【感想】なぜ、脱成長なのか 分断・格差・気候変動を乗り越える

ヨルゴス・カリス, スーザン・ポールソン, ジャコモ・ダリサ, フェデリコ・デマリア, 上原裕美子, 保科京子, 斎藤幸平 / NHK出版
(15件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • take38

    take38

    養老先生のYouTube紹介で読んでみたが、本誌の脱成長の考え方、必要性は納得できた。後半の斉藤幸平氏の解説は秀逸!
    では、じぶんは今から何をしようか。

    投稿日:2024.01.28

  • 獅子丸

    獅子丸

    「脱成長」、英語ではdegrowthと言う。
    私のような左翼を自任している人間でも、資本主義のなかで生まれ、その価値観に深く影響されていることがあるのだろう。まさしくマルクスが言ったように「存在が意識を規定」している。私自身も、経済成長をストップしたり、減速させようという意見を聞くと、抵抗を感じる。しかし、なんでも疑問を突き付け、「正しさ」の上にあぐらをかいている価値観に揺さぶりをかけるのは、ともかくも「良い」ことだ。
    著者たちは次のように主張する。経済成長を重視する資本主義経済は惑星地球の限界に到達しつつある。化石燃料はいずれ枯渇する。原子力発電もウランなどの特殊な鉱物資源に依存しており有限である。発展途上にある国々の人々がこのまま先進国同様の生活水準を達成すれば資源の枯渇は必然的になる。地球温暖化によって地球環境も変わってきつつある。経済成長は、格差を縮小するのではなく拡大してきた。こうした問題を引き起こしているのは、GDPという指標の絶えざる増大(経済成長)を目指す画一的価値観そのものである。私たちは危機を回避するために、脱成長の価値観に転換せねばならない。
    斎藤幸平さんが解説を書いているように、『人新世の『資本論』』と類似の主張であり、同書を読んでいる人にとっては、目新しさはないだろう。
    薄い本であり、すぐ読み終わる。読んでいるあいだはなるほどと思いつつ読んだが、残るものが少なかったのも事実(これも自分が知らず知らずのうちに資本主義に毒されているからかもしれない)。
    「脱成長」、これが今後大きな運動になるかは未知数だ。とりあえずこのキーワードは覚えておいて損はないだろう。
    続きを読む

    投稿日:2022.10.08

  • ungroun

    ungroun

    翻訳特有のちょっと意味が分かりにくい訳はありましたが、過去を振り返るとGDPによる経済成長のイデオロギーによって世界中で資本主義というシステムができ、富裕層によっての植民地化、グローバルサウス問題、不等価交換。これ以上続けないためにはどうしたらよいか。本当に豊かさはまではいきませんでしたが、どんな解決策かが語られていました。脱成長だからいきなりあれダメ、これダメではなく、まずはマイカー規制や、都市部土日昼過ぎだけ歩行者天国を設けたり、ショッピングモールは何平米までとか、ルール作りからはじめたいですね。みんなで協力していきたくなりました。この本はたくさんの人たちに読んでもらいたいです。続きを読む

    投稿日:2022.06.07

  • 平橋 将元

    平橋 将元

    うーん。意見は同意できるが社会主義、共産主義みたく人類がみな人格者であることが前提の意見になってるんだよなぁ

    投稿日:2022.04.14

  • inomsak24

    inomsak24

    脱成長の意味・必要性がわかりやすくまとめられている。
    「人新世の資本論」の前に読む本として最適。

    資本主義・消費・労働時間・差別が複雑に絡み合っている社会を俯瞰することができ、脱成長の定義がスッと入ってくる。

    再生産労働に光を当てるという視点に気づけてよかった。

    バルセロナだけでなくもっと他の事例をたくさん知りたいと思えた。
    続きを読む

    投稿日:2022.01.02

  • anibey

    anibey

    書いてあることへの衝撃は正直少なかったけど、入門編としてはとてもいいし、脱成長を旧共産主義と一緒くたにしないという意味では読んでおいていいと思う。

    ただ、今後も国家が社会的共通資本を整備できるのかは私にはクエスチョンである。

    国防はまだ仕方ないかもしれないが。あるいは議会制度を変えればできるのかもしれない。
    続きを読む

    投稿日:2022.01.01

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