【感想】クオーレ

デ・アミーチス, 和田忠彦 / 岩波文庫
(6件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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ブクログレビュー

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  • kakaka

    kakaka

    アニメの「母をたずねて三千里」を観て原作へ。
    イタリアの19世紀の児童文学。
    あとがきで知ったがピノキオとよく比較されるらしい。向こうは悪童、こっちは真面目。
    一本の小説ではなくて①中学生の男の子の体験②今月のお話③家族の忠告の三層構造(読めばわかる)。
    舞台となった19世紀後半のイタリアは統一国家になったばかり。労働環境劣悪、若年労働者は大人の1/5の賃金で15時間労働。作者は少年時代の苦い経験から自国を守れるよう愛国心を伝えたかった。
    「アペニン山脈からアンデス山脈まで」を「母をたずねて三千里」と翻訳したのは杉谷代水(国定教科書に影響与えた編集者)
    全部通しでは読めなかったが、今月のお話をパラパラ。どれも家族思いの良質な短編。その中の一つが「母を〜」。原作はサクサク旅立ち、道中孤独。父や兄の話は殆どなくてよく膨らませたなと感心した。でも真面目で一生懸命で、悪い人もいるけどいい人が助けてくれる、原作のエキスはそのままって感じで原作もアニメもとても良いものだと再確認。名作。
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    投稿日:2024.02.03

  • 実乃めくる

    実乃めくる

    アミーチスの理想や愛国心より主人公のエンリコの日常生活による心理描写の方に惹かれてる
    その方がずっと好きだった

    投稿日:2023.09.12

  • ゆ

    このレビューはネタバレを含みます

    どんな感じで母をたずねてがでてくるのかな?と思いながらよんでた。今月のお話として出てきた。
    小学生3年くらいのエンリーコたちにきかせるはなしとしては救いのないような話が多いような。あと、子どもにもおとなが精神的によりかかることを公にする文化なのかな?などと思いながら読みました。1886年から読み継がれてきたイタリアの古典。

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    投稿日:2023.03.05

  • 一条浩司(ダギナ)

    一条浩司(ダギナ)

    「ぼくがいく、アメリカへ、かあさんをさがしに」マルコ13歳、名作アニメ『母をたずねて三千里』の原作を収録。

    小学3年の少年が1学年の学校生活を記した日記をベースに、愛国心や博愛などについて説いた児童向けの読み物、という体裁。新学期の10月から翌年7月まで正味9ヶ月間の物語のなかに、教訓的かつ心温まる?両親からのメッセージや、毎月1話ずつ先生からの紹介として「今月のお話」などが挿入される。

    徹底した「愛」の精神、ハートフルな世界観。学校ものらしく個性的な先生や児童の面々とぶつかり合いながら、家庭では親子の絆を深めつつ、10歳の少年が成長していくという流れ。また一方で、当時のイタリアの生活における貧困や病気、戦争などといった背景にあるものも透けて見える。

    素晴らしい愛の物語、といえばその通りだが、読み終えてどうも釈然としない感じが残るのは、やはりあまりにも「愛と善意」の押し付けが過ぎるせいだろう。愛国心に関しては特にだが、感動をあおる美談というのは一歩間違うと洗脳につながる危うさがあるのではないか。全体的に今の時代にはそぐわない感覚が強く感じられる。とにかく端的にいえば「説教くさい」のだ。とはいえ、もちろん本質をちゃんと見極めれば、本書から学ぶものは多い。

    「今月のお話」として毎月1話紹介される短編の感動エピソード。アニメで有名な『母をたずねて三千里』(本来は“アペニン山脈からアンデス山脈まで”というタイトル)はその中の一つ。別格に長く中編に近い作品になっているこのお話は、本作中の白眉であり、これだけで本書全体の価値を高めているといえる。アニメ版は概要を知っているだけでほとんど見ていないため比較はできないが、とにかく夢中で読んだとだけ言っておこう。

    美談の寄せ集めともいえる本作。素直に心洗われるか、説教くささに鼻をつまむかは読者しだいだ。
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    投稿日:2022.12.17

  • flounder532002

    flounder532002

    小学校の国語の教科書に載っていた。内容は覚えていないが、表題が「クオレ」で作者はアミーチスだった。おもしろくて、図書室で借りてさらに読んだように思う。あらためて読むと、教訓色が強く当時の時代背景もあるが、献身が英雄となるのだというすり込み。想像力を引き出すというのとは異なるようだ。そこが、この頃は本棚にあまり並ばなくなった要因かもしれない。「母をたずねて三千里」の原作がここの挿話にあるとは知らなかった。2020.11.1続きを読む

    投稿日:2020.11.01

  • 読生

    読生

    すごく教訓的。それが鼻につくという人もいるかもしれない。
    特に、「気の毒な人」という表現がとても気になる。
    今とは感覚が違うかもしれない。
    でも、悪い話ではないと思う。
    ただ、どうにもならないならずものの彼の事情がどうしても気になります。
    「母をたずねて三千里」は作中作だったのね。
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    投稿日:2020.02.23

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