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山本文緒 / 新潮文庫 (107件のレビュー)
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総合評価:
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くうすけ
おじいちゃんの、たまちゃんの名前の呼び方の変化、そういうことか、、、中3ながら精神的に成熟した彼女の一途な一面を知っても、不思議とそんなにぞっとしない、特徴のある性格だなと思った。
投稿日:2024.03.10
yururisu
3編あって、3編目の最後の一文が印象に残った。 どんな生き方も人生も否定しない、変えようとしない、そのままを受け止めている感じがした。その上で自分がどう関わっていくかが伝わってきてよかった。
投稿日:2024.02.22
1800162番目の読書家
2人の人間の間にだけ存在する世界の物語、3つ。 最終話が1番好み。 2人は可哀想なんかじゃないって私も思った。
投稿日:2023.11.04
Hipo
3つの短編からなる一冊。 あー、分かる。という面と、こう来たか。という面と。 普通とそうじゃない線引なんて曖昧過ぎて分からない。 だからどちら側でも分かる部分はある。境遇を分けてしまえば偏見が増える様…に。 男性が主人公の話は山本文緒さんの中ではあまりない様な感じがしていて、意外だった。続きを読む
投稿日:2023.10.07
司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)
「身勝手な両親を尻目に、前向きに育った中学三年生のタマコ。だが、大好きな祖父が老人ホームに入れられそうになり、彼女は祖父との“駆け落ち”を決意する。一方、タマコを心配する若い担任教師は、二人に振り回さ…れて──。奇妙で優しい表題作のほか、ダメな男の二十年ぶりの帰郷を描く「ソリチ ュード」、独身の中年姉弟の絆を見つめた「ネロリ」を収録。温かさと切なさに満ちた傑作小説集。」 「この本を読んで私は胸が熱くなった。社会の中でようやく現役感を感じる私達中年世代も、実はまだまだ不安を抱えて生きていて、上から叱られたり、下から突き上げられたりすることを心のどこかで期待しているのだ。ーこの三篇に出てくる少女達は、邪気の無いエネルギーでダメな中年達を突き上げる。邪気がないから、残酷だけど優しいし、壊れそうだけどたくましい。彼女達の存在がなんだか私には有難くて感謝したくなった。自分を守るために、明日に期待し過ぎないように生きる中年世代にとて、明日を夢見る若さの輝きは眩しいけれど、大人として、その夢を守るという目標を持てるような気がするのだ。」 (『小泉今日子書評集』の紹介より)続きを読む
投稿日:2023.09.13
pa-yan
このレビューはネタバレを含みます
帯は、 ------------------------- ”家族”をめぐる 三つの物語。 こういう作品を作りたいのだと、 読むたびに思う。 新海 誠 ------------------------- 中学三年のタマコが、老人ホームに入れられそうになる祖父と駆け落ちする「アカペラ」 田舎を飛び出した春一は、父の死をきっかけに20年ぶりに帰郷する。そこで再会を果たしたのは…「ソリチュード」 病弱な弟を献身的に支える志保子。仕事、恋愛、未来の転換期を迎えた時、二人きりの姉弟はどんな選択をするのか「ネロリ」 三篇が収められていますが、 読んだ最初に抱いた感想は、 タイトルの意味でした。 この物語に対してタイトルは、 どういう意味を込めてるんだろう、と。 それを意識しながら読んでいると、 アカペラは、祖父とタマコは仲良しで鼻歌のように歌を歌うからそこかな?と思ったんですが。 でも読み切った後に思ったのは、誰にも伴奏(伴走)してもらえないまま一人で歌い上げるタマコを想像しました。 両親もアテにならない。 祖父は大好きだけど、自分が守らなければいけない。 先生だって、自分の人生を最後まで助けてくれるわけじゃなく。 15歳の少女が、ひとりで決断していかなければいけない。 だけど、タマコが自暴自棄にもならず、本当に最後までタマコらしくて、それがさらに。 もっと周囲のせいにしていいし、周りに甘えれば良いし、我がままになったって良いのに、と。 「ソリチュード」については、結局顔が良い人はなんだかんだと得するんだな、というのが感想でした。(だいぶ荒んでますね、私。苦笑) どんなにダメ男でも、放っておけない女がいて。 この主人公の春一こそ、周囲のせいにして、こじらせてると思いましたが。苦笑 タマコ見習いなさいよ!と。笑 春一の過去の環境も環境なんですけどね。 だけど、もっと考えて行動してよ!怒)と思ってしまった。笑 登場人物の大体が春一の前だと、ちょっと女になる感じがね。苦笑 「ネロリ」は最初、親子だと思ったら姉弟でした。 日出男は身体が弱くて、ストレスを溜めないで生きていくだけで精いっぱい。 そんな弟を献身的に支える姉。 偏愛というか、まわりが不思議に思うような嫉妬するような距離感。 そんな日常に突如割り込んでくる仕事や恋愛。 家族ではなく、ひとりの男性、女性として。 どれも本当に狭い世界と人間関係のなかで起こる出来事なんだけれど、少し気味が悪かったり、理解できなかったり、それは愛ゆえの歪さでもあって。 そして、見えないところで知らないところで本当に起こっていてもおかしくない物語たち。 アカペラを読む前と後では、表紙に描かれている少女のイメージが大きく変わりました。 多分忘れられない。 すごい絵です。
投稿日:2023.08.05
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