キャバ嬢なめんな。 夜の世界・暴力とハラスメントの現場

布施えり子 / ボイジャー
(6件のレビュー)

総合評価:

平均 3.2
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ブクログレビュー

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  • lonesinker

    lonesinker

    キャバクラユニオンが結成されたときの驚きと感動は鮮明におぼえてる。だってね、水商売の人だって労働者なのだ、不当な扱いに対しては組合争議をやっていいのだ、という考えは、まさにこのユニオンが結成されるまでは、多くの労働組合だって本気で信じていなかったのだから。
    コロナウイルス禍で「夜の街」が白眼視されたように、水商売を「楽して多く稼ごうとする正しくない存在」とみなす視点はいまだに強い。そうした世間のまなざしゆえに、華やかなイメージの陰で搾取や暴力が横行していても当事者が声を挙げられない構造が続いていた。キャバユニはそれを確実に変えてきたのだ。
    本書は、おそらくは誰よりもキャバ嬢当事者たちに手にとってほしいという願いを込めて、自らキャバクラで働き、未払い金の支払いを求めて交渉した体験談も交えながら、ややわかりやすすぎるくらいにわかりやすくまとめている。
    といっても内容が薄いわけでは決してないよ。労働実態はもちろんのこと、社会全体に関わる問題として深く考えさせられる事実もふんだんに盛り込まれている。たとえばキャバ嬢は全国にどのくらいいるのか?という問題。キャバクラは風営法の対象である「接待飲食等営業」の1号にあたる、と思われるけれども、スナックなど他の業種と明確に区別できるような定義はない。著者は、全国に6万店舗があるとして、そこで必要な回転数を割り出して、だいたい120万人くらいが、かなり短期で、毎年24万人くらいは入れ替わっているのではないかと推測している。
    ということは、キャバクラではたらくということは、特に地方の若い女性たちにとっては、きわめて身近な選択肢なのだ。実際、前職は介護や保育、アパレル、美容師の人が多いという。世間が「ふつう、正しい」と認める「女性向け」職種の労働条件があまりにも低すぎてふつうの生活ができないからこそ、水商売は地方の低学歴の女性たちにとって身近な選択肢となっているのだが、水商売は「ふつうの仕事」ではないという観念が、さらに不払いや搾取を横行させているわけだ。
    だからこそ著者はけっしてキャバクラの存在そのものを否定しない。はたらく人を大事にすることこそがサービス業の基本なんじゃないか、という著者の正論は、まさにこの国のあらゆる職種に通じるものとして、政府が肝に銘じるべきことだろう。そして労働運動にも、フェミニズム運動にも、ここから投げかけられているまっすぐで基本的な問いかけに向き合っていく必要があるはずなのだ。
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    投稿日:2020.10.18

  • 有井 努 Tsutomu Arii

    有井 努 Tsutomu Arii

    なんとなく簡単に稼ぐことができそうな職業
    と男性は思ってしまうキャバ嬢。

    実際に募集要件には時給5000円などと謳わ
    れています。

    しかし実態は全く違うそうです。意味不明な
    罰金や、控除対象があり、実質的にもらえる
    金額は時給1000円以下になってしまったり
    果ては不払いが生じてしまうのが当たり前の
    世界だそうです。

    「夜の水商売なんてそんなもんでしょ」と
    思い込まされ、泣き寝入りを余儀なくされる
    キャバ嬢に対して「いやいやキャバ嬢にだっ
    て労働基準法は適用されるのだ。悪徳経営
    者と断固戦おう」と労働組合の先頭に立つ
    著者の奮闘記です。

    キャバクラ業界の中身もよくわかる一冊です。
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    投稿日:2020.08.23

  • LUCHSは新米派遣社員

    LUCHSは新米派遣社員

    キャバクラユニオンで労働争議をされて来た当事者の方が書かれた本。
    全体の構成や文章の組み立て方は確かに稚拙なところはあると思いますが、著者はプロのライターや作家ではないので問題ない。
    フィクションの物語や読み物として捉えるのではなく、あくまで社会問題の一つを我々に届けてくれたというスタンスで興味深かった。

    この本を出版すると両親にキャバクラで働いていた事がバレる、それでもキャバクラが抱える問題を多くの人に知ってもらいたい、という著者の心意気があっぱれ。
    実際最前線に立って他の女性の為に闘ってる姿は頭が下がる。

    キャバクラがラクして稼げる華やかな世界、という幻想は砕かれる。少なくとも、わたしにはできない。

    大体批判のコメントは男性が多いみたいなのでやっぱりなーって感じ…
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    投稿日:2020.07.15

  • そらじ

    そらじ

    読み物としては全く面白くなかった。このタイトルと題材であって、この抑揚のなさは辛かった。抗議文やら体験談なら新聞やネットニュースの一記事で充分である。

    投稿日:2019.09.30

  • yajimabi

    yajimabi

    キャバ嬢の罰金制など知らないことばかりで、キャバクラにあまり行ったことないけど優しくするべきだと思った。労働組合の話も知らなかった。

    投稿日:2019.04.13

  • sasha89

    sasha89

    「お恥ずかしい話だが、業務時間終了後、時には女性が接客をして
    いるお店に行き、お店の女性と言葉遊びを楽しむようなことはある」

    女性記者へのセクハラ発言を週刊誌で報道された財務省のお偉い官僚
    んは、当初、こんな言い訳をしていた。

    どういった営業形態のお店か知らぬが、そこで働く女性に対してだって
    「胸触っていい?」「手縛っていい?」「浮気しようね」なんて言葉を
    言っていいはずないんだよ。しかも「言葉遊び」になんかなってない。
    とことんゲス野郎だと思う。

    夜のお店で働く女性に対して、何をしても・何を言ってもいいと相当
    に勘違いしている客が多くないか?店長やボーイが勘違いした客から
    女性を守ってくれる店もあるだろうが、そんなお店は一握りだろう。

    そもそも、店側・経営者側が女性たちを労働者であり、彼女らにも
    労働者としての権利を主張する正当性があることを認識してない。
    不当な扱いをして、それを当たり前だと思っている。

    賃金の未払い、正当な理由なく差し引かれる罰金、店側からのパワハラ
    やセクハラ。理不尽な待遇に声を上げたキャバ嬢たちをサポートする
    のがキャバクラユニオンだ。

    本書ではキャバ嬢たちの賃金の仕組み、キャバ嬢やボーイさんたちが
    置かれている労働環境を語り、実際のキャバクラユニオンの活動の
    様子が綴られている。

    ある程度の想像はしていたが、キャバ嬢たちの労働環境や支払われる
    賃金の仕組みに唖然とする。本書のタイトルではないが、本当に
    「なめんなよっ」と感じる。

    ブラック企業のあらゆる悪いところをぎゅっと煮詰めた感じだ。

    派遣社員やアルバイト・パート労働者の労働組合があることは知って
    いたが、いわゆる水商売で働く人たちの労働組合の存在と活動に
    ついては本書で初めて知った。

    とても重要な活動だと思う。ただ、話し言葉をそのまま文章にしている
    ので私にとっては非常に読み難かったし、章が変わっても同じような
    内容が繰り返されている箇所が気になった。もう少し、文章全体が
    整えられているともっと良かったのではないか。

    髪型もメイクもばっちり決めて、綺麗なドレスを身に着けたキラキラした
    お嬢さんたちが、ひとりも泣かずにすむ環境になるといい。
    続きを読む

    投稿日:2018.05.06

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