
総合評価
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powered by ブクログ博士、家政婦、ルートの3人の空間が温かい時間が流れてた 博士の子どもは無償に愛されるべき精神いい でもこの博士だからイライラしなかっただけで普通の人間が同じ症状になったら愛がないと絶対無理な気はした てか義姉と博士は恋仲やったん?そうではなくてそこも家族愛ってことなのか?? 博士がモテるのはわかる
1投稿日: 2025.08.06
powered by ブクログ映画で博士はあの人で女性はたしかあの人だったな、記憶障害の話らしい。読まずに知ったような気になっていた小説を初めてめくった。毎回自己紹介から始まる関わりだが、積み重ねられていく。記憶にはなくても毎日新たに出会う人を認識し思いやりの気持ちも芽生えていく。博士の愛した数式をわたしも紙に書いてみよう。
0投稿日: 2025.08.04
powered by ブクログリセットされてしまう博士の記憶。 そんな一見生きづらいと思える体質も、周囲の人たちに囲まれて乗り越えていく。 人の持つ温かさや絆を信じさせてくれる、素晴らしい本です。
13投稿日: 2025.08.04
powered by ブクログ80分しか記憶を保てない博士と家政婦の「私」、「私」の息子(ルート)の三人が織り成す日常を描いた作品で、リセットされてしまえど博士と親子が互いを思いやる関係性の暖かさと時折挟まれる数学の雑学が物語を引き立てて良い味を出してた。
1投稿日: 2025.08.02
powered by ブクログ主人公の「私」は家政婦として博士の家で働き始める。博士は靴のサイズや年齢といったあらゆる数字に潜んでいる数学的な意味を教えてくれ、「私」と息子のルートは博士の数学談義に耳を傾ける内に、次第にその魅力に惹かれていく。 数学の難解さは微塵も感じられず、軽快な筆致で物語が進んでいく。 ルートを見つめる博士の目はとても優しく、温かく、物語を朗らかに照らしている。 あらゆる数字に意味があるように、私たちの何気ない日常にも、きっと意味があるのだろう。そんなことを思わせてくれる小説だった。
0投稿日: 2025.08.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトルから勝手にハートフルな物語かと思ってましたがいい意味で裏切られました。 素数、ルート、完全数、友愛数…文系ですが数学好きでしたので、数式にちょっとわくわくしました。特にオイラーの公式を「πがeの元に舞い下り、恥ずかしがり屋のiと握手する」と表現したところは、なんて素敵なんだと感動しました。 主人公の女性と博士の、男女の恋愛とも違う、尊敬のような、家族愛のような、数学を通して芽生えたつながりのような、こんな関係があるんですね。 博士の子供への愛が溢れていて、物語をあったかくしてくれたように思います。とても良かったです。
0投稿日: 2025.07.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
3人の絆は本物のはずなのに記憶が失われてしまうのが切ない。必死になってカードを探したり、博士を傷付けないように江夏のことを言わないようにしたり、一緒に野球を見に行ったりパーティをしたり、博士がルートを想う心と同じように、ふたりも博士のことを想っているのが伝わってきていい。思い出は心のどこかに残ってるといいな。
5投稿日: 2025.07.31
powered by ブクログフィボナッチってこれで出てきたんだっけ。 子供は大切にされるべき存在だと、何よりも大切にする博士が優しくて、愛おしくて、愛情を築く形に正解なんてないのだと思う。
0投稿日: 2025.07.30
powered by ブクログ登場人物たちの境遇は決して楽天的なものではなかったけど、読んでいて物凄くネガティブな感情になるような作風でもない、独特の世界観を演出していたように思う。数学の魅力に惹き込まれ、生涯を数々の真実との出会いに費やした博士と、数学教師として生きていくことにしたルートの最後の抱擁は、博士が出会えなかった真実をルートがこれから明らかにしていくという「系譜の継承」みたいに思えて、胸温まるクライマックスだった。
2投稿日: 2025.07.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
絶対的な真実をどうしても知りたい。 という様な描写が博士と引き剥がされた家政婦さんが想う時に描写があった。 この文章がきっと物語の肝なんだなと個人的に思いました。 日々人間と接して生きていると絶対わかるなんて真実はそこにない、あの人は私の事が本当に好きなのか?、友達は嘘をついているのか?、その言葉は本当か? そんな世界だからこそ、数学は絶対的で、疑いようのない美しさがある。 そこに一緒に感動できる仲間がいる、共に同じ気持ちを共有できる、絶対的なものだから信じられる。 数学と言う分野の楽しさ、そこから生まれた友愛、という話だったのかなと思いました。
0投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログゆったりとしているようで、飽きさせない 数学と野球 ルートがとても良い子 読んでて楽しかった 解説は藤原正彦、お茶大名誉教授、新田次郎が父
2投稿日: 2025.07.20
powered by ブクログ交通事故により記憶が80分しか持たない「博士」と、家政婦の「私」、私の息子ルートの交流を描いた作品。 どんな体験を一緒にしても、80分経ってしまえば一方は強制的にリセットしてしまう博士。 それでも、相手に敬意を払い、美しさや楽しさを一緒に分かち合う3人に、心が温かくなる1冊。 忘れられる方が辛いと最初は思ったけれど、忘れる側である博士の苦悶が見えた瞬間から、博士の行動一つ一つに相手への敬意と愛情が感じられる。 だからこそ余計、80分の記憶すら終わりに近づく予兆に、これ以上博士から何も奪って欲しくないと胸が切なくなった。 数学についてはよくわからなくても、数学について語る博士の言葉には、数学の美しさを感じたし、数式によって世界の成り立ちを解いているかのようでもあった。
3投稿日: 2025.07.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
数学にひたすら没頭する変わり者かと思ったら、記憶が80分しかもたないことに怯えて部屋に閉じこもっている繊細さと子供を愛する情念を持った博士が魅力的でした。ルートの子供ながらに博士の愛を受け取り、愛を返そうとする姿に心が温ましました。
2投稿日: 2025.07.17
powered by ブクログ80分しか記憶が持たない数学博士と雇われた家政婦とその子ども√という3人の関係性が少しずつ深まって愛に溢れていく様が、読んでいて微笑ましくもあり、翌日には消えてしまう博士の記憶やそれに傷付く博士自身と気遣う親子が切なくもあり、残りのページが少なくなっていくのがこんなに淋しく感じたのは久しぶりだった。途中いくつも出てくる数式や素数の話は大変興味深く、3人それぞれに深く結び付いていて、この物語の土台として深みを増している。
