灰色の虹

貫井徳郎 / 幻冬舎
(62件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
13
28
13
0
0
  • 母なる偉大さとは…

    家族、婚約者、裁判関係者に
    いたるまで、誰一人として信じて
    もらえず、見に覚えのない殺人罪
    として懲役6年を科せられた
    江木雅史。

    すべてを失った雅史が絶望の淵
    から、復讐の鬼と化して行動を
    開始する。

    あぁ、挫けそうなほどページ数が
    多かったが面白かった。

    この本を読むと、世の中の犯罪って
    意外に「冤罪」多いんだろうなと
    思ってしまう。

    雅史の味方がひとりもいない中、
    唯一息子の無実を信じて疑わない
    母聡子。
    母親の存在って、どんな場面に
    おいても偉大ですね。

    その偉大なる母の行動が、ラスト
    意外なドンデン返しへと繋がり
    楽しませてくれた。
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    投稿日:2020.05.06

ブクログレビュー

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  • kurumi23

    kurumi23

    このレビューはネタバレを含みます

    3/26読了。
    がっつり冤罪テーマの本は2冊目。
    より一層冤罪について深く考えさせられた。
    冤罪を被った人が今実際に刑に服しているかもしれない恐ろしさ。
    普段見るニュースは大抵よく聞くような怨恨、強盗、狂った無差別、、
    被害者でも家族でもなくても憤りを感じる犯人像。それが当たり前で過ごしている人にとっては捕まった犯人はただの悪い人にしか映らずそれ以外のなにものでもなかった。
    江木の為人を知る彼女でさえ分からなくなるのも、それは裁判までの過程で間違いがあるわけない、あってはいけないものって誰もが分かってることで、、どれだけ信用している人でも最高裁まで有罪という判決をしてしまう積み重なった間違い。ほんと恐ろしい。特に適当な証言の目撃者、あんなの正義でもなんでもない。
    それにしても母親の信頼を貫く姿勢と強さには脱帽。でも誰が本当の犯人だったのかまでは書いてほしかった。(冤罪テーマがメインだから省かれても仕方ないとも思うけど)
    最後が江木の幸せなときで終わるのは良かったような複雑な感情で涙でた

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    投稿日:2021.03.28

  • mokamoca

    mokamoca

    冤罪の話。
    人とのコミュニケーションが苦手な江木雅史。
    そんな彼がたまたま上司の物言いに腹が立ち、言い争いになった夜、その上司は殺された。
    江木にはその殺人については関わっていなかったが、その日の言い争いや夜のアリバイがなかったことから、自供を迫られる。
    警察の脅しともとれる取り調べ。
    検察官も江木の言うことは聞き入れてくれなかった。
    絶望的な中、江木には殺人者としての判決が下る。
    刑期は終えたが、全てを失ってしまった江木は復讐に走る。
    ただ、判決までの江木のことを見ているこちらにとって、江木のしていることが悪いことだとはわかっていても、批判することは難しいと思ってしまう。
    一人の人間の人生を左右するということの重さをあらためて感じる作品だった。

    2021.2.7
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    投稿日:2021.02.07

  • よつば

    よつば

    常日頃、私自身がこの世の中で一番悔しい事は「冤罪」だと思っているので、かなり興味を持って読みました。

    日常の生活の中でさえ人から疑われたり、信じて貰えない事は悔しい事であるのに、それが犯罪(殺人事件)での冤罪となれば、それ程悔しい事はないのではないでしょうか?

    今回の主人公、江木雅史(えぎまさふみ)とその母の苦悩があまりにも辛くて可哀想で、復讐自体(殺人)は当然悪いことと思えても、肩入れしてしまう自分がいました。

    もし自分が冤罪になったら…と想像しながら感情移入して読めた一冊です。
    続きを読む

    投稿日:2021.01.25

  • kotora1783

    kotora1783

    かなり重い内容の小説でした。 殺人の罪を着せられて有罪判決を受けた 無実の男の物語。 警察官も検察官も弁護士も 自分は間違えているとも悪いことをしたとも気付いていない 自分のしたことで一人の人間の人生が とことんまで狂わされたことに気付かぬまま 普段の態度を見ていると、殺されても仕方ない 天罰と言われても当然 とも思える もっとも殺されていい人間なんていないんだけど 一番最後に、江木がもっとも幸せであったろう頃のシーンが 描かれているのが辛かった 冤罪って恐ろしい だけどそれをどこで判断すれば続きを読む

