【感想】剣と魔法の税金対策 ４

新刊待ってました！！
作者が税務調査をくらってしまい、その経験をただでは済まさない！ と始まった異世界税制小説第４弾。

贈与税回避のために魔王と勇者が偽装結婚した１巻から始まり、相続税、関税ときて今…回は敵対的買収。
元魔族宰相センタラルバルドが魔王城を買収し始め、ゼイリシのクウが必死に食い止めようとするが……。

３巻がクリフハンガーだったので、税天使ゼオス様がどうなったのか気になっていたところ、今回はゼオス様過去回。そんな過去があったとは。
経済の流動性や貧困の原因の話は、現在の日本にも通じるところがあって読んでいて、うう……ってなった。金持ちが金持ちであるために絶対に必要なものは「貧乏人」。貧乏人がいないと金持ちは存在できない。貧乏人の方が消費の観点でいうと金を使うのに、消費する分のお金まで搾り取られてしまう。金持ちは金を蓄えることしかしない。貧困のスパイラル。

過去のゼオス様だけでなくブルーのご先祖様も出てきて、あっちもこっちも危機回避のために奮闘していてドラマチックな一冊でした。
あと、終盤のセンタラルバルドにちょっとホロッときた……。

次巻も楽しみ！続きを読む