3投稿日: 2025.07.17
powered by ブクログ切なくて温かくて何度も泣きそうになった。 人と人との縁はとても素晴らしくて、宝物なんだと改めて学んだ気がする。 博士の記憶に残らなくても、一緒に過ごした日々や教えてもらった数学は「私」とルートの心にあり続ける。それがたまらなく切なくて愛おしいと思った。 出会う人との一瞬一瞬を大切にしていきたい。
5投稿日: 2025.07.16
powered by ブクログすごくよかった。 序盤からなぜか何度も泣きそうになる。 主人公と博士の会話 ルートと博士の会話 地の文 特別な場面ではないんだけど、全てが優しくて美しくて尊くてなんかもうめっちゃ好き。 《新しい家政婦さん》 の似顔絵付きメモでもう虜になった。 とにかく3人の関係性が素敵。 親愛と敬意に満ちていて、 気遣って、でも一緒にいるだけで心が穏やかになるような。 主人公が息子について、楽しい気分でいてくれること以外に望みなどないと言ったのと同じように、 私も3人の優しい世界がずっと続いて欲しい、嫌なことは起こらないで欲しいと思いながら読んでいた。 大事な1冊になりました。 これはまた読み返したい。
25投稿日: 2025.07.15
powered by ブクログ紙の文庫本で読了。昔に読んだはずなのに記憶がほとんど残っておらず、新鮮な読書体験になりました。 人物同士の関係が静かに深まっていく描写が丁寧で、説明しすぎない語り口にも余白の美しさを感じます。 序盤、記憶が持たない博士が、ある日メモに「新しい家政婦さん」と書き加えた場面にはジーンとしました。理解し合えない存在だと思っていた博士が、そっと歩み寄ってくれたようで、胸を打たれました。 物語の中で博士を通して説明されると、数学に詩のような美しさがあることを感じます。 記憶が続かない中で、それでも繰り返し築かれていく信頼や友情の描写が印象的でした。 語られないことの中に、心の動きや変化が静かに滲んでいるような作品です。
8投稿日: 2025.07.15
powered by ブクログ主な登場人物は、記憶が80分しか持続しない数学の博士と、その義姉、家政婦の私とその息子のルート。 友愛数や素数などの数字や数式の性質に美しさを感じる博士、子供に深い愛情を持っている博士、タイガースが好きな博士と、家政婦の私の間に穏やかな時間が流れている作品です。
20投稿日: 2025.07.14
powered by ブクログ愛おしい人のために日々を費やすことは、とても尊いんだと教えてもらった。そこに見返りなんて必要ないんだなと。 記憶から無くなってしまったとしても、彼らが暮らした事実は確かにあるし、博士が忘れてしまってもルートとお母さんが覚えているだけで十分なんだろうな。人ってそんなに孤独じゃないよね。
17投稿日: 2025.07.13
powered by ブクログずいぶん前に映画を見たことがあったもので、なんとなく読んでみた。 優しさや尊敬が物語のベースにゆったりと流れていて、安心して読めるストーリーです。 息子を「ルート」と名付けるシーンや、数学の雑学をイキイキと説明するシーンは心がほっこりします。博士の優しさと、その博士の優しさを語る主人公の優しさ。すばらしいですね。
0投稿日: 2025.07.08
powered by ブクログ中学の時お気に入りで何度も何度も繰り返し読み返した私の青春の1冊。 数学が好きな私には、タイトル買いするには十分な理由の1冊で、読書感想文を書いたものでもある。 言葉の一つ一つが丁寧で、登場人物みんな数字に共通点があったり。数字が沢山あって面白い1冊! なのに、こころ温まる1冊でもある。 大人になりまた読むとやっぱり好きだなってなった!
1投稿日: 2025.07.07
powered by ブクログ博士と家政婦とその息子、3人の物語は愛に満ち溢れている。第1回本屋大賞の本作は小川洋子の代表作。古い本棚から見つけ出して久しぶりに読み返した。バルセロナオリンピックや阪神タイガースの優勝争いとか、そういえばそんな時代だったと思い出すのは30年以上前。寺尾聰と深津絵里による映画の印象も強いので、どうしてもそのイメージにはなるが、今読み返しても嬉しくなる驚きや心に沁みる言葉の発見がある、もちろん数学の知識もまた少し増えた。28は完全数、そして江夏豊の背番号だ。
30投稿日: 2025.07.07
powered by ブクログ言葉の一つひとつが綺麗だった。描写を想像でき、登場人物のあたたかさが込められていた。登場人物の関係性を数学を使って表現していたが、数学嫌いの私にも分かりやすく、その数字がいかに特別かすっと入ってきた。登場人物が優しくて、気がついたら涙が出ていた。今まで読んできた本の中で個人的にかなり上位。
8投稿日: 2025.07.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「あまりに悲しく温かい、奇跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。」という、本の見出しに惹かれたことをきっかけにこの本を手に取った。 この物語は、80分しか記憶がもたない「博士」、その博士の家に 家政婦として派遣されることになった「私」、「私」の息子である10歳の「ルート」の3人を中心として話が展開される。 博士は、記憶を補うために、忘れたくない大事な事は付箋に書き留め、身体中に貼って生活していた。もし私が、博士の立場で、80分しか記憶が持たない事を知ったら、悲しみや不安を感じるだろう。もしくは、その現状を把握できず、悲しみさえも感じる事が出来ないかもしれない。そして、博士と同じ様に、沢山のメモを身の周りに貼り、メモと一緒に生活する事になると思う。勉強や部活の事、家族や友達との事、やらなければならない事、やりたい事など、メモの中に収まるのか分からないくらい、記憶として残しておきたい事が沢山ある。忘れたくない大切な経験をした時に、上手くメモにまとめる事が出来なかったらどうしようなどとも考えた。 1日24時間である事を考えると、記憶を保つ事ができる80分は非常に短い時間だ。目の前に居るのが誰なのか、今自分が何をしていたのかも分からなくなる。普段、当たり前のように、記憶を持って生活しているが、記憶がなくなりながら、生活するのは難しいと思った。「博士」は、事故が原因で、記憶がなくなるようになってしまったため、自分の身にも起こる可能性はあると思った。同時に、記憶を持って、生活出来ているありがたみを感じた。 一方で、記憶がなくなる事は、悪い事ばかりではないとも思った。確かに、大切な事を忘れてしまうが、嫌な事も一緒に忘れられる。そして、何度も新しいものに触れる楽しさや、初めての感動を何度も味わえる良さはあると思った。私達は、何かを経験すると、上達するし、満足するし、慣れてくる。いい事ではあるが、何かを初めてするのは一回限りしかない。何かを経験する時に1回目に感じた新鮮な気持ちを大切にしていきたいと思う。 本来ならば、80分しか記憶が持たない「博士」や博士に関わる「私」や「ルート」に対し、悲しみを感じる所だと思う。