    投稿日:2021.01.13

  • ともみ

    ともみ

    2回目。後半まではとてもおもしろかった。
    でも殺されてて、お母さんが復讐を代わりにやってたってところはいまいち。
    でもどうしようもない悔しさ、重く、終わり方は良かった。

    投稿日:2020.08.29

  • ロビーB

    ロビーB

    このレビューはネタバレを含みます

    身に覚えのない殺人の罪で、職場も家族も日常も失った男は、復讐を決意した。
    刑事、検事、弁護士……七年前、無自覚に冤罪を作り出した者たちが次々に殺されていく。
    だが男の行方は杳として知れず、宙に消えたかのように犯行現場から逃れる。
    彼が求めたものは何か。次の標的は誰か。あまりに悲しく予想外の結末とは。

    「物語は、雅史が悪徳刑事の伊佐山に復讐を誓うプロローグからはじまるんだ」

    「うん。その後に、伊佐山の現在が描かれるんだよね。強引で独りよがりの捜査。自白偏重の時代遅れの刑事であることが描かれている」

    「そして、伊佐山が殺される、と」

    「そうそう。それから、七年前の事件について徐々に語られていく」

    「この後、検事、弁護士、裁判官、証人……と、雅史を陥れた連中がこの同じパターンで」

    「殺されていくわけだね」

    「その構成が巧いな。自分を冤罪に陥れた人間たちへの復讐なんて、どこにでもあるようなストーリー。それを面白く読ませるのは、構成の妙としか言いようがないな」

    「この構成だと、読者はどうしたって雅史に感情移入するよね……。刑事や検事、弁護士などを悪役にすることに成功している」

    「確かに。悪徳刑事の伊佐山や、いい加減な仕事しかしていない弁護士はともかくとして、検事や裁判官は生真面目過ぎで融通がきかないくらいで……実際、罪があったとは思えないのに」

    「それでも彼らを悪役に仕立てあげないとこの物語は成立しないからね」

    「復讐を肯定するつもりはないけれど、雅史の無念はよくわかるからな。ついつい、雅史を応援してしまう」

    「でもさ、こういう連続殺人事件って、どこかで警察はミッシングリンクに気がつくし、一度気がつかれたら、ターゲットには護衛がつくからさ。犯行は厳しくなるよね」

    「にもかかわらず、雅史は捕まらない。警察もターゲットをマークしているし、雅史の存在を追っているのにまったく見つからない」

    「どうして、ただの一般市民に過ぎない雅史が一流の殺し屋のように振る舞えるのか。その疑問はずっとついて回るんだよねえ」

    「そうなんだよな、それが謎なんだよな。そして、その謎がラストで明らかになる。結局、雅史はすでに死んでいたんだ」

    「弁護士を刺殺した後、彼のボディガードをしていたヤクザに殺されていた」

    「息も絶え絶えの雅史が最後に逃げ込んだのは、唯一自分を信じてくれた母のもと」

    「そして……そこからは母親が雅史の遺志を引き継ぐんだよね」

    「警察は雅史のことをマークしているから、母親が犯行を行っていても盲点に入っていて見つからない」

    「それがトリックになっていたんだね」

    「ただ。哀しいよな。誰にも信じてもらえないってことは。無実を叫び続けても、その声は誰にも届かない。絶望ってこういうことだよな」

    「復讐を遂げたところで、狂わされた雅史の人生はもう戻らない。自殺してしまった父親も、別れざるをえなかった婚約者も、幸せを壊された姉も、殺人者になった母も」

    「誰かひとりでも冤罪を疑ってくれれば……でも誰も雅史の味方はいなかったんだ」

    「冤罪ってこうやってつくられるんだよなっていうのがあまりにもリアルに伝わってきた。やるせないの一言だよね。さすがは貫井徳郎さんだと思う」

    「うん……切ない、以外の言葉はないよ」

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    投稿日:2020.04.24

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