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「伝わる英語」習得術 理系の巨匠に学ぶ
「伝わる英語」習得術 理系の巨匠に学ぶ
原賀真紀子/朝日新聞出版
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総合評価

11件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    インタビュー形式の英語学習法。 北山修、小柴昌俊、養老孟司、日野原重明、海堂尊、隈研吾。とりあえず人選で半分成功している。 英語とはそれほど縁のなさそうな理系出身者の英語習得のコツにフォーカス。 特に面白かったのは、精神科医でフォーク・クルセダーズのメンバーでもあった北山修氏。 日本人が英語が苦手なのは、内と外の自分を持っている(持たざるを得ない)から、という仮説は説得力ありました。つまり、英語圏の人は素直に自己主張していれば良いが、日本社会では「出る杭は打たれる」ため自己主張はほどほどにと自己規制が働く。小学1、2年生までは元気に手を挙げていた子供が3年生位になると喋らなくなるという事例もなるほど。さらに、物事をうまくぼかす日本語の持つ特性や考え方が、イエス・ノーの英語世界とは相性が悪い。《本音と建前、公と私を使い分ける二重人格的な日本人にとって、主語が明確な一重の言葉である英語を喋れないのは当然である》という論を進めて、1980年代米国に増えた「I am sorry」という歌詞の入った歌の話となる。この流行は、ベトナム戦争で疲弊したアメリカ人がやっと弱音(本音)を公衆の面前で言えるようになった、そして精神分析医の世話になっているアメリカ人が多いのも弱音を吐きたいから、教会の告解も同様、結局アメリカ人も日本人同様裏の顔を持っている、という人間社会論にまで発展。(曖昧さ、中間項を良しとするかどうかという点では日本語と英語の違いは依然残る) そして、「バカの壁」でも有名な養老孟司氏の新説「言葉を理解するには絶対音感は不利」もユニーク。誰でも赤ちゃんのときには、絶対音感を持っている(らしい)。人は教育によって絶対音感を失っていく。低い声と高い声で発せられる同じ言葉が違う様に聞こえると問題だから。 また、聖路加病院の日野原重明氏のエピソードが面白い。彼は1970年赤軍派によるよど号ハイジャック機に偶然乗り合わせていたらしい。ハイジャック三日目に、翌日の乗客全員解放が決まると赤軍派メンバーが革命歌を歌い、演説したあとに「何か質問はないか」と乗客に聞くと、誰かが「ハイジャックって何のことですか?どこの言葉ですか」と尋ねるも犯人たちは誰も答えられない。59歳の日野原先生は手を挙げマイクを受け取り、「ハイジャックをやる人は、ハイジャックという言葉くらい、よく知っていて欲しいですね」。 そして、老人ホームにいる5年の米国留学経験のある先生の姉が痴呆症気味になって言葉が話せない。試しに英語で話しかけると、「あなたの発音、悪いわよ」。 本書は、英語習得本としてよりも、むしろ読み物としても楽しめる内容でした。

    3
    投稿日: 2025.03.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    留学行く前になんかないかなーと生協で買ってみたわけだけど、やっぱ理系の方々ってなんでできないのか、苦手なのか考えてそこから行動するっていうのがうまいんだなって思った。 あと、ある程度はブロークンでいいってこと。自分の英語は大したことないって思うことでちょっと開放されるとか。 モチベーションアップにはとてもいい本でした。 あと、著者の方の経歴が慶應文卒業からのアメリカの大学院でジャーナリズム専攻っていうところでとても興味をもったので、彼女のほかの本も読んでみたいと思う。

