
総合評価
(56件)10 | ||
19 | ||
15 | ||
4 | ||
0 |
- ジョンスミス"powered by"
石川啄木を「石川くん」と呼び、啄木の歌を現代語で歌いなおし解説するという、なかなか面白い形をとっている本。 著者の語り口調は自分には合わなかったが、20年前にネット新聞に連載されていた記事とのことで、毎日の新聞の片隅の記事として読むならこれくらいの軽さはちょうどいいのかもしれない。 啄木についての色んな話を知ることができたので、もう一度歌集を読みたくなった。 ▼印象的だった歌 啄木: 何事も思ふことなく いそがしく 暮らせし一日(ひとひ)を忘れじと思ふ ↓ 著者: くよくよと悩むことなく いそがしく過ぎた一日 わすれたくない 啄木: 一度でも我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと ↓ 著者: 一度でも俺に頭を下げさせた やつら全員 死にますように
5投稿日: 2024.08.10 - hawk-owl"powered by"
歌人枡野浩一が、石川啄木の短歌を現代文に訳しながら、啄木の人となりについてこき下ろす。愛情の裏返しだとしても、ここまで貶すかというほどの貶し方。短歌からは想像できないが、酷い人間だったようだ。
0投稿日: 2023.05.14 - kazubook21613"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
詩心の全くない私は、短歌も俳句も詩もほとんど解さない。よって当然だが啄木にも親しんでこなかった。 そんな私が、娘の「バイト先のカフェのオーナーが石川啄木のひ孫みたいだよ」の一言で、俄然興味を持って読んだのが本書。 どうやら、正しくはひ孫ではなく血縁関係があるみたいだけだったが・・ それにしても、本書を読んで驚いた。いや、驚いたなんてものではない。このゲスっぷりはただことではない。詳しくは書かないが、教科書的な芸術活動に励むも貧しさに負けて夭折した天才、みたいなイメージはガラガラと崩れる。ここまで徹底してゲスだと、アッパレと言いたくなる。 おそらく世の中と多くの人は啄木のホントの姿を知らないのではないか。恐るべし啄木。 と、ここまで書いて、もしかしたら本書の筆者のバイアスが相当かかってる可能性もある事に気付いたので、ぜひ「ローマ字日記」と「一握の砂」を読んでみたい。
4投稿日: 2022.06.03 - quatorze"powered by"
友達のように呼びかける、石川くん、と。 某石川啄木のアニメをみたのがきっかけで読む。自身も歌人である著者が石川啄木に送る手紙のように、石川啄木の歌や人生について書いた連載をまとめたもの。石川くんもヒドイし、著者のコメントもヒドイ。でも、包み隠さず生きるというのは石川くんのような生き方なのかもしれない。だから、石川くんにヒドイことを言いつつ、石川くんを嫌いにはなれない。 一番好きな歌は「こころよく 我にはたらく仕事あれ それを仕遂げて死なむと思ふ」
0投稿日: 2020.07.11 - はんな"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
枡野氏の「石川くん論」が本当なら、プライベートの石川啄木は、どうしようもないダメ男だったんだなと思いました。 石川啄木には金田一京助という親友がいて、何かと石川啄木のサポートをしてくれます。私が以前読んだ本に、『カフカはなぜ自殺しなかったのか?』がありますが、カフカもよい友達に恵まれて、精神的に支えられたり、自作を世に出す手助けをしてくれたりしたようです。天才として名を残すには、友達運に恵まれることが重要になってくるのでしょうか。あるいは、一見、人間的に大きな欠点があっても、何か他の人を強く引き付ける魅力があって、よい友に恵まれるのでしょうか。
0投稿日: 2019.12.27 - dai-4"powered by"
確か、トヨザキ社長書評集でのオススメから。これ、ネット新聞連載の文庫化なんですね。記憶に残っていた啄木作品は、ここに収められた中のほんの数作だったけど、それは教科書に載るような、格式ばった風味の漂うものばかり。軽いノリのものとか、色々あるんですね、実は。愉快な解釈による部分が大きいのだけど、かなり啄木が身近に感じられるようになりました。イラストがまた良かったです。
