潔白

青木俊 / 幻冬舎文庫
(3件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • れいちぇる

    れいちぇる

    死刑囚の刑執行シーンから始まる衝撃的な幕開け。

    口裏合わせの嘘の供述と、ずさんな捜査で逮捕され、不確かな鑑定によって事実が捻じ曲げられた末に死刑が確定し、お上の身勝手な事情によって刑の執行が早急に決まってしまう。
    巨大な国家権力の前では一個人が持つ正義感などちっぽけなものに過ぎず、簡単に揉み消されてしまう。
    一般市民が知る由もない、このような現実があるのだと思うとやりきれない。
    こんなにも私達の命は軽いものなのか。
    人権は正しく守られ、踏みにじられるものであってはならない。
    この世は勧善懲悪であってほしいと、多くの時間とお金と労力を費やしたとしても、真実が日の目を見る事は出来ないかもしれない。
    それでも。
    ほんのわずかな希望の「光」を私も信じたい。
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    投稿日:2020.11.01

  • ありんこゆういち

    ありんこゆういち

    冤罪をテーマにした小説です。「殺人犯はそこにいる」の清水潔さんも名前が出てくるあたり、実際の冤罪事件への想いも相当あるのだと思われ、非常にリアリティを感じる佳作に仕上がっています。DNA検査黎明期の精度の低さで冤罪を発生させていたという事は、別の媒体で目にしていましたが、実際に科学者自体が冤罪を作る事を厭わず自分の、又組織の受益の元に人の命や尊厳を踏みにじっていたのだと思うと、うんざりする想いで一杯になります。
    色々な事を考えさせられる本です。自分が、家族が冤罪を被らないようにすることなど出来ないのではないかと慄然とする小説です。おススメ。
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    投稿日:2020.10.28

  • ことぶきジロー

    ことぶきジロー

    青木俊『潔白』幻冬舎文庫。

    冤罪を巡る国家権力と個人の攻防を描いたミステリー。一気読みだった。なかなか読み応えがあり、突然、国家権力により人生を奪われるという言い知れぬ恐怖を感じた。清水潔の『殺人犯はそこにいる』のフィクション版と言えば分かり易いだろうか。

    30年前に小樽で発生した母娘惨殺事件。僅か8歳の娘と母親が自宅で絞殺され、かつて母親と肉体関係のあった男が逮捕される。一貫して無実を主張していた男に死刑判決が下り、結審から僅か2年で死刑が執行される。それから15年後、男の娘が父親の無実を証明するために立ち上がるが……

    恐らく冤罪により死刑囚として人生を終えた人たちは少なからず居るのではなかろうか。反面、大罪を犯してもなお人生を謳歌し続ける極悪人も居るに違いない。人が人を裁くということは多分にこうしたリスクを含んでいるのだ。

    本体価格650円
    ★★★★★
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    投稿日:2019.10.16

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