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神様のカルテ
神様のカルテ
夏川草介/小学館
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総合評価

1029件)
4.0
304
412
191
26
6
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    本にはすいすいと読めるものと、なかなか先に進めない本があります。 前者は私の能力に合い、私の呼吸法にぴったりそった本です。 後者は、到底、私の能力に及ばないものや、 潜水夫のように長時間息を止めてないと読みきれない本がほとんどです。 もっとも、これは本の内容の深さには関係ないことは 一言お断りしておかなくてはいけません。 さて、後者の中にも、一見読みやすく、マイ・ブレスシングにぴったりだけど、 閉じたり、開いたりしなと先に進めない、歯がゆい思いを強いられる本があります。 このたび、こうした、ちと困った本に遭遇しました。 夏川草介の「神様のカルテ」(小学館文庫)がそれです。 読み始めると、すっきりとした文章にのせられ、 馬がギャロップを踏むように心地よく進んでいきます。 しかし、あるところにくると、いつの間にか目頭が濡れ、 文字を追うことができなくなくなります。 人目をはばかって涙をぬぐい、深呼吸して再び本を開く、 そういった苦行を何度か強いられるのです。 このようなやさしく平明な文章なら半日で読めるはずですが、 私は丸一日もかかりました。 しかも、お涙ちょうだいといった、薄っぺらい内容ではないのは、 数多くの死と直面されてこられた医師ならではないかと感服しております。 世の中の現実は、人を押しのけ、我が利益のためには 他人を省みないということはしばしばあることは承知のとおりです。 年のせいでしょうか、人をだましたり、脅したり、殺めたりといった本が だんだん苦手になってきたような気がしております。 甘いセンチメンタリズムと言われても仕方ありません。 醜いことは現実の世界で充分です。 せめて仮想の世界だけはかくありたい、 この本を読み終えたところで、何故かこんな変な感想をもちました。 ノウテンキなこの年寄りをどうかご一笑ください。

    0
    投稿日: 2015.04.07
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    「私は改めて実感する。悲しむのは苦手だ、と。」   漱石を溺愛し、古風な言葉遣いを好む主人公の一止さん。最初はとっつきにくそうな印象を受けましたが、読み進めていくうちにその印象は変わっていきます。「悲しむのが苦手」で、実はどこまでも人間臭い一止さん。素敵で、共感できる主人公でした。   そして、彼の「細君」ことハルさん。彼女もまた、優しくて温かい心の持ち主。物語を優しく彩ってくれます。   最後の安曇さんの手紙には自然と目元が熱くなります。こんなに自然に、かつ穏やかに感動できたのは初めてかもしれません。  続編も読んで、再びこの1冊に戻ってきます。本当に大好きなシリーズになりました。

    0
    投稿日: 2015.03.30
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    映画を先に観ました。なので頭の中は映画のキャストで再生されました。 第2話門出の桜 第3話月下の雪 は泣けました。 神様のカルテ2も読みたいと思います。

    0
    投稿日: 2015.03.19
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    文体が分かりやすく面白くてスラスラと読めた。キャラクターも一人一人良くって。栗原夫婦の関係もとても好きです。最後は泣けた。

    0
    投稿日: 2015.03.18
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    2015年2月26日読了。長野の病院の内科医・一止の多忙な病院勤務と周囲の人々との交流の日々。本屋大賞受賞作を何冊か読んで、どれも面白いが「書店員ってこういう話が好きなのね」となんとなく傾向が見えてきた気もする。周囲に愛される変人が自分の仕事に邁進して悩みながらも成果を出す、ちなみにその変人はモテモテ、みたいな話。書店員の憧れの世界観なのかな?普通に面白く読めたが、登場する医師・看護師が全員優秀な善人ばっかりというのが気にはなる。

    0
    投稿日: 2015.02.26
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    以前家にあったのを読みました。 手に取った時は難しそうなイメージが有りましたが、読み始めたら見事に引き込まれました。 登場人物たちにホッコリさせられます。 好きですv

    0
    投稿日: 2015.02.25
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    清々しい物語。始めは戸惑った漱石調の語りも、慣れるとテンポよく読める。ニーチェを読む人間がニヒリズム(虚無主義)を乗り越えられないとは、ニヒル(皮肉)なものだ。

    0
    投稿日: 2015.02.18
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    仕事に懊悩させられる地方の医師が主役。登場人物もとても個性的でありながら、リアリティーを感じさせ、読みやすくかつ読み応えのある文体で書かれている。 p.245 クライマックスでの著者の主張は、自分の座右の銘にしたいくらい良い内容。以下引用。 思えば人生なるものは、特別な技術やら才能やらをもって魔法のように作り出すものではない。人が生まれおちたその足下の土くれの下に、最初から埋もれているものではなかろうか。 当たり前のように、ずっと以前から結論はそこにある。 迷うた時にこそ立ち止まり、足下に槌をふるえばよい。さすれば、自然そこから大切なものどもが顔を出す。 足下の宝に気づきもせず遠く遠くを眺めやり、前へ前へとすすむことだけが正しいことだと吹聴されるような世の中に、いつの間になったのであろう。 惑い苦悩した時にこそ、立ち止まらねばならぬ。

    0
    投稿日: 2015.02.04
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    365日、24時間対応の本庄病院で働く栗原先生のお話。将来的に医療に関わるかもしれない立場として、読みながら色々と思うところがありました。最先端医療を学びたい、でも、その最先端の治療を受けられない患者さんに寄り添っていたい。栗原先生の葛藤は、きっと医師不足の、特に田舎にいくほど顕著になるものなのではないかと思います。どうか、地域医療の現状にも目を向けていただけると幸いです。しかし、ハルさんはできた奥さまですね。素敵。栗原先生が学士殿に掛けた言葉、安曇さんの最期の言葉、何でもない、日常の言葉も含めて、全てが優しく染みました。

