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高遠琉加, 高永ひなこ / 角川ルビー文庫 (13件のレビュー)
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まきりんこ
フランス文学専門の准教授の成澤は「何もかもがつまらない」日々を過ごしていた。 ある夜非常階段から飛び降りようとしていた新人編集者の蒼井を助けるが飛び降りようとしたのではなく「ただ雨に濡れたかった」だけ…と蒼井。 そんな彼に次第に成澤は…。 誰にも執着せず恋愛に関してもクールに徹してきた成澤が地味でどこに惹かれる要素があるのか悩みながらも、蒼井の本質を知っていくうちに好きになっていく所が良かった。 蒼井の心に住む想い人への気持ちの重さに成澤が心乱され嫉妬し、そして取った行動。 最後蒼井がそれに応えて受け入れてお互いに「好き」だと言えてホッとしました。 「恋なんて最低だ」の後の 「もうこれで最後にしたいね」 グッときました。 SSの蒼井目線でのラストの 「けっこう、かなり…」最高!続きを読む
投稿日:2023.11.16
aries
攻め:准教授・成澤恵 受け:編集者・蒼井友也 顔よし、女性の扱いも上手い、若いのに准教授、三拍子揃った成澤は相手に事欠かない。 なので、最初はほんの遊びのつもりだったのだ、蒼井とのことは。 しかし蒼…井は抱いても抱いても雨の日は自分を見ていなくて、それを何とかしたくて躍起になってしまう。 そうこうしているうちに、実は蒼井の失恋の相手がすでに亡くなっていると聞かせれて、、、。 切ないお話です。 攻めが受けの心を自分のものにできないのも切ないし、受けが過去に囚われていてそこから出てこれないのも切ない。 でも、成澤のお陰でやっと明るいところに出てこれた、引っ張り出された。良かったです。 やっと幸せになれるね。 そして、お姉さんとの話ではつい、うるっと来てしまいました。これもいい話だった。これでやっと蒼井は過去から解放されたんだと思います。続きを読む
投稿日:2014.10.14
k2kannna
このレビューはネタバレを含みます
准教授×編集者。駆け引きめいた恋愛のはずなのに、いつの間にか頭までどっぷりとつかってゆく心情が丁寧に描かれている。遊び慣れた攻めの初めてにして最後の恋。切なさ、もどかしさ、愛しさがまじりあいゆっくりとでジリジリと展開されてゆく。百戦錬磨であるはずの攻めが振り回される様が愛しくも可愛い。過去の想いを消化して前に進もうとする受けが健気で意地らしい。受けがかつての想い人の家を訪ねて焼香するシーンにはホロリと涙をさそう。
投稿日:2013.08.20
sisterz0608
作者史上一、二を争う(らしい)地味な受けちゃんwwwまったくその通りだったけどなんかカワユク感じられて私的に美味しく頂きました。フランス文学ネタも最近の某アニメを思い出して冒頭からちょっとニヤリ。別の…意味で楽しんでしまいました。スミマセンw続きを読む
投稿日:2013.04.05
komopy
恋にも仕事にも何ひとつ不自由なく、順風満帆に生きてきたフランス語学者の成澤の人生はこの上なく退屈。そこへ現れた新米編集者のことが気になって、退屈しのぎに手を出したらいつの間にか本気の恋に落ちていた、と…いう話。なびかない相手にムキになっていたら、真剣になってた攻、というのは好きです。 いつも相手の外見から入って軽い恋愛を楽しんでいた成澤の、遅れてきた初恋?ですね。 蒼井を身も心も自分だけのものにしようと追いかけ束縛する成澤は、准教授らしからぬ必死さ加減。やってることがもう中高生並みで赤面します…それが恋というものですけど。 「いつの間にか本気話」はものすごく好みなのに星の数が少ないのは、登場人物への感情移入ができなかったせいです。成澤も蒼井も悪くないんですが、ちょっと行動や思考が子供っぽい。そこがかわいくもあるんですが、成澤は学者で知的な大人だと思っていたら、自己本位で身勝手でギャップがありすぎ。蒼井も新米とはいえリーマン社会人なので、ふわふわしすぎで心配です。 Hシーンはホクロを数えるところなんか好みでしたが、もう少し官能的な描写でも高遠カラー損なうことはなかったと思います。 実力ある人の作品なので、読み応えはありました。続きを読む
投稿日:2011.02.25
ぽち
[大学准教授×新人編集者] 31歳で最後の恋とは随分早い気がしますが、この場合は仕方がない。 二人の気持ちが少しずつ近づいていく様子というか、 その近づく速度の違いというか・・・なんとももどかしく、…切なかったです。 途中までは心理描写が面白くてワクワクしながら笑いながら読んでいたんですが、途中からちょっと泣けてきました。 最初傲慢だった成澤も最後は本当に必死で、可愛かったです。 さすが高遠さん。という作品。良かったです。 ☆あらすじ☆ フランス文学部准教授兼有名翻訳家の成澤は、強い雨の夜、非常階段で死のうとしていた蒼井を助ける。彼は馴染みの出版社の新米編集者だった。なぜかその時の思い詰めた表情が気になり、次の仕事を受ける代わりに、無理やり蒼井を担当に指名した成澤。厭世的で人との関わりを避けてきた自分とは違い、純粋で常に前向きな彼に、恋に堕ちたと自覚した成澤は、どうしても君が欲しいと、蒼井に想いを告げる。しかし、頑なに自分を拒む彼には、癒えない心の傷があると知り…。准教授×新米編集者の身も心も捧げる、最後の恋。続きを読む
投稿日:2010.08.10
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