【感想】「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし

加藤圭木, 一橋大学社会学部加藤圭木ゼミナール / ボイジャー
(22件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
6
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2
1
0

ブクログレビュー

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  • eclipse901

    eclipse901

    卒論の準備で読んだ。
    韓国をただ好き」という気持ちだけで突き進んできたが、ふと立ち止まって韓国との関係性を自分なりに考える機会をくれた。難しい理論などはなく、等身大の形で心に響く、スラスラ読める本だった。続きを読む

    投稿日:2024.02.04

  • sara

    sara

    あらすじ(大月書店より)K-POPなどをきっかけに韓国に興味をもち日韓関係の歴史を学び始めた学生たち。しかし、ネットや家族・友人の言葉になんだかモヤモヤ。それはなぜか、自問し、語りあい、モヤモヤの根源を探りつつまとめた日韓関係「超」入門書。(http://www.otsukishoten.co.jp/book/b583927.html)


    ゼミとはまさにこうあるべき。モヤモヤに蓋をせず、考えることが重要であることを教えてくれる。
    こういう活動ができる若い世代がいると思うと、未来に希望も持てるね。

    朝鮮史周りの知識が高校世界史どまり、ニュースでたまにふんわり耳にするくらいだった私でもとても読みやすかった。
    今までなんとなく「どっちの言い分もあるんだろうな」くらいに思ってしまっていた自分が恥ずかしくなった。これまで自分が無意識に目にしてきた情報が日本政府寄りであったことに気付かされ、政府のあまりに不誠実な態度に胸が悪くなる。

    朝鮮と日本の問題は決して過去のものではなく、当時生まれていなかったし特に嫌韓感情を持っていない(と思っている)私たちと関係ないものではない。
    自国の加害の歴史に正面から向き合い、問題だらけの社会に生きている自分の問題でもあることを意識していきたい。実際に苦しみ続けている個人が存在するのだから、それから目を逸らすのもまた加害的。


    以下、引用

    コロナ禍では、さいたま市で朝鮮学校の幼稚園へのマスク配布が対象外になったり(その後配布に)、困窮する学生への給付金制度から朝鮮大学校が除外されたりもしました。(p.109)

    日本でBLM運動を叫ぶ人びとの一部は、日本で起こっている人種差別が見えていないような、まるで日本には差別がないと思っているような感じがしたからです。もちろん、黒人差別は深刻な問題であり、解消に向けて取り組まなければいけない問題です。しかし、それに取り組むと同時に、日本で起こっている差別、主に在日朝鮮人や韓国人に対する差別にも目を向ける必要があるのではないでしょうか。
    だから、この本を読んだあなたには、まず自分自身の問題として、朝鮮人や朝鮮に対する差別問題を考えてほしいと思います。この問題は過去の問題でも他人の問題でもなく現在の、そして日本社会を生きるあなた自身の問題でもあるのですから。(p.131)

    日本ではフェミニズムというだけでどこか怖いものだととらえている人が少なくないように感じます。しかし、メガリアンたちが目指したのはヘイトの連鎖ではありません。男性たちは男性嫌悪を批判するよりも前に、社会に蔓延していた女性嫌悪を批判するべきでした。また、女性たちがそのような過激と呼ばれる行動をせざるをえなかった社会構造の問い直しこそが必要だと言えます。(p.134)

    朝国文化好きだからこそ,日本の加害の歴史をしっかり認識していなかったのかもしれません。歴史に目を向けないという選択ができること、難しい間題だと考えることを避けること。「産史と文化は別」だと言えること。これがまさに日本人としてのぼくの特権でした。ほくは日本の加害の歴史を考えなくても生きていける立場だからこそ、なにも考えずに韓国の文化を無邪気に楽しむことができていたんだと思います。(p.140)

    直接手を下していなくても、わたしは、だれかを踏み台にする構造の一部分をなしてしまっているのです。そのだれか、とは、在日朝鮮人など日本社会のマイノリティであり、アジアを中心とする国々の日本の加害行為による被害者たちであり、世界中にいる、植民地主義・人種主義・ジェンダー差別や階級差別の被害者たちです。わたしたちの生は、確実にかれらの上にあり続けてきたのです。
    もし今、あなたの足元が揺るがされるように感じたら。避けないでください。少し怖くても、その感覚を大切にしてほしいのです。そして,少しずつでも、向き合ってみてほしいのです。その揺らぎを、自分の殻に閉じこもる口実にするか、これから社会を変えていくエネルギーにするか。決めるのはわたし自身、あなた自身です。そして、自らを省みること、あらためることは,決して悪いことでも、自虐的なことでもありません。モヤモヤは続きます。それでもわたしたちはあきらめません。そして一歩を踏み出すあなたの側にいます。(p.159)
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    投稿日:2024.01.31

  • ばり

    ばり

    ハンソヒさんのInstagram投稿にモヤモヤしてXで紹介されていたこの本を読んでみた。
    何となくは知っている程度の知識だったから少しでも知識が増えて読む前とは考え方は変えられた。
    日本という国に生まれて育っている以上、意識したり知っていないといけないことであって、知らないことを国や教育のせいにしたらいけないと思う。
    芸能界の性被害が次々と露わになっていて、過去を繰り返しているなと感じる。本当に気持ち悪い。隠すことが出来なくなってきている事がせめてもの救い。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.13

  • kco0930

    kco0930

    推しの入隊に際し、最低限の知識を身に付けたくて購入。

    日本人として入隊を「悲しい、嫌だ」という感情だけで捉えてよいものか?
    その疑問に対して、この本は一定の答えを出してくれたように思う。

    でも、「この本を読んで終わり」としてはいけなくて、ずっと考え続けることが「連累」に生きる私たちには必要なのだと学んだ。

    K-popも韓国旅行も「文化の消費」の側面が強かったこれまでの自分を省みて、これからは歴史を学んだ上で「好きな国」として韓国に接していきたい。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.03

  • 飛んでけ

    飛んでけ

    2023.6

    記録し忘れていた
    1年以上寝かせていて
    今年の1月に読んだ本

    加害の歴史に向き合う

    投稿日:2023.04.02

  • あっきー

    あっきー

    2023年8冊目。
    日本軍「慰安婦」、徴用工、竹島などなど、日韓の関係を知り、考えることができる本です。
    その道の専門家がまとめたオカタイ本だとハードルが高いけど、大学生がモヤモヤを解決するために調べたりまとめたり対話したりした内容になっているので、読みやすいしわかりやすいです。

    歴史的な問題を、政治上の問題ではなく、人権問題ととらえること。
    この視点はとても大切だと思います。

    二度と過ちを繰り返さないために、事実をしっかり教えようと考えてきましたが、よりよい関係を築くためにも必要なことだと思いました。
    続きを読む

    投稿日:2023.02.26

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