【感想】感染症の日本史

磯田道史 / 文春新書
(38件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • ayamasamtu

    ayamasamtu

    日本の歴史において感染症がどのような影響をもたらしたのか、考えたことなかったことに気づき、何らかの気づきを得ることを期待して、本書を手にした。

    本書では、江戸時代以降(特にスペイン風邪)が日本社会に与えた影響を、統計的な観点と患者史の観点から、探る。

    「感染症の歴史」と聞くと、感染症がどのように当地に至り、流行し、収束したかという一点のみが取り出されてしまう場合が多い。だが、感染症が流行していても、当時の人々の生活、政治はその期間も続いていること。そして、感染症の流行そのもののみならず、感染症が世の中を大きく動かす原動力になり、為政者が成す感染症対策もそれらに大きな影響を受けていること。以上を「感染症という補助線を引いてみると、日本史の新たな姿が見えてくるのです。」という一節から改めて気付かされた。
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    投稿日:2024.04.09

  • とみーる

    とみーる

    与謝野晶子、聖徳太子、原敬、宮沢賢治などなど、よく知られている歴史上の人物の史実から、主に日本の歴史で流行病がどう影響していたかを、先生お得意の臨場感ある語り口で読むことができる。

    また、磯田先生の研究者のとしてのルーツについても触れられていてよかった。続きを読む

    投稿日:2023.12.25

  • kkishishi

    kkishishi

    史料から日本史上の感染症の歴史を紐解き、現代の感染症(執筆時点ではCOVID-19第2波)の示唆を得ようとする試み。江戸時代のコレラ流行、大正時代のスペイン風邪流行など、市民の日記から天皇の行動記録まで様々な史料から感染経路や流行の特徴を導いていくのが新鮮で面白い。続きを読む

    投稿日:2023.07.01

  • ドラソル

    ドラソル

    歴史家の磯田道史が、文字通り感染症の日本史を綴った一冊。

    感染症は欧米や中国だけでなく日本でもあり、パンデミックも今と変わらずに存在したことがよくわかった。

    投稿日:2023.06.04

  • kasaharapapa

    kasaharapapa

    このレビューはネタバレを含みます

    エマニュエル・トッド 新ヨーロッパ大全 速水先生の言葉を借りれば、この本は西側ヨーロッパ全域を構成する16カ国を483の地理的単位に分け、国境を取り払ったこの単位ごとに観察を行うことにより、一国内の差異を、ヨーロッパ内の特徴として捉えました
    誰もが経済合理性に基づいて行動すると考えがちですが、そうではありません。速水先生はこう言っていました。磯田くん、インド行ってみたらわかるよ。人は、経済合理性には行動していない。伝統や習慣や宗教に基づいて生きていると
    日本の場合、農奴は存在せず、独立自営の傾向の強い、小百姓の家族農業がおのずと盛んになり、経済社会が自発的に出来上がりました
    鷹山は、これだけ手を尽くしたにもかかわらず、多くの領民が死んだのを悔やみ、去年、痘瘡流行、国民夭折につき、年始御儀式を略殺すと、翌年の祝賀をやめました

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    投稿日:2023.04.22

  • mishuranman

    mishuranman

    このレビューはネタバレを含みます

    ワクチンは2021だったから当たったことになる。最後の章歴史人口学の話が面白かった。これが書きたかったのかな。

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    投稿日:2023.04.05

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