0投稿日: 2018.04.24 - ヤルタ"powered by"
石川啄木の「一握の砂」の現代語訳があれば…と思い見つけた一冊。 教科書に載っている有名な歌人ですが、この本を読んでかなりのダメ男だったことがよくわかりました(笑) それでも、素晴らしい作品はずっと読み継がれていくものなんですね。
0投稿日: 2018.04.14 - Kazuko Ohta"powered by"
「石川くん」とは石川啄木のこと。短歌でありながら、口語に近い、わかりやすい言葉を用いて、世間の人を驚かせた石川啄木。しかし、当時の言葉は今聞けば十分に難しい。そこで、歌人の枡野浩一がさらにわかりやすく今の言葉に変えて詠み直してみました、というもの。これが非常に面白い。例を挙げてみると、こんな感じ。 啄木のもとの歌:「一度でも我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと」 著者の詠み直し:「一度でも俺に頭をさげさせた やつら全員 死にますように」 数々の短歌とともに、親しみを込めて語られる啄木の素行。茶化しているふうではあるけれど、そこには愛情も感じられます。読めば石川啄木という人に興味を惹かれる本。
1投稿日: 2017.04.26 愛すべき石川くん
石川啄木は小さくて(身長158cmくらい)おでこが大きくて色白でとってもかわいらしかったらしいのだけれど、一方で、けっこう生意気で天才気質でいたずら好きな性質でもあったようだ。 で、枡野さんはこの愛すべき啄木に向けて、親しみを込めて「石川くん」と毎回呼びかけながら、その歌と生活についてコメントしている。 枡野さんによる啄木の歌の現代語訳つき。 例えば・・・ 友がみな我よりえらく見ゆる日よ花を買い来て妻としたしむ(啄木) →友達が俺よりえらく見える日は花を買ったり妻といちゃいちゃ(枡野さん) では枡野さんの訳歌 目ざめてもふとんの中でぐずぐずとしちゃうダメさを責めないでママ のもと歌はなんでしょう? 絶妙なコメントも時に辛口で、時にやさしくて、ユーモアがあって笑えます。 軽く読み終えられるので入門書としてもよい本だ。
0投稿日: 2015.05.13- Στέφανος"powered by"
歌人でお笑い芸人の枡野浩一が「ほぼ日刊いとい新聞」に連載していた石川啄木短歌(一握の砂限定!)エッセイです。 啄木の歌を1首選んで枡野が現代口語で改作し、文書とイラストをつけるという感じ。 で、ここで紹介される啄木が全くのだめんずなんですねぇ。 仕事しないし、さぼってばっかりだし、借金はするし(返さないし)、プロの女とイチャイチャするし、エッチな本を借りてきて徹夜で書き写したり… でも、作者の啄木への愛がひしひしと伝わるんだよなぁ。 ちなみに、冒頭の一首は、 友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ これを枡野が改作すると、 友達が俺よりえらく見える日は 花を買ったり 妻といちゃいちゃ ね、いい感じでしょう!
0投稿日: 2015.02.03 - neruco"powered by"
石川啄木のちんちんは小さかった?! そんな偏見も含めつつ、ちょっぴりホントの石川啄木のお話。他の人が読めないようローマ字で卑猥な日記をつけていたとか、仕事休んでエロ小説を書き写していたとか、やることせこくて笑えます。 教科書の石川啄木しか知らないと、イメージがガラリと変わってしまいます。大変興味深かったです。
0投稿日: 2014.05.23 - あきなりしょう"powered by"
酷い。 (褒めてる) 石川くんの酷いのは、旅行で立ち寄った釧路の啄木記念館で、現地の芸者さんに贈った手紙やら人形やらを見たときからちょっと知ってはいたんだけど。 そこに時空を超えて軽い調子で手紙を書き綴る、マスノさんのえぐりようがまた酷い。 でも、その中身を踏まえて短歌読むと確かに面白いのなー。 「ぢつと手を見る」の頃は実際あんまり働いてなかったとか(笑) 「一度でも我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと」 ほんと酷いわー石川くん(褒めてる)