    2
    投稿日: 2015.01.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    神様のカルテ(櫻井くんとあおいちゃんがでている映画の原作ということだけしっている・・・) そんな感動できるのか・・・と思いながら積読処理。 泣きポンントは3つ。 1.満点の星 ざっくりとした作品紹介。登場人物のひととなりを紹介している。後でお亡くなりになる田川さんやそのあとお亡くなりになる安曇さんのことが説明されていて、その後に彼の物語中考えることになる「大学病院への勤務」についても部長から打診?されることになる。砂川先生と栗原先生(主人公)だったら栗原先生が好きだな・・・Wハート 御嶽荘の楽しい仲間たちの紹介もここでされる。田川さんがお亡くなりになる。悲しいのが苦手な先生の繊細さが伝わってくる。いい先生だね・・・。このあたりで、大っ嫌いな職場の上司のことをもっと考えないといけないなって思って自己反省・・・。愛妻ハルの登場が爽やか。 2.門出の桜 桜は私が大好きな花です。ここは笑いあり涙ありの一幕。安曇さんの急変。御嶽荘のメンバーにも事件が・・・。男爵・学士とドクトル(主人公)。なんとなく売れない若手作家の集まりのよう。とてもほんわかしていて、いまどきこんなところないと思われた。安曇さんは最後までのテーマ?となっていて、ここで安曇さんが大学病院で告知されたときの話がでてくる。うん、大学病院だってこんなひどいムンテラはしないと思うけど、まぁ○研ならいいそう・・・とか思いました。ささやかな日常として、楽しいアルコール中毒患者も登場して笑いを誘う。ここで、安曇さんに彼氏?が現る・・・。と思いきやこの人は安曇さんの亡き旦那さんに「命より大切なもの」をもらった恩を感じ安曇さんのお見舞いに訪れているのだ。すげー。ここで安曇さん夫妻の感動のエピソードが。 ここでひと泣きううっ... そして、もうひとつ。学士さんが御嶽荘をさることとなる。まぁいろいろあったんだね。でも、その別れのシーンがとっても素敵・・・。ウルウルしましたううっ...・・・。 3.月下の雪 題名も素敵キラキラ ここでは、人の命とは・・・というところに主題が置かれながらも、大学病院に行くか、地域で高齢化社会を支えるかを決めることになる。主人公がね。ここでは大狸先生と古狐先生がいい味を出していた。いい上司に恵まれている。安曇さんが急変しなくなる。落ち込む彼を砂山が慰める。グッジョブGood この砂山のポジティブさ、すごいと思った。「2時間でなくなったんだろ?あっというまでよかったな」って感じ。苦しまずに逝けたっていいことなんだな・・・。そうだね、苦しまなかったんだもん。そして安曇さんは、彼に大切な贈り物を残して旅立った。 最後で最後泣きううっ... 彼は大学にはいかず、ここでがんばるのだそうです。 吾輩は猫である調の話し言葉がいまどき過ぎてなくて面白かった。また、軽いボケ(笑いをとれるあたり)が軽くかつての赤川次郎を思わせた。こんな先生がいたらいいなぁ~って思う。まだ5年生なのにこんなにできる内科医っているんだなぁ~<現実は知らないガクリ とそんなことを感じました。登場人物に愛されないキャラが一切ないというとってもさわやかな一冊でした。長野っていい場所なのかなぁ~とついつい思ってしましました・・・ってか作家は長野出身? Wikiりましたよ。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%8F%E5%B7%9D%E8%8D%89%E4%BB%8B 夏川l草介先生は大阪生まれ(お笑いの国)で信州大学(この作品の舞台)のお医者さんだったそうです。なんと・・・。優しそうなお顔立ち(画像もみておく)でした。神様のカルテしか書かれてないけど、この後の作品が気になります。ってか続きもブックオフで買わないと・・・好 子供でも分かりやすくMSWにも読んでいてなるほど・・・と思うところがあって、ライトだけどとても読みやすくよい本だと思いました。

    0
    投稿日: 2015.01.03
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    悪い人は出てきません。登場するキャラクターが魅力的で、ストーリーも含めて全編気持ちよく読めますが、あまりに良い人しか出てこないので、胡散臭く感じてしまうのは私の根性がねじ曲がっているせいですね。読後の清涼感があって気持ちの良い小説でした。

    0
    投稿日: 2015.01.02
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    過酷な医療現場で働く一止。患者とのふれ合いや死の場面では涙が溢れてきました。一止のしゃべり方、味があって好きだなあ。

    0
    投稿日: 2015.01.01
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    今回、初めて医療が題材の小説を読みました。 神様のカルテは映画で少し見ましたが、少し内容が読み取りにくくて、見るのをやめてしまいましたが、今もう一度見たら、見れると思いました。 主人公の一止は、夏目漱石が好きな人なので、話し方も夏目漱石チックなところが面白かったです。最初は、慣れなくて読みずらかったですが、だんだん読んでいくうちに、慣れてしまいました。私は、ハルさんとイチさんの夫婦がとても好きです!あたたかい夫婦でとてもいいなと思いました。また、2人が住んでいる御嶽荘の皆さんも、少し個性的で変わっていますが優しくておもしろい良い人たちばかりだなぁと感じました。また、本庄病院の人たちも好きです! 神様のカルテにでてくる本庄病院は、地方の病院で、24時間365日毎日やっているのが特徴です。しかし、大学病院と違って先生の数も少ないし、最新の医療機器も大学病院に比べてそろっていないのが特徴です。この神様のカルテを読んで、改めて大学病院と地方の病院の違いがわかった気がします。 しかし、この話にでてくる患者さんの中で一番印象に残ったのが安曇さんでした!重い病気で大学病院からも見捨てられてしまった安曇さんを、本庄病院は、見捨てず助けてあげたのが印象的でした。安曇さんの言葉は、あたたかくて、周りの人をホッコリとさせてくれました!安曇さんは、最後、亡くなってしまいましたがイチさんに書いて残してくれたお手紙がすごいよかったです! 次の2巻目も楽しみです(*^^*)

    0
    投稿日: 2014.12.31
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    「誰もがみな、誇り高き路傍の人なのだ」 医局に属さず、地方医療に携わる医者の話。あとがきにもあるように「死」というテーマを扱うが、重すぎず、暖かさを感じさせる。 外向的で合理的な生き方とは無縁。不器用で、それでいて愚直で、人情味溢れる場を、葛藤する人間を描いた物語。森見登美彦の作品に通ずるものを感じた。

    0
    投稿日: 2014.12.23
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    嫌な本だな。電車の中で読んでたら涙が出てきた。通勤中に泣きながら本を読んでいるおじさんは不気味だ。 派手な演出はない。かっこいい人が出て来る訳でもない。どんでん返しのストーリーでもない。病院でたんたんと仕事をこなしている医者の話なのだが、患者の側に立った考え方が共感を覚える。こんな先生がいる病院に行ってみたいと思わせるのだろう。

    0
    投稿日: 2014.12.20
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    初めて医療関係の小説を読んだ。作者がお医者さんということで、地方の医療について切々と書かれていると感じた。わたしも田舎出身なので、地元の病院を思い浮かべながら読んだ。 はじめは、夏目漱石風の語り口が慣れなかったけど、なぜかすいすい読めた。 解説で「ろうそくにぽっと、灯がともるような作品」と書かれていて、激しく同意。大きなドラマがあるわけでも、淡々とした日々を描かれてるわけでもない。大きいテーマを扱いつつも、人物の面白さと優しさで心があたたまりました。また、疲れた時に読みたい作品です。

    2
    投稿日: 2014.12.15
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    度重なる病院での誤診からいささか医師不信になってしまったので、それを治したく医師が書いているという本書を手に取りました。 読み終わるまでに2回泣きました。 医療に対する考え方としては複雑な思いで読む部分も正直ありました。大学病院が“患者に寄り添えない”描かれ方で残念。地方病院、大学病院(高度医療)それぞれ特色はあっても必要とする患者がいるのはどちらも一緒。高度医療で医師を待ってる患者もいるんです。 小説としては自然とページが進む良い作品だと思います。

    0
    投稿日: 2014.12.14
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    読まず嫌いしてましたが、知り合いが貸してくれた機会に読んでみました。なかなか!!良かったです!医者の話ですが専門的で難しい用語などは一切ありません。すぐ読み終わります(^^)

