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岩井圭也 / 祥伝社 (31件のレビュー)
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総合評価:
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パシロジ
このレビューはネタバレを含みます
面白かった。2度のどんでん返しより、父の存在意義を見出せなかった娘が、最後父と同じ生き方を選択する、それも同じ理由である所が血は争えないというか、そういった親子の絆の描き方もあるのかと感心した。あと庸一の娘を不要と位置付けて小説では描いてこなかった賢次が、兄が亡くなった後最後の文士に明日美を選ぶことで、兄が情をかけていた娘の存在を認めたことにより初めて兄の意思を汲んだ様に取れて、歪な兄弟の絆からまだ解放されない賢次にぞっとする様な嬉しい様な複雑な気持ちにさせられた。 人として生を受けた以上は何か残して死にたい、後世まで語り継がれる自分の存在という何かを。(私が勝手に受け取ったメッセージ)自分の生きる意味を渇望してたようにとれる明日美の最後の独白にひどく共感してしまって、私もこの小説を読んだ意味はそれに気がつくことなんだと思わされてしまった。
投稿日:2024.01.21
たけやん
ん??どゆこと??そゆこと??物語終盤危うく超ガッカリするところだったが、何とか持ち直してくれ煙に巻かれたような不思議な感覚を残してくれた。そして終始振りまかれた壮絶で陰鬱な感触はなかなかのもの。酒豪…で乱暴者で破天荒さに定評のある作家の本当の正体。それは考えることが極端に苦手な平凡な男。頭脳明晰な弟の書いたシナリオどおりに人生をなぞる操り人形だった。ゴーストライターというのは巷でもたまに聞く話だが、本書はゴースト側のパワーバランスが凄い。弟のまぁ恐ろしいこと。凡人には理解しがたい兄弟の絆のお話だった。続きを読む
投稿日:2023.10.24
eri77
どんでん返しのどんでん返し。 1回目のどんでん返しではちょっとガッカリしたけど やはりラストは裏切らなかった! よしっ! しかし私小説って面白いのかな。 文章読んだ感じではそんなにヒット作になるような作品ではなかったけど。(奥さんの死のとこは除く) とりあえず弟の人生は嫌だ。 波乱万丈だった兄の方がマシだ。
投稿日:2023.08.16
オダサイ
波瀾万丈で破天荒な私生活を小説に綴り最後の文士と言われ亡くなった男が娘に実は自分が小説を書いたのではなく弟が小説を書きそれを自分が実行に移してきただけだったという衝撃的な事実を手紙で送ったことから始まる物語。 自分で決めた事とはいえ表に出ない弟と自分は描いてないのに持て囃され人気者にある兄と関係性の変化がリアルだった。 そして最後に衝撃的な内容が書かれており、さらに最後の一文でまたどんでん返しのようなものが待っている作品。 途中読むのやめようと思ったけど読んで良かった。
投稿日:2023.07.23
ひまわりめろん
己の分身にして、決して消えることのない刺青ー文身 ちょっとこれ凄いじゃないのよあーた(いきなりの美川憲一) いやもうこれ★3以下の人とは友達になれないわほんと そのぐらい凄い! 特に最後の一行は…ゾワゾワゾワーっと鳥肌が立ちまくりです そして消えない まさに鳥肌が文身のよう! よっしゃ!うまいこと言うたった 小説というのはもともと虚構であるわけなんだけど、私小説という作者の実体験を元にした小説が真ん中にいることで、どこまでが虚でどこまでが実かの境界線が曖昧になってるんです そしてラストに向けてどんどんぐちゃぐちゃになっていく感じが見事すぎるのよ これは虚なの?実なの?虚?実?虚?実? 虚虚実実虚虚虚実虚虚…うきょーー!!続きを読む
投稿日:2023.07.19
MIKI
初めから衝撃的でグッと掴まれた。弟の書いた筋書き通りの破天荒な生き方を兄が実行して生きていく。この二人の切れない絆が、物語がエスカレートしていくにつれて怖かった。だけど後半にまた一番の衝撃があり、最後…は頭が混乱。結局庸一の人生は誰が決めたものなんだろう。悲しくて虚しい人生。でも小説だから本当のところはわからないということなんだな。続きを読む
投稿日:2023.07.14
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