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伊東潤 / コルク (5件のレビュー)
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シキモリ
母方の実家が横浜だったので、子供の頃マリンタワーに連れて行ってもらった記憶が蘇る。題名の通り、物語の舞台は1963年の日本。敗戦国の名の下に米軍の統治下となった横浜で起きた女性連続殺人事件を追うのは混…血の刑事・ソニー沢田と日系三世の米軍SP・ショーン坂口のバディ。ミステリーとして目新しい展開はないが、ギミック一切なしの直球なハードボイルドが気持ち良い。どちらの国にも属さぬ二人の目を通した当時の日米関係や港町横浜の情景の描写が秀逸。著者はあとがきにて将来の日米関係に想いを馳せるが、見通しは決して明るくない。続きを読む
投稿日:2020.11.27
マリノスケ
1963年の横浜を舞台にしたミステリー小説。著者本人が当時の横浜を再現することに力を入れたと述べているが、主人公が駆け抜けた地域に住む人間にはたまらない。当時の、匂いや音までも感じられるし、横浜の人々…が米国人にどのように接していたかも追体験できる。似たようなバックグランドをもつ二人の混血人の活躍もスリリングで面白い。続きを読む
投稿日:2019.12.01
emixrock
ミステリーではあるけど、今まで読んだことないミステリーだった。(時代背景とか) またソニーとショーンの二人のどこか認め合ってる姿が小気味よく、引き込まれていった。
投稿日:2019.09.17
DJ Charlie
本作は「米国人の風貌を持つ日本人」(=ソニー沢田)と「日本人の風貌を持つ米国人」(=ショーン坂口)という“境界”に在るような、やや複雑な背景の視点人物達を設定している。そして物語が、「戦後から高度成長…の真っただ中へ」、「オリンピックを経て大きく踏み出そうとする前夜」という時代の“境界”という状況下に在る1963年の横浜で展開するのだ。 “境界”に在るような、やや複雑な背景の視点人物達が、警察官や憲兵という「正義を貫く職分」で「正義を貫きたい」とする強い想いを抱きながら、「色々な事情」の下で苦闘する、“境界”を蠢くというような感もした物語だ。全般として、各々の社会で「やや異質?」な者達が自身と社会との“境界”で強い想いを貫こうとする物語である。そして1963年という時期の横浜、日米関係を見詰めているような物語である。なかなかに読み応えが在る。 作者自身による<あとがき>に、御自身が横浜出身で現在に至るまで住み続けているという思い入れが示されているのだが…本作の読後に一寸気になる「ソニーやショーンのその後」を絡めて、“横浜シリーズ”でも展開して頂きたいものだ…続きを読む
投稿日:2019.07.19
ことぶきジロー
伊東潤『横浜1963』文春文庫。 これまで歴史小説を書いてきた著者が初めて書いたミステリー小説。 容貌が米国人のハーフの日本人・ソニー沢田と容貌が日本人の日系米国人・ショーン阪口という二人の登場人…物の設定が面白い。また、描かれている時代と事件はデイヴィッド・ピースの一連の作品を彷彿とさせる。 読んでみると、ミステリー小説としてこれだけ起承転結がはっきりしているが珍しく、最終章でもう一波瀾あるなと思ったら、その通りであった。 本作の舞台となる1963年と言うと終戦から18年が経過した高度経済成長期の最中にあり、戦争の面影など微塵も無いのかと思っていた。しかし、米軍が駐留する港町の横浜や横須賀では、まだまだ米軍が我が物顔で闊歩する現在の沖縄のような状況であったのだろう。 東京オリンピックを翌年に控えた1963年、横浜で発生した女性連続殺人事件は、米軍兵士の犯行と目され、神奈川県警のハーフの刑事・ソニー沢田は、横須賀基地の日系三世のSP・ショーン阪口と共に真犯人に迫る。 本体価格730円 ★★★★続きを読む
投稿日:2019.07.15
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