【感想】誘拐遊戯

知念実希人作品の中でも最も狂気に満ちた作品ではないでしょうか。最終的なカタルシスはなく、ものすごくイヤな気持ちで読了する1冊。主人公はもう立ち上がれないだろう。

知念先生のはやはり面白いです。ドキドキハラハラが止まりませんでした！
けど…悲惨すぎませんか？結末も悲惨…おおぅ…ってなりました。なのでいつもよりは評価低いですが、ノンストップな感じは高評価です！

誘拐犯に翻弄され最悪の結果になり、刑事を辞めた上原。その悪夢が再び元刑事に襲いかかる。伏線と謎を秘めた展開に引き込まれていく。

たまげた。これは傑作である。
ゲームマスターを名乗る人物が仕掛ける誘拐事件。交渉役に指名された元刑事は事件を解決できるか？
緻密に組み立てられたプロットが何より素晴らしい。そして一人一人の人物設定も良…い。血肉が通っているのだ。彼らの呼吸まで伝わってくるかのようだ。
ストーリーももちろん申し分ない。全編に渡ってとんでもない緊張感が漲っている。事件は無事に解決するか、否か。凄まじい一冊だ。これを読まずして何を読む。
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