    0
    投稿日: 2014.12.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画化になる前から、何度も読み返し、今回で何回目かわからないぐらい読み返しています。 この本の主人公である、栗原一止は信州にある一般病院、「24時間365日対応」を掲げる本庄病院に勤務する5年目の内科医。 医者の世界独特の制度である医局。医局に入っていないと、問題児として見られることが多く、問題を起こしたのではないか、協調性がないのではと不審がられることが多い。医学部を卒業した学生の8割が、大学病院の医局に所属するが、イチは所属せず、自分で勤務先を選ぶことを選び、毎日医師不足で過酷に働き、また救急医の当直ではイチの当番の日に限り、患者が倍になり、引きの栗原と呼ばれ、看護師たちには迷惑がられる始末…。さらに、夏目漱石を尊敬し、彼の本ばかり読みすぎたために、話し方が古風で、変人と呼ばれる型破りな先生。 そんな彼が、御嶽荘で妻ハルの支えもあり、また男爵、学士という少し風変わりな人々との生活、また病院内での大狸先生や古狐先生、看護師との絆で、患者と向き合うお話。 1巻では、大学病院でガンの宣告を受け、捨てられたと思った安曇さんが、イチの元を訪れ、ここにいてもいいかと聞き、救われるお話。 医療をテーマにした物語は、沢山ありますが、このお話は、患者の死を描きながらも、決して暗くはなく、読み終わった後に、暖かい読後感を与えてくれます。 医師というと、何でもできるスーパーマンをイメージしがちで、また患者を救い、華やかな暮らしをイメージしてしまいます。しかし、この本では、決して華やかではなく、それどころか忙しさの中で、ぐるぐる駆け巡る普通のお医者さんを描いています。 私は、医師としての立場にはもちろん立ったことはなく、患者の立場しかありません。患者として病院に行くと、すごいなぁと単純に思いますが、医師も今医師不足が深刻化し、忙しい日々を送っていることがよくわかります。医師も患者と同じ人間で完璧ではありません。 開業医として地域の医療に密接に関わる医師もいて、そしてイチのように一般病院に勤め、患者と密接に関わる医師もいて、また大学病院のような大きい病院で、難しい病気を見つけたり、難しい手術をしたり、あるいは論文を沢山書いて研究して、未来の医療を見つけようとしていたり、大学病院の中でも診れる限りの中で必死に患者に向き合おうとする医師もいて、医師という立場の中でも沢山あります。きっとどのお医者さんも、患者を救いたいという想いは共通していると思います。 私は、患者としてしか病院に通ったことがありません。医療に関して全くの未知で、何もわかりません。でも、患者として、イチのような医師に診てもらえたら、いいだろうなと読んでいて、とても思いました。きっと安曇さんはすごく幸せだったんだと思います。読み終わった後、とても暖かい気持ちになりました。 また2巻目が楽しみです!

    0
    投稿日: 2014.12.06
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    夏目漱石を敬愛する青年内科医。口調は文豪夏目漱石、変人、でも、腕は優秀。そんな地方病院で慌ただしく働く主人公。 そんな主人公が大学病院行きの話をもらう。押し寄せる救急患者の治療や日常の治療にあたりながら、とある老婦人の担当医師として治療にあたったりしながら、自身の道を考えていく物語。可愛い奥さんとの夫婦の時間だったり、同じ御嶽荘に住む住人との時間だったり、そうしたものも、主人公に影響をあたえていると思う。 あの人の門出と、あの方の帽子のシーンは泣けた………… 心が洗われる、とても素敵なお話でした。 あ、夏目漱石読みたくなりますね(笑)

    2
    投稿日: 2014.11.19
  • 泣きました

    なんとも言えない面白さとが混じりあい、情(人生)と言うものを再確認させられました。

    0
    投稿日: 2014.11.16
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    神様のカルテ 彼らは再び世の中という大海原に向けて船を出す。難破を恐れて孤島に閉じこもる人々ではない。生きにくい世の中に自分の居場所を見つけるために何度でも旅立つ人々だ。そういう不器用な人々を奇人と噂するのは、生きることの難しさを実感したことのない凡愚の妄言である。 「心臓はかくも見事に役目を果たしている。だが、心臓の持ち主が死を望んでいるのであれば、この拍動もただ血液を送り出すだけの機械運動に過ぎない。」「人は機械ではないのだ」 「学問を行うのに必要なものは、気概であって学歴ではない。熱意であって体裁ではない。大学などに行かずとも、あなたの八畳間はまぎれもなく哲学の間であった。あの部屋には思索と英知が溢れ、ひらめきと発見があった。こんなことは今さら言葉にするまでもないことだ。八年をすごしたその探究の道になにを恥じ入ることがある」 「持っていけ、それだけの気概にこの俵一つがあれば、冬も越せよう。一度捨てた命なら、飢えも寒さも恐るるに足るまい。見事家族を守ってみせよ」 「門出には桜が似合うだろう?」 「こいつは敗北ではない、門出だぞ、学士殿!」 「この一歩は前への一歩だ。前進なんだ。そのための花道だ。絶対忘れるな!」 「一に止まると書いて、正しいという意味だなんて、この年になるまで知りませんでした。でもなんだかわかるような気がします。人は生きていると、前へ前へという気持ちばかり急いて、どんどん大切なものを置き去りにしていくものでしょう。本当に正しいことというのは、一番初めの場所にあるのかもしれませんね」 「でも、最後の最後にこんな幸せな時間が待っていたなんて、本当に人生というものはわからないものです」 迷うた時にこそ立ち止まり、あしもとに槌をふるえばよい。さすれば、自然そこから大切なものどもが顔を出す。 そんなわかりきったことを人が忘れてしまったのは、いつのころからであろうか。 足もとの宝に気づきもせず遠く遠くを眺めやり、前へ前へとすすむことだけが正しいことだと吹聴されるような世の中に、いつのまになったのであろう。

    6
    投稿日: 2014.11.12
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    「読後爽やか」という皆が言っているようなことをまず書くのが恥ずかしい。ただ、ファンタジーでありながら、現在の医療現場環境やそこにいる人々を描いているのは事実であろう。そういう意味では示唆に富むところも多いと思う。

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    投稿日: 2014.11.11
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    信州のお話なので、こちらに引っ越してきてから読むと知ってる地名がたくさん。泣けるシーンもいくつかある。

    0
    投稿日: 2014.11.03
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    安曇さんのことば。 病むということは、とても孤独なことです。 ものすごくわかる。 もちろん、医師は治療をしてくれるし症状に応じて薬も処方してくれる。看護師も世話をしてくれる。母親も毎日病室に来て、話を聞いてくれ、身の回りの世話をしてくれ、体をさすってくれる。友達も励ましてくれる。だけど、苦しいのは自分だし、痛いのも、泣きたいのも自分だけなのだ。いくら症状や苦しみを聞いても、知識があっても、実際に病と闘うのは自分1人なのだ。入院しているとき、まさに孤独を感じていた。 今となっては、先生方のありがたさも、母が同じように苦しんで、眠れない夜を過ごしていたことも分かるけれど。