しかし、悪い事ばかりではないと感じる事が出来たのは、3人に相手を思いやる温かさがあり、80分しか記憶がもたないながらにも幸せそうに生活していたからだと思う。 「私」にとっては「博士」との毎日の出来事が上書きされていくが、「博士」にとっては、「私」と「ルート」は毎日初対面の人だった。1日に何度も自己紹介をしたり、靴のサイズや、誕生日や電話番号を伝えたりしなければならない所が切なかったが、「私」と「ルート」の誠実さを感じた。また、「博士」が記憶を補うために体中に貼った付箋の中に「新しい家政婦さん」という文字と、「私」の似顔絵を一緒に書いているところに、「博士」の「私」に対する小さな配慮を感じて感動した。「博士」も毎日忘れてしまう事に対して、忘れたくない事を思い出せるように必死に工夫しているのだと思った。 本を読み進めていく中で、フェルマーの最終定理やオイラーの公式など、私が知らない数式が沢山出てきた。「博士」が「ルート」に宿題を出し、それを「私」が一緒に考える場面も3人が1つになっている感じがして、心が温まった。「博士」は、記憶はないのに、数式を忘れていない事が不思議だったが、それはきっと「博士」が昔から大事にしているものだからだと思う。何か自分が好きなものや、大切なものを持つ事は大事な事だと思った。 今まで、生活の中にある数字に対して何かの感情を抱いた事はなかった。しかし、この本を読み終えた後から、ふと時間を見た時や、車のナンバーなど、数字を見つける度に、切なくもなり、温かい気持ちにもなる。この本が、私の生活の中にもしっかり溶け込んでいるのを感じて嬉しくなった。これからも、沢山の事を学び、毎日の記憶と周りの人を大切にしながら過ごしていきたいと思う。
4投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログすごくいい。 私は血のつながらない関係のドライで、干渉しすぎず、浅いようで深い絆が好きだ。 博士が大好きだし、心温まるいい話だ。
1投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログ家政婦である「私」と息子のルート、そして博士の3人の間に生まれるつながりのようなものに心が温まる一冊だった。 オイラーの公式のように、はじめは他人で何も関係なかった3人がからみあってひとつの端的な公式に表される。まるで宇宙が生まれたときからそこにあったものであることを、示しているようだった。 また再読するときがあったら、より細かい作者の意図した表現に気づいてみたい。
3投稿日: 2025.06.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
カフネの作者、阿部暁子さんが好きな作品としてピックアップされていたので拝読。「博士の愛した数式」は2003年発行の、第一回本屋大賞受賞作品。 数学の博士と、そこに雇われた家政婦の「私」と、家政婦の息子ルートくん。3人の関わり合いがとっても温かく、時にはユーモラスに、そして本当に大切な思い出のひとつひとつのように描かれていてフィクションとは思えないリアリティも漂っていた。3人のキャラクターに好感が持てるので、読後も脳内に存在感が残っている感じ。 読み手の私は完全な文系頭で‥。全く意味不明な数学を中心とする会話の数々に少々たじろぐ部分もあった。でも、そこにこそ作中の3人の心を通い合わせる術があったし、実際、数字や数学というものの美しさや説得力が感じられた。
8投稿日: 2025.06.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
80分しか記憶できないという内容を忘れてしまうほど、博士の数字への敬愛(話が進むにつれて、畏敬の念なのかもしれないも思った)がとても眩しかった。 数字に対しては純粋で一途でひたむきで。 どんな会話をしていても、数字と結びつき、そして絶対にその数字たちを否定せず崇めるように説明をする。 数字も美しいが、博士も美しいなと思った。 毎朝起きるたびに、昨日の自分はどこにもいなくて、その現実に直面して絶望する博士を考えただけで、涙が溢れてしまった。 どうか、博士にだけは純粋に数字と暮らして欲しいなと思わずにはいられなかった。
2投稿日: 2025.06.27
powered by ブクログ先に映画を観てしまい読んでいなかった作品。 数学も..数学も苦手だったので、数字に申し訳なかったなー..なんて思ってしまいました。 出てくる言葉や、表現が好きなので、もう一度ゆっくり読みたいと思います。 映画も、もう一度観てみよ。
0投稿日: 2025.06.26
powered by ブクログレース模様の表現と数学の証明の相関が読んでてとても素敵だな感じました。一見全く関係のない二つの事柄が小川先生の文章でキレイにハマる。そんな他を寄せ付けず、一切の狂いもない美しい文章にとても心がときめきました。
3投稿日: 2025.06.24
powered by ブクログこの話は完璧な「生」だった 勿論死の描写はあるけれど、その焦点を当てる塩梅もすごく好きだった 現代文学ならではの野球選手や職場でのやり取りも本当に行き過ぎない、著者の伝えたいことが直球で伝わってくるような、まるで道標のような感覚だった こんな本をもっと読みたい 純粋で優しいく抱擁してくれるような、生を誇張せずとも綺麗に表してくれるこんな物語は他にない 大好きな作品。
2投稿日: 2025.06.24
powered by ブクログ登場人物も少なく、またそれぞれの関係性が数学に例えられているところが素敵だなぁと。 昔、数学が好きだった頃を思い出し 少し考えながら読めたところが今までにない経験で斬新だった。シンプルながら深く心に残る作品。
1投稿日: 2025.06.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
見た目は変な人に見えるけど、実際は謙虚で、数学が大好きで、子供を心から大切にしている素敵な博士のお話です。そんな博士がとても愛おしいし、主人公の家政婦さんとその息子のルートも心優しく、非常に暖かくなる作品でした。 どこかの人の素敵な人生の一部分を見ることができたような気がします。 よくわからない数式も、博士を通して美しいと感じることができます。
2投稿日: 2025.06.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
伏線回収とかどんでん返しが大好きだから純文学は苦手かなと思いながら読んだけどエンタメ好きも純文学好きも救済する最高の小説でした。 まず私の感覚的に特殊な表現でひとつのことを長々と書くクセが純文学にありガチだと考えていたのですが、本作は展開が早くて比較的分かりやすいのにピッタリ過ぎる表現が溢れてる。 まぁたまによくわかんないのもある。博士の部屋の様子の表現なんかは分かりにくかったりするけど考えるというのも重要だと思うから余裕でセーフ。 (多いのは勘弁して欲しいけど) ドキドキハラハラするワケじゃないのに博士とのお話が気になって仕方がなくなる。多分博士というキャラクターが光ってるんだと思う。 中心的な人物として目立つが、私が子供の時に感じたような優しい人間の温もりが親近感を与えて魅力的に感じる。 ただルートに対してそこまで優しい理由が知りたくはある。教育者としての優しさなのか、博士の過去にまつわる優しさなのか、それだけで印象がだいぶ変わってしまうからガッツリ記述するとリスクがあるけど芥川賞を盾にやって欲しい(ド屑) 本屋大賞チョー良い仕事するじゃん!と思える。 この小説が平凡の中に埋まるのは勿体なさすぎる。 しっかりと評価されて欲しい
