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大石善隆 / NHK出版 (9件のレビュー)
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総合評価:
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ぽにょ
コケについて全く知識が無いまま読み始めましたが、豊富な写真と共に、読みやすくまとめられていた本でした。
投稿日:2022.12.06
shinshu
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB28333758
投稿日:2021.12.28
dattsu
身近なコケの生態、巧みな生き方を知ろう 今年からコケリウム、ミニ盆栽を育て始めたので、コケたちのことをもっと知りたくて手に取った。コケの研究者が書いているだけあって、コケに愛があり、その生態や種類…について分かりやすく丁寧に教えてくれる。 例えば、コケには維管束が無いため、表面全体から水を吸収できるようにしていること、また、そのために他の植物にあるような、葉を油でコーティングする技術はないと分かった。 最後に、コケの生態のことを考えたうえで、環境問題にも触れていた。都市化が進んで行く中で、ヒートアイランド現象により、コケの住める範囲も変わっているという指摘は興味深かった。京都において、実際にコケの分布図が変わってきてしまい、暑さが苦手なコケが減っているのだ。むろん、気候変動や、過度な都市開発によって、コケ生態系もダメージを受けていると分かった。(むろん、分かってもなかなか個人ベースではどうしようもの無い問題でもあるのだが...。)続きを読む
投稿日:2021.12.12
ahddams
愛好家の頭の中を覗くのは意外と楽しい。混じり気のない好奇心と探究心で物事を突き詰めているから嘘偽りがない。 コケの生態を講談みたく熱い語りで展開していく著者にクスッとくる。「入門書」と評されていたけ…どコケ目線だけでなく、想像以上に初心者の目線で書かれていたのが第一の衝撃。(こんなにも例えがわかりやすい人を久々に見た気がする笑)品種の紹介も生息地や形がメインで専門用語は出てこない。一眼で撮ったのか画質もピカイチで、ひょっとしたら目で楽しむことからという意味で入門書なのかな。映えとか関係なしにみずみずしい緑が眼前に広がる。 第二の衝撃は場所によって生態が全く異なってくるということ。都会や里山、深山など7つのフィールドに分けて紹介されるが同じ山なのにそんなに顕著な違いがあるのか、理解し切れるのかと不安すら覚える。しかし光・水環境で形態すら変化することをものの数ページで聞くや否や、確かめたい衝動にたやすく駆られてしまった笑 のんびりしていそうで案外したたか… 他種のコケや雑草との生存競争のために生え方まで計算され尽くしている…!そして「庭園を造るにしても別にコケ一種類にこだわらなくても良いのでは?」と言うのがまた著者らしい… つい数年前までコケは脅威だった。地面や木、コンクリートの隙間をびっしりと覆うさまは「美しい」ではなく「気持ち悪い」と認知。あのジュワッとした感触もなかなか好きになれず…視界に入ると目を逸らすように努めるかしたもので、愛好家の耳にでも入った日にはきっと炎上案件になっていただろう汗 最近のコケブームで「そんなに悪くないものなのかな?」と気になり出して、なおかつ好き嫌いも緩和されつつあった矢先に出会った。 最後、第三の衝撃は高山のコケがめんこいこと笑 苦手だった自分が好みのコケを見つけるなんぞ今でも信じられていない笑 小ぶりで流れるような生え方が何か良いタカネスギゴケ、触りたくなるようなフワフワ(透明尖)のシモフリゴケに「コケの女王」と称されるマルダイゴケ。厳しい環境下でも可愛い容姿をKEEPし、頑張って仲間を増やそうとするところがいじらしく見えた。(この辺で筆者に感化されている事を自覚する) 引っこ抜いたら再生までに何十年も要したりとデリケートな面もあれば、環境破壊の前触れも察知できるという地味に凄い彼ら。学生時代から(文字通り)寄り添ってきた筆者が彼らを慕い憂う気持ちはまさに純度100%のものだろう。その熱意に感化されて、いつの間にか本書が入門書じゃなくて克服の書にすり替わっていた。続きを読む
