【感想】インドが変える世界地図 モディの衝撃

広瀬公巳 / 文春新書
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
2
4
2
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • 横

    アメリカ、中国に次ぐ、大国インド。その政治の要である、モディを扱った書
    面白かった。

    2023年に中国を抜き、人口で世界首位にたったインド、2040年まで人口ボーナスが続くとされるインドは、米日印と、中露印と二つの世界を結ぶ、二極の国際政治の鼎の中心でもある

    気になったのは次です。

    ・インドの国名はバーラドという。ジャパンの国名は日本というのに同じ

    ・IT、情報通信産業の大国インドを支えるのは、数校に及ぶIIT(インド工科大学)がバックボーンです。

    ・インドを代表するIT企業は6社、SWITCHと呼ばれる サティヤム(S)、ウィプロ(W)、インフォシス(I)、TCS(T)、コグニザント(C)、HCL(H)。
    USのGAFAM,中国のBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)と同様、その国を代表する巨大IT会社である。

    ・イギリスの植民地であったインドには英語人材に不自由がなく、欧米の生活や文化にあこがれる若者多いの強み。

    ・モディは農民票を取り込もうと、AIの力で、農家の収入を二倍にすると宣言している。

    ・ソフトバンク、ヤフーのPayPayは、インドのペイティーエムの技術がベースとなっている。

    ・インドのマイナンバー制度 アダールは、いまや、インドの戸籍であり、銀行口座と同等である。

    ・インドの裏の顔、ミサイル、軍事技術、核装備

    ・インドのIT技術をささえるのは、2桁の九九であるキラム法

    ・IT産業は、カースト制のない職業

    ・インドはなぜ中国のように急成長できなかったのか。それは労働者を守る法律があるから。

    ・首相モディはチャイ売りの少年だった。苦労人の彼がグジャラードへもたらしたモデルがインド改革のきっかけとなった。
     ①強い指導力を発揮する
     ②電力などのインフラを整備する
     ③経済特区で規制緩和をして外資を導入する
     ④政治の透明性を高め、高成長を実現する

    ・インドは政教分離が国是。それを、セキュラリズムという。つまり、世俗的ということである。

    ・中印の二国関係は、大人の関係と言われる

    目次

    プロローグ

    第1章 なぜインドとAIなのか
    第2章 インド人が優秀な本当の理由
    第3章 日印ビジネスに大切なこと
    第4章 グジャラート州から生まれた政治家
    第5章 モディ首相が誕生するまで
    第6章 モディ政権によるニューウェーブ
    第7章 宗教という国家リスク
    第8章 原子力協定の深層
    第9章 中国とはケンカをしないのか
    第10章 象の進む途

    あとがき
    インド年表
    主要参考文献

    ISBN:9784166612376
    出版社:文藝春秋
    判型:新書
    ページ数:256ページ
    定価:880円(本体)
    発売日:2019年10月20日
    続きを読む

    投稿日:2023.03.01

  • bluebean

    bluebean

    トイレの一斉普及、いきなりの高額紙幣の廃止など、強力なリーダーシップでインドを動かすモディ首相。多様な言語、宗教、文化が入り混じる人口13億の超大国でそれをやるんだから、すごい話です。

    投稿日:2021.11.27

  • 白

    3つ目の国なるのは間違いない
    が、民主党政権のバイデンら中道勢力はともかく、
    人権派はインドの人権に介入しようとすることも考えられよう。 特にハリス副大統領はずっとモディを叩いてきたし...

    投稿日:2021.04.19

  • garboflash

    garboflash

    NHKのニューデリー支局長や解説委員として南アジアを中心に取材し、NHKスペシャル「インドの衝撃」も制作統括している広瀬公巳氏が、ナレンドラ・モディとインドのポテンシャルや課題、最新の情報を綴った本。

    インドついて知りたいと思い購入しましたが、非常にわかりやすく、モディの成り立ちやガンディー家についても理解が深まりました。
    インドの様々な実態が垣間見える部分もあり、インドについての理解を深めるのにもよい本だと思います。
    続きを読む

    投稿日:2020.03.05

  • katak-ai

    katak-ai

    このレビューはネタバレを含みます

    農業のAI化
    ブロックチェーンで取引不正防止 
    Pay Through Mobile PayPayのベース
    DocsApp 医師のオンライン検診
    アダール 戸籍のないインドでの生体認証によるマイナンバー登録

    ガンジー国民会議派
    ヒンディー語での国名は「バーラト」
     「反植民地主義」
     憲法前文には「社会主義」
     宗教と政治の分離「世俗主義」

    2014~インド人民党モディ政権
     高額紙幣の無効化
     消費税GSTの全国統一
     Make in India
     地球温暖化パリ協定批准

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.02.29

  • tetsuya44

    tetsuya44

    インド事情初級者の私には、とても良くまとまっていて、興味深く読んだ。

    インドの人口は現在13億人、2027年前後には世界最大になる見込み。面積では世界第7位。世界3位の経済大国になることは確実で、平均購買力と名目GDPの組合せで、2030年までにインドがアメリカを抜くという予測もある。

    インドと中国、アメリカとの関係は、世界を大きく変えていく可能性がある。今後も、モディ首相の動向から目が離せない。
    続きを読む

    投稿日:2020.01.12

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。