梶尾真治 / 光文社文庫 (2件のレビュー)
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サトウ・レン
「孤独が好き」と言うひとはたまにいます。人生の中で何度か、私も言ったことがあるように思います。ただそれは、『本当の孤独』を経験していないからこそ口にすることができる言葉なのかもしれないなぁ、と感じる時…もあったりします。『本当の孤独』とは、たとえば本書の主人公である浅見克則のように。 熊本にある日用品雑貨の卸問屋で平凡なサラリーマン生活を送っていた浅見克則は、職場で出会った女性に誘われた際、彼女と彼女の前の彼氏の間のトラブルに遭遇し、仲裁に入ったことがきっかけで、傷害事件を起こしてしまう。相手の男性を植物状態にしてしまった自らの行いを悔い、控訴もせず、懲役一年の実刑判決を受け、真摯に罪と向かい合おうとする克則に弁護士は、近年、試験的にはじまった『消失刑』を提案する。刑期が短縮される、という『消失刑』。行動の自由が与えられる代わりに、他者から自身の存在をまったく認知できなくなるリングを首に嵌め、誰との会話も許されない。そして克則が味わうのは絶望的なまでの孤独だった。 誰とも『出会えない』『話せない』、そんなコミュニケーションをまったく取れない絶望の中で、克則は他者とコミュニケーションを取らないといけなくなってくる場面に遭遇します。これは結末に触れることなので詳しくは言えないのですが、重大な事件に巻き込まれる中で、顔も知らない大切なひとを守りたい、と無垢なほど一途な想いに突き動かされて。読み終わった後、愛おしさが胸に広がる、とても素敵な作品でした。続きを読む
投稿日:2024.12.29
ヒロム
自分の存在が他人からは認知されないという「消失刑」 想像しただけでも寂しく、怖いので、最後まで読めるか自信がなかった。 でも、どんどん読めて面白かった。
投稿日:2023.09.16
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