2投稿日: 2025.06.21
powered by ブクログ記憶が80分しかもたない博士と、そこでお手伝いしている家政婦、家政婦の息子ルート。 ルートへ向ける博士の愛情に心打たれた。 しかし、数学と野球に詳しくない私からすると少し退屈に感じてしまった。
1投稿日: 2025.06.20
powered by ブクログ数学恐怖症わたしには、キツかった。数式の意味は無視しようと努めて読んだので、本来楽しめるはずの内容がわかっていないかもしれない。全体に温かな雰囲気があり、描写がとても繊細。そんな日本的な良さを味わえた。
0投稿日: 2025.06.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人生で読んだ中でもトップクラスで好きだった。 人付き合いが不器用で少しの時間しか記憶がもたない博士と、その世話をする家政婦さんとその子供が友達になる話。まっさらな博士が毎日自分の書いたメモを見て絶望していることに家政婦さんが気づくシーンがとても印象的だった。ここまでは博士は記憶を無くしてしまうことに何も頓着がないように見えていたのに、人の悲しみはやはり目で見てとれないものかと自分の生活でも考えるところがあった。また、子供に深い愛情を注いでいるように見えるのは、子供は自分の愛を受け止めてくれるからじゃないかと思った。本当は人間が好きなのに、それを表に出すのが怖いとか。数式は自分を裏切らないし。ただの推測だけど。 博士の、家政婦さんの、√の、優しさに溢れた話。
3投稿日: 2025.06.16
powered by ブクログ穏やかで心が温かくなる作品だった。 年齢や置かれた立場は違っても、言葉ではなく数字という共通言語で普遍的な物事の大事な部分を通じ合える。そんな感覚だった。 きっと言葉だけであれば、あれだけ唯一無二の関係性にはなれなかったと思う。 博士から数字を介して伝わってくる優しさが本当に愛おしかった。
1投稿日: 2025.06.15
powered by ブクログ長々と上手く感想は言えないけど好きな作品。 何度も読みたくなって2.3回は読み返しました。 今でも定期的に読み返します。 博士と男の子と母親(家政婦)と。同じことの繰り返しでも幸せで、忘れていてもなにかはずっと繋がっているかもしれなくて、ユニークですが感情移入してしまいます。
14投稿日: 2025.06.15
powered by ブクログ記憶が消えてしまう問題を抱えていても、「周りへの気遣いを忘れない優しさ」をもった博士のように歳を重ねたいと感じました。 博士が子供を大切に思い、接しているのが伝わってくるシーンも多く、読んでいてほっこりします!
52投稿日: 2025.06.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
記憶が80分しか持たない数学博士と家政婦に来ている母子家庭との物語。 終始穏やかな物語だった。 20年以上前の作品からなのか思ったよりも物語に大きな波がなく平熱で読むこと何出来た。 最後の方で、息子がケーキの蝋燭を貰いに行くところでは、それが原因で事故にあうんじゃ無いかと勘繰ったりしたが、博士がケーキを落としちゃったっていう穏やかな事故で肩透かしだった(自分の性格が悪いのか?) 他にも義姉との関係がほのかに示されているだけで、深掘りされなかったりして不完全燃焼な部分はあるが、大人がゆっくり読める作品だと思った。
1投稿日: 2025.06.09
powered by ブクログ学生の頃にこの本に出会えていたら、数字への苦手意識や嫌悪感も減り、楽しめていたのではないかと思った。ルートの純粋さ、博士の暖かさ、から自身がなんのしがらみにも捉われることなく、わくわくした気持ちでオープンキャンパスに行ったことを不意に思い出した。
3投稿日: 2025.06.07
powered by ブクログIt was a heartwarming novel. It made me wonder if I could still be as considerate of others as the characters were, but at the same time, I felt that this was something I should never lose.
0投稿日: 2025.06.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
老いた数学者とその家政婦とその息子の関係を描いた作品。 三人の繋がりを数学と阪神タイガースがより強固な物にしていく様子に心温まった。 変にバッドエンドに持っていってお涙頂戴に走らず、ハッピーエンドで完結したのがとても良かった。
1投稿日: 2025.06.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『ぼくの記憶は80分しかもたない』 そんな博士のお話だったが、とてもあたたかく、優しく、時には悲しく‥それでいても、とても素敵な物語だった。 記憶が80分しかもたないので時間が経つとその間に起こったことは忘れてしまう。 自分の体につけてる付箋を見て状況を把握するが、それがどんなに辛いことなのだろうと考えたら苦しくなった。 付箋には色々書いてあって情報を得られるかもしれないが、その出来事の背景を思い浮かべることはきっと出来ていない。 それなのに『この人は自分の今の家政婦だ』『家政婦の子供はルートだ』などと自分の中に無理やり情報を入れて苦しかったのではないだろうか。 しかし、どんなに記憶がなくなっても博士のルートへの愛情はとても素敵だった。 学校から帰ってきたらルートを抱きしめ、愛を与え、いろんなことを話して、何かあったら心から心配して‥。 博士はとてもとてもあたたかい人だった。 家政婦として過ごしていた主人公も博士の前では記憶がリセットされても動揺せず、いつも通りのいつもの答えを言ったりと、心の強い人だった。 博士とルートをお留守番させた時に起こった、ルートの怪我の時は主人公が臨機応変に強く博士をなだめているところも感動した。 そして何より、主人公が博士に任せられないかもしれないと少しでも心配したことを怒っていたルートの気持ちが心に響いた。 ルートは『博士は大丈夫』と強く思っていた。信じていた。 家政婦である主人公、息子のルート、そして博士。この3人の関係が本当に心地よかった。素敵だった。 読んでいて心が温かくなるお話だった。 2025.6.3(火)
5投稿日: 2025.06.03
powered by ブクログ映画を観て、良かったので、原作も読んでみました。映画とほとんど同じですが、優しいストーリーでした。学生時代にこの本を読んでいたら、数学にもっと興味を持っていたかも?