    0
    投稿日: 2014.11.03
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    栗原一止は信州にある「二十四時間、三六五日対応」の病院で働く、悲しむことが苦手な二十九歳の内科医である。職場は常に医師不足、四十時間連続勤務だって珍しくない。 ぐるぐるぐるぐる回る毎日に、母校の信濃大学医局から誘いの声がかかる。大学に戻れば最先端の医療を学ぶことができる。だが大学病院では診てもらえない、死を前にした患者のために働く医者でありたい・・・・。悩む一止の背中を押してくれたのは、高齢の癌患者・安曇さんからの思いがけない贈り物だった。

    0
    投稿日: 2014.11.02
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    『病の人にとってもっとも辛いことは孤独であることです。』患者さんからの手紙の中の一文。 忘れないようにしよう。

    0
    投稿日: 2014.10.20
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    温かいお話です。 安曇さん・・・よかったですね。 わたしは神カルに出てくる方たちみたいにやさしい人になりたいです!!!!!

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    投稿日: 2014.10.13
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    再読しました。医療の底辺について考えさせられました。もう少し大きい場所で議論されたら栗原先生みたいに死にそうになりながら働いている人が減るのになぁ・・・と考えさせられました。お医者さんの現状って本当にこんな感じだもんなぁ・・・。

    0
    投稿日: 2014.10.12
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    可愛いお話だった。 大人の話だけど、人情味にあふれた人々の話。 桜の絵のところ、お婆さんの死のところで泣きそうに。

    0
    投稿日: 2014.09.30
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    読みやすくて、楽しくて、泣ける。 いい物語でした。 イチ先生の古風な話し方がだんだんくせになってくる。奥さんにメロメロなところに癒される 登場人物も面白くて、優しくて癒される。 でも、当人たちの勤務状況はびっくりするほど過酷… ・面白かったし、読みやすかったし、感動した ・文体が面白いし、登場人物もかわいい ・おばちゃんとの別れのところは泣いた ・細君にメロメロなところがまたいい ・医師の勤務状況過酷すぎだろ ・2も読みたい

    2
    投稿日: 2014.09.24
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    72 終末医療と地方病院はいまや切っても切り離せない問題である以上、今の地方のか細い医療体制では十分な終末医療を受ける機会は少ない。 本著は、そんな地方の終末医療に生きがいを得た少し変わった青年医師の物語であり、医療のなすべき役割が決して命を生きながらえさせることだけが重要ではないことを、広く世間に伝えることに成功した一作だろう。

    0
    投稿日: 2014.09.20
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    一気に読めた。一止さんの忙しさ?身をもって感じてます実際。こういう医者が地方にいるのかって?ノーコメント。地方は大体においてグダグダだから。一部の頑張ってる病院は本当にスゴイとは思うけど。

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    投稿日: 2014.09.16
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    出だしからどこの時代の医者なのかと思ったら現代の話で驚いた。夏目漱石に傾倒しすぎて昔の喋り方になってしまった変人らしい。 実際こんな人がいたら確実に怪しくて話にならないが、どうやらこの小説は少し登場人物がファンタジーな感じなので気にしないようにすれば気にならなくなる。 内容は意外にしんみりして少し悲しく優しい物語だった。最先端医療ではなく今問題となっている終末医療がテーマのようだ。 読んでるうちに主人公に好感がもてるようになってしまったら次に続く2、3巻も読んでみるといいかもしれない。 この作品は映画化しているが原作とは違う点もあるようなので別物として楽しむのもいいだろう。

    0
    投稿日: 2014.09.13
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    なんたる失態だ……私は慨嘆した。釈明の余地のない失態なのである。  いや、私に問題があるのではない。環境の罪である。 だいたい私のような勤勉・実直を絵に描いたような青年内科医が、 冒頭から釈明の余地のない失態に追い込まれるくらいであるから、その環境の劣悪さも想像がつくであろう。  いずれにしても重篤な事態である。 もはや危篤といってよい。 夏目漱石を敬愛する内科医が結婚記念日を忘れてしまった言い訳から始まるお話。 24時間365日対応の看板を掲げている信州の地方病院で働く一止(いちと)。 常に医師不足、40時間連続勤務だって珍しくない。 こんな環境でも死を前にした患者の為に働く医師でありたい…と思う中、 最先端医療を学べる大学医局から大学に戻らないかと声がかかる。 目の前にたよりにしてくれている患者を置いていくのか、しかし最先端の医療を学べばより多くの人を助けられるんじゃないかと…悩む一止… って書くと重い話風だけど全然そんなことなくてすごく読みやすい。 所々笑いありで特に次郎とのやり取りが爆笑。かと思えば安曇さんの最期、終末医療に対する葛藤がボロボロ泣かせにかかってくる。 『現代の驚異的な技術を用いて全ての医療を行えば止まりかけた心臓も一時的には動くであろう、しかしそれでどうするのか?心臓マッサージで肋骨は全て折れ人数々のチューブにつないで回復の見込みのない人に大量の薬剤を投与する。』 なんとも言えない所だった。 一止の最後の選択は一止らしくて良かったと思うけど、最先端医療を学ぶ所、人も必要だと思う。其々の役割があって世の中回ってる気がする。 なんてね。 これ今日家で読んだんだけど、昨晩謎の嘔吐で胃がイかれてたけど本読むのに珈琲飲みたくて珈琲メーカーに4杯分の珈琲を用意して。一杯はブラックで飲んであとは牛乳入れようと思ってたのに4杯分全部ブラックで飲んでしまうという失態。胃が。オワタ。

    3
    投稿日: 2014.09.12
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    2012年1月20日読了。 このお医者さんは不自然だよー、と思いつつも読んでしまった。救いのある話。

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    投稿日: 2014.09.02
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    2010年本屋大賞2位。 タイトルから悲しい”お涙頂戴”的な話かと思いきや、予想に反しコミカルに描かれていてクスッと笑える。 (2箇所泣いたけど) 温かい話だねぇ。

    0
    投稿日: 2014.08.30
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    信州の病院で24時間365日患者と向き合う主人公の医者(栗原)を中心とした、重篤患者とのエピソードや主人公を取り巻く奥さんや同じアパートの住人、同僚/先輩の医者、看護婦たちとのふれあいのエピソードがまじりながら物語は展開されます。 非常に心温まるストーリーで、ほっこりした気持ちにさせてもらいました。三浦しをんの「舟を編む」とも何となくオーバーラップしたのは私だけでしょうか?

