【感想】銀河英雄伝説 16

田中芳樹, 藤崎竜 / 週刊ヤングジャンプ
(3件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 林田力

    林田力

    査問会の名目で拘束されたヤンの救出を目指し、フレデリカが積極的に行動する。クーデター時のバグダッシュの炙り出しでもフレデリカは活躍した。優秀な副官という以上の活躍である。
    『銀河英雄伝説』は色褪せない作品であるが、女性キャラの位置付けは男性の補佐役という昭和の古さがあった。この点は女性の社会進出が進んだ21世紀では古い。藤崎竜版は現代化している。フレデリカはイリーガルな手段も使っている。情報の隠蔽が悪であるというウィキリークス的な価値観の広がりを反映しているだろう。不法には不法に対抗するという相互主義的な価値観もあるだろう。
    藤崎竜版では査問会に対するトリューニヒトの意図が明確に描かれる。自分が手を汚さないという卑怯さも含めて。目的はヤンを辞職させるだけではなかった。後のレベロと同じである。レベロは良識派の政治家であり、後に唐突に悪役になることの違和感があった。査問会の時点でトリューニヒトもヤンを亡きものにすることを考えていたということはレベロの異常性で終わらせず、自由惑星同盟の政治家の腐敗に普遍性を持たせる。
    トリューニヒトと対峙するフレデリカ・グリーンヒルにはドワイト・グリーンヒルが重なる。ドワイトは救国軍事会議の指導者になったが、その動機が原作では分かりにくかった。藤崎竜版では保身第一の政治家によって軍人に無益な犠牲が出ることを疑問視する描写が加わった。救国軍事会議は実際の政策があまりに軍国主義的、全体主義的であり、最低な体制と評価できる。その印象が強いものの、トリューニヒトという妖怪を追い出すというヤン・ウェンリーではできないことを成し遂げた。藤崎竜版は、そこに光を当てている。原作の駄目なキャラに別の視点から評価している。
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    投稿日:2020.02.01

  • scaramouche

    scaramouche

    このレビューはネタバレを含みます

    イゼルローン要塞とガイエスブルク要塞の、要塞対要塞戦が本格的に始まった第16巻。作中でも活躍する、グリーンヒル大尉の表紙が格好良い。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.01.31

  • tonpei

    tonpei

    メインでは査問会や巨大要塞VS巨大要塞と凄い事になっているけれど、小ネタで笑ってしまう藤竜銀英伝(^-^;)
    今回はなんとかベイラがベイラベイラと喋り続けるシーンから、またしても辞表を食われてしまうヤンが大好き(^o^)続きを読む

    投稿日:2019.12.30

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