0投稿日: 2025.06.02
powered by ブクログ小川洋子らしく、謎を謎としてお話を終わらせるスタイル。その謎が気になって読み終わっても、この本のことを考えてしまう。男の子を持つ親として、親子の絆の強さにも感動した。小川洋子の作品の中で1番好きな作品。
0投稿日: 2025.06.02
powered by ブクログ彼らを繋ぐのは数式だった__ 80分しか記憶がもたない博士と家政婦そしてその息子が過ごしたかけがえのない日々。 言葉以外に愛を伝える方法がこの世にあったのか...数式を解くたびに溢れる幸福感が何とも言えなかった√
12投稿日: 2025.06.01
powered by ブクログ再読。 これを買ったのはいつだったかな。 中学生だったか高校生だったか。 私はもろに文系なので数学は苦手だった。 だから、この本を読んでから数字を美しく感じたり、数式を見てわくわくするなんて思いもしなかった。 何度読んでも胸がじんわり温かくなって、数字の世界の神秘を感じる。 博士の数字への愛、同じくらいの熱量の子供への愛。 私も博士に頭をくしゃくしゃに撫でてもらいたい。 第一回本屋大賞だったのはつい最近知ったけれど、それにふさわしい読みつがれるべき本だと思う。 未だに数字は苦手だけど、この本を読んでから数字の世界に少し興味を持てた。 博士に数学を教えてもらって、博士に褒めてもらって、数学を好きになれたら良かったなぁ。
11投稿日: 2025.05.29
powered by ブクログ博士の愛した数式/小川洋子 2025.05.24 初小川洋子! 本屋大賞受賞作で、友人からも良い作品だよとよく聞いていた。初めから終わりまで、穏やかで優しい物語だった。不意の冷凍トイレにくすりとさせられた。300ページ近くあるが、読む手が止まらなかった。
0投稿日: 2025.05.27
powered by ブクログけんごさんの動画で第一回の本屋大賞が本作だと知り、久しぶりに再読した。 数学が苦手な私にさえもわかりやすく伝えてくれる文章力に脱帽。サクサクと一気読み。泣きました。いい話だったわ。 でも個人的には、怖くて不可思議な小川洋子作品の方が好きです。
38投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ第1回本屋大賞受賞作。本屋大賞っぽさを感じる3作品のうちのひとつ。博士と親子のあたたかい時間は、涙なくしては読めない。
0投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ事故により記憶が80分しかもたない博士。 そして家政婦とその息子ルート。 それぞれがお互いを思いやり、固い絆で結ばれていく。 博士の数字に向き合う姿、数字の素晴らしさを教える姿が忘れられない。 記憶がリセットされ、「君の靴のサイズはいくつかね」と同じ質問を繰り返す姿には切なさも覚えるけれど、家政婦やルートが毎度真摯に寄り添う優しさが心温まる。 数学が苦手な自分でも博士の説明を聞いていくうち、数字が美しいものに見えてくるから不思議。 憎みたくなる登場人物が一人もいない。 全員の幸せを願わずにはいられなかった。
33投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ数学が苦手な主人公が数学の美しさを見出すことができたのは、博士への家族愛にも似た感情があるからだと感じた。 博士が毎朝、自身の病気を突きつけられる様子を主人公が見たとき、博士の優しさと強さを感じたと共に、病気のヘビーさを感じずに読み進めていた自分に驚いた。 美しさと優しさと愛を感じれるすばらしい物語。
14投稿日: 2025.05.24
powered by ブクログそこに漂う優しい空気に色がつくほどの丁寧な文章に感動。 事前情報では愛の物語と聞いていたが、自分は優しさの物語と感じた。
0投稿日: 2025.05.24
powered by ブクログ正直なところ面白くなかった。いや、ぼくにこの物語の面白さを感じ取ることができるほどの読解力がなかった。これは作者への気遣いでもなんでもない。本当に。 ところどころこれは何か意味のある文章なんだろうなというところがあったが、最後まで理解できないまま終わってしまった。オイラーの公式の話も未だ理解できない。博士がなぜあんなにも子供を特別なものだと感じているのか、義姉はなぜあのような態度を取るのか、謎と言えるかもわからない謎が、謎のまま終わってしまった感じ。 他にも博士の記憶が80分しかもたない、という設定が必要だったのか怪しいくらい上手く使われていなかったように感じた。 そしてこの物語から何を学べばいいのかわからなかった。 最も印象に残ったのは数学者の功績は全て『発明』ではなく『発見』であるという文章。 インスタとかで見る絶対に読むべき!って投稿に絶対にランクインしていたのでハードルが上がり過ぎていたのかも。 読書素人の自分には難しい作品でした。
1投稿日: 2025.05.24
powered by ブクログふと目にしたもう一度読みたいランキングで、この作品が出ていました。深い優しさと拭えない切なさを感じました。きっと、また手に取ると思います。
0投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ子どもに対する深い愛情を持つ博士と、そんな博士を大切に思う「私」と「ルート」の限られた時間が切ない。でも最後まで家族のような温かみを感じながら読んだ。
2投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ80分しか記憶がもたない数学者の博士と、その家政婦と息子のお話。 数学と野球、なにも関係なさそうな事柄なのに意味が繋がっていく。表現力が素晴らしい。 博士がいい人すぎる。愛おしくて何度も涙が出ました。面白かったです。
15投稿日: 2025.05.21
powered by ブクログずっと読みたいと思っていた作品。ようやく読めた。 博士の数学への愛、子どもへの愛がひしひしと伝わるほのぼのとあたたかい作品。それでいて、義姉と博士の関係や、博士の記憶にまつわる設定など、博士のバックグラウンドには影もある。掴みきれない幸せ、というような感じ、でも読み終わったあとは幸福感に包まれる。「ルート」っていうニックネームめっちゃセンスいい。数学の知識も散りばめられていて、知的好奇心も刺激してくれる。
1投稿日: 2025.05.21
powered by ブクログこの世は数学が苦手なひとが大多数だと思ってる。自分も中学生の頃に初めて数学と出会ってから、好きと思えた時間の方が短い。 この本は、そんな数学嫌いこそ読むべき本なのかもしれない。時たま難しい数学の話が記される。でも、博士の数学に対する博愛がひしひしと伝わってくる優しい語り口がだんだん自分の心を溶かしてくれるよう。読み進めると、自分が数学のことを好きになったのではと錯覚するほど心の内が愛に溢れる。 博士の不安定な内側の揺れが伝わって来て何度も涙がこぼれる、素敵で少し切なさが漂うお話でした。