    0
    投稿日: 2014.08.23
  • 表紙に惹かれて

    表紙のイラストが好きなイラストレーターさんの絵だったので手に取ってみました。 ひたむきな主人公、サポートしてくれる榛名姫、気のいい同僚たち… 「死」を表す場面も多いのでどうかとも思ったのですが優しい気持ちになることができました。

    0
    投稿日: 2014.08.21
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    一に止まると書いて正しい。 最初に感じたことを忘れずに たまには立ち止まって 初心を思い出し また頑張りたい イチとハルみたいな夫婦になりたいな

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    投稿日: 2014.08.15
  • ちょっといい話

    信州の景色          信州の酒           殺人的な医療現場         ちょっといい話        

    0
    投稿日: 2014.08.12
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     “迷うた時にこそ立ち止まり、足下に槌をふるえばよい。” 立ち止まるということ。 ただ、先に進むだけが正しいわけではない。 悩み迷うことが間違っているわけではない。 では、いったい何が正しいのか? その答えは初めから自分の中にある。  温かく沁みる物語だった。 優しいイチと可愛らしいハル。 僕は好きだった。 2も読みたいと思う。

    0
    投稿日: 2014.08.09
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    心がじんわり温かくなる本。生きるってどういうこと? 幸せって何? 救える命もあれば、助からない命もあるのが現実。一止先生の1つの命と真摯に向き合う姿がかっこいい。

    0
    投稿日: 2014.08.07
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    読まず嫌いで避けていたが、良い作品だった。漱石の影響を受けた主人公の独特の文体が面白い。医者としての主題はありきたりなものではあるが、そんなものは関係ない。何度も何度も語らなければならないことがあるからだ。2も期待、

    0
    投稿日: 2014.08.03
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    うーん。面白くないわけじゃない。主人公夫婦など各人のキャラも良いし、古風な文体も却って新鮮だし。読みやすく、心温まるいい話だけども。でも…ストーリーに新しさが無いというか、単純過ぎるというか。書き尽くされてきたテーマなだけにそう思うのでしょうが。なのでこれが賞を取ったというのはあまり納得がいきません。

    0
    投稿日: 2014.07.31
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    イチさんが「おかえり、ハル!」って叫ぶところが好き。ハルがイチのことを励まそうと星を見せて、「モンブランの頂上からはもっとすごい数の星をが見えるんです」「でも、私はここからイチさんと見上げるこの町の空が一番好きです」って。 最後の方のシーンで、イチが「……お前といる時間が一番楽しい」って言った瞬間、ぱっと満面の笑みを浮かべて腕にしがみつくハルも可愛くて可愛くて仕方なかった。 お互い愛しあってるのがすごく伝わってきて、ハルとイチが会話をする場面がこの本の中で一番好きです。口溶けの良い甘さ。 人生とは取捨選択の繰り返しだけど、ただ猛進するだけでなく、世間一般がどうということでもなく、自分にとってはどれが最良の選択なのかじっくり吟味することって大事なんだなぁと思った。

    0
    投稿日: 2014.07.23
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    イチとハルの話があることで全体の話のトーンを落ち込ませることなくしている。 一緒にいる時間は少ないけれど、愛し合っているのが伝わってくる。

    0
    投稿日: 2014.07.21
  • 泣けます!

    医者不足で過酷による労働を強いられる地方病院 大変な中にも患者への思い 安曇さんの手紙に泣かされました 医者も大変ですが周りに理解者がいて救われているのですね。

    0
    投稿日: 2014.07.16
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     大学病院というところは、回復の見込みの無い病人を入院させ長期に治療するという考えはない。死を前にした人達、特に高齢者は地域の病院へと移される。地方医療の現実は悲惨である、医者の数が足りず現場は常に大忙しなのである。主人公の栗原一止は死を前にした患者のために働く青年医師として周囲の信望も厚い。2010年本屋大賞第二位とあって楽しく読ませてくれる。

    0
    投稿日: 2014.07.12
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    誰に感情移入すればいいのかわかんなかったけど、 誰にも感情移入しないくらいが丁度良かったのかも。 ほっこり。

    1
    投稿日: 2014.07.10
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    若いお医者さんが書いているのかなあと、途中で著者紹介を確認した。 思った通り。 なんていうかね、まぁ内容は悪くない、というか私なんてまた号泣までしちゃったんだけど、 とにかく改行、改行、改行で、文字数、超少ない。 台本だと思うといいのかもしれないなあ。 この本の前に読んでいたのが『吉里吉里人』で、主人公の古橋健二は作家なんだけど、 三文文士なんていわれていて、あまりにもひどいので、出版社から文字数に応じて原稿料を支払われて…なんていうシーンがあり、それを思い出してしまいました。吉里吉里人にハマリすぎだろうと、ひとり苦笑しつつのどくしょでした。

    0
    投稿日: 2014.07.06
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    キャラクターをはじめ全体的にベタな印象を受けます。 が、読み易くまとめられているとも思います。 ほっこり系、ですかね。

    5
    投稿日: 2014.06.29
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    人の温かさが詰まっている本。キャラクターが個性豊かで映画ではどんな俳優が演じるのだろうと想像を掻き立てられる

    0
    投稿日: 2014.06.25
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    2.3を先に読んでしまったので、内容の密度はかなわないかも。 それでも。、学士殿のエピソードは心を揺さぶられた。 延命治療に対しての一止の考え方は多くの人の共感を呼ぶものだと思う。 生きるって何なんだろうと思わせられる。 幸せな最期を過ごしたいものだ。

    0
    投稿日: 2014.06.25
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    出だしから心を掴まれた 栗原一止の古風な話ぶりに、、歳はいくつだ??・・と 長野県の地方病院に勤務して5年 「24時間365日対応」という看板のおかげで 今日も連続35時間勤務だ 内科医の一止だが夜間の救急ではそんな事は 言ってられない 慢性的な医者不足の現場でぶつぶつ言いながら 一握りの信念と吹けば飛ぶような使命感だけが 一止の身を支えている。 一止の周りにはとても素敵な人達がいる 学生時代の腐れ縁で同じ病院で働いている 砂山次郎は一止の将来を案じて目に涙をためながら 熱弁をふるう憎めない奴。 一止の的ハズレな返答に悪態をつく 看護師の東西さんは一止の良き理解者 一止夫婦が住んでいる御嶽荘の下宿人 仲の良い貧乏絵描きの通称男爵と博士課程に 身をおいている学士殿。彼等のお酒を酌み交わしながら 時代錯誤の言葉使いで交わされる会話は何とも気持ちが和む。 細君ハルさんは一止が何も言わなくても 患者さんが亡くなったことを察してくれる 一止とハルの間に漂う空気はとても優しく 松本の風景と一体となる表現は上手い。 一止には大学病院からのお誘いの声が掛かっていた 大学病院に行けば高度な医療を学ぶことができ 沢山の患者さんを救える しかし今の病院で多くの患者を診ていくことが 医者の本分だとも思っている 良い医者になりたい・・・だけど何をもって 良い医者とするのか一止の中で結論は出ない 結論を先延ばしする間も患者さんは待ってくれない 72歳の胆のう癌を患った安曇さんの容態が急変する 安曇さんは一止が一縷の望みをかけ大学病院に 紹介した患者さんだったが手術不可で匙を匙を投げられてしまった 誰に対しても穏やかな笑顔で癒しの安曇さんとして 人気者、一止も安らぎをもらっていた。 高度医療を必要としない安曇さんのために 何ができて何が最善なのか自問自答する 安曇さんという患者さんをとおして 一止の中で先延ばしにしていた問題に 答えを出しますがその答えは一止らしいと思いました そして一止はこれからも多くの患者さんと接し 良い医者とは何なのか悩み続けるのでしょう とてもとても優しい作品で読了後は 胸がいっぱいになりました 必ず訪れる死は身近なようで遠い ベットで横たわる身に孤独は付きまとう 安曇さんの贈り物にはじぃ〜んときちゃいました 患者さんが医者に対する思いや 一止が患者さんに対する思いが 存分に詰まった作品でしばし 余韻に浸ってしまいました。 悲しむことが苦手な一止 そんな一止にきっとまた会いたくなってページを 捲ってしまう作品です。