0投稿日: 2014.02.12 - lttrs"powered by"
◆歌人・枡野浩一が石川啄木の短歌と人となりとゆるく戯れる本。「石川くんの悪口を言っていいのは、石川くんのことをだれよりも理解し愛している、この私だけだもの。」(p180)そんなめんどくさい(笑)本。 ◆枡野氏の現代語訳短歌よりやはりオリジナルがよかったし、枡野氏の現代語訳短歌より、時折挿し込まれた枡野氏自身の短歌の方が素敵。投稿は面白いものが多かった 。◆しかし、こうして改めて啄木の生き様を見せられると、本当に自分の人生をきちんと(メタにしか)生きられなかった人なんだなと。詩人の所以でしょうか。 【2013/11/28】
0投稿日: 2013.12.13 - 猫町倶楽部 東京文学サロン月曜会"powered by"
2013年9月の課題本です。 http://www.nekomachi-club.com/ ゲスト:枡野 浩一
0投稿日: 2013.10.14 - mk"powered by"
貧乏で苦労して肺結核で早世。国語の教科書に載っていた弱弱しく繊細なイメージの写真。本書を読んでそのイメージ崩壊でもあるのだが、人ってこんなものかもしれない。二面性あり。石川君のだめっぷりが愛おしい。 2023.1.21 再読
0投稿日: 2013.09.23 - 文学女子"powered by"
「石川くん」が石川啄木だとは… 名の知れた歌人=立派な人とは限らない。 やはり、呼び名は石川くんで充分だ。 啄木の短歌を現代語訳で、分かりやすい。 石川くんの素性が、なかなか面白く解説されている。 それにしても金田一くん、お人好し過ぎるでしょ。 '13.08.07読書完了
0投稿日: 2013.08.07 - アオ☻"powered by"
桝野浩一だいすきだけど、これはあんまし。 啄木の短歌は、そのクズ正当化っぷりがすでに清々しいまでに完成しているせいであるいみ伸び代がなく、それを上塗り現代語訳するというのは、こと短歌という制限の多い芸術においてはムズカシすぎると思った。啄木の短歌はもともと現代人にとっても分かりやすいんだろうな。
1投稿日: 2013.08.04 - whitehead0511"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
鬼畜な石川くんこと石川啄木をめぐるエッセイ。短歌の偉人だろうが、26歳で亡くなった年下のダメンズには「くん」付けが相応、と思わせる書きっぷり。「働けど働けど」と歌っても、ホントは全然働いていなかったヤツは、金田一くんとか節子さんに甘えて生きていた。現代語訳がまた痛さ倍増。 ほぼ日サイトへの連載だった模様。朝倉世界一のイラストで、石川くんはより愛されやすいキャラ化した。 啄木の短歌で好きな作品を引用すると、自分の弱みがバレる気がする。
1投稿日: 2013.07.24 - ぱぱいや33"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
ほぼ日新聞に連載されていたそうだ。かの有名な石川啄木の短歌を現代風に詠み直し、お手紙風なものを付けたもの。風、ばかりだ。面白かった。石川啄木がこんなはちゃめちゃなダメな人だったとは知らなんだ。昔の文学者?なんかこんなものなんだろうか。こんな男に周りの女たちはよくついて行ったもんだ。
0投稿日: 2013.07.14 - ちびねこ"powered by"
石川くん、サイテー! 石川啄木のイメージ総崩れ。ローマ字日記がまさかのエログロ…。とても攻撃的な感情をお持ちだったんですね。そんな短歌も是非つくっていただいてたら、きっとファンになってましたよ。
0投稿日: 2013.04.10 - tbonnoh"powered by"
枡野浩一さんの石川くんへのあふれる愛!!!わたしもこんな風に愛されたい!!!!と邪な気持ちを抱く。枡野浩一さんの誠実さがすてき。石川くんへのイチャイチャが好き。短歌ってこんな風に自由に読んでいいんだあ、と気が楽になる。年表とかもう、本当に愛に溢れすぎ!!!ラブ!!!