0投稿日: 2025.05.20
powered by ブクログ詳しくは語られずに少しの描写しかなかった未亡人との関係、とても切ない。 母と息子と博士の3人、穏やかな日々の中に時々未来を示唆する表現が寂しかったが、愛にあふれてた。
1投稿日: 2025.05.18
powered by ブクログ博士の褒め方が上手すぎてそのまま使いたいくらい。子どもにかけるようなやさしい言葉なのに大人でも言われたら励まされるフレーズ。見習わないと。
1投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログ偏屈な数学博士、家政婦、家政婦の息子が織りなすヒューマンストーリー。 偏屈な数学博士の記憶は80分しかもたない。 息子の名前はルート。 頭の形が平らで、平方根の形に似てるから。 数学が苦手な自分には不向きな本だったかと後悔したが、読み進めていくうちにその不安は解消された。 特に感動したのは、数字そのものに対して『美しい』とか『仲良し』といった表現をあてていたとこ。 今まで数字に対してそういった感情を抱いたことがなかった為、新鮮な感情だった。 そして、確かに数字は美しかった。 また、問題を解き終えた後の感想を『静かだ』と表現している。答えに辿り着くまでの道のりに無駄がなく、理路整然と目的地まで到着している事を『静か』と現してることに、言葉のチョイスがうまいなぁと感じた。 家政婦と息子が全力で博士と向き合うのと同じくらい、記憶が振り出しに戻ってもなお、全力で向き合おうとする博士の姿に感動した。 特に、毎朝自分の記憶が80分しかもたないことを受け止める事から始める。という表現に、毎朝絶望から始まるのか、と痛々しい気持ちになった。 全体を通して使う言葉が優しく、読んだ時の感情をそのままパッケージになって保管しておけそうな、新鮮な気持ちにさせてくれる本だった。 興味がある方には是非読んでいただきたい一冊。
0投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初、博士はルートに数学の問題を教えながら優しく褒めていましたが、次第にルートは博士にとって特別な存在になり、笑顔を見せる相手になりました。博士は毎朝、自分の記憶が80分しか持たないことに絶望しながらも、数学の世界の静けさに身を置いていました。しかし、ルートと毎日「初めて会う」ように接し続ける中で、脳の記憶に頼らない、心で感じる信頼や愛情が少しずつ積み重なっていきました。その結果、博士は感情的に変わり、笑顔を見せられるようになったのです。このことから、人間の絆は単に記憶だけで成り立っているのではなく、心の深い部分で築かれていくものだと感じました。
0投稿日: 2025.05.16
powered by ブクログ再読。やっぱり大好きな一冊。 静謐で優しさと愛に溢れ、読んでいるだけで幸せな気持ちになる。 博士の朝起きてメモを見た時の絶望感を想像すると苦しくなるし、 博士を義弟と呼ぶ女性は深い悲しみと孤独に ずっと1人耐えていたのだろうと思うと心が痛む。 小学生ながらも人を深く思いやる心をもったルートとその母の優しさが、そんな2人に小さな安らぎと幸せを与えたのではないだろうか。
0投稿日: 2025.05.15
powered by ブクログ人との出逢いは大切にしなければと教わった。 必ず自分の大事な財産になる。 自分にも息子がいるが、ルート(息子)の様な子供に育ってほしいなと願う。
2投稿日: 2025.05.15
powered by ブクログ3人の関係性が数字をまたいでどんどん深くなっていくのが良かった 数学嫌いなので、数学を好きだったらさらに好きになってた作品だと思う
0投稿日: 2025.05.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
博士と家政婦さんとその息子の関係が温かい家族のような感じになっていくのが良い。 最初はとっつきにくかった博士の印象が物語を進めていくにつれて何とも言えないゆるさに心温まる。 80分で忘れてしまう博士のことを家政婦さんとその息子ルートがカバーしている様子がホッコリする。
0投稿日: 2025.05.12
powered by ブクログ儚くも美しい物語。読んでると(ちょっとだけ)数学がやりたくなる。 野球に興味がないと感動が半分くらいしか伝わらないのかもと思ったりしたけどどうなんだろ。 個人的には一番野球を見ていた頃の話だったので非常に面白かった。 湯舟とかパチョレックとか懐かしすぎー!とか本編と関係ない(なくもないけど)ところでも感動してました。 トラウマ級の号泣小説と聞いていたが、そこまででもなかったかな。
0投稿日: 2025.05.12
powered by ブクログ人が誰かを思いやることの美しさや尊さを感じた。 そして数学が大の苦手な自分にとって、数学は美しいもの、という表現がとても新鮮で驚きだった。
0投稿日: 2025.05.12
powered by ブクログ数式の絆が結ぶ愛に溢れる小説。 困難な環境の中でのお互いに対する優しさが、 幸せとは何かを伝えてくれる作品。 博士 80分しか記憶が持たない数学者 私 博士のもとに通う家政婦 ルート タイガースが大好きな私の息子
0投稿日: 2025.05.10
powered by ブクログあらすじにあるように、「あまりに悲しく暖かい」。毎朝目覚めて、80分しか記憶が持たない事実を突きつけられることを思うと、胸が苦しい。それでも、数学に、家政婦の「私」に、ルートに注ぐ惜しみのない愛が、それらから博士へと注がれる尊い愛が美しかった。
1投稿日: 2025.05.09
powered by ブクログ2025年9冊目 『博士の愛した数式』 記憶が80分しか続かない博士と、家政婦、そしてその息子ルートの3人が紡ぐ、優しさと愛に満ちた物語。 読み終わって、心があたたかくなりました。 博士は2人のことを一生覚えることができない——その切なさが胸に残るけれど、 数学への情熱やルートへの深い愛情に惹かれていく2人の気持ちが、すごくよくわかる気がしました。
23投稿日: 2025.05.07
powered by ブクログ数学は教科の中でダントツで嫌いだけどちゃんと楽しめた。作中に出てくる数式などは(苦手だから)理解しようとは思えなかったが…(実際、数式を目でなぞるだけだった。) 気になった部分すべてがハッキリする終わり方では無かったから、私みたいに 全部明らかになって欲しい!スッキリした気持ちで読み終わりたい!という人にはちょっと物足りない終わり方かも?でもめちゃくちゃ面白かったです。 ヒトは周りの人間に影響されやすいというのは、この本を見て改めて感じた。数字を、数学を"美しい"とする博士に惹かれ、そう感じるようになる家政婦の女性とルート。これを読んでいると、日のよく当たる、本が散らかった埃っぽい書斎にワープできて楽しい。(私の想像ね!)