    0
    投稿日: 2014.06.16
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    人には人それぞれの生き方や、選択げある。他の9人が迷いなく選ぶものも、自分にとっての幸せでなければ、選ばなくてもいいんだ。と、感じた作品。 派手な事がなくても、毎日を丁寧に生きて、その中で周りの人達と心を通わせて感じる幸せ。そんなことを感じさせる優しいお話でした。私もいつか死ぬ時には穏やかに幸せだったと、微笑みながらその時を迎えたいなぁ。と。 大切にとって、また読みたいと思う。

    1
    投稿日: 2014.06.15
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    読み始めた当初は主人公のセリフと医療用語の連続に違和感を覚えていたが、だんだん引き込まれてしまい、「もう終わってしまうの?」という読後感に。医師という職業による経験と文学と優しい気持ちが混ぜ合わされて生まれた小説かもしれない。夏川草介さんのなんとこれがデビュー作。

    0
    投稿日: 2014.05.29
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    ドラマをダラダラみているような感じで 内容的にはイマイチ。 登場人物のキャラクターが濃いので実写でどうなるかが興味があるので今度実写版をみてみたいと思う。 自分の想像するハルがどんな感じか楽しみ。

    0
    投稿日: 2014.05.28
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    終末期患者の延命治療とか思いテーマも出てくるけれど、安心して読める小説。心が疲れている時に読むとほっとします。温泉みたい。信州の自然の風景とか、空とか、空気とか、温度とか、そんな環境がそうさせるのでしょうかね。

    0
    投稿日: 2014.05.26
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    タイトルが、何か大仰なので身構えて読んでいましたが、ホッコリ人情話。大きなイベントがあるわけではなく(と言っては、劇中で命を落とされた方々には申し訳ないですが)、成長もなく、カタルシスもなく、ただこの素敵な善意の人々の日常を淡々と描く。佳作だとは思うのですが、大ヒットを飛ばすほどの作品なのか、自分にはよく分かりませんでした。

    0
    投稿日: 2014.05.25
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    正直ありがちな「いい話」なんだろうなと思って、その手のお話が苦手な私はずっと読まず嫌いをしていました。が、読んでみようと思ったのは先日こちらの映画を見たのがきっかけで、登場人物たちの関係性をもっと知りたくなったからでした。結論からいうと、すごく良かったです。こんな素敵な本に偏見を持ったままでなくて本当に良かった。人の生死の扱いは繊細なもので、どこか誇張してしまいがちなテーマだと思います。ですが、この作品からは余計なものを感じませんでした。シンプルな想いが、じんわりと染み込む感じ。丁寧で心地の良いお話でした。登場人物それぞれの人柄にも惹かれますね。ハルさんに癒されました。

    0
    投稿日: 2014.05.15
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    過酷な医療現場を舞台に、人の命を扱う内容ながら、それぞれ愛嬌のあるキャラのおかげで、なんともほっこりした気持ちにさせてくれる。何度も読み返したい一冊! 日々の業務の中で邁進していると、ついつい大切な物を忘れがち。人は前へ前へと進んで行こうとするけど、そんな時こそ「一」度立ち「止」まるのが「正」しいことも多いそうな。

    0
    投稿日: 2014.05.15
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    映画も良かったけど、本もいい!! この雰囲気、とても好き。 「ぐるぐるぐるぐる回る毎日」の中で、医師として、人 として、何ができるのかを模索しながら、何が正しいのかなんてわからないけど、目の前の人のために心を砕ける一止さんは素敵だと思った。 一止さんと、ハルさんの関係もすごくよくて・・・! とても厳しい現場の話なのに、とても優しい話になっていた。 あと、星だったり、桜だったり、月だったり、そばにある美しいものの美しさが、そっと描かれていて心地よかった。

    0
    投稿日: 2014.05.15
  • 厳しい世界・・・でも限りなく「温かい」

    現実はもっと厳しいであろう「地方」の「救急医療」を担う病院を舞台に、信州の美しい自然描写の中で、愛すべき登場人物達の間でかわされるユーモア溢れる会話の数々や、切なく、それでいて温かい物語に、「かくありたい」という世界を感じる事が出来た小説でした。

    1
    投稿日: 2014.05.15
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    1作目は挨拶程度で2作目が本気なのかなと思います。しかしキャラがたっている分物語にリアル性が少なくなってしまったかな、と思います。そこがこのシリーズの良さであり、好きな部分でもあるんですけど。この作品が1作目ならもっと評価されていたでしょうけど、これ以上分厚いのは嫌なので1作目は必要だったと思っています。

    0
    投稿日: 2014.05.11
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    すっきりした話で、心地良い小説です。 医療がテーマなだけあって人の死がつきまといます。 結果的に泣ける話が中心となっていて少々ありきたり感は否めませんが、後読感はすっきりとした流れになっています。

    0
    投稿日: 2014.05.01
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    登場人物が個性豊かで、けれどほろ苦い部分も多い。 映画にもなっていますがどうせならドラマでやってほしかったかなあ。

    0
    投稿日: 2014.04.30
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    日本の医療界の現状を描いてます。 しかし、その厳しい世界で生まれる嬉しい事、悲しい事を読んでると気持ちが安らぐ感じがします。また、一止の古風な性格に少し憧れをもちました(笑)

    0
    投稿日: 2014.04.26
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    4月22日〜4月26日 すっごく良いお話だった。読みながら思わず泣いてしまった〜。最初は一止の話し口調に慣れなくて読みにくかったけど、段々気にならなくなってストーリーに集中できたな。このタイミングで読んで良かった。最近ちょっと疲れてたから癒されたな。

    0
    投稿日: 2014.04.23
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    来ましたよ!僕好みの本でした。何度かウルウルと涙腺が緩む。あたたかいお話し。主人公の漱石かぶれには、やや抵抗があるが、いい話し。 続編もあるようなので、ぜひ読みたい。

    0
    投稿日: 2014.04.14
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    昔人から借りて読みましたが映画も2が公開されるということで再読。 自分自身が病気をしたこともあって、前に読んだときとはまったく違う感じ方。 登場人物がみんな魅力的。一止の話し方も、真面目にとことんいろんなことをつきつめながら前を見ていこうとする彼にぴったり。 ハルのようにかわいく、気配りのできる奥さんになれたらいいのになぁ。 迷うた時にこそ立ち止まり、足下に槌をふるえばよい。さすれば、自然そこから 大切なものどもが顔を出す。これからこの言葉を大切にしていきたいと思います。