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    投稿日: 2011.07.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    [ 内容 ] 理系の人々が第一線で活躍するためには、否応なしに世界の共通言語である「英語」を使わざるを得ない。 各分野のプロフェッショナルたちは、待ったなしの現場でわたり合うための英語力をどうやって身につけてきたのか。 文系の英語の使い手である著者が、その理由に斬りこんでいく。 [ 目次 ] 1 理系の知の巨人たちに聞く(日本人の深層心理と英語(きたやまおさむ(精神科医・作詞家))) 世界の公用語はブロークン・イングリッシュ(小柴昌俊(物理学者)) 日本人の脳のつくりと英語の関係(養老孟司(解剖学者)) コミュニケーションのつぼ(日野原重明(医師)) 「はじめに英語ありき」ではない(海堂尊(作家・病理医)) こころをつかむ英語(隈研吾(建築家)) 2 「伝わる英語」に変えるための勉強法 すぐに使える場面別フレーズ [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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    投稿日: 2011.06.06
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    [図書館] 読了:2011/5/24 英語に限らず、他人とのやりとりにおける各インタビュイーの心構えが知れるのが良い。 「喋るときは、『一方通行の手紙』だと思って喋ればいい」とか、「先生は、『魚の釣り方』を教えればいい」とか…。 パート2の、英語tipsもコンパクトながらかゆい所に手が届く感じで一読の価値はある。

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    投稿日: 2011.05.24
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    世界で活躍する理系人がブロークンイングリッシュでもいいから自分の意見を述べよと励ましてくれる。 これをじっくり読むくらいなら WSJ.com を読む方が語学力近道かもね。

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    投稿日: 2011.02.19
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    英語のモチベーションが低くなってたのでよんだ。文字通りの、理系の巨匠とのインタビューを通して、「伝わる英語」とは何か、を探る。理系の専門家(精神科医、物理学者、解剖学者、医師、病理医、建築家)の豪華ラインナップが魅力的でもあるし、多角的な見方を可能にしている。買ってもいいくらい、久しぶりにアタリ。

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    投稿日: 2010.11.02
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    一般的に英語が苦手という理系の著名人の中で、比較的英語をこなしている方々にインタービュー形式で、対英語への考え方を聞いた本。英語を仕事で使っている私年は、すごく追い風を受ける感じがした本でもある。要は、英語をしゃべることではなく、何をしゃべるか。題名にもあるとおりである。けど、私はうまく喋りたいし、そつなくコミュニケーションを取りたい。この本を読んゆくうちに、それは結果であることが理解できる。結果へ向けてどういう手を使って、相手に伝えるかが重要。

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    投稿日: 2010.05.12
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    詳細は後日… 理系と文系の違いが注目されているが、ボブ自らのアイデンティティを見つめるべく購入。 登場している先生方の考え方が非常に面白く、参考になりました。 英語を通じた日本人論的な見方をしてしまいました。 PART2の「勉強法」は先生方の習得術とリンクしているので分かりやすいかも… 巻末のフレーズ集は使えると思います(*^^)v

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    投稿日: 2009.12.27
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    自分より英語ができる人を妬んでいると、決して上達しない。逆にあのひとのようになりたいというモデルをもつと努力ができる ダイヤモンド社 バラクオバマ自伝 

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    投稿日: 2009.11.16
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    日本人の深層心理と英語きたやま おさむ/述 10〜47p 世界の公用語はブロークン・イングリッシュ小柴 昌俊/述 48〜75p 日本人の脳のつくりと英語の関係養老 孟司/述 76〜131p コミュニケーションのつぼ日野原 重明/述 132〜163p 「はじめに英語ありき」ではない海堂 尊/述 164〜191p こころをつかむ英語隈 研吾/述 192〜229p 「伝わる英語」に変えるための勉強法 231〜269p

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    投稿日: 2009.10.21
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    流暢に話せないことを恥じている限り英語を人前で話せるようにはならない。 自分よりも英語が出来る人を羨んでいると決して上達しない。逆にあの人のようになりたい、というモデルを持つと努力できる。 大切なのは中身。国際社会の公用語はブロークンイングリッシュ。 ひるんではいけない。 相手の名前を覚え、会話の中で呼びかける努力をすること。 外国人に信用されるためには歴史観と教養を備えることが重要。相手の国と日本が繋がっていることがわかるような話題を提供できるようにしておく。

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    投稿日: 2009.09.10