0投稿日: 2025.05.05
powered by ブクログ本棚本。大学時代からの子。 胸がいっぱいになる本。 「小説」というものの最高峰だと思ってる。 本当に大好き。また読もう。
13投稿日: 2025.05.05
powered by ブクログ小学生の時に一度読んだ時は、これが海外の小説だと思っていた。博士も、「私」も、未亡人も、名前が出てこないし、息子はルート。日本の話として読んでいなかった記憶。 大人になり、再読する。当時見えていなかったことが見えてくる。数学にこんなにも感動できる登場人物たちは、実直で素直で誠実な人たちだと思う。未亡人の心を想像できるようになっていた自分。 博士と「私」の友愛数の、取り上げる数字の距離感がなんともおしゃれでやりすぎていないところが気に入っている。
1投稿日: 2025.05.03
powered by ブクログ暖かな黄色の印象が残る作品だった。 作中全体にかけてあたたかな黄色に包まれた優しい色合いだった。 私が共感するのはどうしてもお姉さんの方で、主人公の圧倒的な、根本の清純な光の前に立つ心のやり切れなさを感じた。親類との縁を切って契り、けれど子をおろした矢先の出来事。 しかも相手は想い合っていた頃のまま。どんなに愛してもどんなに時間を過ごしても無になるつらさ、しかしそれすらを 「時間は過ぎず」と言い切る女性との出会い 。最後辺りのシーンであったお姉さんの「子供がいたら違っていたのか…」という言葉は、1度は授かった子を産む決断をできなかった自分への、どうしようもない後悔に感じた。私は、家政婦には子どもが居たから博士と共に生きることができているのだと思う。博士の状況は、それを絶望だと捉えないというには行き過ぎた絶望だから、きっと共に生きるためには1人じゃやっていけない。そのことも理解した上で、だけどお姉さんは、家政婦の境遇を羨み続けて生きられるほど幼稚ではないからつらい、 報われない。どこかで折り合いを付けて自分から報われにいくことしかできない。 作中を通して全て博士が変わった訳じゃない、ただ博士に+1が加わったことで全てが美しい形になった。
0投稿日: 2025.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
誕生日ケーキを落としたことないから、落としたときの感情がこんなにも苦しいものだとは知らなかった…その後も辛いけど、ルートの成長があたたかい。
1投稿日: 2025.04.29
powered by ブクログ温かく柔らかな表現をたっぷり味わった。 飾らない、思いやりの愛情をお互い注ぎ合うなんとも言えない心温まるやりとり。 小川洋子さん独特の世界観に浸りながらたくさんの幸せな気持ちをもらった。
2投稿日: 2025.04.29
powered by ブクログとても美しい物語でした。 数学は苦手な為、分からない部分はありましたが 博士と主人公、主人公の息子のルートくん 3人の繊細で優しい関わりに感動しました。 いつまでも続いて欲しい…と思いました。 切なかった。 出会えて良かった一冊です。
19投稿日: 2025.04.24
powered by ブクログ数年ぶりに再読。 15年ほど前、交通事故に会った元大学教授の博士の記憶は80分しかもたない。まるで容量が80分の防犯カメラの記録のように、80分経つと上書きされてしまう。博士の家に派遣された主人公の家政婦は毎朝初対面のようで最初は戸惑うが、やがて10歳になる一人息子も加わりまるで家族のようになる。博士がルート√と名付けたその息子への愛情が何より美しい。 90歳になる私の母も認知症だが、子である私を思ってくれる気持ちは変わらないような気がする。人は脳にダメージを受けようと、脳が萎縮しようと心根は変わらないんだと思う。
1投稿日: 2025.04.23
powered by ブクログ80分の記憶しか維持できない博士と、その家政婦と家政婦の息子(ルート)の話。 博士が家政婦やルートのことを何度忘れても、家政婦とルートは博士を敬愛している姿がとても良かったです。 博士は覚えてないはずなのに、ルートへの愛は深まっているんじゃないかと錯覚してしまいました。 博士から数字の問題を色々聞かれ、思ったことを口にしても決して馬鹿にはせず、むしろ喜んでくれる姿を見て、わからないことは恥じゃないんだなと改めて考えさせられました。
1投稿日: 2025.04.21
powered by ブクログ『博士にとっての数字は相手と握手するために差し出す右手であり、自分の身を保護するオーバーでもあった』 『鉛筆のかすれた跡からは情熱を、ばつ印には焦りを、力強く引かれた二本のアンダーラインからは確信を』 記憶が80分しかもたない数学者と家政婦とその息子、3人の慈愛に満ちた光景が静かで美しかった。 数学どころか算数も野球もからきしの私でも今作の美しさを感じられたことにホッとした。 そして宇多田ヒカルさんの曲「あなた」の中の「ただの数字が特別になるよ」という歌詞が浮かんだ。
0投稿日: 2025.04.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
オイラーの数式とかピンとくるくらい数学くわしかったらもっと読み込めたのかな… 記憶が80分しか続かない博士と、家政婦の女性と、その息子ルートの暮らし。 一筋縄ではいかない暮らしの中で、それぞれが誠実に相手を思う。 博士と過去がありそうな義理姉(未亡人)との険悪な雰囲気を一瞬でおさめた博士のオイラーの数式をもっと理解したいな。 バラバラで答えのないものが数式として調和している、という意味だったのかな。
0投稿日: 2025.04.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
記憶が80分しか持たない数学者のお話。 家政婦とその息子が博士と関わりを持った生活の一部分を巧妙に切り抜いていて、じんわりと心に沁みる内容だった。 また、心温まる文章だった。
0投稿日: 2025.04.17
powered by ブクログ家政婦の私と息子ルート、そして記憶が80分しか持たない数学者の博士の三角(数)関係。記憶が無いことを悲観せず、3人は友情を始め続ける。 素数、友愛数、そして完全数。たくさんの数、数、数…。数は宇宙が始まるよりも前から存在し、そして0は表すことの出来ない、そして完璧な数字である。 僕は数学は苦手だ。数学が紡ぐ3人の絆を証明することはきっと僕には出来ない。しかし0を表せられないように、それもきっと表せられないのだろう。 博士はそれが表現出来ないことをきっとどうとも思うことは無いだろうし、思う必要も無い。 Q.E.D.