    0
    投稿日: 2014.04.14
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    あったかくて、確かに映画化したらヒットしそうだなーと思うけど、ちょっと薄すぎる。もっと話を織り交ぜたり、重厚でも良かった。

    0
    投稿日: 2014.04.13
  • 主治医がこんな心を持つドクターだったらいいな~と思いながら読む

    以前、医療に従事する知人が言った。 現場にはドラマや小説の中の主人公のようなドクターはいな~いと。。。 そっか、ちぇっ それは残念ご無念(’’ ) この小説の舞台は救急病院。 どんな病院でも研究機関でも人の生死に関わる仕事(研究)をするドクター(その他、コメディカルも含む)は忙しいし大変だと思う。 そ~してこの本のように懸命に人の命に向き合い、助けようという医師がいてくれるなら・・・ 私はとっても嬉しい。

    2
    投稿日: 2014.04.06
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     一年ほど前から手元にはあったのですが、なかなか読むタイミングがこなかったこの作品。 ふと思い立って読みました。 長野にあるとある病院で働く5年目の内科医が主人公です。 ずっと、現役の医者が書いた小説ということで、医療現場の問題を中心にしたノンフィクションに近いお話かと思っていました。 勘違いでしたね。もちろん医療現場の話が中心で、中でも地域医療を支える医者の過酷な現状が書かれていました。 ですが、お話の中にはしっかり心が通っていて、医療って何?人の最後って何?そんなことを考えながら読みました。 登場人物もそれぞれが個性的で、みんな光ってます。 間違いなくこれ映画観たら号泣だな、そんなことも思ったり。 偶然ですが、3月の終わりに映画の2が公開されたばかりなんですね。 3まである小説をまずは読もうと思います。

    1
    投稿日: 2014.04.04
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    文庫本が、3まで出たのを機に再読。 やっぱり、素敵だった。人の生死、過酷な労働の描写など、バタバタ感が出てもおかしくないストーリーなのに、イチさんの口調とハルさんのふんわりとした雰囲気のお陰で静かに進んでいく感じは心地いい。 2、3もこれから続けて再読の予定。

    0
    投稿日: 2014.03.31
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    20140330 癒される。主人公の独特の口調がだんだん気にならなくなったら終盤になっていた。大事な物は何か、考えさせられる。

    0
    投稿日: 2014.03.30
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    昔は全く良さが分からなかったのだけど、医学の道を志してからもう一度読んで、やっと良さが分かった。 そして、わたしも、表面上かもしれないけど、夏目を敬愛してます。

    0
    投稿日: 2014.03.29
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    医療最前線で働く若い医師のお話。 一止の独特な語りに馴染めないかと思ったけど、不思議としっくりきた。 人の生死に関わる物語だけど、重くなく、軽く柔らか。一止の周りの人がみんないい人で心安らぐ。 続きも読みたい。

    0
    投稿日: 2014.03.28
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    笑いあり、涙ありの 物語でした。 人物の個性が非常に強くて面白く、あっというまに読み通すことができました。 続編や映画も見たくなりました。

    0
    投稿日: 2014.03.24
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    長すぎず(3編収録)、登場人物に親近感をもって 読むことができました。 続編も読みます。 星は4,5というところ。5にするか悩みました。

    5
    投稿日: 2014.03.23
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    一止さんのイメージは正直翔くんでなかったのですが 宮崎あおいちゃんのハルちゃんはドンピシャにかわいい たくさん悩んで正解はいまだに出ない、それでも誰かを一瞬だけでもいい、救いたくて、助けたくて もがき悩んで進むしかない。自分のやりたいことを、

    0
    投稿日: 2014.03.16
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    奥さんを「細君」と呼ぶなど、夏目漱石の影響を受けたという主人公の語り口が独特の色合いを出していて良かった。それぞれのキャラクターが個性的で、ストーリーも現代医療の抱える問題を絡めたりしていて引き込まれた。続編も期待

    2
    投稿日: 2014.03.12
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    いい意味で思っていたのと違いました。魔法のように病気を治してしまう先生とか、天使のように優しい先生が活躍するのかと思っていましたが実に普通の先生で悪態だってい付くし奥さん大好きだし。でも、より良い最後のときを作り出していくそれもまた、医者のひとつの形なのかもしれません。

    1
    投稿日: 2014.03.09
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    2014/3/5 読み始め 3/7 読了 清々しい物語だった!解説の上橋さんが言うように陽だまりのような作品。 夏目漱石に影響されている主人公だからか、彼中心に進む物語のため、清潔な明るさが本編中にずっと表現されている。そりゃ、続編が出るのも分かるね。

    1
    投稿日: 2014.03.07
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    想像していた内容とは少し違いましたが、とてもすばらしい小説でした。 デビュー作とはとても考えられません。 最初の物語で背景に慣れ、次の物語の友情の良さに触れ、最後の物語で人の優しさに触れました。 皆さんにも是非読んで頂きたい本です。 シリーズもののようなので、次巻も読みます。

    0
    投稿日: 2014.03.01
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    地方での過酷な医療現場に身を置く、変わり者の医者が主人公。評判はいいようだが自分には合わなかった。このテのハートウォーミング系は苦手…。同じく苦手とする「東京バンドワゴン」と同じような読後感だった。

    0
    投稿日: 2014.02.20
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    あ〜〜。 気をゆるしてたな〜。 職人気質で気難しいけどゆるくてほのぼの。 シビアで多忙な現場を飄々と切り抜ける。 そんなお医者さんの毎日。 お医者さんの話だと 『ブラックジャックによろしく』くらいしか読んだことないから それにくらべると、ヒリヒリ感なく ユーモラスでゆるい雰囲気だなぁ、なんて 油断してたんですよ。 だもんで満員電車で読んでたんです。 そしたら、 止められなかったな。。。 涙。。。 あ〜〜。 気、ゆるしてたな〜。

    7
    投稿日: 2014.02.14
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    元医者の作者が描く医者の物語。 医者と看護師と患者の関係や、地方病院と大学病院の違いなど医療の内情がよく分かる。 主人公の住むアパート(?)の風変わりな住人とのやり取りや、主人公の若者らしからぬ語り口が面白い。 妻に対する深い愛情がいたるところで表現されているが、主人公の妻のようなできた女性はなかなかいるものではない。男性の考える理想の妻像が表れているような気がする。

    0
    投稿日: 2014.02.09
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    病むということは孤独なことです。 父や祖父の姿が痛いほどに重なった一文。 せめて穏やかな最期になるように、 送る方が後悔しないように、 時間を共有したいなと思う。 ハルが素敵な女性すぎて ちょっと現実離れな感じがしちゃったのは 私だけでしょうか。 こんな完璧女子がいるのか?笑

    0
    投稿日: 2014.02.09
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    信州にある年中無休の基幹病院で医師として働く主人公 医師の数が足りなく多忙を極める毎日 末期の患者と向き合いながら自分の医師としての道を思い悩む ほのぼのとした話 森見登美彦と作風が似ていると思った 読み易かった 川を堰きとめ山を切り崩して猛進するだけが人生ではない。そこかしこに埋もれたる大切なものどもを、丁寧に丁寧に掘り起こしてゆくその積み重ねもまた人生なのだ。

