作の『ちいさこべ』は火事で親や家を失った大工の若棟梁銀次が、みなしごたちの世話をしつつ新たな生活を始めていく話。  男気が感じられる主人公で親心も感じさせるところも場面もあってその描写もいいのですが、いきなり亡くなった親に対しての想いを感じさせる弱さの部分もあって、そういう点も非常に魅力的でした。みなしごたちの世話を一緒にすることになるおりつもいい味を出していました。  自然描写の荒々しさ、美しさが印象的な短編もあって、そういう描写でも、山本周五郎の文章力を感じました。

    0
    投稿日: 2014.01.31
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    ちいさこべ、いい話だ!強情だけど、人情味溢れる茂次が素敵。最初は茂次のわからずやっぷりにやきもきするが、一本筋が通った人はやはり格好よく見えるものだと感じた。

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    投稿日: 2014.01.20
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    中編を4編収録。 どれも面白いけど、特に「ちいさこべ」と「ちくしょう谷」が好き。 周五郎の作品は、人生にどう向き合うか、みたいなことが描かれていることが多いと感じ出るんだけど、 長い作品になればなるほど、人生の重み、みたいなものが濃くなります。 なかなかじっくり小説読む時間取りにくくて、長編作品に手を出しにくいんだけど、 20代のうちには読んでしまいたいなぁ。

    0
    投稿日: 2013.04.29
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    表題作「ちいさこべ」がとても良かった。 読後の爽快感が素晴らしい、 星4つなのは最後の作品が。。。

    0
    投稿日: 2013.04.20
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    「ちいさこべ」大火の後、孤児を養いながら再起に奮闘する姿を描く。爽やかな読後感が得られる。「ちくしょう谷」とことん人を赦すことが可能か、少し宗教的な作品。12.8.22

    0
    投稿日: 2012.08.22
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    4つの物語から成る短編集である。どの物語も歴史を設定に置いた時代小説とよばれるものである。  一つ目の物語”花筵”は、藩の政治における不正やそれをめぐる武家同士の対立を、何も知らずに武家へ嫁いだ主人公•お市の視点から描いている。起承転結がはっきりしており、ラストへと向かう展開もまさに時代小説の王道として描ききっていると思う。  二つの目の物語”ちいさこべ”は、火事により両親を失い、若棟梁となった大工の茂次が、お店の再建、火事により孤児となった子供たちの世話などに奔走する物語である。主人公は茂次なのだが、茂次の心の底にある本音の部分が始めは描かれない。それ故、茂次の頑固さに周囲の人々と同様に苛立ってしまうだろう。しかし、物語が進み、茂次の心情が明らかになると、底にあった誠実さに胸を打たれる。そういった物語の展開に沿った心情の描き方などの上手さに唸ってしまう。  三つ目の物語”ちくしょう谷”は、はたしあいによって兄を亡くした朝田隼人が、志願し木戸という部落の番頭を勤めることとなる。しかし、木戸は兄とはたしあいを行った西沢半四郎が勤める所でもあったのだ。このような流れがありながらも、物語の中心となるのは復讐ではない。木戸の流人村、通称ちくしょう谷に存在する退廃、諦め、人の卑しさとの戦いである。村の現状を知り、改善していこうと孤軍奮闘する朝田隼人であるが、長年わたり疎外されてきた村に漂う暗澹とした雰囲気に迷い、誘惑に負けそうになる。そこに西沢半四郎が絡み、話は進む。まるで修行僧のごとくひたすら苦難に耐えていく朝田。この物語ではそれら全てが解決はしない。それら苦難と対峙しながら、朝田がある決心を固めるところまでなのだ。しかし、この記述に清々しい気持ちになるだろう。ちくしょう谷が象徴している負の部分、貧困と無教育、何の娯楽もなく性を貪る状態。それらは現代でも世界中に見受けられる光景だ。そういった現代との共通点にも考えさせられるものがある。  四つ目の物語”へちまの木”は、千二百石の旗本の三男•房二郎は養子に出されるのを拒み、家出をする。居酒屋で知り合いとなった木内桜谷の勤め先、出版社•文華堂に自分も働かせてもらえることとなる。しかし、そこで目にしたのは市井の人々の暮らしぶり、虚実関係なく売れるネタなら何でも良いといった文華堂の姿勢に辟易し、自分の考えの甘さや将来の見えない暮らしの不安と対峙させられる。この”へちまの木”も”ちくしょう谷”で見られた市井の人々の暮らしの中にある醜さやずる賢さ、漂う悲しみを描いている。時代小説を読む時、その華やかさや人情に目を惹かれがちであるが、そういった時代にも貧困や嘲笑が町にあふれていたことを忘れるべきではないだろう。そういったことを改めて思い出させてくれる作品でもある。

