マーダーボット・ダイアリー 下

マーサ・ウェルズ, 中原尚哉 / 創元SF文庫
(13件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
5
4
1
0
0

ブクログレビュー

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  • ゆうだい

    ゆうだい

    脱走した警備ユニットである"弊機"が、様々な星々における出来事に巻き込まれ(下巻では、自ら飛び込んでいる感の方が強いですが…)、その中で人々と関わっていく、スペース・ウエスタンっぽいSFストーリーの下巻です。
    全体的には優しめのストーリー展開なので、ちょい若めの年齢層を狙ってるのかな?と思いつつ、30代のおっさん(私です)から見ても十分面白い作品でした。

    下巻の書きぶりも上巻と変わらず、"弊機"の屈折した(まぁ人間から見てですがw)語りぶりと、いかに危険な状況でも人間を守り通そうとする真摯さには心打たれるところがありました。
    ※ホントに統制モジュール、ハックしたんだよね…?
    将来、脳を持ったロボットが実用化されたとして、我々は"弊機"と同じような関係性を結べるだろうか…。あと、結局著者が描こうとしていたロボットと人間の関係性というのは、最終的にロボットは人間に収斂するってコトで良いのか?と、結末のくだりについてはどう捉えたら良いんだろう…という感じです。ロボットはロボット、の個性で良いと思うのですが。

    ただ個人的には、続刊が出そうな感じの含みの持たせ方だったので、それだけでも満足です(笑
    「ちょっとSF読んでみたい」需要に最適。気軽に読めて、結構面白いです。アクションシーンは頭がついていかない時がありますが、もし映像化されたら見てみたいなぁ。。
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    投稿日:2020.09.13

  • ぽんたろう

    ぽんたろう

    面白かった。
    SF慣れしてないので上巻の頭は描写の具体的イメージがわかなくて、なかなか頭にスルスル入ってこないところがあったんだけど、よくわからないことはスルーしてもそう支障がないんだなと割り切ってからは楽しめた。
    一人称「弊機」の発明が偉大だ。これだけで面白さ二割増し。

    弊機がだんだん人間らしくなりつつ、「愚かな人間になどなりたくない」とずっとつっぱね続けるのが、またボットなのに矛盾している感じでとても、かわいい。
    メンサーやARTやミキとの関わりで変わっていくのもよかったな。
    ARTは最後また出てこないかな??と期待してたので出てこず残念。続編があるなら読みたいな。
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    投稿日:2020.08.16

  • Stray bookworm

    Stray bookworm

    楽しんで読めた。主人公は過去に殺人(それも多数)を犯したことがあるが、その記憶を消されている戦闘用アンドロイド。戦闘能力を活かして護衛の仕事をしているが、趣味がドラマ鑑賞で一人称が「弊機」(これは訳者の手柄だが)、人間が苦手、という、なかなか人間くさい主人公。Twitterでは「かわいい」という感想をよく見かけたが、わたしとしては、かわいいと評するのはかなり上から目線だな、と思う…。「弊機」も作中、人間の愚かな行動に上から目線の評価を下している。
    戦闘特化のアンドロイドなので、戦闘や人間を守る行動はかっこいい…のだが、読んでいて困ったのが、アクションシーンをなかなか脳内で映像化できないこと。建物の構造やキャラの位置や動きがあまり描写されないので、脳内で展開される絵は紙芝居のようで、しかもその絵をあとから修正しながら読む、そんな感覚だった。
    続編もあるようなので、翻訳されるなら読んでみたい。
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    投稿日:2020.05.20

  • 田辺 ふみ

    田辺 ふみ

    積読してたの、やっと、読めた!
    人型警備ロボットの「弊機」、連続ドラマを愛し、コミュ症なのになぜか、アクションで大活躍。
    寸暇を惜しんでドラマを見るところがいい。

    投稿日:2020.05.01

  • mui-mui

    mui-mui

    創元文庫版では上下巻で刊行されましたが、原本では連作中編のようですね。ロボット、パワードスーツみたいなもの、教科人間、ドローンなんかが入り乱れた戦闘が描かれるんですが、弾が飛び交うなかハッキングを仕掛けあって先を読みあうあたりが2000年代のSFらしいですね。続きを読む

    投稿日:2020.04.29

  • Yoshi_Navyfield

    Yoshi_Navyfield

    〈弊機〉って読めますか?意味はわかりますか?
    これは、本書の主人公が自身を呼ぶときの一人称です。僕でも俺でも私でもない「弊機(へいき)」。
    クローンの皮膚という有機的部分と、機械という非有機的部分の複合体=〈構成機体〉である主人公「弊機」は、保険会社の所有する人型警備ユニットで、会社の顧客の警備を業務としています。

    会社が部品代をケチったことによる不具合とも言われていますが、「弊機」には大量の顧客を殺してしまったという過去があるようで、会社からその時の記憶を消去されています。
    記憶消去後に起動する際に、再び殺人ロボットになってしまうのではという自身への恐れと会社への不信から、体内の「統制モジュール(人間に従うよう行動を制御する部分)」を自分自身でハッキングすることで、思考と行動の自由を手に入れ、会社や周囲にはそれをひた隠しに隠して、変わらず仕事を続けています。

    「弊機」という一人称から想像がつくかもですが、この「弊機」、生真面目で気難しく、周囲(特に人間)とのつき合いが苦手で、孤独な場所に閉じこもってネットワークからダウンロードする連続ドラマを延々と観ているのが大好きという、なかなかに拗れたキャラです。
    そういった可笑しみの反面、「弊機」が遭遇する事件は、なかなかタフで危険で血生臭いときもあります。
    SFでありながら、個人的な感想としてはハードボイルドが色濃く出ているように思います。
    保険会社の警備ユニットということで、「保険の調査員=オプ=私立探偵」を掛けてるのかなっと思ってしまうほど。

    現在に起こる事件や、自らが犯したとされる顧客の大量殺人事件の真相を探るシリアスな部分、拗らせキャラのコミカルな部分、人間が苦手と言いつつも、人間を守るという自らの役割には頑ななまでに忠実で、危険をものともしない姿にホロっとさせられる部分など、誰もがどこかに惹かれるポイントがある、そんな魅力的な小説です。

    形式は長編ではなく、ノヴェラ(中長編)が各巻二編ずつ納められた連作集。
    特に上巻収録の第一話はヒューゴー、ネビュラ、ローカスの各賞を同時受賞するというトリプル・クラウン、第二話は、第一話に続き2年連続でのヒューゴー、ネビュラ賞のダブル・クラウン受賞など、実績もお墨付きのスグレものです。

    作者のマーサ自身が、つい先日Twitterで、「日本語版の写真をゲットしたけど、むっちゃクール!」←(意訳ですw)と呟いた安倍吉俊さんのカバー絵も素敵です。

    続編の翻訳を首長くして楽しみにしてます!
    続きを読む

    投稿日:2020.02.20

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