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アンドレアス・レダー, 板橋拓己 / 岩波新書 (3件のレビュー)
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tetsuya44
前半のスピード感と緊迫感に引き込まれた。 何か少しでもタイミングが違ったり、国内外の状況が違っていたら、ベルリンの壁が歴史の転換点にはならなかったかも、ということが分かる。これが無くても、別の形でソ…連の勢力圏が衰退し、東西冷戦は終結したかもしれないが。 前半は1989年秋の東ドイツにおける「平和革命」で、後半は東ドイツの西ドイツへの編入、再統一を描いている。 市民運動とデモが激しくなり、多くの人が東ドイツから出国、そんな時にSED中央委員会が発表した出国許可の緩和、しかも混乱の中、発表に不備があり、東ドイツが「国境をひらく」と報道されて混乱が拡大。多くの市民が国境検問所になだれ込み、危険な状態となったことで複数の検問所が開放された。これにより、ブランデルブルク門にも人が集まり、壁によじ登り、分断の象徴がその克服の象徴となったという。激しい市民デモにより、いわゆる暴力的に壁が壊されたと思い込んでいたが、実際は「平和革命」だった。 後半の主人公は、西ドイツのコール首相。ヨーロッパ統一の動きの中、戦勝国のアメリカ、フランス、ソ連、イギリスの間を巧みに立ち回り、ドイツ統一が成し遂げられた。しかも、東西ドイツが望んだ、実質的に西が東を併合する形で。 訳者解説には「読書案内」があり、さらに理解を深めるための関連文献が紹介されている。早速、はじめの二つを図書館で検索、近いうちに読んでみたい。続きを読む
投稿日:2021.05.14
ikuodanaka
壁の崩壊、というシンボリックな出来事以上には「ドイツ統一」の内幕を知らない。そんな自分が概要を押さえるのにうってつけな一冊だった。 統一までのプロセスも興味深かったが、統一後もいまだ残る課題にはいろい…ろ考えさせられることがある。 続きを読む
投稿日:2020.11.06
あらのり
ドイツ統一の経過が分かりやすく書かれていて、知識の整理になった。 当時のゴルバチョフ率いるソ連の混乱や東ドイツ政府の無能さとそれに反する東ドイツ国民の不満の鬱滞などが根本にあったことが分かった。 無血…で終わって本当に良かったと痛感した。続きを読む
投稿日:2020.10.31
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