【感想】証言 治安維持法 「検挙者10万人の記録」が明かす真実

NHK「ETV特集」取材班, 荻野富士夫 / NHK出版
(4件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 門哉彗遥

    門哉彗遥

    ETVで放送されたものが書籍化されている。2019年に放送されたらしく、残念ながらリアルタイムでは観ていない。なんとなくしか理解していなかった治安維持法がこの本のおかげで今回かなり鮮明になりとても勉強になった。本当に恐ろしい法律だ。それが今、共謀罪に引き継がれている。治安維持法も施行されて3年目から適用されていった。最初は共産党員だけに絞られていたのが、次第に対象者が広範囲になっていき、仕舞いには「戦争反対」と思うだけで検挙されるようになっていった。多くの方に読んでもらいたい本だ。続きを読む

    投稿日:2021.09.13

  • eisaku0330

    eisaku0330

    2020/12/17証言治安維持法
    25年普通選挙法 国家の打倒ロシア
    国体変革の予防ため
    28年改正 死刑を導入
    315事件 小林多喜二
    33年大検挙時代 15千人逮捕

    投稿日:2020.12.18

  • 近現代史と組織論

    近現代史と組織論

     大正末期の1925年に制定された治安維持法。当初は「国体の変革」や「私有財産制度の否定」を目的とする結社、主に共産主義者を取締の対象としていたが、終戦の年に廃止されるまで運用対象は一般の市民にまで拡大され、普通に暮らす普通の人々が次々に検挙されたました公文書に記載された検挙者のデータと当事者や遺族の生々しい証言や手記を通して、治安維持法が運用された20年間を検証します。
     多くの一般市民を監視し、検挙、厳しい取り調べと拷問、獄中や出獄後の苦しい生活が生々しく証言されます。法律改正と拡大解釈により、多くの市民の自由を奪っていった治安維持法。今、政府は、治安維持法の再来ともいえる共謀罪を成立させ、この書で紹介されている弾圧をできるようにしています。治安維持法の恐ろしさを知り、共謀罪を使わせず、えん罪も生まない運動を強めていくことが重要です。
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    投稿日:2020.08.23

  • にいさん

    にいさん

    今の時代だからこそ読む本といえる。
    治安維持法は制定当時の趣旨や答弁からは驚くほどどんどん掛け離れていき、最後には自己増殖的に誰にも手がつけられなくなっていった。取り締まる対象はどんどん拡大し、逮捕理由もこじつけや拡大解釈が当たり前になっていく。さらには、終戦後に戦中の治安維持法当局側の人物が「あの時はしょうがなかった」などと言ってしまう。
    これが戦争であり、これが法が権力の手先に成り下がった成れの果て。共謀罪の時代に、現代人はよく読んでおくべき一冊。
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    投稿日:2019.11.25

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