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今村 夏子 / 朝日文庫 (540件のレビュー)
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総合評価:
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さんちゃん
このレビューはネタバレを含みます
最初は多分どの地域にもいるであろう少し変わっていてご近所でちょっとした有名人になってしまっている人を観察する話かと思ったけど、「むらさきのスカートの女」が職場や地域に少しずつ馴染んでいって、案外普通の人なのかなと思い始めたあたりから「私」の存在のおかしさが顕著になっていく。 最初から「私」も大概変わり者だと思ったけど、変わり者どころの話ではない。 確かにそこに存在してるはずなのに透明人間みたいに誰からも触れられないし会話もすることがない「私」が怖い。途中から実はこの人は幽霊なのかなとか実は「むらさきのスカートの女」と同一人物なのかなって思うレベルに「私」と他の登場人物が会話するシーンがなく最初に読み終わった時は何が起こったかあまり分からなかった。後で読み返すと誰とも絡んでないけど確かにそこにいることが分かってスッキリしたと同時にちょっとゾッとした。 職場で遠巻きにされているだけならただ可哀想な人だけど、大人しそうなのにストーカー、窃盗、ゆすり等犯罪上等という狂気を孕んでいるのが不気味だ。 でも「私」はただのヤバい人ではなくて、経済的に弱いかつ周りから孤立している女性の社会的立場の危うさが伝わってきた。 そんな状況だから壊れてあんな風になってしまったのか、最初からそういうヤバい人だからなかなか安定した生活を送れないのかは分からないけど……。 なんだか不思議な読書体験だったなあ。 巻末のエッセイを読むと作者は「私」と違い周りにたくさんの人がいるし社会的に安定した立場だし何よりあんなにヤバい人ではなく普通の人だけど、一方で繊細で物静かな印象を受けた。そういう方だからこそこの作品を生み出すことができたのかな。 この方の別の作品も読んでみたくなった。
投稿日:2024.04.15
文庫本
題名もジャケットも何かしら怪しい予感がする。 登場人物が、むらさきのスカートの女とそれをひたすら観察する女黄色いカーディガンの女。2人とも気味が悪いのに気になって読み進めてしまう。 怖さあるものの、目…から離せずあっという間に読み終えてしまった。 職場を取り巻く人間関係とそのある事ない事の噂話からのもつれ。コミカルとサスペンスのミックスで面白かったです。 最後は、この2人はどうなったのかという妄想しながら読了しました。続きを読む
kina
なぜだか気になるむらさきのスカートの女 文章がおもしろくて一気読み! 初めの方はどんどんかわっていくむらさきのスカートの女が素敵に思えて、 新しい職場でがんばるむらさきのスカートの女のファンになり…かけた。 様々な人物描写、職場での人間関係は現実にもありそう!いそう!な感じでおもしろい。 私の周りにも気になる人いるなあ ・ふんわりスカートのマダム ・頭がびしょびしょに濡れてるおばさん ・もう何年も壁の修理をしているおじさん ・いつも同じ場所で折り畳み傘を持って誰かを待ってるマッチョ 世の中は面白いことであふれてる 様々な登場人物でなりたっている 続きを読む
投稿日:2024.04.13
ミルキ
なんというか盛り上がりにかけるというか、オチも弱いように感じました。最初から最後まで頭の中に「?」が浮かびました… 期待していただけに少し残念でした。
投稿日:2024.04.11
久能整
ホラーでもないし、ミステリーでもない、でもありふれた日常かと言われると何か違うまるで読んだことないジャンルを読んだような気分になった。淡々と話が進み、淡々と終わる。「オチが弱いかも?」と思ったが「そ…もそもきれいな終わりかたを求める物語でもないかもしれない。」とも思えた。不思議な読書体験だった。続きを読む
投稿日:2024.04.09
八頭身金魚
最初から最後まで何かある訳でもない日常の物語だけど、違和感だけが下り坂の様に加速していく。続きがあるんじゃないのか、と思ってしまうほどスッとした終わり方も今まで感じたことの無い感覚になって、とてもいい…作品でした。続きを読む
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