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星新一 / 角川文庫 (4件のレビュー)
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総合評価:
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nyamotomo
このレビューはネタバレを含みます
星新一のエッセイ集。星の作品は風俗性を排除することで時代を超える魅力を与えられたものが多く、エッセイのような時事や実際の出来事を扱う作品を見るとまた違う印象や親しみやすさを感じる。当時の雰囲気とそれに対する星のリアクションに触れられるという意味では普段のショートショートとはまた違った魅力であると感じた。 また一つ一つの作品からわかる作家ならではの好奇心、普段何気なく見過ごしてしまうのもの語源や歴史を調べようと言う興味、の深さに驚いてしまう。こうした深い好奇心から生まれるショートショートの雛形というようなものがある部分もあり、作者の発想とそれを支える知性には驚かされるばかりだ。また後半には旅行記などもあり、星の視点からみた異文化と、それに対する自ら関わりながら考察し相互理解しようする、相手に知ってもらおうとすることの重要性も含蓄深い。
投稿日:2024.03.01
さすらいの野良猫
本書はショートショート1001編到達後に書かれた、高尚&ユーモラスなエッセイ。文学、歴史、人体など、様々な分野に関する疑問やアイデアが書き綴られている。思考の範囲を広げてくれる一冊。
投稿日:2021.12.30
ashisas
ショートショートの名手、星新一さんのエッセイ集。書かれたのはショートショート1001篇を書き上げた後とのこと。 自由に定めたテーマを元に、奔放に気の向くままに自分のアイデアや想いを文章に綴っているという感じで、時折、「どう思いますかね」などと読者に呼びかけているようなところもある。文体がすべて口語調ということもあり、まるで本を介して著者と会話しているような錯覚を覚える。 星新一さんは、もう20年以上前に亡くなっているわけだが、こういう「普段の口調」の作品が遺されていると、時間と空間を超えて著者と交歓することができて、本好きとしてはとても楽しい。エッセイであればどんな作品でも著者と話しているような気分になる、というわけでもなくて、この本のように絶妙なタイミングで「私はこう思うんだけど、あなたはどうでしょうかね」というように呼びかけてもらえないと、「著者との対話」は始まらない。そんな筆運びの妙と著者の技巧とを楽しめる本でもある。
投稿日:2021.12.03
ホトケ
一千編近くのショートショートを執筆し終わった後のエッセイ。 解説にある通りリラックスして書かれているように感じます。エッセイの導入としてショートショート(敢えて未完のもある)がある章が斬新。未発表作品…というか萌芽状態の作品が読めるのが嬉しかったです。続きを読む
投稿日:2020.12.04
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