7投稿日: 2025.04.14
powered by ブクログ温かい愛情と切なさを感じて読み終えました。 そして思いの外、博士が語る数字の話が面白くて読み進めるアクセラレーターとなりました。 芥川賞受賞作品に苦手意識があるので、芥川賞と本屋大賞両方を受賞される作家さんってすごいと思いました。
2投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ映画が非常に良かったので、原作を読んでみた。 非常に良い。 特に大きな事件も展開も無いが、ゆっくりと時間は流れ、その中で主人公の家政婦と博士、ルートとの関係が描かれる。 数式にぬくもりを感じる。 そんな気持ちにさせる。
1投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ小川洋子さんが伝えたかったことを、受け取れきれてないような気がしますが、なんだかとても美しい物語でした。 博士と家政婦とルートの関係性が、家族愛でも友人愛でも、恋愛でも表せないけれど、確実に深く深く繋がっていて、いつまでもそこにあってくれと願ってしまいます。 数式の美しさを感じれたのは、人生で初めてかもしれません。 数学科に進学した友人はどんな解釈をしながらこの本を読み終えるのだろうと、興味と羨ましささえ感じます。 とりあえず、素数に敏感になる人生が始まりそうです。笑
16投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ学生の頃から何度も読み返している作品。 何度読んでも切なくてあたたかい気持ちになる。 「ルートの父親が賞をもらった。喜ばしいことだ。ただそれだけのことだ」 主人公はどんな思いでルートの臍の緒と一緒に、この記事を入れたのだろう。 数学の苦手な自分は、博士の書きつけた数式が何を意味するのか分からない。でも、それは博士が諍いを無くそうとして書いたものだという事は分かる。きっと、博士にとって特別な数式だから。
7投稿日: 2025.04.04
powered by ブクログわたしの好みには刺さらなかったのですが、数学や野球(特に江夏豊さん)が好きな方は読んでいて楽しめるのではないでしょうか。 この本を読んで特に感心したことは、家政婦さんは思っていたよりもすごく大変な職業だなぁと驚きました。 意地の悪い顧客に当たってしまったり、ハードな肉体労働を命じられたり、十人分の夜食を作ったり…。 顧客との別れの際には、挨拶もないまま消耗品の請求書を突きつけられたこともあるって、どんな神経してるんや…!? こんな厳しい世界の中で、博士と主人公とルートが出逢えたのは奇跡と言っても過言ではないかと思います。 とても美しい物語でした(*´ω`*)
12投稿日: 2025.04.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
数学好きの私には特にぶっ刺さる本でした。ぶっ刺さりすぎて、この世の全てが数学に見えたり、友達とも数学でコミュニケーションを取ろうとしたりしてしまうので、のめり込みすぎには注意です。 さて、今回も考察といきます。家政婦とルート、未亡人が博士との関わり方で一悶着するシーンがあるのですが、その時に博士はオイラーの等式を書いたメモを机に置きました。個人的にオイラーの等式は平和を象徴する等式であると思っています。代数学、幾何学、解析学と言う数学のメジャーな分野が集まり、加法・乗法単位元、超越数、虚数と言う全く交わりのない数が手を繋いでいるからです。博士なりに「喧嘩はやめよう」と伝えようとしているかのようでした。 また、博士はルートたちのことを朧気ながら覚えてくれていたのではないかとも思いました。ルートが大人になっても博士は彼の頭をなでていたからです。記憶が80分で消えてしまうのであれば、目の前のルートは初めて会う成人男性であるため、頭はなでないはずです。思い出は残らずとも心が覚えていたのではと思いました。 この本を読んで、私はなぜ自分が数学が好きなのかを知ることが出来ました。この本を通じて、数学は思考力云々のためでもなければテクノロジーの進化のためでもない、この世の真理を追求する学問であると学びました。数学は意味が無いからこそ美しい、役に立たないからこそ神々しい、そして新たな真理を我々が見つけることはあっても、もともとそこにあった数学の真理は揺らぐことはありません。その強固さとしなやかさが、私が数学を愛する理由であると気づくことが出来ました。
11投稿日: 2025.04.02
powered by ブクログ博士の記憶は80分しか持たなくても、主人公、ルートと博士の3人の絆は、博士の愛した数字と数式に刻まれている。 美しい数式の持つ物語性と、文学との親和性の高さが、新鮮な驚きだった。 #読書好きな人と繋がりたい #本屋大賞
9投稿日: 2025.03.31
powered by ブクログ恋愛でも友情でもなく、家族愛でも師弟愛とも違う。あるいは、そのどれも少しずつ含んでいるのかもしれない。そんな尊い感情が、この3人の登場人物の間にはしっかりと、そして、もっとも純粋な形で存在していたように思う。3人が、互いを思いやるその気持ちのぬくもりに、読む者は深く心を動かされるのだ。 でも、読後の私の中には、小さな棘が刺さったままのような感覚がかすかに残っている。。。本文ではいっさい語られない未亡人の心のうちを思う。彼女の人生もまた幸せなものであってほしいと切に願う。
3投稿日: 2025.03.28
powered by ブクログ博士の人柄がなんとも愛おしい。はっきりとした描写がないのに不思議と登場人物の気持ちや背景が見えてきて読みやすかった
1投稿日: 2025.03.26
powered by ブクログすごく良かった。博士の無償の愛が、ルートに注がれてよかった。数学って本当に美しいんだ、そうひたむきに信じられる純粋な博士の心が、うつくしくて嬉しくなった。
2投稿日: 2025.03.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
良かった。 家政婦の私、息子のルート、80分しか記憶がもたない博士の3人の話。 面白いけど泣ける感じはあんまりしなかった。 博士の記憶が進まなくなってしまったのは残念だけど、割とハッピーエンドだと思う。博士から愛されていて色々なことを教わったルートが今度は教える側になるのはすごいいい話。 数学が全然分からなくても読める。日常にありふれたなんてことない数字でも意味があったりしてとても美しいものっていう話。これは人にも言える事だと思ってて、何気なくすれ違う人とか町中にいるたくさんの人達にもそれぞれ人生があって意味があるみたいな。そんな風に感じた。 博士がルートに注ぐ愛は見ていてあったかい気持ちになった。 そんなに好みではないけど良かった。
2投稿日: 2025.03.23
powered by ブクログ数学の世界が持つ静謐さ(それは決して冷淡なものではない)と、数学の世界を介した人と人の繋がりを無理なく表現されてる作品だと感じました。 あとは登場人物が少ないのが、数学のシンプルな世界観を邪魔していない感じがして良かったです。
0投稿日: 2025.03.22
powered by ブクログ読み終わった後、切なさや感動で胸が いっぱいになりました。 博士とルートのやりとりが大好きです。 手元に置いておきたい本ですね。
1投稿日: 2025.03.18
