【感想】上級国民/下級国民(小学館新書)

橘玲 / 小学館新書
(153件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
24
54
50
7
1

ブクログレビュー

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  • MY booklist

    MY booklist

    このレビューはネタバレを含みます

    上級国民/下級国民と言うと抵抗を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、これは2019年に池袋で発生したひき逃げ事件をめぐり、ネットに飛び交った言葉だそうです。
    本書は社会学系の本で、日本やアメリカに限らず全世界的に等しく起こっている、持つ者と持たざる者の分断について解説しています。
    著者曰く、その引き金となったのは「リベラル化、知識社会化、グローバル化」の3つでした。

    最後まで読み進めると、なぜ(数々の問題行動や問題発言があってもなお)トランプ氏が人気なのか、反日・嫌韓・反中を謳う人はいったい誰なのか、といったことが感覚的に理解できるようになります。

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    投稿日:2024.02.15

  • Yukirobbinson

    Yukirobbinson

    「上級国民」とは「モテる(持てる)者」であり、
    「下級国民」とは「モテない(持たざる)者」。

    格差は拡大するべくして拡大している。
    高学歴の女性ほど長く働きたいと考え、結婚後も子育てしながら共働きを目指すが、高卒・高校中退の彼女たちは「ガテン系」のたくましい男性と20代前半で(あるいは10代のうちに)結婚し、専業主婦になることを夢見ている。

    先進国で増えているのは、結婚と離婚を繰り返す「事実上の一夫多妻」

    中高年の雇用という既得権が若者から仕事を奪っている。
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    投稿日:2024.01.20

  • ktb

    ktb

    上級国民と下級国民に分断されているのが、日本だけではなく世界で起きていることだとは…その分断がなぜ起きているのかを、分かりやすく記してある。

    投稿日:2024.01.16

  • ロッキー

    ロッキー

    ・男と女が社会的に幸福になるには、異なるKPIがあるのを理解できた一冊。
    ・現代は格差社会が構築され、それは知能の差である。特に男は持てるとモテるがイコール。

    ・男性と女性では、女性の方が幸福度が高いというのは歴史や文化に関わらず世界共通。
    ・男性、女性に両方とも、年齢に限らず学歴が低い人は幸福度も低い。
    ・若い女性はエロス資本を持っているため幸福度が高い。壮年でも女性の方が男性よりも幸福度が高い。女性の方が繋がりを作るのがうまいから?男性は年を取れば孤立していく。
    ・男の性的戦略は、純愛の欺瞞。女性はこれに振り回されないために、噂話で対抗した。また物理的にも女性一人で男性には勝てないので、共感能力を発達させ、グループとして男性の暴力を抑えこもうとした。
    ・女性がモテる要素は若さ。男性は金と権力、要は共同体内での地位。
    ・近親婚を避けるために、女性は他の集団のオスに興味を持ち、集団内の女性が入れ替わる。冒険的になる。だから女性は新しい集団での関係性構築がうまく、また緩いつながりとなる。一方男性はいつまでも一つの集団のそのヒエラルキーに属する。女性はいくつになっても友達を作れるが、男性は作れない。
    ・米国では時給14$で働く人が、10億円のボーナスを受け取るCEOには価値があり、自分には価値がないことを受け入れている。リベラル社会は全てが自己責任。知能格差。
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    投稿日:2023.08.28

  • いろんな本たち

    いろんな本たち

    「正規」と「非正規」をはじめとした、格差、分断社会の本質を理解する手助けとなる本。

    日本のサラリーマンとして働くひとの多くが実感することをはじめ、多くの情報が淡々と書かれている。
    特に、『主要先進国で一番仕事が嫌いで会社を憎んでいるが、最も長時間労働しており、それにもかかわらず一番労働生産性が低い』という事実は、実際に耳にすることが多くある。
    また、たまたま新卒で入った会社の業績という「運・不運」で人生が左右される『日本人(サラリーマン)の人生』という言葉にぐさりと刺さるものがある。
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    投稿日:2023.05.04

  • 2co-dobin

    2co-dobin

    どこまで続く、橘玲ブーム。

    「あのこは貴族」と並行して読んでたので、時間がかかっちゃいましたが、なんとか読了できました。感想は「あらゆる場所であらゆる方向にすすむ分断」の一語に尽きますね。あと、「言ってはいけない」の著者らしく、通説と異なる(目を背けたい)事実がいろいろ挙げられていました。
    これまで読んだ本と重複するような箇所もあったんですが、なかなか難しくて消化できていないかんじがします。印象に残った点だけ箇条書き。あとはフレーズ登録。
    生きている最中は、いまがどんな時代だか、かえってわかりにくいんだなぁ。

    ・相転移  農業革命で人口と文化、産業革命でテクノロジーとゆたかさ
    ・前期近代と後期近代 ゆたかさを背景に価値観の相転移が起こった
               リベラルの誕生→「私の人生は私が自由に選択する」
    ・リベラルの負の側面→自己実現と自己責任はコインの裏表
               自由が共同体を解体する
    ・知識社会における経済格差=知能の格差
       人工知能が人間の知恵を超えると「知識社会」は終わる
    ・生き延びる方策 
      高度化する知識社会に最適化した人的資本を形成する or
      SNS等で多くのフォロワーを集め、その「評判資本」をマネタイズする
    ・自分さがし=自分は何者かと問うときに
      「身分」という外から与えられた基準がない=自分を基準にするしかない
       自分を定義するにあたって自分を参照する=再帰的
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    投稿日:2023.04.19

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