0投稿日: 2013.03.16 - takumazumi"powered by"
とりあえず自分が全肯定される感というか、「なんだ、こんなもんでいいんかい」って思える感じが良い。最高。一番好きな、というか少し切なくなる歌は ”わが抱く思想はすべて 金なきに因するごとし 秋の風吹く” かな。自分にとってもそうだし、啄木の立場に立ってみてもそうだし。
0投稿日: 2013.03.13 - 葉明"powered by"
後輩のすすめで読んだ本。 石川啄木がうさんくさい(苦笑)人物なのは知っていたので、 特に新しい発見はありませんでしたが、 現代短歌に置き換えてある部分と 啄木への手紙という形式をとっている部分が おもしろいなぁと思いました。
0投稿日: 2012.12.09 - 満月 凛"powered by"
子供が買った本啄木の歌の超訳本 啄木の人生の履歴と共に歌が載っているのでわかりやすい。改めて石川くんのこと嫌いになりましたww
0投稿日: 2012.12.03 - neco"powered by"
石川啄木って教科書に出てくるただのセピア色の坊主頭…ではなかった!電車で読むのはキケンです、こみあげてくる笑いが止まらない
0投稿日: 2012.10.24 - shimahamu"powered by"
もともとマスノ教祖のファンで、はじめは「なんか啄木と教祖ってスタンスが似てるな~」とか思いながら読んだけど、読みかえせば読み返すほど違いがわかってくるから短歌って面白いなぁと思います。
0投稿日: 2012.10.18 - S"powered by"
空気を読む圧力の強い現代の感覚において、石川啄木の短歌から感じられる過剰すぎるかもしれない自意識が、ときに私にとって救いとなるのである。
0投稿日: 2012.10.08 - 路川"powered by"
おもしろかった! 枡野さんの石川くんへの愛の歪みっぷりが最高でした。 愛すべきくず男、石川くん。 『はたらけど/はたらけどなお/わがくらし/らくにならざり/……っていう調子の良すぎる リズムが、じつは働いてない君の姿を的確に表現してると思う。』 もうこの句を読んでもおもしろくなってまう……石川啄木への興味も湧いて、読者をそういう気持ちにしてくれる本ってすてきだなあと思いました。
0投稿日: 2012.09.20 - maimaitsumuri"powered by"
短歌の世界への入口になるであろう本! 石川啄木パナい。 ファンになりそう! ほんとは 働かないで、妻子放置して 母親を虐めることに快楽を見出すような ダメダメだーめな人なのに 何この働いてますアピールの短歌の数々! 石川くん、もっとよく知りたいです。
0投稿日: 2012.06.10 - mossan81"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
おすすめで貸してもらったの枡野浩一のブログの本なのかな。 内容は石川啄木のダメダメさをディすってるだけなんだけど、おかげで犬猿しがちな短歌にも馴染みやすくてよかった。 目覚めてもふとんのなかでごろごろとしちゃう駄目さをせめないでママ これが特にお気に入り。
0投稿日: 2012.05.19 - ジュンコーラ"powered by"
石川くん…なんてダメなやつなんだ笑 石川啄木の意外な一面を知ることができた。絵が可愛かった。 あと石川啄木の短歌を現代ぽくアレンジしてるのが面白かった。
0投稿日: 2012.04.09 - wildxbrunch"powered by"
石川啄木ってこんな人!?とびっくりする。彼、ダメ男だったんだね…(笑) マスノさんの現代短歌アレンジも面白いです。
0投稿日: 2011.11.06 - esbook"powered by"
とりあえず手に取ろうか!! 薄幸の美青年だと思ってたのに石川くんってサイテー!! だったんだね。また、朝倉世界一さんの挿絵が合ってる合ってる!! 石川くんの最低っぷりにどんどん夢中になっていく不思議な一冊。 もう!もう!!!!うっかりフェア引き中に手に取ったが最後ついにはフェアしちゃったもんね。 黄緑の表紙が棚にずらっと並んだときは…はやまった…とか思ったとかそんな…。 (しかし1○○冊入荷して10冊しか売れず…(*´ρ`))
0投稿日: 2011.10.18 - yuz55"powered by"
朝倉世界一さんの挿絵が可愛らしくて、枡野さんの愛情たっぷりな毒舌とのバランスがよかったです。 不思議なのは、枡野さんの口語短歌と一緒に読んだら、啄木の歌が新しく感じられたこと。
0投稿日: 2011.08.05 - pumito"powered by"
石川啄木の短歌を現代風にアレンジ+エッセイ。 朝倉先生の絵もかわいいくておもしろいし。 そうか、この人こんなに面白かったのか。
