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ローラ シムズ, 国弘 喜美代 / ハヤカワ・ミステリ文庫 (3件のレビュー)
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toca
店頭で見掛けて気になっていた1冊。 『余り幸福ではない人生を送る主人公が破滅するまでの物語』と、言ってしまえばそれまでなのだが、主人公の言動や、徐々に正常な判断力を失っていく様子には迫力があった。終盤…、破滅に向かう姿は哀れを誘う。 所謂『イヤミス』に近いものではあるが、悲哀に満ちているのは珍しい。続きを読む
投稿日:2019.09.27
Konstanze
とにかくまずタイトルがいい。 見ただけで「うおう」と声を上げ、その不穏さに読むと決めた。すぐさま読んだ。 読みながら"うおう"と、声なき声を何度あげたかしれない。 英語のタイトルは 『Looker…』。 これまた素晴らしいタイトルだ。 あとがきによると、これは「見るもの」であると同時に「見映えのする者」の意味があるという。(244頁) 言葉の選択が、なんともいい。 作者ローラ・シムズはこれが小説デビュー作ではあるが、詩集は4冊出しているという。 ワシントン大学で詩創作の芸術学修士号を取得し、栃木の中学で教員の経験もあり、現在は教授として、ニューヨーク大学で文学と創作を教えているという。 なるほど、納得できるというものだ。 エミリー・ディキンソン、シルヴィア・プラス、ウォルト・ホイットマン、与謝蕪村・・・・・・ 具体的に名を挙げ、彼らの詩について語られるところがいくつも出てくる。 私は詩についてはとんと疎く、読んでもピンともツンともこないのだが、そんな私にもこの部分は面白かった。 感性の側から、技術の側から、詩というものはこのように読み説くのかと、いい勉強になったのだ。 見れば1段落ごとが詩のようで、物語そのものが一つの詩のようである。 いっぽう、頭のいい女性の率直な日記ブログのようでもあるので、私はこれを女性におすすめしたい。続きを読む
投稿日:2019.09.12
nao
いわゆる信頼できない語り手もの。ストーリーがどうとかじゃなくてストーカーの心理ってこんなんなんかなと思う。 謝辞にある与謝蕪村の俳句の見事な翻訳とやらが気になる。
投稿日:2019.09.08
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