小田扉 / ビッグコミック (3件のレビュー)
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『黒犬』の優樹(2)
このレビューはネタバレを含みます
クセは強いけど、クドすぎるって事ぁない。 それが、小田扉先生の漫画の持ち味かな、と私は思っている。 めっちゃ疲れてはいないが、体力気力ともにフルって訳じゃないから、気軽に読んで笑いたいって人に、私は、この『じんちく以外』を勧めたい。 ファンタジーって言うよりは、オカルトっぽく、小田先生らしさが出ている内容だった。 それぞれの話に登場する、人じゃない存在と人間の距離感が程好いので、癒される・・・いや、絵柄が独特っつーか、人間じゃない存在の見た目が可愛くないから、癒し成分は少ないな。 でも、必要以上に、心の表面がザワつかないので、スラスラと読めるのが良い。 それでいて、何度も読み返して、良さを実感できるトコも強味。 今から、(2)が楽しみ・・・・・・出るよな、(2) どの話も良かったけど、個人的なオススメを3つ選んで、と言われたのなら、第1話「お前だけは」、第3話「ベロとの日々」、第9話「最後のモノ」です。 お勧めした理由としては、第1話「お前だけは」は連載の掴みとしてバッチリだから、第3話「ベロとの日々」はケルベロスが好きで、なおかつ、ベロたちが可愛いから、第9話「最後のモノ」はコミカルさ、ほっこりさは皆無だからこそ、小田先生の真骨頂だな、と感じ取れるものだったので。 この台詞を引用に選んだのは、そこはかとなく物騒さが漂う、だからこそ、却って、親の愛の本気っぷりが伝わってくるな、と思ったので。 もちろん、犯罪行為は良くない。すべきじゃない。 ただ、自分の大切な子供を健やかに育てたい、そんなキモチがあったら、親としては手段を選んじゃいられないって場合もあるかもしれない。 まぁ、マトモな親なら、そこまで追い込まれそうになっても、罪は犯さないで、一時は離れ離れになるとしても、子供をしっかりと育ててくれる施設に預けて、その間、全力で堅気として働いて、お金を稼いで子供を迎えに行くだろう。 子を想う、愛情に、種族は関係ないんだろうなぁ・・・ 知りたくないし、聞いても理解できるとは微塵も思わんけど、どうして、幼子を殺す親がいるんだろうか。 「・・・気づいてるでしょ。ぼくのために、必要なものを、どこで手に入れたのか・・・・・・父さんたちは・・・人間を追いはぎして、ぼくを育てたんだ。人間を襲って、手に入れた金で―――ぼくは、町に来られたんだ・・・」 「やめて、追いはぐよ・・・かわいい息子のためなら・・・あたしだって追いはぐ・・・追いはいじゃう」(by雪太郎、なつこ) もう一つ、グッと来た台詞(?)を紹介。 日本人の大半が知っている物語、『ももたろう』を、このように描くってのは、小田先生らしい。 憎しみは何も実らせない、復讐をしても喪った者は戻ってこない。 それは、正しい。 正しいが、そう簡単に受け入れる事が出来ないのも、また否定できないんじゃないだろうか。 仲間を奪われた悲しみに耐え、仲間の命を奪った桃太郎を許せなかった鬼を、心が弱い奴だ、と言える者はいないだろう。 例え、桃太郎が討伐に来た理由が、自分達が村を襲った事に対する制裁であった、としても、仲間の復讐をすべく行動を起こした鬼の感情は否定できるものでもない。 彼にとって、復讐とは、自分の運命に決着をつけるために必要だったんだろうから。 当然ながら、鬼に復讐をする権利は、桃太郎にもある。 この両者とも間違っちゃいないからこそ悲しい対決、桃太郎と鬼、どちらが勝ったのか、それは誰にも分らない。 ただ、鬼には、無事を願ってくれる人がいた、それだけは確かだ。 「どうしても行くのか。お前はひとり生き残り・・・奴もお供を全員、失った・・・もう、いいじゃないか」 『ひとりきりだからこそ』(byトレーニングジムのオーナー、復讐鬼)
投稿日:2025.04.13
シュン
いやー、本当にショートショートの才能あるなぁ。 代表作の「団地ともお」は大好きだが、小田扉先生の 少し不思議感はすごい。特に一発目の「お前だけは」は本当にすごい。また、世にも奇妙な物語で映像化されるか…も。続きを読む
投稿日:2025.03.09
のうた
本屋店頭で見かけて購入 つくつぐ本とは出会いだなぁと思った 小田扉氏の短編集を買うのは二十年ぶりくらい?か 団地ともおの初期までは定期的に買ってたんだが 昔大好きだった何処かとぼけた それでいて短…くまとまった短編の味そのまま つーか味増してる? いやあ忘れていたのは痛恨だったな 定期的に買わねば続きを読む
投稿日:2025.03.07
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