    4
    投稿日: 2014.02.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    医師の葛藤と生活をほのぼのと書いている。 重いテーマを扱っているものの、終始その話にはならないためか、軽く読むことができる。 読みやすい話だと感じた。 医局や地方医療など、今の日本の医療を、 今その渦中にいる人が自分の思いを散りばめながら書いた本。 学士殿が出ていくときは妙に感動した。 ハルさんの良き妻ぶりは好きとしか言えない。

    0
    投稿日: 2014.01.31
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    涙が止まらなかった。 避け得ない人の死。それにかかわる仕事をしている重みを感じたが、やはり自分は仕事を人生の第一に置くことは難しいと思った。 一期一会の患者に悲しい思いをさせないように、言動には気をつけねば。 そしてみさきをはじめ家族を大事にせねば。根源的な欲と闘うことはなかなかどうして難しい。 人生の引き際は美しくありたい。

    0
    投稿日: 2014.01.26
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    年末年始にかけて読もうと買ったうちの一冊だった。 最後に残った一冊で遅ればせながら読んでいた。 お医者さんの忙しい日常を書いた物語らしかった。 お医者さんはいいなあ、自分の日常は小説にできるんだもんなあ、と思いながら読み始めた。 夫婦愛あり、人生の挫折と立直りあり、心の病院物語だった。 ああ、そうか「神様のカルテ」か、と納得した

    0
    投稿日: 2014.01.23
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    出てくる女性陣が可愛い娘ばかりでずるい。 可愛くて献身的でカメラ好きなんて宮凬あおいピッタリだね。 大学病院と地方病院のメリット、デメリットだったり、医学の問題点だったり、色々と考える内容だった。 患者さんからの手紙は泣いた。 妻のことを細君と呼ぶ個性的な主人公、それがあまりおかしく無く、物語に溶け込んでいるのは全体的な文体も古めかしいからかな? 一止と次郎の掛け合いが面白かったので、他の作品も見てみたいと思う。 ストーリー 栗原一止は信州の小さな病院で働く、悲しむことが苦手な内科医である。ここでは常に医師が不足している。 専門ではない分野の診療をするのも日常茶飯事なら、睡眠を三日取れないことも日常茶飯事だ。 そんな栗原に、母校の医局から誘いの声がかかる。大学に戻れば、休みも増え愛する妻と過ごす時間が増える。最先端の医療を学ぶこともできる。 だが、大学病院や大病院に「手遅れ」と見放された患者たちと、精一杯向き合う医者がいてもいいのではないか。 悩む一止の背中を押してくれたのは、高齢の癌患者・安曇さんからの思いがけない贈り物だった。第十回小学館文庫小説賞受賞作。

    0
    投稿日: 2014.01.22
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    面白かったか、面白くなかったかと聞かれれば「面白くなかった」。 何か受賞をしており、かつ、櫻井翔と宮崎あおいが主演で映画化していると知って面白いと期待して読んだためなお面白くないと感じたのかもしれないが、医療系の物語はやはり小説で読んでもリアルさがほとんど伝わってこない。ドラマや映画で観ると緊迫した医者の表情、切羽詰まった空気などがひしひしとこちらに伝わってくるのだが言葉だけでは伝わらないものというのがあるらしい。その一方小説では医者の細かい心情までえがくことができるのが利点だがそれも良く伝わってこなかった。 又、物語の展開もこの話はとんとん拍子で「だから何?」と聞き返したくなるような展開であった。 ただ、一つ評価したいのは情景の描写だ。小説であるにもかかわらず美しい絵が、状況が、脳内にはっきり映し出される感覚だった。角田光代さんもうまいと思ったがこの作家さんも情景描写が非常に上手だと思った。 少し外れるが、栗原先生を桜井君が演じるのには少し無理があるように思える。イメージがあまりにも違いすぎる、というのか。彼には少し堅さがいささか足りないような気がする。しかし、栗原先生は堅いだけではないのでやわらかい、いわば翔君のような一面も兼ね備えているから主演となったのだろうけれど。 3まで出版されているみたいなので評価をみてこの先読むか判断したい。 続きがあれば読みたいかと言えばもしあるのなら読みたい、と思える作品だった。

    0
    投稿日: 2014.01.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『神様のカルテ』 夏川草介  本に特急券が挟まっていた。日付は2011年9月7日。新宿から最寄りの駅まで。この頃日に読了したはず。なので再読となる。    「学問を行うのに必要なものは、気概であって学歴ではない。熱意であって体裁ではない。大学などいかずとも、あなたの八畳間はまぎれもなく哲学の間であった。あの部屋には思想と英知が溢れ、ひらめきと発見があった。こんなことは今さら言葉にするまでもないことだ。八年をすごしたその研究の道になにを恥じ入ることがある」(p151)  場所などには関わらずに行いたい。居間でも構わないのだ。  「けしておもしろい話でも気持ちのいい話でもない。葛藤と懊悩がどこまでも続く果てしない物語だ。その苦しい中に少しずつ未来を切り開いていく実に地味な物語だ。私が高校時代に古本屋で手に入れた本でな。壁にぶつかった時はよくこの本を開いていた。今はまだ、私の人生の〝夜明け前〟なのだと自分に言い聞かせて」  いささか感傷的にすぎるセリフだ。だが今の私にはこれが精一杯である。(p164)  島崎藤村の『夜明け前』について。積んであるので挑戦したい。  命の意味も考えず、ただ感情的に「全ての治療を」と叫ぶのはエゴである。そう叫ぶ心に同情の余地はある。しかしエゴなのである。患者本人の意思など存在せず、ただ家族や医療者たちの勝手なエゴだけが存在する。誰もがこのエゴを持っている。(p212)  エゴが人間であるということ。それは大切なことである。その覚悟は必要である。

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    投稿日: 2014.01.12
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    ストーリーはシンプルな印象。 イメージが浮かびやすく読みやすかった。 良くも悪くも漫画みたいだなと、読んでいる途中で感じた。 ふんわりした気持ちになれる作品でした。

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    投稿日: 2014.01.12
  • 信州旅行の友に

    松本・安曇野への旅行の際に読みました。この作品は、長野が舞台であることがとても重要だと思います。目の前に広がる風景と作品で描かれる世界が自分の中で融合し、旅もこの作品も大切なものとなりました。長野が恋しくなったら、またこの作品を読もうと思います。

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    投稿日: 2014.01.08
  • 医師のリアルなところ

    映画化されると聞き、原作を読みました。 この本は実際の医師が書いていると読み、医療の現状がリアルに描かれていると思います。

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    投稿日: 2014.01.04
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    2014.01.01読了。 私が最期を迎えるとき、イチ先生が主治医だったら、幸せだと感じました。 イチさんがハルさん一筋なのもまた素敵♡( ᵕ̤ૢᴗᵕ̤ૢ )♡

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    投稿日: 2014.01.02