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総合評価

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  • 「その信を固くして死ぬるとも志を変えるでない」にハッとする

    西暦1700年頃の物語。 布教の為に日本に辿り着いたロオマン人のシロオテは、幕府に捕縛され獄中死をします。 彼は己の使命に忠実で、獄中にあっても恨みごとを言わず、僅かにでも布教の機会があれば前向きに教法を説こうとする姿はいじらしくもあり、法なき時代への無力感も感じさせます。 「その信を固くして死ぬるとも志を変えるでない」という彼の最期の言葉に、作者はどの様な気持ちを込めたのか。 僕自身、自らの信念を振り返りハッとさせられるものがありました。 平凡なる本読みの身とて、作者の伝えんとするものが響いたと信じたいものです。

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    投稿日: 2015.02.01