    1
    投稿日: 2012.04.30
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    「ちいさこべ」は舞台を見ていたので読みやすかった。「花筵」と「ちくしょう谷」はどちらも興味深い。「へちまの木」は面白くなかったなー。

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    投稿日: 2012.02.01
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    中編の傑作4編からなる。表題作の『ちいさこべ』は江戸の大火ですべてを失いながらも、焼け出されたみなしご達の面倒まで引き受け、再建へと奮闘していく大工の棟梁とそれを取り巻く人々らのつながり、絆に感動を覚える。  未曾有の震災から1ヶ月余り、いまだ傷跡の生々しい中にありながらも、復興・再建へと立ち向かっていく被災地の一人一人の姿と棟梁の姿が重なる、絆の中に明日へ希望を失わずに共に歩んで行きたい。微力ながら俺に出来る事の最善を尽くしたい。

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    投稿日: 2011.06.03
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    表題作「ちいさこべ」は、人と人のつながりが丁寧に描かれていて、とてもやさしい気持ちで読めた。 一方、「ちくしょう谷」はひたすら耐える部分もある、静かな小説で、読後感はやさしい気持ちなどというものとはほど遠かった。哲学的な気持ちにさせられる、とでも言えばいいのだろうか。 粒ぞろいの文庫でした。 ちなみに、古本で買ったからか、表紙はこれとちがいました。念のため。

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    投稿日: 2009.12.11
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    ドラマ化されていたので読んでみた。山本周五郎作品は久しぶりだ。中編集だったがそれぞれに読み応えがあった。 「花筵」「ちいさこべ」は特によかった。テーマとしては生き方を問う作品群なのだが、男女間の機微の描き方が上手いと思った。女性の側の気持ちが読んでいて納得・共感できる。お市の嫁ぎ先の家族の高潔さに惹きつけられた。かくありたいものだが、なかなか……。 作成日時 2006年10月29日 05:40

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    投稿日: 2008.05.15
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    "以前BSで「ちいさこべ」の映画をやっていたのを録画していたのをやっと見た。そこで急いで本も読んだ。映画は中村金之助と江利チエミ、なるほど、この小説のイメージどおりじゃないか。小説にはない遊び人も出ていたが、原作のよさを壊すことなくいっそう面白くしていた。いい。このほか、「法師川八景」、「末っ子」、屏風はたたまれた」、「橋の下」、「ひとでなし」、「あだ子」、「チャン」、「若き日の摂津守」、「古今集巻之5」と収録されているが、どれも凛と生きる姿が読んでいてすっきりとする。さすがだ。山本周五郎が活躍していた昭和30年代頃はまだ東京の下町には江戸を感じさせるものがたくさん残っていたのだろう。今時代小説の書き手たちはどうやって江戸をイメージしているのだろう。先人の書いた小説のなかからだろうか。山本周五郎、司馬遼太郎、池波正太郎、山田風太郎、海音寺潮五郎。なぜみんな「郎」のつく名前を選んだのだろう。その頃の流行なのだろうか。2005・11・25

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    投稿日: 2007.10.05
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    表題作「ちいさこべ」は以前宝塚歌劇の舞台で見たことのある作品の原作でずっと読みたかったもの。江戸時代の火事で両親を失った大工の若棟梁と孤児達、さらには彼らの世話をするおりつの話。最初は孤児達の世話なんか出来ないと突っぱねた若棟梁だが、結局は世話をするようになる。すがすがしい物語。他に3つの中編が入っていたけれども、私的には読みにくい感じがして、読了までに時間がかかってしまった。【2007年4月13日読了】

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    投稿日: 2007.06.25