投稿日:2021.12.05
kuma0504
私はこのコケの本を手に入れるまでに約10年以上の月日をかけている。ずっと苔のことが気になっていた。常に私たちの身の回りに居るのに、どの種ひとつも、名前さえ知らない苔たち。古代からどのように生きてきて、…今どのように生きているのか、それさえも知らない。それなのに時々ハッとするような美しさを見せる。 図鑑を手に入れて、その名前ぐらいは知らなくてはならない。でも、それはかなり難しいのではないか?と思ってきた。一度展示会場で見たけど、何処がどう違ってこの種になったのか、さっぱりわからなかった。机上の学習では心許ない。かと言って重たい図鑑を持って外を歩き回るほどの時間は持てない。と思いながら10年が過ぎた。 一念発起。やっとキッカケとなる本を手に入れた。入門編の記述が豊富で、入門図鑑になりそうな本書が、電子書籍で安く手に入ったのである。 序章は苔の歴史。後は、都市、庭園、農村、里山、高山に分けての美しい写真を交えながらの代表的な苔の解説。これだとスマホ片手に、都市、庭園、農村までは直ぐに確認出来そう。 苔愛好者には悩みがあるそうだ。 苔観察は、普通の道で立ち止まり、こそこそ塀や街樹を見たり、しゃがんだりする。明らかに不審者である。それを避けるための動作が更に不審者ぽくなる。 更には、半日のコケ観察会で数メートルしか移動しなかったことは「あるある」だそうだ。 こういうマイナーな苔の立ち位置は、長年の遺跡愛好者の私には既視感ある立ち位置で、好感を持った。やはりお付き合いしたい。 ホモ・サピエンスの歴史は20万年しかないが、苔の歴史は藻類が進化して誕生したと言われる。4億5千万年前である。約2250倍もの差がある。この可憐な小さな生命が、そんなにも大先輩で、そんなにも長い間の風雪に耐えているかと思うと、光り輝いて見える。 苔に、諸星大二郎「生物都市」のような集団意識があったならば、地球の数億年の歴史はどう見えるんだろうか。 実は、本書を手に入れて約4ヶ月。何度か市中観察を敢行したのであるが、確信を持ってお名前が判明した苔はいない。なぜならば、まだルーペなどないので、細かい観察が出来ないことと、いくつかの苔は胞子を見ないことには見分けがつかないからである。 苔は、大型植物の「雑草」と競争したら負けは決まっている。それではどうするか。重要な戦略は、雑草が芽吹く前に芽吹くのである。立春(2月初め)が、苔の勢力拡大の時期らしい。その時に、私はさまざまな苔の名前を知ることになるだろう。 そうは言っても、名前判明の目星は付いている。 街の中で、コンクリートの隙間にモコモコと生えているのはホソウリゴケ。その他コンクリートにはハマキゴケ、ヘラハネジレゴケがいる。白い苔はギンゴケだろう。荒れ地にぽつんぽつんと生えてゆくのはヒョウタンゴケ。かもしれない。 街路樹に生えるのは、ヒナノハイゴケ、コゴメゴケ、コモチイトゴケなどがいる。 庭の中の代表選手は、ウマスギゴケである。春から初夏に雄株と雌株の胞子体の違いが顕著になるので、楽しみ。それを侵食してゆく背の低いコケはハイゴケだろう。暗がりにいるのはオオスギゴケの可能性が高い。農村にもいる、晩冬から芽吹くのはコバンチョウゴケかもしれない。 早く君の名を聞いて、本格的なお付き合いをしたいと思っている。 (なぜか電子書籍版を登録できなかった) 続きを読む
投稿日:2021.11.23
SkyGrey
210821読了 Kindle unlimited 著者のコケへの愛がすごい 写真が美しい 全然コケに興味なかったのに、道端のコケに目が行くようになった 再読したい
投稿日:2021.10.03
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