0投稿日: 2011.07.26 - yamakei6211"powered by"
枡野くんが石川くんに宛てた手紙のようなお話。 基本的なスタイルとしては、石川啄木の短歌を紹介しつつ、そのときの啄木の置かれていた状況をごくごく主観的に解説する、というもの。枡野浩一独特の斜めの視点から、ゆがんだ愛情てんこ盛りでお送りしている。 単純に石川啄木の勉強にもなる。 新宿紀伊国屋新南口の方で購入。安い本しか買えなかった。
0投稿日: 2011.02.28 - ななお"powered by"
ネットのコラム発の石川啄木短歌の解説本。 殆ど漫画読むみたいな感覚で気軽に読める。 突如啄木に親近感が沸く本。
0投稿日: 2011.02.06 - tahira8oji"powered by"
啄木の短歌を枡野浩一が詠み直す。 現代語訳というのは違う気がする。元々口語だし。啄木の軽さと語感が活きた秀逸なる翻訳。
0投稿日: 2011.01.04 - あやこ"powered by"
みなさんは"石川啄木"と聞いてどんなイメージを持っていますか? 現代歌人・枡野浩一による石川啄木の短歌の現代訳、および石川くんへ捧げる手紙たち(という名のエッセイ、かな) とにかく抱腹絶倒!衝撃的!! 鬼畜で女の敵な石川くん。だけどどこか憎めなくて、みんなから愛されてる石川くん。金田一くんにお金返そうよ石川くん……。 枡野さんによるテンポの良い手紙も読んでいてとても楽しい。 教科書的な石川啄木ではなく、身近で笑える石川くんを感じてほしい。
0投稿日: 2011.01.02 - 乱読ぴょん"powered by"
がんばっているんだけどな いつまでもこんな調子だ じっと手を見る 冗談でママをおんぶし あまりにも軽くてショック 三歩でやめた 友達が俺よりえらく見える日は 花を買ったり 妻といちゃいちゃ ふるさとのなまりはいいな 人ごみにわざわざ行って 耳をすました 『石川くん』は、昔「ほぼ日」に連載されてたそうで、単行本もあったそうですが、全然知らなんだ。たまたま知って、図書館にあったのですぐ予約して、次の日に借りてきて、読む。 枡野浩一って、絵を描く人やったっけ?と、私は誰かと勘違いしていたようで(誰?)、枡野浩一はプロの「歌人」だと書いてあった。どのような本かわかりませんが、『一人で始める短歌入門』とか『ドラえもん短歌』といった本もあるそうだ。 この本は、石川くん、つまりは啄木のことを書いた本である。 啄木といえば、アレだ。 停車場の人ごみへふるさとの訛を聴きにいったり、 蟹とたわむれたり、 ぢっと手を見たり。 たしか教科書にもこのあたりが出ていた。 なんというか、ビンボーに耐えて、時々メソメソして、故郷おもいの人…のような感じがあった。 みなさん、だまされてはいけません。石川くんは、断じてそんな人ではないのであった。 友達にお金をたかったり(そして返してないらしい)、仕事をサボったり、やーめたと転職したり、ちょっとフトコロがぬくいときには、プロの女の人といちゃいちゃしたり…てな、デコちんの、おちび男だったらしい。 この本は、枡野浩一が、石川くんの歌を枡野流に現代語訳したのとあわせ、石川くんについて縷々書いたやつ。てっぺんの現代語訳は、教科書なんかによく載ってる、けっこうユウメイな歌の枡野訳。 教科書でならったナントカで、イメージがらがらの人といえば、いつだったか読んだ、がめついエロじじい一茶の話も思い出す。たしか藤沢周平の『一茶』…だったと思う。 枡野訳と枡野解釈の「石川くん」は、大変おもしろかったが、こんなんを関西弁でやったのを読んでみたい。平田俊子の訳と解釈なんか、めっちゃ読みたい。ぜひあの『(お)もろい夫婦』の力強さで、石川くんをバッサリやってほしい。勝手に妄想してワクワクしてしまう。
0投稿日: 2010.09.02 - ぬ"powered by"
めちゃくちゃ面白くて、あっと言う間に読んだ。 さすが枡野さん!と感服。 ネットで掲載されていたものの書籍化。 石川啄木への愛のあるいじりでとても楽しく読める。 枡野さんが石川啄木の短歌を現代風に書き直しているのも面白い。 色々と興味深い作品だった。 石川啄木がとても身近に感じられたし、もっと色んな作品を読んでみたいと思った。 是非石川啄木以外もやって欲しい! そして岩手に行きたくなった。 しかし、いまいちこれはいい!という短歌は無かった。
0投稿日: 2010.07.19 - koujin9"powered by"
石川啄木の現代語(誤?)訳。 啄木の亡くなった歳よりも年上になってしまった著者が愛称を込めて くん付けで彼を「石川くん」と呼ぶ。 教科書の中に出てくる固いイメージとは180度見かたが変わってしまうかも?
