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マウリツィオ・デ・ジョバンニ, 直良和美 / 創元推理文庫 (17件のレビュー)
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redlorry
シリーズ化している書籍は、最初にググッと来ると続けて読むのだがインパクトが無いと続けて読むのはきついです。新聞の書籍欄でお薦めでしたがこの書籍欄で当たった試しが無い。
投稿日:2024.03.27
べそかきアルルカン
イタリアのナポリを舞台にした警察小説です。 本書はシリーズ第一弾。 重大な不祥事を起こした 悪名高きピッツォファルコーネ署へ、 各分署の鼻つまみ者が集められた場面から 物語は始まります。 鼻つまみ者…といっても、 個性が強く、個々にちょっとした 問題を抱えているだけで、 組織のはみだし者ではあるけれど、 刑事としては実力のある者たちです。 また、ナポリといえば、 ローマ、ミラノに次ぐ第三の都市。 その中でもピッツォファルコーネ署は、 もっとも治安の悪い地域を管轄しているという設定。 なんとも魅力的な幕開けです。 捜査員たちのプライバシーの描き方も上手く、 そのことによって面白味が増しているといえそうです。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え” http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2続きを読む
投稿日:2023.05.17
マッピー
このレビューはネタバレを含みます
いつも行く図書館の司書さんに「このシリーズは読んだことある?」と聞かれ、「ないです」と答えたら「絶対好きだと思う。新作が出たのでお貸ししますから、その前に未読の分を読んでおいて」と言われたので、読みました。 正直、イタリア文学って理屈っぽくて小難しいイメージがあるので、「私には難しいのではないでしょうか」と言ったのですが、「大丈夫。ミステリだから」と言われ、恐る恐る読み始めましたが、大丈夫、ミステリでした。 それから、イタリアと言えば明るい太陽、青い空のイメージがありますが、今作のナポリはとにかく陰鬱。 一瞬北欧のミステリかと思ってしまうほど。 いやあ、思い込みって良くないですねえ。 有能だけど癖が強くて鼻つまみ者の刑事が4人、有能な後方支援が2人、そして理想の上司の所長。 この7人がメインの登場人物。 一応ロヤコーノ警部が中心となってはいるけれど、あくまで群像劇です。 今作はメインの女性資産家殺人をロヤコーノと刑事ドラマの刑事かぶれのアラゴーナが担当、少女監禁事件を銃おたくのディ・ナルドと筋肉バカのロマーノが担当し、貧しくて孤独な老人を自殺に見せかけて殺す連続殺人を副所長のピザネッリがひとりで極秘に調べている。 ひと癖もふた癖もある彼らは家庭にも問題を抱えていて、おいおいこれらの問題も深掘りされていくことと思います。 さらにイタリアの都市が抱える老い、孤独、自殺、格差、貧困などの社会的問題もしっかり書かれていて、これは続きが楽しみなシリーズを教えてもらったと、司書さんに感謝です。
投稿日:2023.04.09
キヨハラ00
警察小説。 87分署(読んでない)の流れをくむ?謝辞に「とても真似のできない理想像 エド・マクベイン」とある) 同じ系統の作品とされるマルティン・ベック シリーズに比べると、あっさり。日本の小説雑誌に…連載で掲載される警察小説の風味。軽くて読みやすかったが、メインとなった殺人事件の結末はちょっと物足りなかった。 主人公のロヤコーノが魅力的な女性たちにモテているところはいい。中国人みたいなアーモンドアイというのも、想像するとかっこいい。 ナポリが舞台というのもいい。イタリア好きとして、風景・情景描写、人物描写、人物の心理描写、つまりどこを読んでも心ときめく。 英語版からの重訳。ときどきイタリア語のままで意味がよくわからないことばが出てくる(説明文を読み落としたのかもしれないが)。バッソとか(「低い」って、何?どうやら低所得層が住むエリアか集合住宅のことらしいのだけど) クリフハンガー形式。つまり、次のテーマとなるであろう話の展開がチラ見せされる(それは、あまり好きではない。1作のなかでとりあえず完結させてほしい)続きを読む
投稿日:2023.02.25
ニセ人事課長
「おすすめ文庫王国2022」の「冬休みに読みたい!おすすめシリーズ(ミステリー)」で推されていたので買ってみた(とっくに冬休みは終わっているけどね)。 ナポリでも治安最悪の地区にあるピッツォファルコ…ーネ分署で、汚職により捜査課に大量欠員が発生。そこで各地から腕利きだが問題のある警官たちが送り込まれ、急造で捜査チームが結成される…というところから始まるお話。 敏腕であるが独自の捜査方針を貫いて左遷されたロコヤーノ警部、暴力衝動を抑えられないロマーノ巡査長、度を超えた銃器好きのディ・ナルド巡査長補、コネ就職でスピード狂のアラゴーナ一等巡査という面々に、新任のパルマ署長、不審な自殺を調査し続けるピザネッリ副署長とコンピュータに詳しいカラブレーゼ副巡査部長が彼らを支える。 シリーズ物の最初の巻なので、登場人物の背景について語られる頁が多いのだが、彼らの個人的な事情、悩みや心の闇を読んでいるだけでなかなかに面白い。捜査はおまけみたいな感じだが、イタリアの市井の暮らしが良く知れる。続きを読む
投稿日:2022.03.12
Gen.
シリーズの始まりということもあって各人の背景描写のボリュームが多すぎるような気もするが、次につながる伏線もあり、シリーズを追いかけようと思う。
投稿日:2021.10.10
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