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浅生鴨 / 左右社* (12件のレビュー)
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総合評価:
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ぢゅち
このレビューはネタバレを含みます
「事実は小説よりも奇なり」などという言葉はあるけれど、これが事実なのか小説なのか、本当に分からなくなるから、まさに迷子だ。 浅生鴨さんの最新刊「どこでもない場所」は、エッセイ本として出版されているが、まるで短編小説を読んでいるかのようだった。 ただ、この世の中に「事実」などというものはなくて、全ての物事は「自分の目」というフィルターを通してのみ表現される幻想なのだから、それが真実だろうと幻想だろうと、他の人から見れば等しく「物語」なのだろうとも思う。 表題作の「どこでもない場所」では、まるで浅生鴨さんの頭の中の宇宙空間を所在無く漂っている感覚に陥る。 今目に見えているものが何であるかも、自分自身さえも分からなくなり、ただただ居心地が悪くて、頼りがなくて、不安になる。 それでも「迷子でいいのだ」と断言することができるのは、流されているようで、実はものすごい強い意志なのではないだろうかとも思う。 そして、物語の終わりに、今日もどこかで、サングラスをかけたずんぐりむっくりのおじさんが、迷子になってるのに戸惑うでもなく、飄々と道に迷っている姿を想像して、私はニンマリするのである。
投稿日:2023.09.29
かんすけ
不思議な程の寛容力と、どんな場所での何事にも動じないメンタルの強さ。 しかし目標「困った人」って…… 「すごく困った人」になる事が出来そうな方ではないかと思いました。
投稿日:2023.07.02
てんや
爆笑とまではいかないけど思わず笑ってしまうユーモアと、ゆるゆるした雰囲気だけど結構グサッと刺さるようなことも書いてある。(アメリカに行った先輩の話、機会があれば〜の話とか…) 作者さんが本当にたくさん…の経験をしてきたんだなあと思う なんとかなる気がしてふらっと外国に行ってみたりしたくなる続きを読む
basil1127
迷子は楽しい。 それは自分が物心ついてからの迷子体質なので半分負け惜しみなのだけど、どんなまっすぐな道でも迷いようのない道でも迷子になれる私は天才じゃないかと思う。 浅生鴨さんの文体は肩の力が抜けて…いて好きなのだが、本書は迷子の心得?からはじまる、まさに私にぴったりの一冊だった(だからといってミニスカポリスに手錠をかけられたりはしたくないけど)。 迷子にはいろんな発見があって、迷い込んだ道で面白いお店や建物や街並みに出会えたりする。ラッキー!と思うこともある(そこがどこだかわからないので二度と辿り着けないのが難点だけど、それも一期一会で悪くない)。 確かに目的地に着けなかったり約束の時間に間に合わなかったり元の場所に帰れなくなったりは困るのだが、そこは迷子慣れしているので大抵なんとかなる。 著者は文字通り「道に迷う」だけでなく、人生のいろんな場面で迷走したことをエッセイの中で開陳してくれている、楽しい。ゆるい。まあいいかな、と思える。もちろん中には深い悩みや苦悩もあるのだけど、それも含めて「迷うこと、悪くないかも」と思わせてくれるのがすてき。 全迷子必読の書と言えましょう。続きを読む
投稿日:2023.06.27
アイ
読了。とても良かった。くつろいだ気持ちになりたいときにまた読むと良さそう。 ずいぶん気持ちのいい本だと思ったら、装丁がクラフト・エヴィング商會だった。
投稿日:2019.09.09
yadamons
最後のエッセイ「弁慶」のおわり方がこの本の締めくくりにキュッと心のねじを巻いてくれる感じがして好きです.
投稿日:2019.06.18
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