0投稿日: 2009.12.20 - ササキ"powered by"
枡野浩一さんの本、3冊目。 石川君…そんな人だったんだね…。 衝撃です。これ授業とかでやればいいのに。 枡野さんの現代語訳も面白いし、朝倉世界一さんの絵もいい。
0投稿日: 2009.11.28 - もぐもぐ"powered by"
石川啄木のことを今度から石川くん!って呼びたくなる本。 ていうか石川啄木のだめさが自分の事のように思えるよ。 でも石川君には才能があるから許されるよね。 可愛い顔してるんだしね。 著者枡野浩一が石川君の歌を現代語訳した作品がとてもよい。 ひとつおすすめをのせておく。 目ざめても ふとんの中でぐずぐずとしちゃう駄目さを 責めないでママ
0投稿日: 2009.10.16 - ジョナ"powered by"
枡野さんのコラム的なのは実はあんまし好きじゃないのにジャケットに負けた。 これから石川くんの歌に出会うたびにいろいろと深読みしてしまうと思います。
0投稿日: 2009.04.02 - みゅう"powered by"
大好きな石川啄木の名歌を、桝野さんが現代語訳したものプラス石川への愛情たっぷりのコメントたち。 啄木好きにはたまらないぐらい、桝野さんが啄木をいじりまわしてくれているのが素敵すぎる。 何度読んでも飽きないのですよ。 別に啄木の歌を現代語訳しなくてもいいんだけど…、なんかこれはこれで親近感わく感じでいいのかしらね。
0投稿日: 2009.03.02 - やきそばパン"powered by"
石川啄木の短歌を、歌人桝野浩一が現代語訳したもの。 分かりやすい解説と可愛らしい挿絵。 石川啄木を好きな人、そうでもない人、知らない人にお勧め。
0投稿日: 2009.02.07 - midori"powered by"
おもしろい!!! 枡野さんが「石川くんはさ〜」っていじめているのがほんとにおもしろい。 国語の授業で習っていても、そんな興味を持たなかった石川くんに少し興味が沸きました。 どんだけタチの悪い男だったんだと(笑) 短歌も石川啄木本来のものと、枡野さん訳と2種類詠めて楽しいです。 それにしても、枡野さんは石川くんをいじめすぎww そして、金田一くんに金を返そうよ。石川くん(笑)
0投稿日: 2009.02.03 - アルゴン"powered by"
ボロクソには言っているんだけど、 客観的に見て、 たぶん石川啄木ってこういう人だったんだろうなあ。 短歌の敷居を下げるのには成功していると思います。
0投稿日: 2008.12.20 - Toshi"powered by"
枡野浩一による石川啄木の短歌の翻訳と解釈。軽いエッセイになっており、一編が短いのでトイレなんかで読むのにちょうど良い。 「大いなる彼の身体が 憎かりき その前にゆきて物を言うとき」→「あの人のでかさが憎い あの人を 見上げて何か言うときなんか」などと。 啄木って、野心に満ちた人間破綻者で、卑小な感情に惑わされていたことがよくわかる。それを神格化を解除するとか親しみが持てる、などとは言うまい。
0投稿日: 2008.12.05 - ako."powered by"
石川くん・・・ まさかこんな人だったとは!! 面白くて切ない。 そんな石川くんの人生。 いちゃいちゃしすぎだよー。 もてもてで良いなぁ石川くん。 祖母が好きだった啄木の 新たな面が伺えました。 有難う。
0投稿日: 2008.09.24 - 京都精華学園中学高等学校メディアライブラリー"powered by"
貧しく、親孝行な孤高の詩人・・・そんな啄木のイメージはぶっとんでしまうような衝撃の現代語訳と解説で、“石川くん”を身近に感じる一冊。一度でも 我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと〈一度でも/俺に頭を下げさせた/やつら全員/死にますように〉←こんな感じです。
0投稿日: 2008.03.04 - カオル"powered by"
とっつきにくい昔のコトバをこんなふうに噛み砕いてくれるとなかなかわかりきれない背景や温度などわかってくる。研究するっていうのはこんなことなのかな?時代の垣根を越えてわかりたいな、いろんなこと。
0投稿日: 2007.09.27 - マキノ"powered by"
枡野訳だったら、啄木の短歌の良さが子供にも分かりやすい。とても良い試みです。目ざめても ふとんの中でぐずぐずとしちゃう駄目さを責めないでママ 啄木の歌なら、こういう歌を教科書に載せようよ。
0投稿日: 2007.06.24 - みどろ"powered by"
石川啄木こんな人だったの!?電車で読んでてきっと変な人に思われたと思う。面白いんですもん。石川くん女の敵!でも憎めない!
0投稿日: 2007.05.16 - 夏野"powered by"
石川啄木に関するエッセイ。 爆笑です。石川くんったら、すごいダメ人間です。でも、歌はやっぱイイ。困った人です。
0投稿日: 2007.05.13